はじめに
この作品はチートです。
キャラ崩壊、セリフ崩壊、世界観崩壊な部分が超ありますがご了承ください。
武器に糧食、補充の矢玉
薬に防具に調理の鍋まで戦の備品は幅広い
何よりこれは映画のセットや小道具とは違う本物なのだ
「この光景も懐かしいな」
「おう、何してるんだ特務陸将殿」
「三佐。いえ、この光景も懐かしいなと思いまして」
「一度経験してるお前はそうだろうけどな、どうも映画のセット見てるみたいで実感がわかねぇな」
「はは、俺も前のときはそう思いましたよ。口あけて呆然としてたら夏候惇に注意されましたし」
「あのべっぴんの将軍様か。まぁ俺としては歴史の場面に立ち会えるってのは嬉しい限りなんだがな」
ちなみに久保三佐、重度の歴史マニアである
日本の戦国時代はもとより近代世界史から古代エジプト王朝までなんでもござれである
「どうした、そんな間の抜けた顔をして」
「ああ、夏候惇殿。いえ、これだけの兵を見るのは久々ですので少し感動しとりました」
「・・・・この程度でか?」
「向こうじゃこんだけ集まるのは合同演習くらいしかないんだよ」
そんなこんなで話していたらいつの間にか後ろに神弓を従えた覇王様
「三人ともこんなところで何してるの?」
「はっ!華琳様!これは北郷に!」
こいつナチュラルに俺のせいにしやがった!
「春蘭あなたからの兵と装備の最終確認の報告、まだもらってないわよ」
「は・・・はい!全て滞りなく済んでおります!北郷に声を掛けられたため報告が遅れました!」
い・・・一度ならず二度までも・・・・
「そう・・・一刀。あなたの部隊は?」
「出撃部隊の八割は準備完了したのは確認した。あとは・・・三佐」
「はい。残りの二割も完了しました」
「そう。あと一刀には糧食の最終確認のための帳簿も頼んだはずだけど?」
「それはこれから行くところ。春蘭に話しかけられたから遅れた」
「なんだときさまーー!」
「本当のことだろうが!・・・・じゃあ行ってくる。あっ、華琳」
「なに」
「・・・・・・・・・・・連れてきてもいいんだろ?」
「ふふ、ええ」
覇王様は艶やかに微笑まれた
出撃前ってことでどこもピリピリしている
とりあえず秋蘭に教えてもらった馬具置き場へ
・・・・・いた、やっぱりあの猫耳フードは目立つなぁ
「ちょっとそこの君」
「・・・・・・・」
「そこの猫耳頭巾の君!」
「・・・・・・・・・・・・・」
やっぱり反応が無い
桂花はやっぱりこうゆう反応だよなー
ちょっと懐かしい思いになったが急がなくてはいけない
ここは・・・・
「・・・・・・・・荀文若(ぼそっ)」
あ、こっち向いた
つーかすげえ勢いで振り向いたな
グリンッ!!って擬音が聞こえてきそうだぜ
「なんであんた私の名前を知ってるの!!てか勝手に名前を呼ばないでよ死ねばいいのにむしろ死ね!!」
ひでぇ言われようだ
まぁとりあえずは仕事をこなさなければ
「あーとりあえず糧食の最終確認のために帳簿がいるんだがどこにある?」
「なんで私があんたに教えなきゃならないのよ」
「そうかないのか、監督官が帳簿を紛失って華琳に伝えとこうか」
「んな!なによそれ!それに曹操様の御真名を気軽に呼ぶなんて「華琳に許してもらったからに決まってるだろ」っ!ありえないわこんな下等生物に・・・・ふん!帳簿は草色の表紙でそこらに置いてあるわ、勝手に持って行きなさい!」
草色の表紙ね、どれどれ・・・・あ、これか
パラパラと流し読みしてみる
今回は一刀の部隊がいるため増えているが内容的には前回と同じ内容
思わず笑みが漏れる
「なによ、なんか文句ある?」
「いんや、それよりもついてくるといい。その方が時間も省ける」
「・・・・・あんた何者?」
「俺か?俺は日本国自衛隊大陸派遣師団師団長、北郷一刀だ」
「っ!・・・・あんたが・・・・天軍の・・・・・」
「まぁそうも呼ばれてるな。とりあえずついて来てくれ」
「お待たせ華琳。これ、糧食の帳簿」
「遅いわよ一刀。で?どうだった?」
「ああ、前のまんま。相変わらずやるねぇ、あいつは」
「ふふ、楽しみね」
そうゆうと華琳は帳簿を読み始めた
その顔は相変わらず微笑みを浮かべていた
「一刀、その後ろにいるのが監督官ね?」
「ああ」
俺は桂花に場所を譲る
「あなたがこれを用意したのよね?」
