No.174470

真・恋姫無双 夜の王 第21話

yuukiさん

真恋姫無双夜の王第21話、
第20話の続きです

2010-09-24 21:57:55 投稿 / 全13ページ    総閲覧数:11634   閲覧ユーザー数:8330

この作品の一刀は、性格、武力ともに原作とは異なっています。

 

また、一部キャラを否定する場面もございます。

 

ご理解をお願いいたします。

 

まだまだ誤字、脱字や分かりにくい表現などもあると思いますが、

 

こんな自分の作品でも楽しんでいただけたら幸いです。

民達は望み続けていた。一人の英雄の存在を、一人の魔王の誕生を

 

南方、そこに住む民達の心は荒れ果てていた。幾度となく繰り返される南蛮の進行、略奪

漢王朝により命により南方を治めていた劉璋はそれを知りながら救ってなどくれはしなかった

 

 

大陸の正義である漢への不満は積り続け、しかし南蛮との戦いで疲れ果てた民達では

立ち上がる事すら出来はしない。多くの者は諦めていた正義による救済を

 

そんな時、民達の心が一時、救われた出来事があった。

 

劉備による蜀の建国、大徳を呼ばれる劉備ならば自分達を救ってくれるかもしれない、

そんな思いが民達の間で広がっていた。

 

そして、それは現実のモノとなる。食料の配布、南蛮からの進行を防ぐための兵士の派遣

いくつもの善行を受け、南方の民達は思った。この者こそが我らを救ってくれる者なのだと

 

しかし、その思いも劉備の一言で消え去る事になる

 

『私は信じています、みんなわかり合えるはずだって。南蛮の人達とも仲良くなれるって』

 

その言葉を聞き、南方の民達は知った。劉備という英雄の強さと、決定的な弱さを

そして、自らに必要なのは正義による救済では無く、悪による統一なのだと

 

そうして、劉備とは袂を分かつことになる。

悪でありながら正義、正義を持ちながらの悪。そんな矛盾を孕んだ者の誕生を願いながら

 

始まりは突然だった。突如現れた盗賊のような身なりの者達に自分達の町が占拠

いくつもの城が落とされ、その多くは圧倒的な力の差で戦うこと無く降伏を余儀なくされた

 

民達は恐れた、これから行われるであろう悪行を。

 

しかし、悪行が行われることなど無かった

 

それどころか混乱に乗じ進行してきた南蛮を赤い髪の将は簡単に撃退してみせた

 

一人の民が聞いた。兵を率いていた赤い髪の将に。『あなたは、我々を救ってくれるのか』と

赤髪の将は首を横に振り『待ってるだけ、、、』そう答えるともう何も喋らなかった

 

民達は思った、いや願ったのだ。この将が待っている者こそが自分達の望む者であることを

 

 

赤髪の将が兵を残して去り数日後、多くの民達は風の噂を頼りに向かう。彼の者が来るという城に。

その途中、多くの自分以外の民に出会い、共に歩んだ。

盗賊達にも出会いそして知った、彼らも悪行に手を染めながら、望む者は同じなのだと

 

そうして、城にたどり着いた民達は見る。

かつて自分達を救ってくれた劉備と対立する、大徳と正反対の者を。そして自分達が望み続けた者の姿を

 

悪でありながら正義、正義を持ちながらの悪。そんな矛盾だらけの存在

 

英雄と呼ばれる事も出来る力を持ちながら、魔王と呼ばれることを選んだ男

 

自分達を支配し、漢王朝を滅ぼし、他国との戦いを望む

 

ならば、『あれは悪だ』そう知りながら、民達は魅入られる。

 

       漢王朝を滅ぼす悪、

 

       他国を侵略する悪、

 

      そして自分達を救う正義

 

そんな、悪が存在したことに対する歓喜に民は身を震わせた

 

そして今。劉備が去り、民は城壁の上に立つ男を見つめる。盗賊、罪人、自らと同じ願いを持つ者達と共に

 

