「犯人は誰だ!?」編~
キーンコーンカーン・・・
放課後、教室にて
圭一:
「さぁ!今日の部活は何だ!…ってレナと沙都子と羽入と梨花ちゃんしかいないじゃないか!?」
レナ:
「魅ぃちゃんと詩ぃちゃんは外にあるウサギの飼育小屋へエサをやりに行ったよ当番だからね」
圭一:
「へウサギを飼っていたのか?悟史は…?」
沙都子:
「にーにーは倉庫の隣りにある花壇に植えてある花へ水をやりに行きましたわ!」
圭一:
「なるほど…それも当番か、確かに人数が少ないからみんなで交代してやってんだな」
レナ:
「みんなで助けあう事が大事なんだよ・・・だよ♪」
沙都子:
「そうですわね…みんなが来る前にトイレに行ってきますわ」
梨花:
「みぃ、ボクも行くのです」
沙都子と梨花はトイレに行き、教室には圭一とレナと羽入だけになった
圭一:
「今日の…部活何だろうな…罰ゲームだけは受けたくないなぁ」
レナ:
「今日も圭一くんのメイド服が見れるかな…かな♪」
レナはキラキラした瞳で期待していた
圭一:
「ぜ―ったい嫌だ!…俺が買ったら逆にレナをメイド服…いやスクール水着を着てもらうぞ!」
レナ:
「はぅ!?スクール水着は恥ずかしいよぅ…」
レナは顔を真っ赤にして照れた
羽入:
「あぅあぅ、私が買ったらみんなにシュークリームをたくさん買ってもらうのです!…でも未だ勝てないのです…ううう…」
3人でわきあいしている時に…事件は起こった
「きゃあああああ!?」
圭一:
「ん…?外から何か悲鳴が聞こえたぞ!?」
3人は窓から外を見たら1階の窓の近くに誰か倒れていた
レナ:
「あれ?誰か倒れているよ!?」
羽入:
「あぅあぅ…何が起きたのですか!?」
圭一:
「とにかく外に行ってみるぞ!」
圭一とレナと羽入は外に出た
ダダダダッ!
誰か倒れている所に知恵先生と詩音と魅音がいた
圭一:
「どうした!?魅音!」
魅音:
「あっ…!?圭ちゃん!校長先生が…」
知恵:
「校長!?しっかりして下さい!」
…とそこに悟史と沙都子と梨花も悲鳴を聞いてやってきた
詩音が校長の脈を確かめていたが…
詩音:
「………」
詩音は首を横に振った
みんな:
「・・・・・・!?」
圭一:
「な…っ!?初めて校長に会ったのに…まさか…死―――…」
校長:
「いやいや!わしは生きているぞ!」
校長はカバッと起き上がった
みんな:
「うぁあああ!?生き返ったぁ!?」
校長:
「おい!わしをソンビみたくいうな!?イテテ…」
魅音:
「し~お~んっ!!」
詩音:
「あっははは!何か重い雰囲気だったからついドラマみたく演技をしちゃいました♪」
圭一:
(まるで、リアルだったぞ…)
知恵:
「校長!何があったんですか!?」
校長:
「ああ…実はな…」
放課後、校長は学校の回りを散歩していた
そして…いきなり頭を殴られてそのまま倒れてしまった
圭一:
「…頭を殴られて?じゃあ、誰かに殴られたんですか?」
校長:
「わしは殴られたような感じがしたんだが…何かが当たったという感じもあるな…」
魅音:
「誰かの…人影は感じた?」
校長:
「確かに…誰かが後ろにいたような気がしたなイテテ…」
圭一:
「何か…曖昧だな」
知恵:
「とにかく保健室に行きましょう」
校長と知恵は保健室へ向かった
レナ:
「大変な事になったね」
魅音:
「何か…部活やるっての話ところじゃなくなったね…」
沙都子:
「え今日は部活は中止ですの!?ちぇっ…」
圭一:
「…部活の変わりに俺達がなぜ校長が殴られて倒れたのか…?真相を暴いてやろうぜ」
魅音:
「犯人探しってやつか!いいね♪やろうよ!」
レナ:
「犯人は見つかるのかな…かな?」
梨花:
「探偵 圭一なのですよ♪にぱ~☆」
圭一:
「まずは…それぞれの実況整理しようぜ!」
俺とレナと羽入は悲鳴が聞こえるまでずっと教室にいた
沙都子と梨花ちゃんは二人でトイレに行っていた