「はい、必要十分な数をそろえたつもりですが何か問題があったでしょうか」
「必要十分ねぇ・・・・・指示した半分も満たしてないのだけれど?糧食不足で行き倒れたらどう責任を取るのかしら?」
「いえ、そうはならないはずです」
「・・・・・どうゆうことかしら?」
「理由は三つあります。お聞きいただけますか?」
「説明なさい。納得できれば許しましょう」
「ご納得いただけなければそれは私の不能のいたすところ。この場で首を刎ねていただいても構いません」
「・・・・二言は無いぞ」
「はっ。では説明させていただきます。まず一つ目に曹操様は慎重なお方故、最後はご自分の目で確かめられます。その時問題があればこのように責任者を呼ぶはず。行き倒れにはなりません」
「きっさまーー!華琳様をばかにしてるのかーー!」
「落ち着けって春蘭!まだあと二つ残ってるだろ!?」
「そうだぞ姉者、約束を破ることになってしまう」
「むぅ・・・」
「そうね・・・・続けなさい」
「はっ。二つ目ですが、糧食が少なければ身軽になり、輸送部隊の行軍速度が上がります。よって討伐行全体にかかる時間は、大幅に短縮できるでしょう」
「ん?・・・・・なぁ、秋蘭」
「どうした姉者。そんな難しい顔をして」
「行軍速度が上がっても、移動にかかる時間が短くなるだけではないのか?討伐にかかる時間までは短くならない・・・・よな?」
「ならないぞ」
「良かった。私の頭が悪くなったのかと思ったぞ」
「そうか。よかったな、姉者」
「うむ」
あ、秋蘭がさりげなく悶えてるな
まあ確かにちょっと萌える
ついでに三佐も隅っこで肩震わせてるし
流石、魏武の萌えキャラ夏候元譲
「まあいいわ。最後の理由、言ってみなさい」
「はっ。三つ目ですが、私の提案する作戦を採れば戦闘時間はさらに短くなるでしょう。よって、この糧食の量で充分だと判断しました。曹操様!どうかこの荀彧めを、曹操様を勝利へ導く軍師として、配下にお加えくださいませ!」
あ、三佐が口をあけて呆然としてる
まぁあの王佐の才が猫耳フードの女の子ってのは予想の斜め上だろうしなぁ
「・・・・・荀彧。あなたの真名は」
「桂花にございます」
「軍師としての経験は」
「南皮にて軍師をしておりました」
「そう、桂花。あなた私を試したわね?」
そう言いながら華琳は大鎌”絶”をどこからともなく取り出した
てか毎回思ってたがどっからそんな大質量を取り出してんだ?
この世界の人間は四次元ポケットが標準装備なのか?
どこの二十二世紀だよおい
「(おい、北郷陸将。止めたほうがよくないか?これ)」
「(大丈夫ですよ。前もこんな感じでしたから)」
こそこそと話してるとどうやら”お試し”が終わったらしい
”絶”は仕舞ったようだ
だからどこに仕舞える空間があるんだよ・・・・
そんなこんなで桂花の軍師としての一歩が始まったのだった
「(三佐、現在緊急展開できる戦車及び野砲の数は?)」
「(はっ。基地の防衛配備も考えますと双方とも半分ほどは問題ないかと)」
「(それじゃ戦車と榴弾砲を二台ずつ出撃部隊に編成して。あと糧食も十人ぐらい増える計算で)」
「(了解しました。・・・・何かあるのか?)」
「(せっかく軍師が来たんだから俺たちの装備も知っててもらわないとね。あと糧食は保険だよ)」
「(分かった。司令とかに伝えてくる)」
「(よろしく)」
荒野を走る死神のれt・・・・・じゃなくて曹軍と天軍
隊列は思いのほかゆっくり進んでいた
一刀はジープの助手席に座り紫煙をくゆらせていた
ちなみに現在は秋蘭の馬と並走させている
「・・・・・北郷。前から気になっていたのだがその口にくわえているものはなんだ?」
「あ~これは煙草って言ってね、先端に火をつけて煙を吸う嗜好品だよ」
「煙を吸う?煙くないか?とゆうか体に悪そうだが」
「ん~慣れれば煙いのは感じなくなるよ。体には確かに悪いけど重い中毒性があるわけでもないし、吸いすぎなければそんなでもないよ。なんなら一回吸ってみる?」
「そうなのか?」
「あ、でも俺のは最初に吸うにはきつい「ごっほ!ごほ!」かもってあ~あ~やっぱり」
「よくこんなものが吸えるな!?」
「慣れるとこれが旨いんだけどな。向こうじゃ酒と並ぶ嗜好品だよ」
しかし涙目の秋蘭、実にレアである
一刀はそんな秋蘭に内心悶えていた
そんなこんなで話していると後方から桂花が現れた!
