No.161256

真・恋姫無双 夜の王第4話

yuukiさん

真恋姫無双第4話

2010-07-28 03:22:49 投稿 / 全10ページ    総閲覧数:17841   閲覧ユーザー数:13767

この作品の一刀は、性格、武力ともに原作とは異なっています。

 

また、一部キャラを否定する場面もございます。

 

ご理解をお願いいたします。

 

 

 

まだまだ誤字、脱字や分かりにくい表現などもあると思いますが、

 

こんな自分の作品でも楽しんでいただけたら幸いです。

・・・・男の歩む道に幸福は無い、たとえ手に入れたとしても男は自らの手で

    それを打ち砕かなければならない。

    男のことを思うのならば、最初から幸福を与えてはならない。

    せめてその手でかつて愛した者たちを傷つけずに済むように。

    

    しかし『世界』は無情にも男に幸福に与えようとする、

    男の思いを知りながら、愚かな男を罰するように。・・・・

 

 

 

 

まずは一刀がどれくらい文官として使えるか見るために一刀と詠は

話しあいの終わった後、別の部屋に来ていた。

 

詠「じゃあ、あんたにはさっそく仕事をしてもらうわよ、

  役に立たないようならすぐに捨ててやるんだから。 覚悟しなさい」

 

一刀「ああ、わかった。出来るだけ詠の力になれるよう努力しよう」

 

詠「そっそうね、せいぜいがんばりなさい///」

 

一刀「???」

 

最初は意地の悪そうな笑みを浮かべながら喋っていた詠だったが、

一刀がそんな言葉を返してくることが予想できなかったのか

最後はすこし、顔を伏せながらそう言うのだった。

 

一刀「仕事をしてもらう前に今の詠たちの状況について話してくれないか」

 

詠は伏せていた顔をあげると、不機嫌そうな顔をしながら話し始めた。

 

詠「、、まずなんで僕たちが都である洛陽に居るかだけど、簡単な話権力争いにまきこまれたのよ。

  霊帝崩御の後、権力争いを終わらせるため何進が月に洛陽に来るように命令してきたの、

  しかたなくその命令に応じて洛陽に来たけど、何進自身も権力争いで死んでしまった。

  だから今は劉協さまに協力して洛陽を納めてるってわけ。 

  わかったらさっさと仕事を始めるわよ!、やらなきゃいけない仕事は山のようにあるんだから」 

 

一刀「ああ、」

 

詠「じゃあとりあえずこれだけ渡すから終わったら見せに来て頂戴」

 

そういうと詠は今日来た案件の半分を一刀に渡し、

一刀は政務に取り掛かった。

 

 

、、、それから数刻がすぎた

 

詠「ふぅ、こっちは終わったけどあいつはまだ終わってないんでしょうね。

  、、、手伝いに行ってあげようかしら////、ちっ違うんだからね、

  別にあいつのことが気になる訳じゃなくて、

  ただ終わらなかったらまずいってだけで!////」

 

一刀「詠、入ってもいいか?」

 

詠「なっ ちょっちょっと待ちなさい!!」

 

詠が赤くなりながらそんなことを呟いているときに、偶然一刀が訪ねてきた

 

詠「何の用なのよ!言っとくけど仕事は手伝わないわよ!!」

 

一刀「いや、だいたい終わったから見せに来たんだが」

 

詠「!!!」

 

そう言う一刀の手の中には完璧に纏められた案件があった。

 

詠は驚いていた、今日きた案件はどれも簡単なものだけだったが、

それを自分と同じ時間で終わらせた一刀に。

 

詠「たしかに文官としては確かに使えるみたいね。

  じゃあ明日やる予定だった仕事も手伝ってもらおうかしら」

 

一刀「ああ、手伝うよ」

 

一刀はすぐにそう答えると、準備を始めた

 

詠「(月の言うとうり、結構優しいじゃない、それに顔もそんなに悪くないわね////)」

 

詠は一刀を見ながらそんなことを考えていた。

それからしばらく過ぎたある日、一刀の武器が完成したという知らせを受け、

一刀は華雄と一緒に街へ武器を取りにに来ていた。

 

一刀「霞はどうしたんだ?確か一緒に来ると言ってなかったか?」

 

華雄「ああ、あいつならやっぱり鳳薦と戦う時まで楽しみは取っておくとか言って

   見に来てないぞ。

   それよりもそれがお前の武器なのか?

