彼女が目を覚ました。
少し驚いたように。
慌てたようにきょときょとと周囲を見渡している、その目がこちらを確認して一度瞬いた。
きれいな瞳が、炎に少し赤みを帯びる。
こうしてみると、本当に普通の少女だ。
・・・・・・・・もっとも普通の女の子ってのが自分の周りにいなかったよーな気がするからこの確信も微妙なのかもしれないけれど。
「あの」
「ん?」
「ここ」
「あぁ。なんて山だろ?」
「はへ?」
「いや、こっちも旅をしててさ。よくわからない」
ごめんね。
謝罪をクチにすると、彼女はしぱしぱと目を瞬いて、はぁと困ったように呟いた。
それもそうだなぁと思いながら、丁度沸いたお湯で珈琲を入れる。
まだ小学生の頃合に見えるからもう少し気の利いたものでもあればいいのだが、生憎男の一人旅、我慢してもらおう。
「飲む?気付けにしかならないけど」
「え、あ・・・、ありがとうございます」
あちこちボコボコになっているブリキのカップで申し訳ないとは思いながらも差し出したそれを彼女は素直に受けた。
一瞬だけの戸惑いが気になった。
まるで誰かに相談しているよな。
(・・・・・・・・・まぁいいけど)
「・・・・・・・・・あ、の」
「あ。砂糖とかあった方がいい?気がきかなくてごめん」
「いえ、そうじゃないです。そ、の・・・えーと・・・」
ちらり、と彼女がその目線を投げたのは相棒の方だった。
あぁとこっそり納得する。
そういえば珍しいよね。
「オレの相棒はちょっと、"喋るのが"苦手でね。
気になるならメダロッチで休んでもらうけど・・・」
こういうシュチュエーションで黙っているメダロットは珍しいだろう。
戸惑うのも無理は無いなとおもっていうと、彼女はもっと驚いた顔をしていた。
自分は何か変なことを言っただろうか?
「あの、ロボット、ですよね?」
「ロボット?」
一瞬、その言葉を理解できずに逆にこちらが首を傾げてしまう。
そうしてからあぁそういえば「そんな単語」も存在していたんだなと思い返した。
思い返して、疑問を抱く。
今時、「ロボット」なんて言葉が出てくる、それも少女の年頃となると酷く珍しかったからだ。
確かに正式な名は「メダル・ロボット」だけど・・・
「えっと、ごめん。ちょっと気になったんだけれど」
「はい?」
「君、"メダロット"を知らないの?」
「めだ、ろっと?」
「・・・・・アーク」
彼を呼ぶとかすかにその首を上げる。
その反応が彼との繋がりを辛うじて感じさせてくれる。
・・・・・・・・・・そう信じるしかない。
「少し、詳しい話を聞いていいかな?オレはヒカル。アガタ ヒカル」
そうと名乗って、やはり彼女から特になんの反応も無かった。
益々奇妙にして明瞭な違和感に対する確信を抱きながら、炎をはさんで彼女に向き合う。
少女は自らを「高町なのは」と名乗って、年不相応な程しっかりと、居住まいを正した。
ソレを確認してから、会話は始まった。
「メダロットを嫌う地域もあるけれど、知らないという話になればちょっと違う気がするんだ」
「私も気になります。だって"めだろっと"って存在がある世界(地域)って全然聞いたことないですし」
「・・・・・・・そもそも、君を見つけたのはアークなんだけどね」
・・・・・・・・・・
つづくんじゃないかな(をい
・・・・・・・・ヒカルにーちゃんて「オレ」だよな?一人称(確認しろよそこから
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・・・・・・・・・・・・イッキが「本編」に頭以外で絡まない・・・orz
あとヒカルにーちゃんもおらん・・・・・・
ギリギリまで待ってたんだ。ぎりぎりまで信じてたんだ。
レトルト=ヒカルをイッキがまだ追っているシュチュエーションをッ
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