「これから討伐だってのに暢気なものね」
「おう、桂花。そういやこの行軍速度で大丈夫なのか?」
「真名で呼ばないでよ汚らわしい!まぁ?貴方みたいな軽い脳みそじゃ?不安になるのも分からなくわないけど?」
「大丈夫なのかな?秋蘭」
「ちょっと!無視してんじゃないわよ!」
「うむ、華琳様は慎重なお方だからこのような強行軍は初めてなのだ。だから確たることは言えんな」
「だから無視するなーー!!」
「大丈夫やって荀彧たん!この美少女の味方及川佑が太鼓判押しちゃる!」
「誰があんたみたいな猿の太鼓判が嬉しいもんですか!!てか”たん”ってなに!!」
「うきっ!って誰が猿やねん!!」
「あんたと隣に座ってるバカに決まってるでしょ!!」
やいのやいの漫才を繰り広げてる二人を見て一言
「息あってるな」
「ああ」
「そこ!うるさいわよ!」
そんな行軍風景には場違いな光景に、先頭から後退してきた春蘭からの連絡で一斉に顔を引き締め華琳のもとへ向かった
「ちょうどよかったわ。いま偵察が返ってきたところよ。報告を」
「はっ!行軍中の前方集団は数十人ほど。旗が無いため所属は不明ですが、恰好がまちまちな所からどこかの野盗か山賊だと思われます」
「・・・・様子を見るべきかしら」
「もう一度偵察隊を出しましょう」
「待ってくれ」
一刀は待ったをかけて無線のチャンネルをいじりだす
「『あーあー、狙撃班。前方を行軍中の所属不明部隊の詳細を送れ。武器装備、進行方向、現在状況などだ』」
『『『『了解』』』』
無線のマイクをもとに戻して視線を戻せば華琳たちが目を点にしていた
明らかに人がいるはずもないスペースから複数人の音声が聞こえればそりゃ驚くか
無線について軽く説明したら無線が鳴った
『武装は鎌や鍬もいますが大半は剣を所持。ですが見たところ剣などはボロボロなものが多いです』
『前方集団は我々から見て右方向に行軍していたようですが、現在は動きを止めています』
『集団前方で激しい動きがあります。なにかが飛んでいるようですが・・・・・人!?』
『緊急!集団前方で女の子が一人で戦っています!』
その報告で皆の目が一斉に臨戦体制のそれへと変わった
「『了解!』華琳!」
「ええ!春蘭と一刀は先行して敵部隊をたたきなさい!数人は逃がして奴らの本拠地を突き止めることも忘れないように。行け!」
「はっ!夏候元譲、吶喊します!」
「『第2,第3,第5号車は俺に続け!』及川!」
「あいよ!」
「春蘭!右方向から突っ込め!『狙撃班はその場から少女の援護だ!間違っても当てるなよ!』」
「わかった!」『『『『了解!』』』』
及川がアクセルを踏み込み猛然と加速する
後方からはタァーーーン、タァーーーーンと狙撃銃の発砲音が聞こえてくる
ある程度近づくと少女の側面や後背に回った賊が脳天を撃ちぬかれているのが見えた
俺たちの部隊はある程度離れているところから射撃を開始
新手に浮足立った賊の集団に春蘭率いる騎馬隊が突撃をかけ、集団は壊走した
「『撃ち方止め!』撃ち方止めぇ!って春蘭!?」
「大丈夫か!勇敢な少女よ!」
「え・・・?あ・・・はいっ!」
「貴様らぁ!子供一人によってたかって・・・卑怯とゆうのも生温いわぁ!てやあああ!」
「おい春蘭!追跡させる奴を残しとけって・・・」
「退却!退却ーーー!」
「まてぃ!全員まとめて叩き斬ってくれるわ!」
「あ~・・・・及川」
「ん?なんや?」
「あれ、はねろ」
「は!?・・・り、了解」
「まてえええ(ドン)ぐはっ!・・・いつつ、おい北郷!何をするんだ!痛いではないか!」
「だから数人逃がして、こっそり追跡させて敵の本拠地見つけろって言われただろ!?」
「・・・・おお、そうだった!誰かおらんか!」
「・・・・もう何人か追跡に出したよ」
「むう、貴様にしてはなかなかやるな」
「・・・・はぁ」
「(いや、普通車に当てられて無傷ってありえへんやろ!どんだけ頑丈やねん!)」
「あ、あの・・・」
「おお、怪我は無いか?少女よ」
「はいっ。ありがとうございます!おかげで助かりました!」
「それは何よりだ。それよりなぜこんな所で一人で戦っていたのだ?」
「はい。それは・・・・・」
女の子が話し始めようとしたとき本隊が到着した
「・・・・っ!」
「一刀、謎の集団とやらどうしたの?戦闘があったと聞いたけれど・・・・」
「春蘭の騎馬隊が蹴散らした。何人か追跡させてる」
「そう、その少女が例の?」
「お姉さん達って国の軍隊?」
「まあ、一応そうなるが・・・ぐっ!」
「国の軍隊なんか信用できるもんか!ボクたちを守ってくれないくせに税金ばかり持って行って!」
「(なあかずぴー、この状況まずくない?)」
「(まぁ見とけって、魏武の大剣もそうだけど覇王様も伊達じゃないから)」
「(てか曹操ってそんなひどい政治してたっけ?街は平和そのものやったけど)」
「(ここら辺は華琳の管轄外なんだよ)」
「(ああ、なるほど)」
