No.147623

真・恋姫†無双 頑張れ一刀 その11

横山光輝いいよね( ゚∀゚)ノ

2010-06-04 11:43:04 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:10538   閲覧ユーザー数:7803

 

 

徐州にて内政に勤しんでいた幼女の導き手一刀率いる劉備軍のもとに朗報が届く。

 

 

それは雪蓮たちが袁術たちを降し、念願の独立を果たしたというもの。

 

 

そのお祝いの品と共に使者を送ったところ、『そんにゃもにょよりかじゅとをよこしなしゃーい!』と言われて帰って来たのである。ちなみにちゃんとお礼の使者は来ていた。

 

 

桃香はそれをやんわりと断った。

 

 

「袁術たちはいづこへ……」

 

 

一刀は連合の時に見た二人の幼女の安否を気にしていた。

 

 

何はともあれ同盟国として孫呉の独立は一刀たちの追い風となった。

 

 

それから数日後、一刀たちのもとにボロボロになった白蓮がやって来た。

 

 

「白蓮かよ……」

 

「う、うるさい! 私だって、私だって!」

 

 

残念そうに呟く一刀と嘆き悲しむ白蓮がいた。

 

 

「まあいいや。とりあえず白馬は軍に組み込むからよろしく」

 

「えっ、あ、ああ」

 

 

最近、幼女以外に当たりが厳しくなっている一刀だった。

 

 

 

 

そしてさらに数日後。

 

 

白蓮を降した袁紹たちを領内で保護した。

 

 

「ムキムキー! あのおチビさんにしてやられましたわ!」

 

「なにも考えずに突っ込むからですよ~」

 

「あたいは好きだけどな~」

 

 

曹操軍と官渡で激突して、フルボッコにされたのである。

 

 

「ああ、それは大変だったね。あまり大きくない城だけどみんなの迷惑にならない程度になら自由にしてていいよ」

 

 

そういいながら得意技の『幼女陥落の手』を使い、三人の頭を撫でてあげた。

 

 

「仰せのままに」

 

「ふみゅ」

 

「アニキ、あたいの手になれ!」

 

 

いとも簡単に三人を手懐けてしまった。

 

 

「わ、私も敗走してきたのに……」

 

 

幼女との差別化に苦しむ白蓮。

 

 

「……華雄。私はダメかもしれない」

 

 

白蓮の頬を伝い落ちる一筋の光。

 

 

ちなみに華雄は道に迷っているところ匈奴の者たちに保護されていた。

 

 

 

 

「うほっ、幼女だらけ! …………オホン。も、申し上げます! 北方の国境に突如、大軍団が出現! 関所を突破し、我が国に雪崩込んてきております!」

 

「お前、降格な」

 

 

憐れにも降格が決まってしまった兵士。

 

 

「大軍団ってどこのー?」

 

「桃香、この前勉強しただろ? 曹操が麗羽を苛めて北方を一人占めにしたって」

 

「あぅ。そうだった」

 

「次は頑張ろうな」

 

「うん!」

 

 

アフターケアが大事なのである。

 

 

「ぬぅ……。北方を平定し、治安を維持している曹操の手腕認めるが、何故更なる戦いを望むのだ」

 

 

桃香の理想からしてすでにこの大陸には暴政を強いる暴君も、民草を虐げる賊もいないこの状況でさらに領土を広げようとする曹操の考えがわからなかった。

 

 

 

「はわわとして大陸を統一し、己の理想を現実のものとするためでしょう」

 

「覇王だぞ朱里」

 

「はわー!」

 

 

朱里は顔を真っ赤にさせて雛里の後ろに隠れた。

 

 

実際のところ理想一割、一刀九割の曹操の考えに気付くことはなかった。

 

 

 

 

「敵の兵数は分かっておるのか?」

「五十三万です」

 

 

間髪入れずに星の質問に答える兵士。

先程の失態をカバーしようと必死のようだ。

 

 

その数の多さに驚きを隠せない。

 

 

「我が軍の規模は約四万二千ほどです……」

 

 

朱里が把握している兵数だが、義勇兵を募ればもう少し高望みはできるかもしれないのだが多勢に無勢である。

 

 

ネイルさんではフリーザ様には勝てないのである。

 

 

「白蓮」

 

「なんだ? ついに出番か!?」

 

 

真剣な表情で白蓮を見つめる一刀。その表情に幼女たちは見惚れる。

 

 

「単騎で突っ込んでみようか」

 

「わかった! …………ってえぇぇぇぇ!?」

 

「冗談だ」

 

 

ギャースカ騒ぐ白蓮を視界に入れないようにして幼女たちと話し合う一刀。

 

 

「なら、逃げちゃおう」

 

 

桃香の提案に一同が驚くが、説明を聞いてみると案外納得できるものであった。

 

 

「民を守るために逃げるか……。うん、桃香らしくていいじゃいか」

 

「えへへ」

 

 

頭を撫でてもらうために必死に考えた策だった。

 

 

こうして徐州脱出が始まるのだった。

 

 

 

 

<おまけ>

 

 

「かじゅとは?」

 

「はっ?」

 

「ほんごーかじゅとはって聞いてりゅにょ!」

 

「じょ、徐州におられますけど」

 

「にゃんでこにゃいにょよー!」

 

「はっ。我が王は多忙の身でして……」

 

「お姉様! 他国の使者を前に何という振る舞いですか!」

 

「だってかじゅとに会いたいんだもん!」

 

「そもそも天の御遣いなどという怪しげな者……」

 

「しゅきなんだかりゃ仕方ないじゃにゃい!」

 

「なっ!」

 

「りぇんふぁだったきっとしゅきになるんだから」

 

「私はそのようなことはありません!」

 

「ぶーぶー!」

 

「あの~」

 

『黙ってなさい!』

 

「はひぃ!」

 

 

 

なかなか終わらない姉妹喧嘩だった。

 

邂逅の時は近い。

 

 

完。


 
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