 

華雄は不思議そうな顔をしながらそうたずねてきた

 

一刀「ああそうだ、珍しいか?」

 

華雄「珍しいどころか、そんな武器今まで見たこともない、だいたいそんな武器では、

   簡単に折れてしまうのではないか?」

 

華雄の言う疑問は当たり前だ、一刀の剣はこの大陸の剣とは違う。

叩き斬ることを目的とする剣ではなく、切り裂くことを目的とする日本刀。

 

だがそれだけなら華雄もそこまで驚かなかっただろう、一刀の剣の異様さはその長さにある。

普通の日本刀よりもはるかに長く作られている。

 

宮本武蔵と戦ったとされる剣豪佐々木小次郎の刀『物干し竿』を一刀なりに改良したものだ。

 

一刀「ああ、使いこなせばそれなりに強いが、使い方を間違えれば簡単に折れる」

 

一刀は前に使っていた刀がこの世界に来る前に貂蝉との修行で折れてしまったことを思いだしていた。

、、、、刀を折った貂蝉がお詫びをしたいと言って夜中に下着姿(いつもの物ではなく勝負下着)で、

    部屋に来たのを必死に追い返したことも、、、、

 

華雄「そうか、なかなかに面白そうな武器だな、張遼との勝負楽しみにしているぞ」

 

一刀「ああ」

 

華雄「これから私は兵たちの鍛錬に行くがお前の部隊も一緒にどうだ、もう一軍を任されているんだろ?」

 

一刀「俺の部隊はまだ弱い、それでもいいのか?」

 

華雄「構わないさ、もともと鍛錬は強くなるためにするものだろう」

 

一刀「そうか、なら一緒にやらせてもらおう」

 

そんなことを話しながら一刀と華雄は城に戻って行った。

そして、一刀の武術の力を見るための一刀と霞との勝負の日がやってきた。

 

霞「ようやく一刀と勝負できるな!、ウチ昨日は楽しみで寝られんかったわ!!」

 

一刀「そうか、それは素直に嬉しく思うぞ」

 

その場所には、一刀と霞、審判として華雄、月と詠、恋と音々が見学に来ていた。

 

月「一刀さんと霞さん、大丈夫かな、、」

 

詠「大丈夫よ、たとえ一刀がとてつもなく弱くても霞が手加減するだろうし」

 

音々「そうなのですよ、恋殿ほどではありませんが霞も十分にお強いのですし」

 

詠と音々は霞の強さを知っているから、一刀が負けることを前提にそんなことを言っていたが、

恋は真剣な様子で一刀のことを見ていた。

 

華雄「それでは勝負始め!!」

 

華雄の掛け声と共に勝負が始まった。

 

 

霞「ほな、いくで!!」

 

最初に動いたのは霞、まずは一刀の力を見ようと少し遅めに攻撃を繰り出す。

 

遅めにと言うが、それは彼女の中でのこと、その一撃は普通の兵では、

防ぐのがやっとの攻撃だ。

 

・・・・・一刀はその一撃を『受け流した』。・・・・・・

 

そして、その場に静かに驚きが走った

 

霞「(えっ、、今ウチの槍、一刀の刀にあとうたよな)」

 

霞は驚きに身を震わせていた、今起こった現象に、、、

 

霞の槍は確かに一刀の刀に当たっていた、ならば当たった感触や衝撃が無くてはならない、

だが霞にはそれはどころか当たった音すら聞こえていなかった。

 

『受け流す』というのは簡単に思えるが、実はそれなりの技術を要する、

相手の放った攻撃の軌道を読み、最小限の力で別の場所へと誘導しなければならないのだから。

ただ相手の攻撃の軌道上に剣を置いておけばいい『防ぐ』事とはわけがちがう。

 

だが、ただ受け流しただけならばここまで驚くに値しない、

それなりの技術さえあれば可能なのだから。

 

霞の一撃をただ受け流すことは華雄や恋にも可能だろう、

だがそれを当たった感触や衝撃を感じさせず、ましてや音を鳴らさずに完全に『受け流す』

などという事は武術を極めた者ならば、それがどれ程有り得ないことなのか、わかっている。

 

故に霞は驚きに身を震わせ、華雄はただ驚愕し、恋はそれをなしえた男のことをただ見つめる、、、

そして霞は攻撃の手を止め、静かな沈黙が訪れる、

月達には何故沈黙が訪れたのかはわからなかった。

短い沈黙の後、霞は静かに笑みを浮かべた。

 

霞「最高、最高や!!まさかそんなことができる奴が居るなんて、考えもしなかったわ!!

