I have reborned the shine
―――私の心を光が照らす―――
Shining is my blade,Geniality is my Escutcheon
―――手に持つものは輝く剣と愛しき盾―――
I have been no defeated at the darkness
―――闇に染まることも―――
I do not have the happiness at all
―――幸福に溺れることもなく―――
However, I do not have the degeneration in the darkness even at any times
―――刻(とき)という牢獄さえも超えていく―――
I have been always solitary, and prays for her victoriy
―――そして、私にできるのは唯一無二。唯、勝利を祈ること……―――
Therefore, there is no meaning . I have existed the world
―――故に、己が存在理由は我さえも理解できず…―――
I have cleated shining royal Castle
―――光の中にこそ、答えがある―――
外史の狭間
破壊された外史の跡
そこに、呂厳洞賓という青年が漂っていた
「なんて…ことだ。
このオレが…間に合わなかったとは…!」
怒りに震えながら、外史の生き残りを探す
その者さえいれば、外史の新生はより確実になるはずだからだ
「呂厳様!あちらで…漂っていたものを救助いたしました」
部下と思わしき白装束を纏った魔法使いが、何者かを抱えてきた
「…この娘は!?」
「ハッ…!
この外史にいた者だと思われます」
呂厳はその少女の顔を見て驚きを隠せない。
「(愛紗…!?)」
歯車は回り始めた
新・外史伝『希望』編
第一話
『外史の扉、開く刻(とき)』
時は流れて…ここは、外史の狭間
何にも無い無色の空間
そこに…ポツンと漂う一人の男がいた
「外史…それは己を映す鏡に似たり…」
ポツリと呪文を呟く男
その手には銅鏡が握られていた
「外史の扉が開く時、全ては終わり…そして、始まる。」
その銅鏡が光を放ち始め、どんどん輝きを増す
「…外史の扉を今ここに!」
そしてだんだんと光が小さくなり、収縮していく
彼はゆっくりと後ろを振り向いた
「ふぅ…。これで、準備は完了だ。
あとは、君の思いを繋ぐだけ…」
そこにはいつの間にか一人の少女が立っていた
「まぁ…、ようは君の気持次第だ。」
男は苦笑いしながら、銅鏡を差し出す
「構いません。それで、ご主人様にもう一度お会いできるのなら…。」
そう呟きながら鏡を受け取る
「ですから、呂厳殿には感謝しても…し切れません」
自分の胸に鏡を抱き寄せ、涙を流しながら頭を下げる
男はそんな彼女の頭をなでてやる
「いいんだ…。
オレはね、君の笑顔を守れればそれで良いんだ。」
そう言いながら涙を拭って
「次に目が覚めたとき、君は何にも覚えていないだろう。
だが、安心しろ。君の願い…そう、あの男との再会は必ずかなえてやる。
今はただ…祈りなさい。
己の望む外史を…。」
「はい…」
彼女が祈りをささげ始める
「(ご主人様…今度こそ、永久(とわ)に…)」
次の瞬間、少女の身体は希薄となり銅鏡の中に消えていった
「…時、来たれり。
我、呂厳洞賓の名においてここに新たな外史を開かん!」
最後の呪文が唱えられ、眩いばかりの光が空間を満たした
やがて、目の前に空間が捻じれたように亀裂が入り、空間が割れた
「外史の終焉。そして、再生…それは、表裏一体。
彼女が創りし外史…それこそ、かつて奴等に壊された世界…。
ならば…守って見せよう。今度こそ…このオレが」
男は踵を返すと、亀裂へと歩みを進めた
「見ていてくれ…華琳、そして北郷。
君たちにもらった答え…必ず、形にしてみせる。
さぁ、外史の突端をひらこうか」
そして、迷うことなくその亀裂へと入っていった
亀裂の中
そこに長い間、ただただ漂い続ける少年がいた
彼の名前は『北郷一刀』
少年はゆっくりと瞳を開き、永きに渡る眠りから覚めた
「……あれっ?ここは…?」
なぜ、自分はここにいるのか?
彼には何にも分からない…
分かるのは自分の名前と、一部の断片的な世界の記憶
「なんで、俺はここにいる?」
ふと隣を見ると、大切な
「なぜ…だ?」
!?!?!?!?!?
○??
心が空っぽで何も思い出せない
「…誰だったけ?大切な人達のはずなのに…」
なんで、何も無いはずの『心』が痛いのか
「なんで…思い出せないんだ?」
なんで、こんなにも悲しいのか
「まぁ…いい。もう、俺は…このまま消えてしまいたい」
少年は再びその瞳を閉じた
一刀はいつの間にか、真っ暗な空間にいた
「一刀……北郷……一刀」
誰かが呼んでいる。
「……北…郷……一………刀……北郷……」
男の声だ…
誰だろう?