そんなことをぼそぼそと話しているうちに事態は沈静化した
具体的には華琳の一喝と双方の謝罪による決着を見た
「(ほらな?)」
「(はー流石はハオウ様やね。度量が広いわー)」
具体的な話を終えたのか季衣がこちらに来た
「ねぇねぇ、兄ちゃん達ってあの天軍の人たち?」
「ん?そやで~。ついでにこの兄ちゃんが天軍の最高司令官や」
「そうなんだー。あ、さっきはありがとうございました~。兄ちゃんたちでしょ?あのすごい勢いで飛んできた礫で盗賊を倒したの!僕は許緒!真名は季衣だよ」
「いいのか?真名で呼んで」
「いいよ。だってあの礫飛ばしてたの兄ちゃんたちでしょ?」
「そうやけど・・・ん?もしかして弾丸が見えるん?」
「よく見てないと分かんないけどね~。目の前の敵がいきなり倒れてびっくりしちゃったよ~」
「まじかい・・・なんつ~動体視力してんねん・・・・」
「及川、こっちの将軍連中はそれが普通だ。下手したら狙撃でも近距離でも避けかねん」
「・・・・ありえへん・・・・絶対ありえへん・・・・」
「それでさそれでさ!あの噂ってホント!?天軍って馬よりも速く駆けるとか街を一日で更地にできるとか空を飛ぶことができるとか五里先の敵を倒しちゃうとかって噂!!」
「あ~・・・・・流石に生身では無理やけど基地にある装備使えばな」
「まあ、一応全部はできるな確かに。とりあえず馬より早く走れる乗り物ならあるから乗ってみるか?」
「いーのー!?やったー!!」
とりあえず賊の根城までは車に乗せてやることになった
及川が調子に乗って最高速近くまで出したりしたがとりあえず季衣が喜んでくれたからいいか
及川は今日の晩飯は抜きだな
ちなみに季衣の”岩打武反魔”は重すぎるのでトラックに積み込まれている
落としただけで地面に大穴があくんだからトラックでも心配だったが
こうして季衣の従軍が決まった
山賊団の砦は、山の陰に隠れるようにひっそりと建てられていた
季衣と会ったところからそんなに離れていないが、よほどうまく探さないと見つけられなかっただろう
「許緒、このあたりに他の盗賊団はいる?」
「いえ、このあたりの盗賊団はあいつらしかいませんから、曹操様の探してるのもたぶん奴らだと思います」
「敵の数は把握できている?」
「はい、おおよそ三千との報告がありました」
「こちらは千と北郷の部隊二百ですから約三倍とゆう所でしょうか・・・・思ったより大人数だな」
「もっとも連中は、集まっているだけの烏合の衆。統率もなく訓練されてもおりせません故・・・・我々の敵ではありません」
「けれど策はあるのでしょう?糧食の件は忘れていないわよね?」
「無論です。兵を損なわず、より戦闘時間を短縮させるための策、すでに私の胸の内に」
「説明なさい」
桂花の策は前回と同様に華琳の本隊を囮とし、釣ったところを後方からの伏兵とともに挟撃するものだった
もちろん春蘭からは猛反発が出た
ここで少々言い争いになるのだが前回と違うことが二つ
未来の記憶持ちが二人、そして近代部隊がいること
「貴方の案はどうなの?一刀」
「今回は俺たちの兵器を軍師殿に実際に見てもらって、戦術を組み立てる際に生かしてもらおうかと思ってたんだが・・・・・出番はなさそうだな」
「あんたたちの兵器ってあれでしょ?あの”銃”とかいう・・・・・あれはよく飛んで連射が効く弓みたいなものでしょ。他に何があるってゆうのよ」
「あー・・・・とりえず訂正しとくが俺たちが使ってる小銃は近接戦も戦える。この銃剣を着けて短槍みたいに扱えるし、この状態でも弾を撃てるから中距離から近距離に対応している」
一刀は自分の小銃に銃剣を取り付けて説明をした
「長距離に関してはさっき季衣を助けた時の狙撃班の射撃を見ただろ?」
「たしかにね。許緒に聞いたら、あの距離から許緒の脅威となる目標を的確に打ち倒したらしいわね」
「うん、腕がよくてほんと助かるよ。それで今そこに停まってる大型の車にあるのが戦車と榴弾砲。榴弾砲は基本的に投石機と同じだと思ってくれていい。威力は桁違いだけどね。弾も選べる。通常の弾、対象に当たった瞬間に弾けるもの、上空でバラけて鉄の矢の雨を降らせるものもある。戦車はそれをそのまま車に積み込んだものだと思ってくれていい。弾は通常のものだけだけどね」
季衣は意味が分からず疑問符を浮かべており、春蘭は頭から煙を吐き、秋蘭と華琳は難しい顔をして呻り、桂花はひきつった顔で冷や汗を流していた
彼らの想像していた以上に天の国の兵器とゆうのは恐ろしいものだとゆうことに
「あともう一つな、これは騎馬兵の騎馬のようなものだ。車と同じ乗り物だが車と違って地面は走らないんだ。これは『ガリガリッ』おっと、失礼。部隊からの連絡だ『こちら司令部、現在位置はどこだ?』」
『現在〇〇村近郊上空です。どちらの方角に向かえばよいでしょうか』
「『ちょっと待っててくれ』季衣、〇〇村からここまでの距離と方位を教えてくれ」