  一刀、ウチ一刀と戦いとうて、今までに無いくらいゾクゾクしてるで!!」

 

一刀「そうか、なら次は本気で来い」

 

霞「ああ、行くで一刀!!!」

 

霞はそう言うと本気の一撃を一刀に放って行く、それはさっきの攻撃とは比べ物にならない程の

速さと重さを持っていたが、一刀はそれを音もたてず完璧に受け流していく。

 

霞「どうしたんや一刀!受け流してるだけじゃ勝てへんで!」

 

霞の言うとうりだ、しかしこの勝負、一刀の勝利は決まっていた。

 

なぜ、一刀は頑丈で堅いな剣ではなく刀を選んだのか、それは攻撃を少しでも速くするため。

なぜ折れやすくしてまで刀を長くしたのか、そのはたとえ敵がどこに居ようとも刀が届くように。

 

そう、攻撃を受け流した後に何処に敵がいようとも素早く攻撃が繰り出せる武器、

それが一刀の求めた武器の形。

 

 

・・・・・故にその戦い方は決まっている。・・・・・・

 

 

霞「はあああー」

 

 

霞の声と共に槍が迫る。

 

 

・・・・・北郷一刀の戦い方、それは、相手の攻撃を『受け流し』、『返す刃で敵を裂く』・・・・・

 

 

一刀の刀が霞の首の手前で止められている、戦いは静かに終わりを告げた。

 

 

霞「、、、ウチ、負けたん?、、、」

 

誰も理解できないほど速く決着はついた、攻撃を受け流した一刀の刀が、

神速の張遼ですら見えない程の速度でカウンターを決めて。

 

 

負けた直後は茫然としていた霞だが、すぐにいつもの以上の笑顔を浮かべていた。

 

霞「あ~、ほんま楽しかったで一刀!ありがとな。でも一刀がこんな強いとは

  思わへんかったで、こんど修行に付き合ってくれへん?」

 

一刀「ああ、いいぞ」

 

詠「うそ、一刀が勝っちゃった、、、」

 

音々「信じられないのです、、」

 

そんなことを話していると、恋が静かに静かに近づいてきた。

 

恋「、、次、、恋とやる」

 

霞「なっ、恋、一刀と勝負したいんか?」

 

恋「 コクッ 」

 

霞と華雄は驚いていた、恋とはたまに一緒に鍛錬することがあるが、

それは霞や華雄が誘っているからで、恋が自分から勝負したいと言うのは

珍しいことだからだ。

 

一刀「わかった、相手になろう」

 

恋「、、、ありがと、、、」

 

そう言うと二人は準備を始めた

 

、、、月は一刀が疲れているだろうから止めようと思ったが止められなかった、

   分かりずらいが確かに笑っている一刀を見て。

 

音々「恋殿に挑むとはいい度胸なのです。お前なんかが恋殿に敵うわけないのですよ」

 

詠「そうかしら、一刀も結構強いみたいだし、案外恋が負けちゃうんじゃないの?」

 

音々「なにを~!恋殿が負けるなんてことは無いのです!!」

 

霞「じゃあ、次の審判はウチがやるな」

 

華雄「お前は近くで見たいだけだろう」

 

霞「ははは、まあええやん」

二人の準備が終ると、今まで騒いでいた音々達も静かに一刀と恋に視線をおくる

 

霞「勝負、始め!」

 

霞の声と共に勝負は始まった。

 

恋「、、、一刀にお願いがある、、」

 

一刀「何だ?」

 

恋「本気だしてほしい、、、、霞の時本気じゃなかった。」

 

恋の言葉に周りに驚きが走る

 

一刀「、、、わかった、なら恋、お前も本気をだせ」

 

恋「 コクッ 」

 

そうして勝負は動き出す。

 

 

初めに動いたのは恋、速度も重さも霞の一撃を超える一撃を一刀に放つ

一刀はそれを受け流し、反撃を放つ。

恋はそれを受け止めた

 

一刀「(今のを防ぐか、ならやはり本気を出すしかないな)」

 

一刀は攻撃の構えに変えて、初めて相手に自分から一撃を打ち込む、

それは重さを捨て去った故に究極の速さと鋭さを持った一撃だっだ。

 

恋「くっ」

 

恋はその攻撃を防ぐと一刀から距離を取った

 

恋「、、恋も、、、本気、、」

 

そう言うと恋は一刀に一撃を放つ、一刀はそれを受け流す、ここまでは先ほどと同じ

しかし、一刀にとっては聞こえてならない音が響く。

 

    「カシャン」

 

一刀「くっ」

 

一刀は初めて焦りに満ちた声を出す

 