この声は……
目を開けた一刀の目の前に広がるのは一筋の光を放つ銅鏡。
そして、それを手でもつ赤茶色髪の男
「お前は?」
ゲームで見るような、『導師』とやらが着るような服
背中にバンドで固定した大剣を背負い、腰には剣らしきものをさしている。
そんな青年が一刀の数m手前に立っていた
「(怪しいやつだ…)」
「目が覚めたか、北郷。」
「あんた誰だ?
(なんで俺の名前知ってんだよ…こいつは!?
いったい、何もんだ!?)」
「オレのことなどどうでもよかろう」
「良くねぇっての」
他人の心を読むことができるなんて、素人では不可能なはず
「いいじゃねえか。
オレなんてつまらんもんよ。
オレが来たのは貴様にあることを伝えに来た…。」
「伝言って奴か?」
青年はコクリっとうなずく
「あぁ、まぁ。そんなとこ。
では、伝えるぞ。
北郷一刀、すべての準備は整い、外史の扉が開かれた。
そろそろ、お前には目覚めて貰うぞ」
「はぁ?外史?扉?
って言うか、目なら覚めてるぞ」
一刀は頭が痛くなるのを我慢しつつ青年に問う
「そうだった……。
ま、まぁ…良い。ゴホン!
お前はもはや宿命から逃れられんが…」
男の声がそう告げた。
「逃れられんだと…?」
「そうだ。
北郷一刀はかつて、外史の繁栄を…そして、可能性を導き出した
故に、北郷一刀…お前にもある外史に行ってもらいたい。」
「外史…?
意味が分からないな…。
結局、俺に何をしろと?」
「なに…。簡単なことだ。
お前を望む者…○○という少女の元に…」
何を言っているのか分からない
いや、言っている内容が理解できないといった方が正しい
でも、今は青年の話を聞く方が先決と判断する
「それだけでいいのか?」
「あぁ…。あとは、外史の世界にいるオレの仲間たちが、お前を導いてくれるだろう。」
「話は大体分かった
が、ところで…、そもそも外史とは何だ?」
「簡単にいえば、並行世界…つまり『パラレルワールド』のようなものだ…。
正確には違うのだが、今のお前にはそれぐらいで良いだろう」
呂厳は腕組をしながら離し続ける
その姿には一部の隙も無く、神々しさを放っていた
「『パラレルワールド』…」
呂厳は頷きながら話を続けた
「正史によって作られたあり得そうであり得なかった世界…。
人々の望みが織りなした無限の可能性…。
繁栄と自己消滅を繰り返す世界…」
頭痛がひどくなってきた
「俺の失われた記憶の秘密にも…関係がありそうだな?」
「その通り。いい感しているな」
「……俺の秘密がそこにあるのか?
じゃあ、世界を救うことができたならば、俺の記憶を取り返せるのか?」
「あぁ…。全部…な。
…まぁ、思い出すのはお勧めせんが…」
最後の一言はぼそぼそと何を言っているのかさっぱり分からなかったが、とにかくここはそれ以外の選択肢はなさそうだった
「分かった…協力する。
さっさとはじめようぜ」
頭を抑えながら何とか言葉を搾り出す
「これは、オレからの餞別だ。取っとけ」
男は、何かを一刀に投げた
それを受け取った瞬間、一刀の頭痛は驚くことに消えていた
「こいつは、サービスってヤツだ。」
「っつ…。サンキュー」
「それと、少し力もやろう……。」
「…力?」
「あぁ…。まぁ、すぐにわかるさ…。」
「なんともいい加減な…。」
青年は、ゆっくりと両腕を上げ、改まったように重々しく口を開く…
「我…呂厳洞賓の名において、外史への道をここに開かん…」
その瞬間。
男の持っていた鏡がひかり、意識はゆっくりと消えてゆく
「待ってくれ!
あんたの名前は…?」
消えゆく意識の中で、一刀はこの男の名を尋ねていた
何故だかはわからない……
「ふっ…オレか?
オレにとって名前なんてどうでもいいことなんだが……。
良かろう…。
オレの名は……呂厳。
字を洞賓(どうひん)。
古代中国系外史の管理者の一人にして、八仙の一角を担うもの。
そして、外史の繁栄を望む者だ。」
どこか楽しげに、それでいて…
どこかさみしそうな、洞賓の声を確かに聞いた。
「ふむ…。行ったか…。」
洞賓は踵を返し立ち去ろうとしていた。
「あらぁ~ん!?ご主人さまの匂いを嗅ぎつけてきたのだけど…
ご主人さまはもう旅立たれたのかしらぁ~」
野太い男の声が響く
「ん?この声は…、貂蝉か!?」
「ん??あなた何処かで会ったかしら?」
マッチョ+ピンクのパンツの大男は洞賓を不思議そうな眼で見つめる…そして、
「ふむ…。確かにオレは少し変っちまったからな。
オレだよ…。久しぶりだなぁ、貂蝉!」
洞賓がフードを取った瞬間
「まぁあ~!!貴方様なのねぇ~ん!!!!」
大男が消えた!!
