No.135275

仮面ライダー×新・恋姫†無双×仮面ライダー

BLACKさん

これは仮面ライダーディケイド×新・恋姫†無双と仮面ライダー×真・恋姫†無双 魏&呉 SS大戦2010の本編の続編にあたる作品ですので、本編を読まないと分からない部分が存在します。その事をご了承下さい。
またオリジナルキャラもいることをご了承ください。

2010-04-09 09:10:08 投稿 / 全25ページ    総閲覧数:4416   閲覧ユーザー数:3825

 

 

それはある日の夜の事であった。

その日の夜は雲が無く、満月がすべてを照らし出す。

その満月はその世界だけでなくある三つの世界でも同様であった。

しかもそれだけでなく、雲が一つも無く、また同じ時間で月の高さもちょうど同じになっていた。

そして、突然ある世界の月から光がある場所に向かって飛んでいく。

その場所とはかつて仮面ライダーディケイド真コンプリートフォームに変身した北郷一刀が大ジョッカーの首領、南華老仙の変身したキングシャドージョッカーが倒れた場所であった。

爆発して残ったキングシャドージョッカーの破片が月の光に照らされているのだ。

そしてその破片が集まりだし、一つの形を形成していった。

その形は人型であった。

 

???「ようやく甦ったぞ……ふふふふふ」

 

 

正史

 

 

かつて仮面ライダーディケイドとなってとある外史をめぐって戦った男、北郷一刀。

その戦いが終わり、一刀が正史の…自分の元居た世界に帰ってから既に五年が経っていた。

一刀は聖フランチェスカの大学4年生となっていた。

一刀の基本的な格好は白シャツに黒の上着、ズボンは少し柄のある黒いズボンであった。

 

一刀「はあ~あ」

 

一刀はかなり暇であった。

一刀は現在就職活動であったが、なかなか採用まで届かないでいた。

一刀は外史に行った時に写真を撮っており、その写真を撮ることは正史に帰って来た今でも続けている。

もっとも外史の時と違い、なかなか好きなものが撮れない。

一刀は暇がある時は外を歩いて、適当に写真を撮っているのだが……。

 

一刀「なんかおかしいな……」

 

一刀の撮った写真はたまにだがピンボケとは少し違い、写真そのものが歪むのだ。

 

一刀「この世界が俺を拒絶しているのか?」

 

一刀は最近そう思い始めた。

 

一刀(あいつら、どうしてるんだろうな…)

 

一刀の言うあいつらとはかつて一刀が行った外史で作った国「破」をの武将であり一刀の仲間達の事を……。

 

一刀(東王父のやつも帰ってすぐにいなくなっちまったし…。どうなってるんだろうな……)

 

一刀が散歩しながら写真を撮っていると……。

 

???「何だ手前ら!」

???「誰に許可もらってこの場所で構えてんだ!?」

???「場所(ショバ)代払いやがれ!」

一刀「なんだ?」

 

一刀はどうも物騒な声が聞こえてきたのでその声の方をへと向かった。

 

一刀「おい! あいつらは!」

 

一刀は驚いた。その場所代を払えといった柄の悪い男達ではなくそれを言われている女達とその建物にである。

 

一刀「まじかよ!」

 

一刀は走り出し、その女達の名前を叫ぶ!

 

一刀「凪! 星! 翠! 稟! 明命!」

 

そして呼ばれた女達は一刀の方を向く。

 

凪「そんな…」

翠「嘘だろ?」

稟「しかしあの方は…」

星「どう見ても…」

明命「一刀さん…」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

                仮面ライダー×新・恋姫†無双×仮面ライダー   全てを繋ぐ者

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一刀「しかしまさかお前達がこっちの世界に来るとはな……」

 

一刀は写真館で月のいれてくれたコーヒーを飲む。

 

一刀「月、やっぱり月のいれるコーヒーはうまいぜ」

月「そんな一刀さん……」

 

月が照れくさそうなしぐさをとる。

 