その姿は異様、汚れ一つない白衣を纏いながら、黒い空に君臨する。

黒と白、正義と悪。相対する二つを持ちながら、そのことになんの疑問も感じさせない

 

だからこそ、聞き入る。その者の言葉に

 

『民よ、盗賊よ、罪人、この大地に遍く全ての弱者よ。俺はあえて言おう、弱きことは罪であると。

 人は平等では無い、だからこそ強き者が弱き者を守らねばならない。

 しかし、俺はお前達を優しさなどと言うモノで救う気はない。

 お前達を守る見返りとして俺はお前達を支配する。俺に絶対の服従を誓って貰う。

 だが、我が道の支配の果てで求めるは我欲では無い、俺が願うは平和、大義なり!

 劉備は言った、平穏の為に戦いを犠牲にすると。俺は言う善戦の為に万物を犠牲にすると!』

 

そう、多くの者が望み続けた存在。正義に対する悪、悪に準じる正義

 

『故に俺は命ずる、俺と共に来い。そして作りだすのだ!平和を、永遠の平穏なる日々を!』

 

望み続けた、正義も悪も灰にする。人道を外れた者

 

        『大義は、我が名と共にある!』

 

「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」」」

 

       『今、此処に我が国、天の建国を宣言する』

 

「「「おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」」」

 

そうして、彼の者が国に入り一日で全ての民は忠誠を誓い、盗賊達は剣を置いた。

 

たった一夜での国作り、その偉業は大陸全土に知れ渡る事となる。新たな王の支配の始まりとして

天の建国から一夜明け、一刀達は軍議を行っていた

 

袁紹「国号は天。まあ、なかなか美しい響きですわね」

 

音々「見栄を張りすぎなのです」

 

凪「さすがに、、天はまずいのでは無いでしょうか?」

 

一刀「どうせなら派手な方が良いと思ったんだが。駄目だったか?」

 

一刀は少し困った顔をしながら尋ねる

 

風「まあ天の国なんて国号は漢王朝に喧嘩売ってますからねー」

 

小蓮「でも、もうあんな大勢の前で大陸を支配するって言っちゃたんだし。シャオは良いと思うよ」

 

文醜「そうそう。良いじゃん天!なんかこうでっかい感じで。

   それに過ぎたことをどうこう言ってもしょうがないだろ」

 

顔良「そうだけど、、、」

 

一刀「文醜の言うとうりだな。もう、終わったことだ。それに国号を変える気はない」

 

音々「なに開き直ってやがるのですか!」

 

一刀「風、今の現状は?」

 

音々「無視するなです!」

 

 

風「民はお兄さんを快く迎えてくれてますし、盗賊もほとんどが軍に入りたいと

  言って来ているのです。色んな意味で良い方向にことが動いていますねー」

 

一刀「民の支持が得られたのは意外だったな。てっきり抵抗があると思ったんだが」

 

風「南蛮と何度も戦っている土地ですからねー、劉備さんのような優しさより

  お兄さんの強さの方が欲しかったんだと思うのです」

 

一刀「まあ、無駄な争いが無いのは良いことだな。じゃあ国内の問題は無いのか?」

 

風「大きな問題は。ですが町の整備や兵の徴錬、税の取り決めなどやる事はたくさんあるのです」

 

一刀「そうか。他に国外の問題は?」

 

音々「、、、、、まずは南蛮、あと一番の敵対勢力は今のところ蜀ですな」

 

無視されたことに怒っていた音々は機嫌の悪そうな顔をしながら話し始める

 

一刀「南蛮と蜀か。一度に相手にはしたくないな」

 

風「それは大丈夫だと思うのです。蜀は隣に国が出来たことで国内が混乱してるでしょうし、 

  何より劉備さんはお兄さんを怖がってますからすぐに攻めて来ることは無いと思いますよー」

 