悟史は倉庫の隣なりの花壇で花に水をやっていた
魅音と詩音は、ウサギの飼育小屋へエサをやりにいった…
圭一:
「…悟史と魅音と詩音は3人とも外に出ているよな?」
魅音:
「なになに!?圭ちゃん!私を疑っているわけぇ」
圭一:
「外にいた人なら校長を殴る事など実行は可能だからな…」
詩音:
「つまり?私達三人は容疑者と考えているんですか?」
圭一:
「探偵なるもの…友達だろうと非情にならないといけないんだ!」
沙都子:
「圭一さん…すっかり探偵になりきっていますわ」
圭一:
「…ん?草むらに何か落ちているぞ」
圭一が拾ったのは野球に使うバットだった
圭一:
「……バット?」
圭一はバットをジロジロを見ているとふと文字が書かれていた
圭一:
「…これ悟史って書いてあるけど?」
みんなは一斉に悟史の方を見た
悟史:
「…えっ?ちょっと!みんな!?」
魅音:
「悟史、まさか…!?」
詩音:
「校長に何か恨みがあったんですか!?私に言ってくれば共犯になれたのに…そして、悟史くんと二人きりでどこか遠くへ逃げて…フフフッ♪」
詩音は、妄想モードに入ったみたいなので
とりあえず・・・
みんなは無視して話を進めた
悟史:
「ちょっと待て!それは確かに俺のバットだか…無くなって前から探していたんだよ!こんな所にあったなんで…」
圭一:
「でも、校長が倒れた現場の近くにあるのは偶然なのか…?それとも誰かが悟史に罪を被せる為に置いたのか?」
レナ:
「…?」
レナがバットを見て気付いた
レナ:
「圭一くん、校長を殴ったのはそれじゃないと思うよ」
圭一:
「えっ…?」
レナ:
「だって校長を殴ったならバットに凹みがあるはずだよ、この悟史くんのバットには凹みもない綺麗なままだよ」
レナの言葉にみんなは気付いた
圭一:
「あっ…確かに!」
沙都子:
「レナさんやりますわねぇ!」
羽入:
「あぅあぅ、凄いのです」
悟史:
「ほっ…助かったよ」
圭一:
「これでまだ振りだしに戻ったな…」
今度はレナが辺りを見渡していた
レナ:
「あれ?圭一くんバットが落ちていた場所の近くにも花瓶が割れているよ?」
圭一:
「はぁ?花瓶…本当だ!でも何で外に花瓶があって割れているんだ――…?」
圭一はハッと気付き上を見上げた
圭一:
「そうか!この花瓶は2階から落とされたんだ!校長の頭に当たったのもこれかもしれない…」
沙都子:
「じゃあ、一体誰が2階から落としたのですの?」
圭一は沙都子の方へ振り向き
圭一:
「沙都子…すまない、お前も容疑者だ!そして、梨花ちゃんもだ!」
梨花:
「みぃ…?ボクも容疑者なのですか」
沙都子:
「なな…!圭一さん!私と梨花を疑っているとおっしゃるのですか!?」
圭一:
「ああ、校長の悲鳴が聞こえる前…二人はトイレに行ったと言ってる…なら二人の誰かが見張りをたてもう一人が校長の頭をめがけて花瓶を落とした…」
沙都子:
「そ…そんなの言いかがりですわ!落としたという証拠はあるんですの!?」
圭一:
「………」
圭一は黙り考え込み
圭一:
「…沙都子、あの割れた花瓶に触ってみろ」
沙都子:
「な…なんですの!?割れた花瓶に触ってどうするんですの!?」
沙都子は疑問を抱きながら圭一の言うとおりに割れた花瓶に触った
圭一は胸のポケットから鉛筆を取り出した
圭一:
「この…鉛筆の先の黒い方をカッターで削り粉にする」
圭一は割れた花瓶の上で鉛筆を削り始めた
レナ:
「け…圭一くん?何をしているのかな かな…?」
割れた花瓶の上は黒い粉があちこちにたまっていた
圭一:
「この黒い粉を軽く息を吹いてみると…」
圭一は花瓶の上の黒い粉に息を吹きかけた
すると沙都子らしい指紋が現れた
圭一:
「ほら?見ろ!これは…沙都子の指紋だ!落としたという動かぬ証拠だぁぁぁ!」
沙都子:
「…それ…私がさっき触ったから指紋が出てくるのは当たりまえですわ!何が動かぬ証拠ですの!?」
ドカッ!!