「うーんとねー・・・だいたい南に二十里くらいかな~」
「分かった。ありがとうな季衣『南に8㎞程のあたりだ。何分ぐらいで着く?』」
『アイコピ。しかしもう少し精確な地図が欲しいですなぁ。あと五分以内について見せますよ』
「『地図に関しては曹操に言ってくれよ。所定完結』もうすぐ実物が来るよ。あと華琳、正確な地図が欲しいってさ」
「ちょっと待ちなさい、さっき上空って言ったわよね。まさか・・・・・空を飛んでるって言うの?」
「まぁ、実物を見た方が早い」
そう言って北の方角を見る一刀
それに倣い皆が北を見る
遠雷のような音が徐々に近づいてきた
「人員輸送、物資輸送、戦闘にも使えるまさに空の騎兵隊だよ・・・・・ヘリコプター部隊はね」
バタバタとゆう轟音を鳴らしながら二機のヘリが姿を見せた
一般兵はおろか華琳達さへ口をあけて呆けている(季衣は目をキラキラさせているが)
一機のヘリが一刀たちの前方上空でホバリングし、ロープ降下を行った
そして一機は一刀達の前に一時着陸し、敬礼
きっかり三秒で上昇し、もう一機と合流
「『ドラグーン、スネークアイ共に後方に着陸し指示を待て』」
『『了解』』
「はぁ・・・・・・天の国が進んでるのは分かってたけどここまでとわね」
「なに、これでも通常装備か二線級装備さ」
「・・・・・あれ以上があるってゆうの・・・・・」
「戦闘機とかイージス艦とかな・・・・・・俺たちの国にはないけど、大国にはもっとすごいのがあるよ。核兵器ってのが」
「・・・・何よそれ」
「65年くらい前に俺たちの国に使われた兵器。人口35万人の大都市がたった一発で灰燼に帰した」
「・・・・・うわぁ」
「人を殺す方法については俺達の世界は一流だろうなぁ、大国二つが戦争すれば文字通り人類は絶滅するし」
「そんなんがこっちの世界に来なかったのは幸いやったなあ」
「まったくだ」
「ま、まぁ兵器談義はこれくらいにしておこう。で、桂花はこれらの兵器を提供されてどう策を練るのだ?」
「い、いきなり言われても・・・・(もごもご)」
「戦場での臨機応変な戦術の構築は軍師には必須事項よ・・・・とわ言え、あれだけ既存から外れたものをすぐに使いこなして見せろというのは酷なものよね・・・・・何か助言は無い?」
「まぁ、だいたいはさっき言った通り。威力が高いだけで使用目的はこちらのものとほとんど変わらない。銃は遠距離かつ連射ができる弩と変わらない。銃剣をつければ剣にもなる。砲は投石機と変わらないし、ヘリは空中での機動力がある騎馬と考えてもらえばいい。注意点を上げるとすれば攻撃時の音がでかいから馬とかが怯える可能性があるのと、威力がでかいから同士討ちに注意って所だな」
「なるほどね。桂花。どうかしら?」
「そうですね・・・・・・・・・・・・はい、これならいけるかと。まず基本骨子は先ほど申し上げた通りです。そして北郷の部隊を本陣の右翼と左翼に配置します。これは”銃”が従来の弓矢に比べ射程距離が長いために縦に並んだ状態で挟撃すると敵後方の友軍部隊にも被害が及ぶ可能性がありますので、射線を斜めに交差させて被害を無くし高い攻撃力を発揮するためのものです。”砲”は交戦開始予定地点に配置し、後退した本隊はそのまま”砲”の後ろで反転。”砲”が一撃を入れた後に突撃に移ってくださいそして最初に敵を釣る際には初めの策よりも敵との距離を離していただきます。これは”砲”が撃つ時間を考慮に入れるためです。最後に”ヘリ”部隊は遊撃隊として”砲”攻撃後の援護と逃走する敵の足止めをお願いします。どうでしょうか」
「ふむ、悪くないわね・・・・・一刀、問題点はある?」
「いや、無いな。初見なのに十字砲火を何も聞かずに再現したり、相手方の砲撃に対する反応を利用するとは。恐れ入った。補足するなら、本隊は砲撃時に戦車や榴弾砲に近いから、砲撃時には耳をふさいで口をあけるように命令してくれ」
「?なぜ?」
「砲撃時には爆音が鳴るからさ。下手すると鼓膜が破れる。耳が聞こえなくなっちゃうからこれだけは絶対に守ってくれ」
「り、了解・・・・・・はぁ、本当に天の国って怖いわ」
「(なんか間違った認識をされとる気がするんやけど)」
「あ、兄ちゃん。どうしたの?」
「いや、ちょっと出陣前の精神統一おば・・・・そういや季衣は華琳の護衛だったっけ」
「そうだよー。たいやくなんだってさ」
「確かに大役だな。なにせ未来の王様を守るんだから」
「う~緊張してきちゃった~」
「だな、俺もだよ」
「あれ?兄ちゃんも?」
「まぁ、初陣飾ったのは7年前だけどな~。それでも戦の前は緊張しちゃうもんなんだよな~」
「へー・・・・まぁ兄ちゃんって強くなさそうだもんね」
「うむ、真正面から挑めば瞬殺される自信が大ありだぞー」
ちなみに本気で言っている
拳で城壁にヒビ入れたりするような人間には追いつけなかった
てかあの細腕であの怪力っておかしくね?物理法則からしておかしくね?
