No.170078

真・恋姫†無双 北郷一刀と三羽鳥 No,2-05

さん

今回で董卓編は終了です(^^)
やっと投稿出来ました(^_^;)
読んで頂けると嬉しいです
コメントがお返し出来なくて申し訳ありません

2010-09-03 17:06:36 投稿 / 全11ページ    総閲覧数:8110   閲覧ユーザー数:6045

(はじめに)

 キャラ崩壊やセリフ間違いがあると思いますが、

 温かく読んでやって下さい。

 

 この話の一刀君は強く設定しています。

 どうぞ宜しくお願いします。

 

☆オリキャラ★

 

姓・・・孔(こう) 名・・・融(ゆう) 字・・・文挙(ぶんきょ) 真名・・蛍(ほたる)

 

一人称・・我(われ)      二つ名・・・不殺

 

武器・・鉞戟[えつげき]斧+矛 、華鏡(かきょう)

 

容姿・・髪は肩より少し長いロングで、色は琥珀の様な透き通るオレンジ。

    身長は一刀君より少し高い。スタイルは良く胸は、夏侯姉妹より少し小さい。

 

設定・・誇り高き孔子の子孫。十常侍に捨て駒にされた。

    一刀に助けられ、それ以来忠誠を誓う武将。

    正史で曹操に処刑されている為、曹操の事はあまり良く思っていない。

 

 

もう1人、オリキャラが居ます。本編にも出てくる時があります。

設定は北郷三羽外伝をご覧下さい<(_ _)>

 

 

 一刀達に乱入者が入る少し前――。

 

 

凪「ハァアアアッ!」

 

≪ゴッ!≫

 凪は氣の籠った拳を放つ。

 

呂「・・・甘い」

 

≪ガキンッ!≫

 呂布はその拳を難なく受け止める。

 

真「これなら・・どうやッ!」

 

≪ギュイイイイン!!≫

 凪の攻撃を受け止め、動きを止めた呂布に真桜の螺旋槍が迫る。

 

呂「・・・遅い」

 

 呂布は慌てる事無く、凪を押し返し

 真桜の攻撃をかわす。

 

沙「もらった!」

 

≪ブンッ!≫

 避けた呂布に沙和が二天振るう。

 

呂「・・・無駄」

 

≪ギィン!≫

 普通なら当たる攻撃を戟の柄で弾く。

 

沙「きゃあ!?」

 

 それにより、沙和の体勢が崩れる。

 呂布は沙和を攻撃し様とするが、

 

凪「させるか!」

 

呂「・・・ッ!」

 

 呂布は攻撃を中止しそこから飛び退く、

 

≪ドォーンッ!≫

 さっきまで呂布が居た所に凪の氣弾が当たり

 小さなクレーターが出来る。

 

真「沙和! 大丈夫か?!」

 

 沙和も氣弾の爆風に巻き込まれない様に飛び退いたが、

 呂布の様に綺麗にかわす事が出来ずに転んでしまうが、

 直ぐに起き上がり、

 

沙「大丈夫なの~」

 

 沙和が笑顔で返事する。

 それを見て、真桜も笑みを浮かべる。

 

凪「2人とも、気を抜くな!」

 

 凪は呂布から目を離さずに2人を注意する。

 いつもなら文句を言う2人もすぐさま構え直す。

 呂布は3人を静かに睨んでいた。

 

 

 4人の戦いを少し離れて見ている武将達は、

 自分達が束になっても敵わなかった呂布を

 3人だけで抑え込んでいる光景に唖然となっている。

 

季「・・・秋蘭さま」

 

秋「・・・何だ?」

 

季「あの、3人ってあんなに強かったでしたっけ?」

 

秋「いや、私も驚いている所だ」

 

流「すごい! 秋蘭様、あれなら呂布に勝てますよ!」

 

 流琉は笑顔で秋蘭の方に顔を向けるが、

 秋蘭の顔に笑みは無く、

 