沙都子は圭一のみぞおちにパンチを放った
圭一:
「グハッ…!?み…みぞおちを狙うな!」
圭一は腹を抱え悶絶していた
梨花:
「みぃ…圭一ボクはやってないのです」
悟史:
「結局、何も手がかりなしか…」
レナ:
「…魅ぃちゃんと詩ぃちゃんは外にいた時何かおかしい事はなかった?」
詩音:
「そうですね…魅音がウサギ小屋の中で騒いでいましたね」
魅音:
「それ!あんたが私がまだウサギ小屋の中にいるのに鍵を閉めたからでしょうか!?」
詩音:
「まぁまぁ、面白かったので許して下さい♪」
魅音:
「面白かったってゆな!許さない!」
悟史:
「まぁまぁ…二人とも喧嘩は止めなよ」
詩音:
「そうですね…大分話がズレてしまいましたけど」
魅音:
「あんたのせいでしょ!?」
羽入:
「あぅあぅ…魅音さん落ちつくのです」
詩音:
「おかしい事ですか…そういえば悲鳴を聞いた時に私とお姉がその場に駆けつけたら、先に知恵先生がいましたね…」
沙都子:
「それのどこがおかしいんですの?」
魅音:
「考えてみなよ…知恵先生はこの時間には必ず職員室にいるんだよ」
レナ:
「あっ…確かに知恵先生はこの時間はいつも職員室にいたね」
魅音:
「校長が倒れた場所と職員室はちょっと離れているし…職員室から悲鳴を聞いて駆け付けるまで時間はかかるはずなのに先に知恵先生はいた」
詩音:
「知恵先生が先にいて私とお姉が駆けつけてその後、圭ちゃん達が駆けつけて来ました」
悟史:
「となると…」
レナ:
「うん…知恵先生が怪しいかな かな…?」
圭一:
「フフフッ…俺も知恵先生が怪しいと思っていたんだ」
沙都子:
「さっき、私が犯人だとおっしゃったくせに!」
沙都子はプクっと頬を膨らました
圭一:
「ま…まぁ推理は想像が大事なんだよ!それが解決に繋がる事もあるんだ」
梨花:
「…苦しい言い訳にしか聞こえないのです♪にぱ~★」
グサッ!
圭一の胸に梨花の言葉が突き刺さった
圭一:
(梨花ちゃんの笑顔が何故が怖くみえる…)
圭一:
「と…とにかく知恵先生の所に行こうぜ!」
圭一達は校長がいる保健室に向かった
すると保健室から知恵先生が出てきた
知恵:
「あら…?あなた達、また帰ったんじゃなかったの?」
圭一:
「あっ、いえ…校長先生は大丈夫なんですか?」
知恵:
「コブができた程度で大丈夫だったみたいよ」
圭一:
「…知恵先生、ちょっと聞きたい事があるんですけど…いいですか?」
知恵:
「…何かしら?私この後も仕事がまた残ってるから短めにしてね」
レナ:
「じゃあ、言いますね…知恵先生は校長先生の悲鳴を聞く前にどこにいたんですか?」
知恵:
「職員室にいたけどトイレに行こうと思ってトイレに向かってる時に校長の悲鳴が聞こえたから外へ駆けたのよ」
圭一は小声で魅音にささやいた
圭一:
「おい…魅音、先生の言ってる事って…」
魅音:
「うん…圭ちゃんも気付いたんだね?」
知恵:
「…もしかして…あなた達、先生を疑っているんじゃないでしょうね?」
魅音:
「先生、あのさトイレに向かっている時に校長先生の悲鳴を聞いて駆けつけたって言いましたよね?」
知恵:
「そうよ!間違いないわよ」
魅音:
「だとしたら…おかしいなぁ」
知恵:
「私の言葉にどこか間違いでもあったかしら?」
先生は強気に言い通した
そこで魅音が…
魅音:
「先生…私と詩音は外でウサギ小屋へエサをあげに行ったんですよ」
圭一:
「もちろん…校長先生が倒れた先の建物の角の向こう側にウサギ小屋はあった!」
魅音:
「校長先生の悲鳴が聞こえてそのまま走り角を曲がったらそこに知恵先生がいた」
知恵:
「だったら何も問題はないじゃ――…」
知恵の言葉を遮るように圭一が強く言葉を放った
圭一:
「いいえ!問題はこれからです!」
魅音:
「先生…悲鳴を聞いた後、先に先生がいるのはありえないんです!」
知恵:
「……!?」
圭一:
「そうだ…先生がトイレに向かって悲鳴を聞いたならば外に出る為には廊下を走り…そして靴に履き替えないといけない」
魅音:
「そう!駆けつけるにはちょっと時間がかかる!最低でも…1分か2分はかかるはず」
圭一:
「同然、外にいた魅音と詩音なら校長の悲鳴を聞いて駆けつけるまで1分もないはずだ!」