「ん~・・・・決めた!曹操様も兄ちゃんもみーんな僕が守ってあげるからね!」
「(ああ、ええ子やぁ。曲者の伏魔澱の魏の中でこの子たちだけが癒しやぁ)」
「に、兄ちゃん・・・・////」
なでなでなでなでなでなでなでなでなでりこなでりこなでりこなでりこ・・・・・・
「うう・・・・///」
「こらー!そこの二人!早く配置につきなさいよ!作戦が始めらんないでしょう!」
「おーう、今行く!それじゃ季衣、また後でな」
「う、うん///」
季衣が去ってゆくがなんだろうこの生温い目線は
振り返ってみれば及川があわてて背中を向けていた
ふふふふふ、今種馬とか思ったね?ついでにロリペド野郎とかも思ったね
「サー!思ってません!サー!」
フフフ、次に思ったらガチの人を見つけてきて食わせちゃおうかねぇ
「サー!勘弁してください!サー!」
「まったく、そうゆうお前は女とっかえひっかえだろ。まぁ捨てるんじゃなくて捨てられるのがお前らしいけど」
「はー・・・・・・じゃかぁしい」
「ま、それもこれも仕事が終わってからだ」
「せやな、今日も生き残らんと」
「三千の大軍に俺らも突撃だからなぁ」
及川は愛銃の最後の点検を始めた
「・・・・・・賊を征伐するが為、ねぇ。ほんまになるとは思わんかったなぁ」
「抜刀隊かよ・・・・俺はここがブラックヒルズになるのかねえ、リトルビックホーンはどこだ?」
「ついにお脳のお医者さんが必要になったんか?」
「いやなんだ、賊狩りしてたらインディアン戦争の話を思い出してな」
「ああ、けど前提が間違うてるで・・・・・・カスターはただの臆病者や・・・・・・あんたは違う」
カシャッ、ジャキイイィィィン・・・
及川は点検を終えると立ち上がった
「ほな俺が右翼の方やったっけか」
「ああ、誤射すんなよ」
「うちの腕しってるやろー?」
「俺に負け続けだけどなー」
「かー!いまいましい!むしろいやらしい!」
「本気でガチホモに食わせたろか!」
戦いの野に、激しい銅鑼の音が響き渡る
「・・・・・・・・」
響き渡る・・・・・
「・・・・・・・・」
響き・・・・・・・
「・・・・・・・・」
「・・・・・・桂花」
「はい」
「これも作戦のうちかしら?」
「いえ・・・これは流石に想定外でした・・・」
「・・・・・下がるわよ(まったく・・・・・今度こそ言ってやろうと思ったのに)」
ああ、華琳さん
ちょっと舌戦にはこだわってたんですね
「とにかく下がるわよ。敵を引きはがさない程度に間を開けつつ後退しなさい」
夏候姉妹side
「報告!曹操様の本隊、後退してきました」
「やけに早いな・・・・ま、まさか華琳様の御身に何か・・・」
「落ちつけ姉者。隊列も乱れてないのだし心配することもあるまい」
「そ、そうか。よし!総員突撃準備!」
「ほら姉者、華琳様と季衣だ。向こうには北郷もいるぞ。ちゃんとご無事のようだ」
「おお良かった・・・・・しかし、あれが敵の盗賊団とやらか」
「隊列などあったものではないな」
「ただの暴徒の群れではないか。この程度の連中に作戦など必要なかったな、やはり」
「そうでもないさ。作戦があるからこそ我々はより安全に戦うことができるのだからな。それに今回は天の兵器が見られるわけだしな」
「ふむ、そろそろ頃合いかな?」
「まだだ。横殴りでは混乱の度合いが薄くなる」
「まだか」
「まだだ」
「まだか」
「まだだ」
「もういいだろう!もう!」
「まだだと言ってるのに・・・少し落ちつけ、姉者」
「だが、これだけ無防備にされているとだな、思いっきり殴りつけたくなる衝動が・・・・」
「気持ちは分かるが・・・・・私はもちろん姉者のも味方の攻撃を食らう姿なぞ見たくないぞ?」
「だが・・・・」
春蘭の声は目の前の光景によって喉から出ることはなかった
本隊side
華琳達本隊は敵からある程度の距離を置いて反転した
その眼の前には戦車が二台、水平射撃のため後部を岩に乗せて前傾姿勢とした榴弾砲が二門
賊はその物体がなんであるか知らない
そのため射線から避けるのは容易なはずなのにそれをしなかった
「耳をふさいで口を開けろ!耳が聞こえなくなるぞ!」
「3,2,1、撃て!」
瞬間、光が爆ぜた
夏候姉妹side
「なんと・・・・」
「これは・・・・」
地面は抉れ人が吹き飛んでいた
呆然としているところに聞こえてきた発砲音
これに春蘭がいち早く反応した
「っと、ボケっとしている暇は無いぞ突撃せよ!」
「おっと、そうだな姉者。剣を取れ!後方より突撃をかける」
「天軍に後れをとるな!曹軍の意地を見せろ!突撃いぃぃぃ!!」
本隊side
「・・・・・これは凄まじいわね・・・・・」
「・・・しかし威力が強すぎるのも考えものですね」
「あ!曹操様!兄ちゃんの部隊が攻撃を始めました!」
「ふむ、春蘭たちは?」
「はい、後方の崖より夏候惇の旗と矢の雨を確認しました。挟撃は成功です」
「よし!これより殲滅戦に入る!一人も逃がすな!・・・・・季衣、あなたも行ってきなさい」
「あ、はい!わっかりましたー!」
ウオオオオオオオオオオオオォォォ・・・・
全軍から鬨の声が上がる
前方は抑えられ、後方からも攻撃を加えられる賊たちの退路は左右どちらかにしかない
しかしその両サイドにはヘリが陣取り、逃げようとする賊を封殺していった
無傷の相手に圧倒的な力で完璧な初撃を食らった賊軍は
最低にまで落ちた士気を取り戻せるはずもなく次々と討ち取られていった
完全勝利が揺るがなくなったころ
華琳は撤収準備をする戦車と榴弾砲を一瞥し一言
「・・・・・・これはどうにもならなくなったときの切り札にした方がいいわね」
「お疲れ様」
「うん、ただいま。春蘭と季衣は?」
