No.148628

新・外史伝『希望』編 第二話『神仙』

皆様お久しぶりです!
『外史伝』新章第二話です!
今回も一刀のお話です。ムサイかもしれませんが、これも伏線のため!
次回からはちゃんと恋姫たちが登場しますのでご安心を!

2010-06-06 23:03:35 投稿 / 全9ページ    総閲覧数:4236   閲覧ユーザー数:3523

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

新・外史伝『希望』編 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

第二話

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『神仙』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここは…どこだ?」

 

目覚めた一刀の手には煌びやかなひと振りの短剣が握られていた。

 

「短剣…か。?」

 

そこはひたすら地平線まで続く荒野

 

一刀は近くにあった村になんとかたどり着く

 

そして、しばらくはそこにとりあえず留まることにした

 

この村は、小さな村だが皆明るく前向きに生きている

 

それになんといっても人が良い。

 

「長旅大変だったろう?ここは住む場所をなくした人々の集まりし家族のようなむらだ。

 

ゆっくりしていきなさい」

 

一刀のような流れ者でも快く受け入れてくれたのだから…

 

 

そして、数日が過ぎたある日

 

その平和な村に、山賊の魔の手が忍び寄っていた

 

「てめえら!待ちに待ったエモノだぁ!!やっちまぇ~!!!」

 

その数、三十・・・

 

 

「た、大変だぁ~!!盗賊の連中がぁ~!!!!」

 

迫る山賊たちに慌てふためく村人達だったが、

 

「俺が食い止める!皆さんは非難を!!」

 

「か、一刀君。むちゃを言うな!」

 

「そ、そうだよ!相手は子供だろうと容赦はしない連中だよ!!」

 

一刀を止める村人たちだが、彼は引かなかった

 

「俺の命よりも、皆さんの命のほうが先決です。

 

それに、俺はまだ俺を受け入れてくれたみなさんへの恩義を返していない

 

だから…

 

俺は死にません!!」

 

 

 

一刀は一人で賊に立ち向かった

 

「奴がくれた力とやら…試してみるか。

 

おっし!男は度胸!!」

 

一刀の剣が閃く

 

「ぐぅあ!!」

 

一太刀で数人の兵士が吹き飛び、物言わぬ魂の抜け殻となった

 

「なぁ!?」

 

悲鳴以外の声が上がる

 

一刀自身の戸惑いだった

 

「こいつは…どういうことだ?」

 

自身の手を見つめる一刀

 

殺めるつもりはなかった…ただ、打ち合うだけのつもりだったのに…

 

「俺が…殺した…?

 

何なんだ?この有り余る力は!?」

 

自身の力に恐怖する一刀だったが、敵は待ってはくれないだろう

 

「ひぃいい・・・!お、お頭ぁ!!」

 

「ひるむな!!所詮一人だ!!」

 

「お・・・オウ!」

 

一刀の周りを賊軍が囲む

 

 

 

「ちぃ…」

 

一刀は周りをにらみながら刀を握る

 

「まずい…!ボォーっとし過ぎた。」

 

初めて人を殺めてしまったショックから何とか持ち直した一刀だったが、後悔を禁じ得なかった

 

周りはすでに大勢の男達に囲まれてしまっている。

 

「こりゃ…終わったなぁ」

 

 

そんな時、

 

「北郷殿…ようやく見つけましたぞ」

 

突如、声が響き渡る

 

「だ…誰だ!?」

 

「か・頭ぁ!上です!!!」

 

山賊たちに釣られ、一刀も上を見上げた

 

 

 

そこには、一人の男が空中に立っていた

 

「小僧ども。そのお方に触れることはまかりならぬ!」

 

その声は…

 

「う、うわぁ~~~~~!!?!?」

 

俺の真上から聞こえるその声は…奴らをビビらせるには十分すぎた

 

「・…・…はぁ~!?!?」

 

「と・・・飛んでる~!?」

 

「誰だ…あんたは…??」

 

山賊たちは空を飛ぶその男に恐怖を覚える

 

普通の人間は空なんてものは飛べっこない

 

 

見ると、男はどこからか取り出した大きな槍?を振り回していた

 

その槍に巨大な気のようなものが集束していき、徐々に複数に分かれていった

 

「矢だ!矢で撃ち殺せぇ!!!」

 

山賊の頭は部下達に命を下し、部下達は恐怖しながらそれに従おうとする

 

「ふははは!よいよい!うむ…!若いもんはそうでなくてはのぉ~。

 

 

じゃが…反応が遅すぎじゃ!