秋「それは無理だ。

  2人とも、何時でも援護できる様に準備しておけ」

 

季・流「「 え? 」」

 

 2人は理解できなかった。

 そんな2人に、

 

秋「3人と呂布を良く見てみろ。

  何か気付かないか?」

 

 季衣と流琉は、言われた通りに4人を見る。

 

季・流「「・・・あ!」」

 

秋「気付いたか」

 

 観察すると違いが良く分かる。

 3人が肩で息をするのに対して、呂布はまったく息を切らしていない。

 

秋「3人が、呂布に対して優勢に見えるのは、

  絶え間なく攻撃する事で呂布に攻撃させない様にしているからだ」

 

 秋蘭の言葉通り、3人は見事な連携で呂布を攻めていた。

 

秋「特に凪の消耗が激しい。

  いつ攻守が入れ替わってもおかしくない。

  2人とも、準備しておくんだ」

 

季・流「「 はい! 」」

 

 

 3人は呂布から目を離さない様に会話する。

 

凪「2人とも、まだいけるか?」

 

真「おう!って言いたいとこやけど・・」

 

沙「正直、限界なの~」

 

凪「そうか・・・私もだ」

 

 3人は、まるで定食屋で話す様に軽く言い合う。

 こんな状況でも嫌な緊張感は無い。

 

沙「どうしよっか?」

 

真「・・『コレ』があるで」

 

 真桜は道具袋から何かを取り出す。

 

凪「何個ある?」

 

真「残念やけどこれ一個だけや」

 

沙「じゃあ、失敗できないね」

 

 沙和の言葉に2人は頷く。小声で話し終わった後、

 凪は拳を握り直し、真桜と沙和も武器を握り直す。

 

呂「・・・終わった?」

 

凪「ああ、待たせて悪かった」

 

呂「別に・・いい」

 

 呂布も戟を構える。

 

〈ダッ!〉

 3人が呂布を囲むように走り出す。

 呂布は表情を変えずに3人を見ている。

 

真「でりゃッ!」

 

 真桜が手に持っていた玉を呂布に投げる。

 呂布は戟でそれを弾いた瞬間、

 

呂「!!」

 

≪ボフン!≫

 玉は簡単に割れ、煙が呂布を中心に包みこんだ。

 

 

呂「ゴホゴホ・・・見えない」

 

 規模はそんなにも大きくないが、呂布を中心としている煙が発生したので、

 呂布には煙しか見えない。

 

呂「・・・」

 

 呂布は戟を構え警戒しながら歩き出す。

 その時、

 

≪ギュイイィィィィン≫

 

真「でぇりゃあああ!!」

 

 回転音を響かせながら真桜の螺旋槍が迫る。

 

≪ギイィィン!!≫

 呂布は、その一撃を慌てる事無く受け止める。

 

真「なっ?! ウチの螺旋撃を簡単に受け止めよった?!」

 

呂「・・・音を出したら意味が無い」

 

≪キィィィィン――≫

 真桜の螺旋槍と呂布の方天画戟がぶつかり合い火花を散らし、

 辺りに金属が擦れ合う嫌な音が響く。

 

 本来ならば、真桜の螺旋撃は螺旋の力で深くねじ込み、

 普通の武器ならば破壊する程の技だが、呂布の方天画戟はびくともしない。

 それどころか、回転している螺旋槍の方が悲鳴を上げ始める。

 

呂「・・・こんなものか」

 

真「くッ! ・・・なーんてな」

 

呂「??」

 

 悔しそうな顔をしていた真桜が、歯を見せながら笑う。

 

真「ウチの攻撃が防がれるんは計算済みや」

 

 言い終わると螺旋槍の回転数が増していく。

 真桜は小さく『ごめんな』と呟いた。

 

真「ぶっ飛びぃ! 螺旋ッ天衝ッ!!」

 

≪ギュギィィイイイイイイン!!≫

 今までと比べ物にならない位に回転する螺旋槍。

 