「どうせ追撃したいだろうから、季衣に夏候惇と追撃に行くよう、指示しておいたわ」
流石にヘリ二機だけで全ての逃亡を抑えるのは無理だったか
まあ逃亡できたものの数は少ないだろうけど
しかし前回も思ったけどやっぱり他人の扱いは上手いんだよな桂花は
性格の善し悪しはともかく
「・・・・・なんか失礼なこと考えてるでしょ」
「別に」
「桂花も見事な作戦だったわ。負傷者もほとんどいないようだし、上出来よ」
「あ・・・・ありがとうございます!」
「それと・・・・一刀」
「うん?」
「・・・・・・・・」
「・・・・・・・・」
「な、なに?」
「良くやったわね」
「え?ああ・・・・あまり気分のいいもんじゃないけどな」
「そう?・・・・まぁ戦で気分のいい者も少ないでしょうけど。それにしても天軍の活躍は称賛に値するわよ」
「そうか。皆にも、かの曹操に褒められたって伝えとくよ」
「そうして頂戴。ところであの“砲”の運用なのだけれど・・・・・」
「ああ、なるべく使わないほうがいいな」
「そうね、できればあまり多用したくないわ」
「ですが、あの威力は捨てがたいものがあります」
「うーん・・・・・そうだ。桂花って儒教者だよな」
「そうよ。なんか文句ある?」
「文句はないって・・・・儒教だと礼の部分に抵触すると思うんだが」
「・・・・・・どうゆうこと?」
「まあ見てもらったほうが早い」
追撃を終えた春蘭と季衣も合流した後に砲撃跡に向かった
砲撃跡地
「これは・・・・・」
「凄まじいな・・・・・」
各々が絶句する
そこには人だったパーツが散乱しているからだ
「・・・・・砲撃は威力が高い。それは争いでは有利だが行き過ぎればオーバーキル・・・・過剰殺人だ。この時代、人として死ねないってのは恐ろしいだろ?桂花もこれを見てどう思う?」
「・・・・・・これを見れば反対するわよ。平時において訓練以外での使用は禁止したほうがいいでしょうね。曹操様よろしいでしょうか?」
「ええ、この光景は賊とはいえ同情してしまいそうだしね。皆もそれでいいわね」
「「「「はっ!」」」」
「一刀、これ以後は“砲”は許可がない限り使用しないこと。いいわね」
「分かった。実際に人に使ってみてこれはまずいと思ったしね・・・・人工建造物の破壊には使っていいんだろ?」
「構わないわ。その状況ならまず有事でしょうしね」
「了解。さて、城攻めに移るかね」
「そうね、一刀。あなたが言っていた“人工建造物”なのだから件の“砲”を使いましょうか」
「城壁か門を吹っ飛ばせか。じゃあ戦車だけで大丈夫だろ。『ウルフ、ハウンド両車。攻撃を行え。目標は前方の城門だ。遠慮はいらん。城の中にいるのは全て賊だ。やつらのケツを月までかっ飛ばせ』」
『『了解』』
戦車が前進を開始し、その後ろに両軍の部隊が続く
「・・・・さぁ!さっさと城を落として我らが街に帰るわよ!」
その後のことを簡単に説明すると
戦車が城門をふっ飛ばし侵入経路を確保
城壁から抵抗を試みた賊は狙撃により排除
邪魔が入らない両軍の攻撃部隊はそのまま城内になだれ込み制圧を完了した
「しかし、天の世界は恐ろしいな」
「なんだ?秋蘭」
「いや、人がバラバラになる光景など見たこともなかったからな」
「あー・・・・春蘭とかはできるだろうけど、進んでやるもんじゃないしな」
「うむ、天の世界ではあのような兵器で戦争を行うとは想像するだに恐ろしいだろう」
現在は陳留までの帰還の途についている
ちなみにヘリ部隊は陳留までの負傷兵の後方輸送を行っている
「確かにな、でもだからこその利点もある」
「ほう?どのようなものだ?あのような兵器を使用し、なお強力な兵器も双方が使用しては兵力がもたんだろう?」
「だからだよ。向こうも同様に強力な兵器がある。だからうかつに戦ができない」
「ふむ、互いに“睨み合い”になるだけで“殴り合い”にはならないとゆうことか?」
「そうゆうこと。向こうではそれを“抑止力”と言っている」
「・・・・・そう簡単に出来るものなのか?」
「俺達くらいの装備じゃ無理だろうけどね。こちらが攻撃しても相手が全滅するわけじゃない。でも前に言った核兵器なら相手が撃てばこちらも撃ち返すわけだし、一発で大都市が消し飛ばせるんだから。結果として双方ともに攻撃ができない。20年くらい前まで二つの大国がその対立状況にあってね。直接戦わないことから冷戦って呼ばれてたよ」
「はぁ、恐ろしい話だ」
「まったくだ」
「・・・・・この世界ではあなたたちも十分に“抑止力”となれるのではなくて」
「どうだろうな、相手方も同じように考えてくれないと成立しないしな。知った上で大丈夫なほどの威力もないし、頭のまわる軍師ならこちらの弱点を探った上で戦いに来るだろう。華琳ならどうする?」
「・・・・・あなたたちの戦力からして大部隊で押しつぶすか、奇襲で事前に無力化させるわね」
「そうゆうこと」
「ふん!使えないわね」
「そう言うなよ桂花~」
「まぁ、今は机上の空論よりも目の前の問題をどうにかしましょうか」
「そうだな」
「華琳様が気に掛けておられた古書も見つかりませんでしたし」
「うむ、大変用心の書だな」
「・・・・・太平要術よ」
「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・」
「言ったよな!わたし、そう言ったよな!」
「無知な盗賊に薪にでもされたのかしらね。かわりに季衣と桂花とゆう得難い宝を手に入れられたのだから、良しとしましょう」
あ、無かったことにされた
春蘭がショック受けてる
「季衣は親衛隊長になったんだっけ。大抜擢だな」
