今日は私こと平沢唯の部屋で打ち上げです。
「ぐびぐびぐび……ぷっはーっ!! このために生きてるって感じだーっ」
「うわぁ…りっちゃん、すごい飲みっぷりだね」
「唯は飲んでるか~? ん~?」
私の肩に腕を回して頬ずりしてくるりっちゃん。
「りっちゃん、お酒くさいよ~っ」
「そりゃ飲んでるんだから当たり前だろっ!」
「…ずるいです」
私たちをムスッとした顔で見ていたムギちゃんが、コトリとカクテルの缶を床に置きました。
「私も唯ちゃんにくっついて宜しいでしょうか?」
「わ、ムギちゃんもお顔まっかっか」
「まっかっかですよ。だってお酒を飲んでいますから」
「では…え~いっ!」
そのままムギちゃんが私に飛び込んできました。
――むぎゅ~っ
「普段は見ている側ですが今日は特別ですよ、んん~っ」
「何をっ! 唯は私の嫁だぞっ! 唯~っ」
――むぎゅぎゅ~っ
「わわっ、ふ、二人ともっ…く、苦しい~っ」
ムギちゃんもりっちゃんも私の両方から抱きついてきて暑いよ~っ。
や、やっぱりお酒は良くなかったかも~っ。
「……ん? 一人混じってこないな?」
「そうですね」
二人が目を向けた先。
そこには……。
「って、澪!? おまえ何してるんだ!?」
「え? 何って……」
――ぷち、ぷち、ぷち。するするする~。
「暑いから脱いでるんだけど」
「ひゃ…ひゃぁ~~~っ!? み、澪ちゃんダメだよ~っ」
「なんで、唯? あ~暑いーっ!」
――バサッ!
私の方に投げつけられたのは……。
「ス、スカート~っ!?」
「別にいいだろ、女同士だし」
「そ、そういう問題じゃないよ~っ」
あの、み、澪ちゃんがっ! 恥かしがり屋さんの澪ちゃんがっ!
「いやいやいや!? 普通そこまで脱ぐか!?」
「暑かったら脱ぐに決まってるだろ。おかしなことを言うな、律は」
澪ちゃんを見ているりっちゃんの目は真ん丸です!
「……さ、最高です……」
私に抱きついているムギちゃんは、なぜかさっきよりもまっかっか!
「こら、澪っ! おまえ酔っ払い過ぎだぞっ」
「私、酔ってらいゾ」
呂律(ろれつ)も回ってない~っ!
――ごそごそ、ごそごそ。
今度は腕を自分の背中に回してゴソゴソと何かをしだしました!
「……ブラのホックが外れらい」
「うわわわわわーーーっ、だ、だめだよーーーっ! お嫁さんにいけなくなっちゃう~っ」
「うんうん…いるよな、飲むと開放的になって突然脱ぎだすヤツって」
「はい♪ 特に大人しい方に多いとか」
「そんなこと言ってないで二人とも澪ちゃんを止めるの手伝ってよ~っ!」
――次の日。
「あたた…頭いた~っ。昨日あたしはどれだけ飲んだんだ?」
「……」
「……」
「……」
「どうしたんだ? 3人とも黙り込んで…あたたた…」
「(……昨日のこと、完全に忘れてるね……)」
「(……そのほうが良いのではないでしょうか……)」
「(……そうだな、昨日のことを知ったら澪のヤツ自殺しかねないぞ……)」
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けいおん!のSSです。
唯の家で打ち上げをすることになった唯、澪、律、ムギだったが、律が持ってきたお酒を飲んでしまい……。
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