今俺達が来ているのは、とあるひっそりとした森の中。
「えっと・・・確か、地図に書いてある場所は・・・っと・・・おっ!あったあった!」
「えーっと・・・うん。どうやら書いてもらった通りの場所に着いたみたいだね。おーい!蒼介ー!」
俺の近くにいる飛鳥が、地図を広げて場所をもう一度確認する。どうやら目的地に着いたらしく、飛鳥は他の場所で探している蒼介に呼びかけた。
「やっと見つかったかぁ~・・・何も、こんなヒッソリしたところに建てなくても・・・」
飛鳥の声を聞き、後ろの茂みから出てきた蒼介は気だるげに呟く。
「しょうがないよ。あの人、案外恥ずかしがり屋だから。ハハハッ」
「それもそうか、ハハハハッ。・・・・・」
そんな少しの苦笑の後、俺達は目の前のある石が積み上げられた小さな二つの置物を、じっと見つめる。
「「「・・・・・」」」
俺達はしばらくその置物に合掌した。辺りには木々が風で揺れる音がそっと聞こえてくる。
・・・あの戦の後、俺達は急いであの人の元に向かった。
向かった先の戦場はまさに地獄絵図のような光景が広がっていた。
そんな地獄絵図のような場所から、少し奥に進んだところにあの人はいた。
あの人・・・・・龍玄さんは剣を杖にして、じっと座り込んでいた。身体中は血で真っ赤に染められていて、その量からするに致死量並の血が出ていたに違いない。
俺達はその龍玄さんを見つけた後、慌てて駆け寄り、何度もその身体を揺さぶった。
が、それに嫌がるような反応もなく、声も張り上げず、ただただ少し笑みを浮かべたままじっとしていた。
俺達は人の温度も感じられない龍玄さんの身体をそっと離し、その場で俺達は地面に突っ伏した。
そして、何度も自分の非力さを呪うように強く拳を地面に叩きつけた。
拳は赤く腫れあがり、顔が涙と鼻水でグチャグチャだった。だが、そんな状態になったのも気にせず、声を張り上げて涙を流したのを、今でも鮮明に覚えている。
「・・・よし・・・っと」
目を瞑り、合掌している間にそんな記憶が頭に流れ込んでいた。
「・・・ほら。おっさんが飲みたいって言ってた、最高級の老酒だ。・・・二人で分けて飲んでくれよ。。」
そう言って、蒼介は石の置物の横に老酒の入った瓶をそっと置く。
その瓶の置いた場所の隣には、龍玄さんの長い剣が堂々と地面に突き刺さっている。
「龍玄さん・・・俺達、あの戦いの後自分達に何ができるのか、考えました。」
俺は置物にそっと近づき、話しかけた。
「まだまだ俺達は弱いです、心も・・・体も。こんなちっぽけな力しかない俺達に、一体何ができるんだろう・・・最初、すごく悩みました。けど・・・」
俺は少し言葉を詰まらせた後、そっと置物に微笑みながら言った。
「けど・・・こんなちっぽけな力しか持たない俺達でも、できることはたくさんあるんだと、あなた出会って感じました。今も力がないから、守られたりするけど・・・その分だけ守れるようになりたいと思います。だから、今まで・・・」
俺は目に溜まる涙を堪えながら、最後の言葉を伝えた。
「ありがとう・・・ずっと忘れない・・・そして____________________________________」
さようなら・・・
まとめ
どうもお米です。
これで一応、3人の誓いはおしまいです。
初めてこの作品を書いていた自分は、初心者の初心者で前も横も見えない状態で、無事完結できるのだろうかと不安でいっぱいでした。
けど、皆様の温かいコメントや応援のおかげでここまで来ることができました。
皆様には感謝してもしきれない気持ちでいっぱいです。本当にありがとうございました!
さて、こんな空気の中、次回作についての少し触れたいと思います。(本当にすみませんね
次回作につきましては、二作同時連載を予定しております!
一つは恋姫関連の作品を、そしてもう一つは完全オリジナルの作品を書かせていただきたいと思います。
かなり非力ながら、こんなことする自分はきっとMに違いないですね。(労働ハァハァ・・・(´Д`)
それでは最後に一言。
この作品を投稿させていただいているTINAMI様、応援してくださった皆様、
本当にありがとうございました!
それではまた会う日まで・・・
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エピローグとなります。
これにて長きに渡って繰り広げられた、五胡との戦いに終止符が打たれました。
大切な存在を失った青年達は何を見つめるのか・・・
どうぞご覧ください。