「アレか!?数百年前よりも早い!
右か!?イヤ、左だぁ!!」
大男の抱擁が…いや、殺人攻撃が洞賓に迫る!!!!!
ヒョイ!
「御主じ…ごぶぅ~!!!」
それをギリギリの所でかわし体の回転を利用して、貂蝉の頭をそのまま地面?に叩き付けた
ズガァアア!!!
けたたましい音と共に地面?にめり込む哀れな貂蝉
「イヤン!もういけずぅ~」
貂蝉は体をくねらせ抗議のブリっこポーズ
「あぶねぇ~…
はぁ~…相変わらずだな。貂蝉。」
「うふぅ~ん!ご主人様もお元気そうでなりよりだわぁ~。」
「あぁ、お前もな、貂蝉。
っと再会を懐かしむ前に一つ修正させてくれ。
今のオレは呂厳。字は洞賓だ…。
頼むから、その名で呼ばないでくれ」
「そうなの…。失礼したわ~ぁん。
でもそれより…、あなたいつ神仙に?」
「そうだな…。オレの内ではすくなくとも四百年は経っているな。」
「あらぁ~。それにしては、顔は昔のまま。
お若いわぇ~。それに…美味しそう?ジュル!!」
「気持ち悪いっつの。昔から言ってるだろうが!
オレにそんな趣味はねぇって。」
「もぉ~照れ屋さん!?」
貂蝉の軽くはたく突っ込み、元い…殺人手刀を難なくよける
「しかし、貂蝉…。
お前なんでここにいるんだ?
我が友・太公望さんから聞いた話じゃ、確か師匠…卑弥呼がいる外史に行った筈じゃないのか?」
「そうなのよぉ~。
ん?でも、貴方…卑弥呼を知ってるの?」
「ん?
あぁ…昔、世話になったことがある」
「ふぅ~ん。まぁ、いいわん。
でねでね!
そこで、すんごくいい男とお知り合いになれたのよぉ~ん。
華佗ちゃんっていうのよぉ~ん
あぁ~ん!
やきもちやかないでねぇんw」
人差し指を立てて自分の口に当て、そのまま投げキッス。
本人は可愛いと思っているようだが、はたから見れば、殺人ビーム以外の何物でもない
「誰が焼くか!」
呂厳は投げキッスを叩き落としながらツッコミをいれる
「もぉ~!照れ屋なんだからぁ~ん?」
「言ってろ…。
あぁ~どっと疲れた。
オレは帰るぞぉ。」
「洞賓ちゃん。」
洞賓の手に持っていた鏡に注目する貂蝉
「いいのかしらぁ~。
外史の突端を開いたりしてぇ~?
それに…今の一刀ちゃん…アレは」
洞賓はそれ以上言わせまいと口を開く
「いいんだよ。
開けたのは…」
鏡を貂蝉に向けて何かを映し出した
そこには、美しい黒髪をサイドポニーにした少女が映し出された
「彼女だ……。
そして、外史の再生の許可を出したのはこの外史の管理者。」
「誰かしらぁ~」
「葛玄だよ。
ほら、あの玄奉の弟子の…」
「あぁ~!!あの子ねぇ~。」
貂蝉は手を打ちたたいてなるほどっとポーズを取る。
洞賓は無視して、手に持っていた鏡をじっと見つめている
「外史をつないだ魂か…」
ぽつりとつぶやいた
「そうねぇ~。
まさか、もう終わった外史を再起動させるなんて、さすがの私もびっくりしたわよ。
やっぱりあの娘の心が、あのお方を求めているのでしょうねぇ~
これも愛のなせる技かしらぁ」
貂蝉が肯定するような発言をする。
しばらく談笑していた二人だったが…呂厳は話を切り上げた
「あらぁ~ん…。もう、行っちゃうのかしらぁ~?」
「あぁ…。
お前と違ってまだ修行不足だからな。
オレがこれ以上外史に干渉したら、正史自体に影響を与えかねないだろ。」
じゃあなっと手をあげて光の中へ入ろうとする
「でも…洞賓ちゃん
さっきの一刀ちゃんって…?」
「おっと!貂蝉。そこまでにしてくれ…
ヤツのあり方は…ヤツ自身が決めること。
オレやあの外史に縛られることなんて無い。
そして、これは彼女との約束なんだよ。」
洞賓はそのまま光の中に消えていった
「じゃあ、あたしはここで傍観者としてこの外史を楽しませてもらおうかしらぁ~」
「好きにしろ。じゃあな、友よ!」
…………………………つづく…………………………
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『外史伝』新章突入です!かつて投稿していた『希望編』の改訂版です。ストーリーが多少変更されています。
作品説明:外史肯定派の神仙:呂厳洞賓は外史が破壊された、という報告を受け現場に向い、そこでとある少女を発見した。
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