魅音:
「そう…だからこそ先生が先にいるのはありえないんです…考えられる事はひとつ…」
圭一:
「もう既に先生は外にいた事になる!違いませんか…?知恵先生」
圭一と魅音のダックの推理によって、場が静かになった
沙都子:
「い…一体どうなりましたの!?あまりにも早い展開で飲み込めませんわ…」
梨花:
「みぃ♪二人とも迫力があったのです」
悟史:
「なるほど…それなら筋は通るな」
詩音:
「そうなりますね♪」
レナ:
「凄いよ!二人とも息がぴったりあっていたよ♪」
羽入:
「あぅあぅ…先生が犯人確定なのですか?」
圭一:
「先生が嘘をついて隠そうとしたのはやはり…」
知恵:
「…フッ…フフフフ!」
知恵は下をうつ向き、笑った
知恵:
「…そうよ…私が校長先生を殴ったのよ!」
先生の白状にみんなは驚いた
魅音:
「…校長先生に何か恨みでもあったんですか?」
知恵:
「……それは…」
ゴクリッ…
圭一達は息を飲みその先の言葉を待った
知恵:
「だって!校長先生が毎日、カレーを食べるのは迷惑って言ったのよ!」
先生の言葉にみんな固まった
圭一:
「…はい?今、何で…」
知恵:
「職員室で鍋を持って来てカレーを作るのは止めなさいって言われたから…我慢できなくで校長を殴ったの!」
魅音:
「そ…そんな理由で校長を殴ったの!?」
詩音:
「あっ…!お姉!それは言っちゃ――…」
魅音の言葉に知恵先生は反応した
知恵:
「そんな理由…?あなた達カレーの偉大さって分かっている?みんなにもう1度カレーの偉大さを説明しなければなりませんね」
圭一:
「あっ…いや…あのもう暗くなって来たんでそろそろ帰らないと!な…なぁみんな!」
圭一達がその場を去ろうとしたら…知恵先生が大きくジャンプし圭一達の前に立った
ダンッ!
知恵:
「…カレーの偉大さを聞いてもらうまで帰るのは許しません!」
圭一:
(カレーの事になると身体能力も上がるのかよ!?(゜Д゜;)ガクガク…)
圭一達が震えている所に知恵先生の後ろに校長が立っていた
校長の頭には氷が入った袋が乗せてあった
校長:
「…扉越しから話は聞いたぞ?知恵くん」
知恵:
「…こ…校長先生!?あ…あの…それは…その…」
知恵先生は慌てていた
校長:
「…知恵くん、君のカレーに対する熱い想いは確かに伝わった」
知恵:
「…校長先生」
悟史:
「おっ…何か和解しそうな雰囲気だな」
しかし…そんな雰囲気は一瞬だけだった
校長:
「だか…殴ったのは許さん!知恵くんには特別に仕事を与えてやる!ついてこい!」
校長は知恵の襟を掴み引きずりながら引っ張られていった
知恵:
「あう…また仕事が増えたぁ!圭一君達、助けてぇぇ!」
圭一:
(いやいや!自業自得だろ…それは)
魅音:
「行っちゃったね…」
羽入:
「あぅあぅ…行っちゃったのです」
沙都子:
「何か…犯人が分かったのに何故かすっきりしませんわ!」
圭一:
「まぁ…理由がアレだからなぁすっきりしないのも無理はないな」
梨花:
「みぃ…ボクもです」
レナ:
「まぁ、犯人は見つかったからよかったかな…かな?」
圭一:
「でも…俺の推理ぶりは素晴らしかっただろ!」
魅音:
「最後だけはね…最初は私を疑ったくせに~!」
詩音:
「そうですね、あの時の圭ちゃんは冷たかったですね」
沙都子:
「そうですわ!あげくの果てには私を犯人扱いしたのですわ!」
悟史:
「バットが僕のもので疑われたしな」
圭一の胸にみんなの言葉が突き刺さった
圭一:
「うう…」
梨花が圭一に近付き、にぱっと笑った
梨花:
「反省しやがれなのです♪にぱ~★」
圭一:
「グハッ!」
梨花の言葉にとどめを刺された
羽入:
「あぅあぅ…今度は圭一くんか倒れたのです」
こうして犯人探しは幕を閉じたのであった…
知恵:
「これ残業のところが徹夜だよぅ…うう…カレー食べたいよぅ・・・」
「犯人は誰だ!?」編 おしまい☆
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悲劇と惨劇はなくぼのぼのして笑えます(=ω=.)
羽入:
「シュークリーム美味しいのです☆あぅあぅ」