一刀「怖がってるか。そんなに怖かったか?昨日の俺は」

 

そう言って意見を求めたが、、

 

明命「はい!怖かったです」

 

真桜「怖かったな」

 

沙和「怖かったの」

 

結果は散々だった

 

一刀「そうか、、まあ、、良いんだけどな」

 

音々「まずは蜀が攻めてこないウチに南蛮を落とした方が良いのです」

 

風「風もそう思います」

 

一刀「わかった。なら兵の徴錬、国内の安定が済んだ後、すぐに南蛮に攻めいる」

 

文醜「おう!」

 

小蓮「はーい!」

 

恋「、、、わかった」

________________________________________________

 

ある日、軍議が終わり解散しようとした時のこと

 

袁紹「鳳薦さん。今日は決めなければならないことがありますわ」

 

一刀「なんだ?」

 

袁紹「国号が決まったんですから決めなくてはならないこと。ズバリ、役職ですわ!」

 

一刀「役職か。そういえばちゃんと決めてなかったな」

 

音々「確かに国を運営する上では大切なことですな」

 

文醜「とっ斗詩!信じらんねえ。麗羽様がまともなこと言ってるぞ」

 

袁紹「何か言いましたか!文醜さん」

 

 

一刀「確かに必要なことだな」

 

袁紹「ええ、そうですわ。優秀な者にはその者に相応しい待遇を与える、まあ誰とは言いませんけど。

   強いてあげるなら、それに相応しい家柄の者とか、まあ、誰とは言いませんけど」

 

顔良「麗羽様、、、その言い方だと何を考えているか分かっちゃいますよ」

 

小蓮「わっかりやすー」

 

袁紹「うるさいですわよ!小娘」

 

小蓮「なっ、むっかー!ホントのことでしょ!おばさん!」

 

袁紹「なっなんですって!だれが!」

 

一刀「はあ、わかった、明日までに決めておく。今日はもう解散だ」

 

小蓮と袁紹の言い争いをにため息をつきながら一刀はそう言った

 

 

その日の夜

 

風「お兄さんー。袁紹さんの件、本当にこれで良いんですか?」

 

一刀「ああ、文句も出るだろうが、、俺の決めたことだ」

 

風「まあ、お兄さんがそう言うなら風は良いのですけど」

 

 

次の日、王座の間には全員が集められていた

 

一刀「じゃあ、昨日の件で決めたことを発表する。これは俺の独断と

   偏見と英断で決めたことだ。反論は一切認めない。良いな?」

 

一刀の言葉に全員が黙ってうなずく

 

一刀「まず、恋には軍事の総責任者になってもらう」

 

恋「責任者?」

 

一刀「音々も補佐に付ける。頑張ってくれ」

 

恋「 コクッ 」

 

一刀「凪、真桜、沙和には他国との戦いの時以外は町の警備を任せたいと思う」

 

凪「警備隊ですか?」

 

一刀「町を守る大切な役目だ。出来るな?」

 

凪「はい!」

 

真桜「はーい」

 

沙和「はーいなの」

 

一刀「次、明命、逆狗には将としてよりも隠密として動いて貰いたい」

 

明命「はい!わかりました」

 

逆狗「御意」

 

一刀「風と音々の二人は。風は内政、音々は軍事にわかれて政務を頼む」

 

風「はーい」

 

音々「わかったのです」

 

一刀「シャオ、文醜、顔良、それから獅堂と一蝶は一軍の将を頼む」

 

獅堂「待て、俺達も将になんのか?」

 

一刀「俺が将から王になったんだ。お前達も兵から将に昇格しても良いだろう?」

 

獅堂「ちっ、わかったよ」

 

一蝶「ふふ、本当は嬉しいくせに素直じゃ無いですね。獅堂は」

 

獅堂「黙れ、外道。バラスゾ」

 

一刀「やるなら後にしろ。哀は俺の補佐を頼む」

 

哀「はい」

 

