序章
人通りの少ない、裏通りでのこと。
一刀は3人の大柄なうほっ!!な悪党に追われていた。
「ぐっへっへ。大人しくしな」
「くそっ!俺はどうすれば・・・・」
「大人しく尻穴を差し出しな!」
「嫌だ!俺はそんな趣味はない!くそっ!誰か助けてくれ!」
一刀が追い詰められ、悲痛な叫びをあげる。
「そこまでよ!」
すると、どこからとなく少女の声が聞こえた。
「この国と一刀を守るためにやってきた、愛と野望の魔法少女 シニカル華琳たん!只今参上よ!」
「華琳たん!」
「一刀!あなたは今のうちに逃げなさい!」
「いつも助けてありがとう!華琳たん!」
一刀は悪党が華琳たんに眼を奪われているスキを狙って、表通りの方へと逃げだ。華琳たんはそれを見て、満足そうに頷いた。
「てっめぇー!容赦しないぜ!?女は専門外だが、やっちまえ!」
「ふぅ。愚かね。相手の力量を測れないなんて・・・・よーっし!いっくよー!シニカルジーザス!食らいなさい!!」
その後、その悪党どもを見た人は誰もいない。
覇王の名前は華琳。普通に恋をし、普通に国を治めていました。しかし、覇王には秘密があったのです。
なんと、覇王は魔法少女だったのです。
表通りに逃げてきた一刀は、大きく安堵のため息をついた。
一刀はこれまでに何度も華琳たんに助けられている。それも執拗なまでに。ちょっとしたいざこざでも、華琳たんが現れてはいつも助けてくれている。そのことには感謝しているが、警備隊隊長としては、少し複雑な気持ちだ。
華琳たんはこの城下街のヒーローだ。老若男女に問わず、人助けをしてくれる華琳たんの支持は凄いものだ。しかし、悪はけして容赦はせず、ただの泥棒ぐらいなら、怪我ですむが、それ以上のことをする悪党には命はない。
少しやりすぎじゃないか?と思いながら表通りを歩いていると、華琳が一人で歩いているのを見つけた。
「おーい。華琳」
「あら、一刀じゃない。どうかしたのかしら。ボロボロじゃない」
「さっき悪党に追われてたんだけどな?華琳たんが助けてくれたんだ」
「へぇ。最近よく耳にするわね。私は見たことないけど、どんな子なのかしら」
「そうだなぁ・・・人助けをして回る、ヒーローみたいな子だよ。俺も何度も助けられてるし」
「そうじゃなくて、見た目よ見た目」
「見た目?うん、可愛いし、それでいて凛々しくて格好いいと言うか、綺麗と言うか・・・・三国でも有数の美少女だと思うよ」
「そ、そう」
華琳は頬が緩むのを顔をそらして隠す。
「あ、でも」
「でも何よ」
「俺は華琳の方が綺麗だと思うよ」
「ば、馬鹿・・・・」
そう言いながら、華琳は静かに一刀の手を握った。それが華琳が出来る、精いっぱいの甘えだった。一刀もそれに答えて手を握り返し、
「それじゃあ、ついでだからデートでもするか」
今日も華琳と一刀は仲が良いのでした。
本編
「ふぅ・・・・それにしても、疲れるわ」
次の日。華琳は玉座に座りながら、小さくため息をついた。
華琳が魔法少女になったのは、三国が平定され、国同士の関係も良好に進んでいたある日だった。
華琳は自分が魔法少女になる夢を見て、試しに鏡の前で呪文を唱えてみると、一瞬にしてヒラヒラな可愛らしい服に変身していた。ただ、服装が変っただけならば、すぐに正体がばれてしまいそうだが、変身した時に、服と一緒に現れる魔女っ子帽子に魔法が掛かっているらしく、そのお陰で正体は一般人にはばれてはない。
とりあえず、王である華琳は気軽に街に出ることは出来ない。だけど一刀が心配。だから華琳はなりたくもない魔法少女になって、一刀を守っているのだ。街の人を助けるのは、ついでだ。
「でも、何で私だけ魔法少女になれたのかしら?私以外にも、夢をみて、変身出来るようになった人がいるかもしれないわ。でも「あなたって魔法少女?」なんて聞いたら、私が変な子みたいじゃない」
そんなことを考えながら、華琳はまた一人、玉座でため息をつくのだった。
しかしそんな時、桂花が大声をあげて玉座の間へとやってきた。
「た、大変です華琳さま!」