真「うらぁあああ!!」

 

呂「!?!?」

 

 その螺旋の豪撃で呂布は後方に弾き飛ばされる。

 

真「行ったで! 沙和! 凪!」

 

 呼びかけた後、真桜は螺旋槍を見ると 

 『ビキビキ!』と音を立てながら罅が入り回転が止まる。

 

真「・・・すぐに直したるから、もう少しだけ辛抱してや」

 

 そう螺旋槍に言って、

 真桜も呂布が飛んで行った方に走り出した。

 

 

〈ズザザザザザーー!〉

 

呂「・・・ッ!」

 

 呂布は戟を地面に付け、

 『ガガガッ!』と地面を削りながら減速するが、中々止まらない。

 そして、煙幕の外まで飛ばされる。

 

沙「いらっしゃ~いな・・のッ!」

 

≪ブブンッ!≫

 出て来た呂布に、待ち受けていた沙和が二天をずらして振るう。

 

呂「シッ!」

 

≪ギィン!≫

 呂布はブレーキに使っていた戟を素早く振るう。

 一本目の二天に勢いよくぶつける。

 

〈ベキン!〉

 その一撃で、沙和の二天が一本折れ手から飛ばされる。

 

沙「ッ! まだッ!」

 

≪グォン!≫

 もう一本の二天が呂布に迫る。

 

呂「・・・・」

 

≪ドン!≫

 呂布は思いっきり戟を地面に刺し無理矢理止まると

 体勢を崩しながらも避ける。

 

〈ピッ――〉

 沙和の攻撃は僅かに服を切り裂いた。その裂け目から何かが零れ風に流される。

 呂布は『あ』と声を漏らし手を伸ばすが空を切る。

 そんな隙を見逃さず。

 

沙「凪ちゃん、今なの!」

 

呂「!?」

 

凪「これで終わりだ、呂布!!」

 

 体勢を崩した呂布に、氣を溜めた凪が迫る。

 

凪「くらえ! 猛虎蹴g ― なっ?!」

 

 渾身の一撃を放とうした凪の目の前に、

 一枚の紙が飛んでくる。咄嗟にその紙を掴む凪。

 

呂「返せ!」

 

≪ドコッ!≫

 一瞬動きを止めた凪に呂布の蹴りが当たる。

 

凪「ぐぁ!」

 

沙・真「「 凪(ちゃん)!!」」

 

 凪は『スザザザ!』と音を立てながら吹っ飛ぶ。

 手に持っていた紙は凪の手から離れ、呂布の元に戻る。

 

 蹴られた凪に沙和と煙幕から出て来た真桜が駆け寄る。

 沙和が凪を抱き起こし、真桜は壊れた螺旋槍を構えながら2人を庇う様に立つ。

 しかし、呂布は大切そうに紙を懐に入れ、追撃を仕掛ける様子は無い。

 

沙「凪ちゃん、大丈夫?!」

 

凪「・・な・で・まえが・・」

 

沙「え?」

 

凪「 なんでお前が一刀様の絵を持っている!!!!! 」

 

沙・真「「 へ? 」」

 

 沙和と真桜の視線が呂布に向かう。

 

呂「・・・もらった」

 

凪「誰にだッ?!」

 

呂「・・・お父さん」

 

 その言葉を聞いて、

 3人の脳裏に1人の人物が浮かぶ。

 

沙「も、もしかして・・」

 

真「だ、団長か?」

 

呂「(コク)」

 

凪「ま、まさかお前も?」

 

呂「・・・嫁になれって言われた」

 

 3人は固まる。その時、

 

陳「皆の者、火を放て!!」

 

 声と共に油と火矢が飛んでくる。

 火は瞬く間に燃え広がり煙が完全に晴れる。

 固まる3人を見て他の武将達も動き出すが、

 

陳「呂布殿、今の内ですぞ!」

 