一刀「後は、袁紹。お前は、、」

 

袁紹「なんですの?」

 

一刀「お前には、、、内政の責任者になってもらう」

 

袁紹「まあ、いいで「「「えええええええええええええ!!」」」なんですの?皆さん?」

 

文醜「ほっ本気か?麗羽様が責任者なんて」

 

小蓮「そうだよ!そんなことしたら国が滅んじゃうよ!」

 

袁紹「どういう意味ですの!」

 

小蓮「そのままの意味!あんたみたいな馬鹿に責任者なんて無理!」

 

袁紹「なぁんですってぇ!」

 

一刀「落ち着け、二人とも」

 

小蓮「だって一刀」

 

袁紹「この小娘が悪いんです!」

 

小蓮「なっ、また小娘って。こ「聞こえなかったのか?二人とも黙れ」っっ」

 

袁紹「、、、、、、、」

 

一刀の言葉に二人は黙りこんだ

 

一刀「シャオ、最初に言っただろ。反論は認めないって」

 

小蓮「でも、、、、」

 

風「お兄さーん。納得してない人も居るみたいですし。

  なんで袁紹さんを選んだか教えてあげたらどうですか?」

 

一刀「わかった。シャオ、言っておくが袁紹は馬鹿じゃないぞ」

 

袁紹「そうですわ!さすが、鳳薦さんは私の優秀さをわかっていますのね」

 

一刀「ただ、頭の使い方を知らないだけだ」

 

袁紹「、、、、えっ?」

 

真桜「それって、、馬鹿ってことちゃうの?」

 

一刀「違う。袁紹、確かお前は昔、華琳と同じ私塾に通ってたんだよな?」

 

真桜の言葉を否定した後、一刀は袁紹の方を向いて問いかける

 

袁紹「そうですけど、、何であなたがそんなこと知ってますの?」

 

一刀「それは別にどうでも良いだろ。そこでお前は華琳より成績は良かった、そうだな?」

 

文醜「何言ってんだよ。そんなわ「ええ、当り前ですわ」ええええ!」

 

袁紹「なにを驚いているんですの?文醜さん。この私が万年二位の

   華琳さんに負けるわけありませんわ。おーっほっほっほ!」

 

一刀以外の全員が信じられない、という視線を一刀に送る

 

一刀「本当のことだ。だからなシャオ、袁紹は馬鹿だが無能ってわけじゃない」

 

小蓮「、、、でも。だからって大丈夫ってわけじゃないでしょ」

 

小蓮はそう言うと顔を下に向けた

 

一刀「まあ、小蓮の気持ちもわかる。なら、、袁紹、お前に聞きたい事がある」

 

袁紹「なんですか?鳳薦さん」

 

一刀「お前に人の上に立つ覚悟はあるか?」

 

袁紹「どういう意味ですの?」

 

一刀「魏、蜀、呉、そして天、はっきり言って俺達の国はこの中で一番劣っている。

   だからこそ内政と軍事そのどちらかが崩れれば国が崩れ、そして民が死ぬ」

 

袁紹「、、、、、」

 

一刀「だから袁紹、おまえが上に立ち、もし間違った判断を下せば、、俺はお前の首を刎ねる」

 

その言葉にその場の全員が息をのむ。上に立つ者、それが袁紹だけのことでは無いとわかっているから、、

 

一刀「袁紹、、お前に覚悟はあるか?命を背負い、命を捨てる覚悟が」

 

少しの沈黙の後、袁紹は口を開いた

 

袁紹「鳳薦さん。私を誰だと思ってますの?私は袁本初、名門袁家の末裔ですわよ。

   人の上に立つ覚悟なんて、生まれた時から出来ていますわ」

 

一刀「(良い目だ、覚悟は出来ているか。ふっ、前の世界でも、もう少し仕事を与えるべきだったな)」

 

一刀「わかった。袁紹、いや。麗羽、お前には左大臣をやってもらう。信じるぞ、お前を」

 