「いったいどうしたって言うの?」
桂花の慌てようは尋常じゃない。でも、平和な今、そんなに慌てるようなことはないはずだ。
「城下街に変な五人衆が現れて、それで・・・・それで北郷が!!」
それを聞いた瞬間、華琳の体が勝手に動いていた。呼びとめる桂花を振り切り、外に出て、物陰に隠れると、華琳は大声で変身するのだった。
「ポエミ―マジカルピロピロリン!!」
呪文を唱えると、不自然に華琳の周りに光が満ち、そして何故か一旦服が脱げて、新しい服へと自動的に着替えさせられる。TVアニメの魔法少女の変身シーンを一時停止して見るって人、閲覧総数分だけ腹筋しなさい。今すぐ。
服が着替え終わると、今度は空中に浮かんだ魔女っ子帽子を自分の手で、そして被る。これで完成だ。
「愛と野望の魔法少女、シニカル華琳たん!待っててね!一刀!」
華琳は屋根に飛び乗り、そして愛しい一刀の元へと走るのであった。
屋根をぴょんぴょん跳ねて、それらしい人物たちがいないか探し回る。でも、この街は大都市に数えられるほどの大きさ。人の数だって多い。その中で変な五人衆を見つけるなんて至難のわざ・・・・
「やったー!ご主人様げっとー!」「やりましたね、ピンク」「しかし、少々乱暴過ぎたかもしれんな。レットはもう少し余裕を持って・・・・」「はわわ・・・・急いで帰りましょう」「あわわ・・・・最初の閨はじゃんけんですぅ」
・・・・・でもなかった。
明らかに変な格好をした五人が、縄で縛った一刀を隣に置いて屋根の上で談笑していた。見たところ、一刀は眠っているだけで、特別、何かされたわけではなさそうなのだけれども・・・・とにかく、一刀を取り返さないと!
「そこの五人衆!一刀を離しなさい!」
「あ、華琳たんだぁー、おーい!」
「何?ピンクはご存じなのですか?」
「もっちろんだよー。魏の中で悪党を懲らしめる、魔法少女 シニカル華琳たんだよ。ほらほら、カラクリ華琳たんだよー!かっわいいよねー。華琳たんはぁはぁ」
「こら!そんなことより、一刀を誘拐して何をするつもりなのかしら!?」
「そりゃあ・・・・ナニ?」
「な、な、な・・・・・そ、そんなこと、この魔法少女華琳たんが許さないわよ!くらいなさい!シニカルジーザス!」
華琳は魔法で武器の『絶』を召喚すると、その集団に向かっていく。しかし、あともう少しで届く・・・・というところで、華琳に激しい衝撃が襲う。
「ふむ。悪いが華琳たん。ここは通さぬぞ」「あぁ、悪いようにはせぬから」
と、ブルーの色の服とレットの服を来た二人が華琳の前に立ちはだかる。それじゃあ、残りの3人と言えば、後ろで「がんばれー」「がんばってください」「あわわ・・・ご主人様(ちゅ)」と応援(一人は別)していた。どうやら、戦えるのはこの二人だけのようだ。
華琳は強敵と分かっていたが、もちろん一刀を諦めるはずもなく、ブルーとレットに向かっていくが、二対一では勝ち目がなく、しばらくして、華琳は倒れた。
「くっ・・・・あなたたちは一体誰!?」
「ふっふっふ!私たちはね・・・・・とう!」
華琳が戦っている最中は後方で応援しかしてなかったピンクが声を張り上げると、五人は決められたように、移動すると
「いっつも脳内桃色の・・・・華蝶ピンク!」「嫉妬の炎が赤く燃える・・・・華蝶レット!」「知的でクールなメンマ好き・・・・華蝶ブルー!」「はわわはわわ・・・・華蝶ホワイトでしゅ」「あわわあわわ・・・・華蝶ブラックでし」
「五人合わせて・・・・華蝶戦隊バタフライ!」
と、ポーズを決めたのだった。
「か、華蝶戦隊バタフライ!?」
「あーはっはっは、それではさらばだよ!華琳たん!・・・・あ、でも安心して。ご主人様には酷いことしないから。私たち全員に子供が出来たら、キチンと返してあげるからね」
「こ、子供!?いやよそんなの!私だってまだなのに」
「はっはっは、ではさらば!」
「待って!一刀・・・・一刀―!」
こうして、一刀は謎の集団、華蝶戦隊バタフライに連れされれてしまったのだった。
続く
教えて!?桂花たん!