呂「・・・バイバイ」

 

 あっと言う間に呂布達は逃げ出していく。

 秋蘭が、凪達に駆け寄る。

 

秋「3人とも大丈夫か?!」

 

三「「「・・・あの」」」(プルプル

 

秋「あの?」

 

三「「「 クソ親父ぃぃいいいい!!!! 」」」

 

 3人の叫び声が戦場に響き渡った。

 

 

~~ 某町の店先 ~~

 

団「ほう、中々良い物だな」

 

店「お! 分かるかい客人」

 

団「当z ― ほぉぉわぁああああああ!!」

 

店「ど、どうした客人?!」

 

 団長は突然奇声を上げながら膝をつき、肩を抱いて震えだす。

 

団「な、何だこの寒気は?!」

 

店「おい、おい! 大丈夫か?!」

 

 急に震えだした団長を心配そうに店主が声をかける。

 

団「ま、まさか?! ・・・だ、だが儂は負けん・・・ぞ」

 

 そのまま団長は倒れ気絶した。

 

店「客人?! 直ぐに医者を呼んでくるから!!」

 

 店主は慌てて医者を呼びにいくのだった。

 

 

 

―― 一刀side ――

 

?「遅いぞ、北郷!」

 

 その声で緊張していた空気が晴れる。

 張遼は『何やこいつ?』と乱入者を睨む。

 

一「しゅ、春蘭、どうして此処に?」

 

春「お前が遅いから様子を見n― って傷だらけではないか?!」

 

一「あ、ああ」

 

春「私の一撃でも傷つかなかったというのに、どう言う事だ?!」

 

一「いや、いつもと違う技を使ったから」

 

春「何だその技t『あー、ちょ~っとええか?』 何だ?」

 

張「いやいや! 何だは、ウチの台詞や!

  人が楽しんどるちゅうのに、邪魔しよってからに!」

 

 張遼は偃月刀を向ける。

 春蘭は『え?』と言って、一刀を見ると一刀も頷く。

 

春「す、すまん」

 

張「いや、素直に謝られるとこっちも困るんやけど」

 

春「では、どうしろ言うのだ?」

 

張「あ~・・・まあ、ええわ。

  ウチ等の勝負の邪魔だけはせんといてや」

 

春「無論だ。武人の一騎打ちを邪魔する様な事せん!」

 

一・張「「・・・・・・」」

 

春「ん? どうした?」

 

一・張「「 ・・・別に 」」

 

 2人は一度咳払いをしてから、

 

張「少し邪魔が入ったけど決着をつけよか?」

 

一「ああ」

 

 2人の顔から笑みが消え、真剣な表情になる。

 春蘭も真剣に2人を見る。

 先程よりも濃密な空気が張り詰めて行く。

 

〈――ダッ!〉

 2人は同時に駆け出す。

 互いに武器を持つ手に力が加わり、ぶつかろうとした瞬間、

 

一「!!」

 

 一刀の視界にある物が映る。

 刹那、一刀は地面に刀を刺しそれを軸に方向を変える。

 

張「!!」

 

 そんな一刀の行動に張遼は驚くが、

 偃月刀を振るう。

 

≪ザシュッ!≫

 張遼の一撃は、一刀の横腹から腰を僅かに切り裂き

 その傷から血が飛び散る。

 

春「北郷!?」

 

 それを見て春蘭が声を上げる。

 

一「ッ!ァアアア!」

 

 だが、一刀はその声も痛みも無視し刀も捨てて、

 

一「春蘭!!」

 

 春蘭に向かって走る。

 突然向かってくる一刀に春蘭は驚き固まる。

 そんな春蘭に一刀は飛びつく。

 

春「なっ?!」

 

 その所為で春蘭と一刀は倒れ込むが、

 

≪ドスッ!≫

 

一「グッ!」

 

 一刀の肩に矢が刺さる。

 一瞬、一刀は顔を顰めるが、

 