「うん!ボクの村も曹操様が治めてくれるようになったし、次はボクが曹操様を守るんだよ」
「ここらの州牧が逃げ出したからな、華琳様がその任を引き継いだのだ」
「官職にあるものが賊から逃げ出すってのは、どう考えても情けないよな」
「まぁ、領土が増えるのだから善しとしましょう。それで・・・・桂花のことだけれども」
「・・・・・・・はい」
「さて、桂花。今晩の食事はどうするのかしらね」
「ですが曹操様。一つだけ言わせていただければそれはこの季衣が・・・・」
「予測できない事態が起こるのが戦場の常よ。それを言い訳にするのは、適切な予測ができない無能者のすることよ」
「それはそうですが・・・・・」
「え?えっと・・・・・ボク、何か悪いこと、した?」
「いや、季衣は別に悪くない。気にするな」
ちょっと悪い雰囲気
まぁ、いきなり常人の十倍食べる味方が増えるのは確かに予想外
「まぁ、今回の遠征の成功もあるから、死刑はないとしてもお仕置きをしなければね」
「曹操様・・・・っ!」
「これからは季衣とともに、華琳と呼ぶことを許しましょう。今後も一層、奮起して仕えるように」
「あ・・・・ありがとうございます!華琳様っ!」
「ふふっ。城に帰ったら、ゆっくり可愛がってあげるわ」
「ああ・・・・華琳様ぁ・・・・」
「・・・・・・」
「むぅ・・・・・・」
「ほらほら、春蘭。むくれないむくれない」
「しかしだなぁ・・・・なんかこう・・・・釈然とせんのだ」
「はいはい。それよりも飯にしようぜ」
「?・・・・おい、北郷。先ほど華琳様も仰っていただろう、糧食がないと」
「戦闘に参加してなかった車があるだろ?」
「ああ、確か四台ほどあったな。二つは負傷者の治療に使っていたが・・・・・もう一方か?」
「秋蘭正解。あの車は野外炊事車って言ってな。まあ見てみれば分かるよ」
そう言って一刀は無線のチャンネルを合わせたのだった
数十分後
「この“カレー”とゆうのはなかなかに美味ね」
「国民的な料理だからな。皆作り慣れてるってのもあるだろうな」
「おいしー!“筑前煮”も“肉団子”も“味噌汁”もさいこー!」
「むむむ・・・・・・あのバカの部隊のくせに・・・・・美味しいじゃない」
「ハグッムグモグ・・・・」
「姉者、もっと落ち着いて食え」
さすが戦闘糧食コンテストで一位になっただけに味はいい
周りを見ればどちらの部隊の人間も和気藹々として食事に興じている
あの“砲撃”によって少々怖がられていたがそれも解消されたようだ
食ってすげーな
こうして食糧問題の解決した遠征軍は意気揚々と陳留に凱旋するのだった
どうも大幅に遅れてのUPをしたルーデルです
なぜ遅れたかと申しますと
TINAMIで書いている途中バックスペースを押してしまい
完成間際までこぎつけたものが消えてしまって不貞腐れてました
すいません完璧自業自得です
・・・・・文章の保存機能付けてくれませんかTINAMIさん
ところどころに引用が見られますが想像力が貧困なんで勘弁していただけると幸いです
『距離について』
この世界では一里=400mで合ってましたっけ?
とりあえずwikiやらで探してみてもばらばらでよくわからなかったんで
この値にしてみたのですが、突っ込みどころがあったら修正させていただきます
『比喩、隠喩について』
カスターの下りは思い付きでいつの間にか入ってました
原因は<ワ〇ス・ア〇ド・フォー〇バー>って映画見たせいです
この映画はベトナム戦争時のアメリカ軍航空騎兵連隊(だったかな?)の映画なんですが・・・・・
おじさま方かっこいーーーーー!!!
この映画は自分の中ではかなり上位に食い込む映画なので
皆さん機会があれば見てみることをお勧めします
作中にカスターのくだりがあったので思わず入れてしまいました
『儒教について』
儒教の礼についてはタブーや慣習などが入るとゆうことだったので
この時代に人体をばらばらにするのはなと思いまして作中のようになりました
これで正しいのか分からないので儒教の分かる方
突っ込みお待ちしております
『将軍たちの身体能力』
・・・・・うん・・・・ごめんなさい弾丸が見えるとか
でも萌将伝で水準が普通の武将でもオリンピック記録レヴェルとかですから
下手するとマジでいけるんでね?
おそらく高水準の武将ならゴルゴの狙撃といい勝負ができるのではとか妄想を並べてみる
『兵器について』
とりあえず本職の方がいらっしゃったらごめんなさい
使用目的とかは私見です
核やら抑止力やら噴出ものかもしれませんが容赦したってください
なぜこうなった・・・・・
アットホームに書こうと思ったのに後半に行くにつれて暗くなること暗くなること
たぶん原因は<ワン〇・ア〇ド・フォーエ〇ー>やら<プラ〇ベート・〇イアン>やら<X〇X>やらの映画見て、<ブ〇ック〇グーン>やら<〇ルムン〇ンド>やら読んだせいでしょう
おかげで気持ちがすれてくるわ考え方がシビア化してくわで思考を元に戻すのが大変でした
ちなみにこれらの映画、漫画は私のお気に入りです
中学時代に普通の友人に勧めてみたら三日後にミリヲタ化してました
あれはいい思い出です・・・・・以降は自粛してますが
ともあれここまで読んでいただきありがとうございました
次回の更新もおそらく遅くなると思います
里帰りするのですがネット環境が使いずらいので(自分の部屋には引かれてない)
でわまた次回お会いしましょう(^^)ノシ
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UPが遅れてしまい申し訳ありません
言い訳はあとがきにて
間が空きましたが天軍降臨三話目
ではどうぞ