袁紹「ええ、わかりましたわ。信じてもらって結構ですわよ、一刀さん。おーっほっほっほ!」

 

一刀「そういう訳だ。シャオ、麗羽を信じてくれないか?」

 

 

袁紹の覚悟、それを聞いていた小蓮は顔を上げ、はっきりと喋りだす

 

小蓮「うん、わかった。今ので少し見直したし、、、さっきはごめんね」

 

麗羽「あら、けっこう素直ですわね。まあ何時までも怒ってるのは大人げないですし、許してあげますわ」

 

小蓮「ありがと。あと、シャオのことは真名で呼んでいいよ」

 

麗羽「なら、私のことも真名でよろしくてよ」

 

小蓮「うん」

 

 

一刀「じゃあすぐに動き出す。全員頑張ってくれ」

 

麗羽「わかりました。程昱さん、この私。左大臣であるこの私についてきなさい!おーっほっほっほ!」

 

風「はーい。わかりましたー」

 

一刀「、、、変わって無いな、、まあ、そこが良い所なのかもな」

 

呆れながらも一刀は少し、笑っていた

 

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哀「次はこの案件をお願いします」

 

一刀「ああ、」

 

その日、一刀は政務に精を出していた

 

一刀「そう言えば麗羽はうまくやってるか?」

 

哀「はい、失敗したという報告は来ていませんし。風様とうまくやっているのでしょう」

 

一刀「そうか。なら良い」

 

哀「-----」

 

一刀「どうかしたか?」

 

哀「少し、お変りになったと思いまして」

 

麗羽が頑張っていると聞き、笑みを浮かべていた一刀に哀はそんなことを言った

 

一刀「俺がか?」

 

哀「ええ、笑うようになりましたから」

 

一刀「前から笑っていた」

 

哀「いえ、少なくとも夜王であった頃に私は本当に笑っているあなたを見たことがありません」

 

一刀「、、、、」

 

哀「変わりましたよ。一刀様は」

 

一刀「いや、変わってはいないよ。今も昔も俺は俺だ」

 

哀「そうですか。わかりました、そう認識しておきます」

 

哀は悪戯っぽい笑みを浮かべながらそう言った

 

一刀「信じて無いだろ」

 

 

そんな話をしていると

 

凪「失礼します」

 

真桜「まいどー」

 

沙和「やっほー!今日も良いお天気なの」

 

凪達が執務室に入って来た

 

一刀「どうした?何か用か」

 

凪「はい、あ「ねえねえ、何してるの一刀様ー」

 

一刀「、、、仕事をしているように見えないなら残念だが沙和の眼は壊れてるな」

 

真桜「仕事って、内政は麗羽様、軍事は恋様に丸投げしたんや無いの?」

 

一刀「そんなことする訳無いだろ。それで、何の用なんだ?」

 

凪「はい。報告書を持ってきたのですが」

 

一刀「警備の報告書は一応、軍部を通すことになって無かったか?」

 

凪「そうなのですが。恋様が見つからなくて、、」

 

一刀「そうか。何処行ったんだろうな」

 

沙和「そう言えば恋様ならお昼に町の屋台の前で固まってるのを見たような、、」

 

一刀「、、、、ならまだ固まってるな。音々は居なかったのか?」

 

真桜「ちびっ子軍師様なら『恋殿ー、恋殿ー』って言いながら庭を走り回っとたで」

 

一刀「そうか、、わかった。次からは出来るだけ軍部を通してくれ。、、、出来るだけで良いから」

 

凪「はい。わかりました」

 

 

一刀「それで町の様子はどうだ?」

 

凪「、、、治安の良さに正直驚いています。もう少し荒れるだろうと思っていたのですが」

 

真桜「そうやな、集まってる人のほとんどが、その、罪人やし。暴れる奴も多い思っとたけど、

   そういう奴も居ないし、治安の良さが洛陽と同じぐらいなのには驚いたで」

 

