此処はギリシャ聖域のアテナ神殿。
首を落とされたアテナ像の前で今世のアテナ、木戸沙織は泣き崩れていた。
『久しぶりだなアテナよ』
其処に現れたのは黄金聖闘士をいとも簡単に倒した聖魔天使と名のる四人の男達。そして……
「!!貴方は……ルシファー!!」
「何だって!!氷河、ルシファーと言えば」
「ああ、かつては神に仕える大天使でありながら神以上の存在になろうとして魔界に堕とされた堕天使ルシファー、またの名を悪魔王サタン」
星矢、氷河、瞬はルシファー達に対して構えを取るが聖魔天使達は相手にする価値もないという様に一瞥しただけだった。
「貴方の目的は何なのですか、ルシファー」
「当然この地上とアテナ、貴女の命だ」
「そんな事はさせるかっ!!くらえ、ペガサス流星け…」
「この、無礼者!!」
ルシファーに攻撃を仕掛ける星矢達だったが聖魔天使達に一瞬のうちに倒されてしまう。
「星矢!氷河……瞬」
沙織は倒れた星矢に駆け寄る。
「愚か者めが。俺達が何の苦もなく倒した黄金聖闘士、それより劣る最下級の青銅の貴様達に一体何が出来るというのだ」
「く、くそうっ!!」
ルシファーはそんな星矢達を一瞥すると沙織に語りかける。
「アテナよ、これで分かっただろう。もはやこの地上に貴女を守る聖闘士は居ない、無駄なあがきはせずに大人しく我が軍門に降るがいい」
「何を…俺達はまだ戦えるぜ」
「そうとも!」
「アテナを、この地上を守る為に僕達が諦める訳にはいかない!!」
そう言いながら星矢達は小宇宙を高めながら立ちあがる。
「フッ、ならば今にも消えそうなその命の灯、今度こそ跡形もなく消し飛ばしてくれる!!」
「止めなさい、星矢!氷河!瞬!その体では…」
星矢達と聖魔天使達がぶつかり合うその瞬間。
辺りを強大な小宇宙がおおった。
「な、何だこの強大な小宇宙は!?」
「邪悪な感じはしないけど」
「ルシファー様、この小宇宙は一体?」
「この小宇宙……まさか…」
そして、其処に小宇宙の主が現れた。
『こんな所で何をしてるんですか?サっちゃん』
『何や、やっぱりキーやんやないけ!!』
その瞬間、辺り一帯の時間は凍りついた。
『横島さんの居場所が幾つか特定できました。さあ、行きますよ』
『そうか、今度こそ見つかるとええな。あ、ちょっと待ってや』
ルシ……もとい、サっちゃんは沙織達の所に来ると話しかける。
『アテちゃん、つー訳で用事が出来たから今回の聖戦は此処でお開きにさせてもらうで。ハーちゃんにもあんじょうよろしゅうに言っといてや。ほなさいなら』
そう言い残し、サっちゃんはキーやんと共に何所かへと消えて行った。
後に残されたのは事情をまったく理解できずに呆然とする沙織と星矢達、そしてあまりの出来事に石化している聖魔天使達だけだった………
と、言う訳で横島探索日記に続く。
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聖戦が……始まる?