一「よ、よかった。間に合った」

 

春「ほ、北郷?! 大丈夫か?!」

 

一「ああ、大丈夫だ・・・あ・・れ?」

 

春「危ない!」

 

 一刀は笑顔で立ち上がろうとするが、膝から力が抜ける様に崩れる。

 春蘭は即座に置き上がり、一刀を支える。

 

一「はは、気が抜けたみたいだ」

 

春「・・・北郷」

 

張「誰じゃあ! ウチの一騎打ちに水差しおったド阿呆ぅは!」

 

 張遼も声を荒げ怒鳴っている。

 春蘭は静かに一刀を座らせ、

 

一「・・・春蘭?」

 

春「北g・・一刀、少し待っていろ」

 

 そう言うと春蘭は立ち上がり七星餓狼を抜く。

 いつの間にか、張遼も怒鳴るのを止め一刀達を見ていた。

 

春「すまんが此処からは、この夏侯元譲がお相手する」

 

張「・・・ウチは構わんで」

 

 そう言うと張遼も構える。

 2人は睨み合うが、

 

張「・・・な~んてな、止めや止め」

 

 『ニッ』っと笑いながら手を上げる張遼。

 

春「なっ!? どう言うつもりだ?!」

 

張「どうもこうも、今の惇ちゃんには勝てる気せえへんし・・・」

 

 張遼は春蘭の後を見ながら、

 

張「あんなのの相手もしたないわ」

 

 春蘭が後ろを振り向くとそこには、

 馬に乗りながら片手で男の片足を持ちながら

 此方に近付いてくる蛍の姿があった。

 

 

 蛍は顔が確認出来る距離で止まると

 

蛍「・・・」

 

 無言で持っていた男を春蘭達の足下に投げる。

 

≪ドサッ!≫

 

男「グがぁ?!」

 

 男は地面に落され声を上げ反応を見せるが、

 その四肢は違う方向に向いている。

 

張「・・えげつな」

 

蛍「・・武人の一騎打ちを汚したのだ。

  生かしてやっているだけ有り難いだろう」

 

春「一思いに止めを刺してやった方が、有り難いんじゃないか?」

 

蛍「そんな事は知らん」

 

 そう言った後、蛍は一刀の方に向き

 

蛍「主様、毒は使っていない様ですが大丈夫ですか?」

 

一「大丈夫、気が抜けただけだと思う」

 

蛍「・・・そうですか。 ・・・春蘭」

 

春「何だ?」

 

蛍「馬は用意した。直ぐに我と共に行くぞ」

 

 蛍の部下が馬を連れてやってくる。

 

春「行くとは何処に行くのだ?」

 

蛍「獣が我らの戦に紛れ込んでいる。・・・そこの男の様にな」

 

春「何だと?!」

 

蛍「洛陽に被害が出る前に潰すぞ」

 

春「応!」

 

 春蘭は馬に飛び乗る。

 

蛍「霞、すまないが主様を本陣まで頼む」

 

張「・・・ええんか? 逃げるかもしれへんで?」

 

蛍「お前はそんな事せんだろう?」

 

 言い終わると蛍は春蘭達と共に走り出した。

 

 

張「はぁ~、どんだけ信用しとんねん」

 

一「ははは」

 

張「あんたも笑っとる場合か!

  ウチがその気になれば・・・」

 

≪――チャキ≫

 張遼は一刀の首に偃月刀を当てる。

 そんな状態でも一刀は笑顔を崩さない。

 

張「恐ないんか? 殺されるかもしれへんのに?」

 

一「大丈夫。張遼さんはそんな事しないよ」

 

張「・・・・」

 

一「・・・・」

 

 一刀は張遼の瞳を見ながら言う。

 そんな一刀の言葉に張遼は偃月刀を下ろし長い溜息をつく。

 

一「張r ― 『霞でええよ』― いいの?」

 

霞「ええよ。その変わり、ウチも一刀って呼ばせて貰うわ」

 