「はーい。良い子のみんな、教えて桂花たんのお時間だよー?担当はこの私、魏一の秀才の桂花と・・・・そして、お相手は?」
「『やぁ。カラクリ一刀。通称、一刀だよ。よろしくな!』」
「この人形って何?と思った人は一刀の『記憶喪失物語番外編』を見てね♪規制を外したから♪」
「『それより桂花。魔法少女 シニカル華琳たんって何?』」
「それはね一刀。真・恋姫無双の魏√の華琳さま拠点最終回に、一刀が華琳さまに出した案の中に含まれている『魔法少女 シニカル華琳』が元ネタなのよ。でもこの作品はまったくゲームには関係ないわ。だから、PCゲームを知らない人でも分かるわよ」
「『へぇー、そうなんだ。それじゃあ、魔法少女華琳たんって、どんな魔法を使うの?本編では、シニカルジーザスしか出てないけど?』」
「魔法とかいっぱいあったら、面倒だから、数はとっても少ないわよ。華琳たんの魔法は全部で3つ!
一つ目は『物体移動』これは、特定の呼び名が決まってないわよ。ただ物体を遠距離から操作できるってだけの、魔法の定番ね。でも、動かせる物体には限度があって、華琳たんが実際に手に持って運べる重さの物しか出来ないわ。
二つ目は『シニカルジーザス』これは、華琳たん愛用の武器を取り出す魔法で、それ以外には何の力もないわよ。
そして三つ目は『ラブリーツインドリル』これは、華琳たんの左右のくるくるが外れて、完全自立で敵の急所にアタックしてくれる、とっても強い武器よ。自分で操作出来ないのが玉にきずだけど。華琳たんはあまり使いたくないらしいわ。どうやら、あのくるくるは華琳たんにとって、大事な個性らしいから。狙うのは急所だけだから、男なら金的、女なら・・・・いやん、一刀の前でそんな恥ずかしいこと言えないわ」
「『あはは、桂花は可愛いなぁ。閨ではもっと凄いことしてるだろ?』」
「もぅ、こんな所で言わないで♪でも、これで分かったかな?設定はこんな感じよ、でも、これは適当に考えた設定で、中二病丸出し。でも、これはこのお話のみの設定だから、勘違いしないでね♪基本、このお話はカオス!あれ?どうして?とか、そういう疑問は持たないように。何も考えず、ただ楽しみましょう。」
「『そうだな!次回からも、キャラクター説明をしていくけど、キャラ崩壊が当然だからな』」
「それじゃあ、次回は謎の戦隊ヒーロー、華蝶戦隊バタフライの秘密を暴くわよ」
「『次回をお楽しみに!ばいばーい』」
おまけシリーズ
『さぁーて、来週の華琳たんは?』
璃々です。
この前、おかーさんが「もしかしたら、璃々はお姉ちゃんになるかもしれないわ」とうれしそーに言ってました。わたし、うれしくて、とーかさまや、あいしゃおねーちゃんに言いました。そうしたら「そっかそっかー、じゃあ、私も璃々ちゃんをお姉ちゃんにしてあげるね?」と言って、ごしゅじんさまの部屋に行きました。それから、ごしゅじんさまを見ていません。
さいきん、おかーさんがおしゃれしてます。
ごしゅじんさまの、世界の服をいっぱい作って、ごしゅじんさまや、とーかさまたちに見せています。
めいど服や、なーす服や、ごすろり服とか、いっぱいいーっぱいあります。
でも、ある日、おかーさんが『せーらー服』と言うのを着たら、ごしゅじんさまが
「いや、さすがにそれは・・・・・歳が・・・・・」
と、言っていました。それから、ごしゅじんさまを見ていません。
でも、その『せーらー服』は学校でおべんきょーする若い人が着る服だと言ってました。
なら、しかたがないと思います。
だって、おかーさんの歳は・・・・・・・おや、誰か来たみたいです。
次回、魔法少女華琳たんPART2
来週も見てくださいね♪じゃん、けん、ぽん!うふふふ
Tweet |
|
|
68
|
5
|
追加するフォルダを選択
覇王の名前は華琳。普通に恋をし、普通に国を治めていました。しかし、覇王には秘密があったのです。
なんと、覇王は魔法少女だったのです。
どうも、戯言使いです。予告した通り、魔法少女華琳たんを始めます。ですが、これはキャラ崩壊が当然、くだらない話です。なので、そういうのがダメな人は止めたほうがよいと思います。
おまけが新シリーズになりました。某国民的アニメの次回予告がネタです(ヒント・サ○エさん)