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No.173173
紅蓮の猫さん
竜は飛び続けた。 1000年・・・2000年・・・・飛び続けても、宇宙の果てに辿り着くことはなかった。 それでも竜は飛び続けた。
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やがて、竜は自分が何のために飛び続けているのか分からなくなった。 自分が何者かも、どこへ向かっているのかも、わからなくなった。 それでも竜は飛び続けた。 少しでも止まれば、壮絶な苦しみがやってくる様な気がしたのだ。 いつしか竜は、彗星のように尾を引く程の速さで飛ぶようになっていた。 その姿は、まるで真っ赤な彗星か、あるいは巨大な隕石のようにも見えた。 止まることが許されない竜には、そうするしかなかったのだ。 竜は、右も左もわからぬまま、星と衝突を繰り返しながらも、飛び続けた。 数多の星々、銀河を滅ぼしたころ、竜は、叫びながら飛ぶようになっていた。 竜には、その咆哮の主がわからなかったが、その声は、ひどく寂しく、痛々しく思えた。
2010-09-18 06:15:07 投稿 / 500×500ピクセル
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竜は飛び続けた。
1000年・・・2000年・・・・飛び続けても、宇宙の果てに辿り着くことはなかった。
それでも竜は飛び続けた。
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