一「ああ。好きに呼んでくれ」

 

 2人は笑みを浮かべる。

 霞は一刀に手を差し伸べながら、

 

霞「傷が治ったら、今度は手加減無しで勝負しよな」

 

一「・・・遠慮したいな。 それに手加減なんかしてないよ」

 

霞「よう言うわ」(ウチに当てん様に武器ばっかり狙っとった癖に)

 

一「???」

 

 一刀は分かっていないが、2人の姿を見れば分かる。

 傷だらけの一刀に対して、霞には殆ど傷らしい傷は無い。

 

霞「ほれ、立てるか?」

 

 霞の手を掴もうと一刀も手を伸ばすが、

 力が入らない。それどころか、

 

一「ごめん霞、ちょっと無理み・・た・い・・」

 

霞「一刀!?」

 

 慌てて一刀の肩を揺するが、

 

一「・・スゥー・・・スゥー」

 

霞「何や、脅かすなや」

 

 規則的な寝息に霞は揺するのを止め、

 一度気合いを入れてから霞は一刀を背負うと

 本陣に向かって歩き出した。

 

 

 

 あの激しい戦いから一夜が明けて―――。

 

一「もう復興が始まってるのか・・」

 

凪「はい。華琳様の命で道路や倒壊した建物の片付けも始まっています」

 

沙「桃香ちゃん達も炊き出しをしてるの~」

 

一「皆、仕事が早いな」

 

真「まぁ、昼過ぎまで寝とるんは一刀だけや」

 

 笑いながら真桜が言う。

 

沙「も~真桜ちゃん、そんな言い方しちゃ駄目なの」

 

凪「そうだぞ、真桜!」

 

 2人の(特に凪の)剣幕に、

 真桜は一刀の後ろに隠れる。

 

真「じょ、冗談やんか。そんなに怒らんといていな」

 

 そんな3人を見て、一刀は笑っていた。

 

凪「一刀様、本当にもう大丈夫なのですか?」

 

一「ああ。もう大丈夫だ」

 

 そう言いながら力瘤を作る一刀。

 それを見て3人は溜息をつく。

 

沙「そう言えば、一刀さん」

 

一「ん?」

 

沙「帰ったら大切な話があるの」

 

一「此処では話せないの?」

 

凪「はい」

 

真「ここやと直ぐに手配出来へんからな」

 

一「手配?」

 

 一刀が疑問に思うが、話は打ち切られる。

 

真「この話は今度にして・・・

  何時もみたいに怪我人の治療するんやろ?」

 

一「ああ」

 

沙「でも、無理しない様に見張るからね」

 

一「いや、そこまでしなくても」

 

凪「駄目です。華琳様に許可は頂いていますので」

 

一「・・・はい」

 

 一刀は、凪達の有無を言わせぬ雰囲気に返事をして歩き出した。

 到着したそこには、腕が悪化した猪々子とお酒を飲んでいる雪蓮、

 なれない包丁と作業で指を怪我した愛紗と保護された少女2人、

 秋蘭も春蘭と一緒に礼を言いに来ていた。

 流石の一刀も苦笑いし、3人は目を光らせているのだった。

 

 

 

 

・・・・つづく

 

 

〈あとがき〉

 

 どうも猫です。最後まで読んで頂きありがとうございます<(_ _)>

 約2カ月ぶりに戻ってきました(^_^;)

 本当なら七月には投稿する筈だったのですが・・・

 仕事に追われ九月になってしまいましたorz 久しぶりに書いたので何だか微妙な内容に(>_<)

 しかも、原作のイベントを潰してしまいました、

 あのイベントは嫌いでは無かったのですが・・つい(^^;)

 これからも頑張りますので宜しくお願いします<(_ _)>

 

 

  次回から三章に入りますので、3-0をお楽しみに(^O^)/

 

         コメント・メール・友録、何でもお待ちしています<(_ _)>

 

 


 
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