 

(北郷殿、しゃがみなされぃ!)」

 

 

上空にとどまり続ける男はそう叫ぶと、一刀の心に語りかけた

 

「我が魂魄を込めし一撃、しかとその身で受けてみよ。」

 

男は槍を回転させると、急降下してきた

 

「…仙北…流奥義…黒龍逆鱗陣!!」

 

一陣の風のごとく突っ込んでくる様子を見て慌ててしゃがんだ一刀の耳に、

 

 

 

がががががっが!!!

 

 

 

「ぎゃぁああああああ!!!!」

 

複数の断末魔が響く

 

 

 

がががががっが!!!

 

 

 

「ぐぎゃぁああああああ!!!!」

 

男達は次々にその体を貫かれ、一呼吸の間に全滅した

 

ゆっくりと目を開けながら立ち上がった一刀の目に飛び込んできたのは山賊たちの絶命した姿だった

 

「あ…あんたは?いったい?」

 

一刀は槍を構えたままの男に声をかける

 

槍を納めた男は、一刀の前まで歩いてくるとゆっくりと頭を下げる

 

「ワシの名は、葛玄…字名を孝先。」

 

「葛玄…!?」

 

「我らの盟主よ、お迎えに上がりましたぞ」

 

「葛玄孝先!!?

 

じゃ、じゃあ…呂厳の奴が言っていた仲間と言うのは…貴方達か?

 

それに…俺が盟主って?」

 

「ハッ…。

 

我ら外史肯定派・白装束軍の指揮官として…」

 

葛玄はゆっくりと優雅に礼を取る

 

すると、次の瞬間には数百人の白い服を着た仙人・魔法使い・占い師達が同じように一刀にひざまずいていた

 

「貴方様をお向かえいたします。」

 

 

 

 

「「「「「「ようこそ…外史の世界へ!我らが主…北郷一刀!!!!」」」」」」

 

 

 

 

…物語は動き始めた

 

 

 

 

……………つづく……………

 

 

 

次回予告

 

 

楼桑村(ろうそうそん)

 

現在の北京よりやや北にあった村で、三国志演義で劉備三兄弟が義兄弟の契りを交わしたという村である

 

その村の劉備という少女の下に管路という女性が現れた

 

管路「『乱れた世を救うため、白き衣を纏いし天よりの御使い流星と共に降臨せん。

 

その御使い心優しき少女のもとに現れ、これを導き、尊き希望を託すことであろう。』」

 

数ヶ月後、ムシロ売りから帰ってきた劉備の元に

 

劉備 「私のいない間に楼桑村が……!」

 

山賊の襲来が知らされた

 

劉備は皆を守るため、剣を片手に振るえながら立ちはだかる

 

そして…

 

彼女は出会う

 

関羽 「このあたりに徳のあるお方がいると聞いたのだが…。

 

この騒ぎ……それどころではない」

 

張飛 「お姉ちゃん!村のみんなを助けるのだ!!」

 

二人の武峡に…

 

劉備 「私は、この村の劉玄徳です!

 

どうかお願いします!

 

村を救うために力を貸していただけませんか?」

 

関羽 「我が名は関羽。字は雲長と申す者」

 

張飛「鈴々は張飛! 字は翼徳なのだ!鈴々もお姉ちゃんと力を貸すのだ!」

 

 

 

この戦乱の世に喘ぐ世を、人を救うために立ち上がらんとする三匹の龍が乱世に挑む

 

 

 

 

 

次回外史伝『理想』編 第二話

 

『楼桑村救出戦』

 

 

 

 

そして現れた一人の男

 

??「やぁ…。君が…劉備かい?」

 

 

 

あとがき

 

長い間投稿できなくて済みませんでした。

 

実は、パソコンがついに御釈迦になってしまい、書きかけの話がすべてORZなことになってしまいました…。

 

これから、少しペースが遅くなるかもしれませんが、どうか温かい目で見守ってやってください。

 

今回もご覧いただきありがとうございました!

 

 

 

 


 
このエントリーをはてなブックマークに追加
 
 
36
4

コメントの閲覧と書き込みにはログインが必要です。

この作品について報告する

追加するフォルダを選択