沙和「そうだよねー。元々町に居た人達ともうまくやってるみたいだし」

 

一刀「元々盗賊も生きる為にやってたことだ。住む場所と

   仕事を与えてやれば好き好んで悪事を行う奴は居ないさ」

 

凪「やはり、そういうモノなのでしょうか?」

 

一刀「そういうモノだ。それに、、」

 

沙和「それに?」

 

一刀「一度平穏な日々を失ってる連中だ。だからこそ、もう失いたくは無いんだろう。

   失う辛さは、、、感じなくなることなんてできないからな」

 

真桜「一刀様?、、、どうかしたん?」

 

一刀「いや、何でも無い。それより、あいつらは元は罪人だが今はこの国の民だ。

   しっかり助けてやってくれ、信じてるぞ凪、真桜、沙和」

 

凪「はい!頑張ります」

 

真桜「分かっとる。しっかり見とってや」

 

沙和「うん。一刀様にそう言われたら沙和、頑張っちゃうの」

 

一刀「ああ、しっかりやってくれ」

 

凪「それでは、失礼します」

 

真桜「しまーす」

 

沙和「またねーなの」

 

    バタン

 

一刀「、、それで、なんで凪達が入ってきてから一言も喋らなかったんだ?」

 

哀「あなた以外の人間と会話をする必要性は感じませんから」  ボソッ

 

一刀「まあ、お前が良いならいいが。あいつらも良い奴らだ、少し話をしてみるのも良いと思うぞ」

 

哀「、、、、、、考えておきます」

 

 

凪「一刀様、変わっていなかったな。昔と同じ、優しいままだ」

 

真桜「いきなりどうしたんや?凪」

 

凪「何だか劉備との事があった時。その、一刀様が少し変わってしまったような気がしていたんだ」

 

沙和「そんなこと無いよー。確かにあの時は怖かったけど、一刀様は一刀様なの!」

 

真桜「せや、沙和の言うとうりやで。変わってなんかない」

 

凪「ああ、そうだな。これからも頑張らなくちゃな、一刀様の為に」

 

沙和「あー!凪ちゃん、乙女の顔になってるのー」

 

凪「なっ、ちっ違う!私はただ純粋にあの人の力になりたいだけだ////」

 

沙和「あのひとー?」

 

真桜「あ~の~ひ~と~?」

 

凪「お前達、、いい加減にしろ!」

 

真桜「わー、凪が怒ったー逃げろー」

 

沙和「あははー、逃げろーなのー」

 

凪「馬鹿にして、もう許さないぞ!待て、真桜、沙和!」

 

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設定資料

 

 

国号    天(てん)

 

君主   一刀    絶対的決定権

 

右大臣   恋    軍部総責任者(大将軍)

 

左大臣  麗羽    内政総責任者

 

軍師   音々    軍師・軍部補佐

 

      風    軍師・内政補佐

 

武将    凪    警備隊・隊長

 

     真桜    警備隊・副隊長

   

     沙和    警備隊・副隊長

 

     明命    隠密機動隊・隊長

 

     逆狗    隠密機動隊・副隊長

 

     獅堂    鳳薦隊・一番隊隊長

  

     一蝶    鳳薦隊・二番隊隊長

 

     小蓮    武官・全体補佐(目標・やれることをやる)

 

    猪々子    武官・全体補佐(目標・やれることをさがす)

 

     顔良    武官・内政補佐(目標・風さんに迷惑をかけない)

 

その他   哀    侍女・一刀全体補佐(目標?・一刀の為なら何でもやります)

     後書き

 

一刀の国が完成、国号は天!、、、色々考えましたが、、良いのが浮かびませんでした

 

前半は一刀が南方に入るまでのあらすじ、後半は少し休憩です

 

ちなみに、左大臣と右大臣は昔の朝廷の役職です。

 

 


 
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