武器のぶつかり合う音が少しでも聞こえるという事は、

完全に攻撃を受け流せていないという事、

そしてその攻撃を放っているのは飛将軍呂布、完全に受け流さなければ一刀の刀は折れてしまう。

一刀は攻撃を諦め守りに徹する。

 

しかし追い詰められているのは恋も同じだった。一刀の放った攻撃は恋には見えていなかった、

感覚とカンだけで防いでいた、だからそう何度も防げはしない。

だからこそ一刀が攻撃に移れぬように攻め続けるしかない

 

 

     一刀は守り続け、恋が攻め続ける、戦いは、ここで止まる

        北郷一刀と飛将軍呂布の武は互角

 

北郷一刀の武が貂蝉との無限のとも思える時間の鍛錬によって磨き抜かれた『究極の武』ならば

 

飛将軍呂布の武は生まれながらに天に愛された者だけが持つ足りぬ所など無い『完璧な武』

 

       『究極の武』と『完璧な武』

 

対極に位置するふたつの武、だからこそ、そのふたつは拮抗する

 

 

        守と攻・技術と才能・柔と剛・究極と完璧

        その全ては互角、同等のモノ

        ならば勝敗は、担い手によって決まる。

 

 

恋の武には迷いがない、穢れが無い、自らの思うまま戦う、

迷いなく振るわれる武はその純粋な思いによって鋭さを増す。

故に恋が負けることはない。

 

        ならば一刀はどうだ

 

一刀の武には迷いがある、穢れている、自らの歩む道が正しくないと知っているから、

自らの思いが誰かを傷つけることをわかっているから。

 

 

     「カシャン」 「カシャン」

 

 

 

・・・・・ならば勝敗は決まっている、一刀の敗北と・・・・・

 

 

 

一刀「(否、、、、、そんなことがあってはならない)」

 

 

・・・・一刀は思い出す、自らの道を歩む為にで踏みつけてきた者たちを

    一刀は考える、これから歩む道の先で犠牲になる者たちの悲しみを・・・・

 

 

一刀「(そうだ俺は、これまで踏みつけてきた者の為にも、これから犠牲にする者たちの為にも、

    負けることなどあってはならない)」

 

一刀「俺は『負けることなど許されない』」

 

 

        『負けぬ者』と『負けることを許されぬ者』

        執念と覚悟をを持って、後者が少し上を行く

 

 

一刀「はあああああああーーー」

 

恋「っっ」

 

恋が一撃を放つその瞬間、一刀も同時に一撃を撃つ

 

、、、、恋の高速の一撃を一刀は神速を持って凌駕する、、、、

 

 

恋「、、、、」

 

霞「、、、、」

 

詠「、、、、」

 

月「、、、、」

 

華雄「、、、、」

 

音々「、、、、」

 

一刀「、、、、」

 

 

こうして決着はついた、一刀の勝利によって。

恋「一刀、すごい、、、」

 

最初に沈黙を破ったのは敗北した恋だった。

 

霞「すっすごいやん!一刀の勝ちや!!」

 

華雄「まさか呂布に勝つとは、、、」

 

詠「まさか、一刀が恋に勝つなんて、、」

 

音々「恋殿が負けたなんて、、音々は、音々はみとめませんぞーー」

 

月「一刀さん、すごい、、」

 

すこし遅れてから霞達も反応を始める。

 

一刀「ふぅ」

 

一刀が立っていると、恋が近づいてきた

 

恋「一刀、すごい、、、強い////」

 

一刀「いや、結構危なかった。恋も強かったよ」

 

恋「♪~//// スリスリ////」

 

一刀「どうしたんだ?恋」

 

恋は顔を赤く染めながら一刀に抱きついていた

 

月「!!!恋ちゃん、一刀さんに抱きついちゃだめです!」

 

月以外は考え事をしているのか気づいていなかった

 

霞「(恋と戦こうてる一刀、かっこよかったな~///なんやろ胸がドキドキする、こんなん初めてや///)」

 

詠「(あいつ結構かっこよかったわね///って何で私はあんな奴の事考えて顔を赤くしてるのよ~///)」

 

華雄「ふむ////何だか鳳薦のことを見ていると胸の鼓動が速くなるな。なぜだろう?///」

 

音々「う~、一瞬でもあいつのことをかっこいいなどと思った自分が憎いのです~」

 

そんなことをしながら時間は過ぎて行った

   後書き

今回、初めて本格的な戦闘シーンを書きました。

分かりづらかった点がありましたら申し訳ありません

 

今回は2話に分けてやろうとしたのを1話にまとめて書いたのでかなり時間がかかり大変でした。


 
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