詠「どうせ御世辞でしょ」

一刀「そんなことはないぜ」

月の父「月も色々頑張ったのですよ」

一刀「そうか……」

 

一刀はコーヒーカップを机に下ろす。

何故一刀が写真館でコーヒーをのんびりと飲んでいるのかと言うと、先ほど星達に突っかかって来た極道の人間達を一刀が追っ払い、再会に浸るために写真館に入って話をしているのだ。

 

一刀「しかしもう五年も経つのか……」

真桜「五年?」

沙和「何言ってるの?」

音々音「まだ半年も経っていないのですぞ」

一刀「何だと?」

蒲公英「本当だよ。あと少しで半年になるくらいだよ」

一刀「どうなってるんだ? 俺がこの世界に帰って来た時は……、こっちの世界じゃまだ一日も経ってなかったはずだ…。

まああの時は東王父達が時間調整してただろうけど……」

恋「だから一刀は大きくなった」

星「うむ。前よりも男らしい顔立ちになっておられる」

翠「体つきもな……」

一刀「なるほどな…道理で皆、変わってないはずだ」

 

一刀が一息つく。

 

一刀「ところで何でお前達はこの世界にいるんだ?」

風「それがよく分からないのですよ~」

一刀「よく分からない?」

稟「はい。我々はたまたま全員暇になり、皆で一刀殿が撮ってくれた写真を見ようと思い、皆でこの写真館に来たのです」

沙和「それで皆で写真を見てるのに夢中になってたら、突然外が光り出してね~」

真桜「その光のせいで皆、気失ってもうてな~。そんで気が付いたらあのつらの悪い連中が押し掛けて来たっちゅうことやな」

一刀「光な……。管輅のせいか?」

月「でも何も言わずに何かするとは……」

一刀「まあいいさ……。しかしいつまでもこの場所はまずいな。さっきの連中、お前達が思っている以上に結構ヤバいからな。それに他の人間に見つかると色々面倒だ。この写真館、隠すぞ」

明命「隠すというのはどこにですか?」

一刀「この近くに無人の山があるからな。そこに隠す。移動させるの手伝ってくれよな」

 

そして一刀達は移動式にしてあった写真館を全員で動かし、近くの山に隠した。

 

 

一刀「これでいいな」

 

一刀達は写真館にまた入る。

 

一刀「とりあえずはお前達もこの世界に来た以上、とりあえずはこの世界の規則には従ってもらうぜ」

 

一刀は大まかな規則を皆に教えた。

 

一刀「次は服装だな…。その格好だとかなり目立つし、変だからな…。明日皆の服を買いに行くか。

服装的に大丈夫そうなのは……沙和と明命だな。後は着替えれば翠と凪も行けるな。

翠、明日お前はあの一番お気に入りのお嬢様的な格好をしてくれ。凪は沙和に仕立ててもらったあの制服の格好な」

翠「あんな格好でいくのかよ!?」

一刀「あの格好はこの世界じゃ普通なんだよ。とりあえずはお前達が持っている金は使えないからな。ちょっと金を取って来る。

とりあえずは俺も今日はここで寝るつもりだ。俺の部屋は?」

月の母「大丈夫ですよ。ちゃんとあなたが居なくなった時のままにして掃除もしてますよ」

一刀「そうか…。それじゃあまた後でな…」

 

一刀は写真館を出て、銀行に行きお金を下ろしに行く。

一刀はこの五年間に写真投稿を行い、その写真が大賞になったりなどして賞金をもらっていたりするので、人並より少し多くの貯金があるのだ。

一刀は念のためにお金を大量に下ろして、備えた。

 

一刀「こんなもんで良いだろ」

 

一刀は銀行から出て写真館に戻ろうとすると…、テレビからあるニュースが流れてくる。

 

ニュースキャスター「次のニュースです。最近全世界で人々が突然失踪するという事件が起きています。

失踪している人々の共通点は見つからず、事件解決は難航となっております」

一刀「……何か嫌な予感がするな……」

 

一刀は一抹の不安を抱えながらも写真館に戻る。

 

 

ある世界の魏では……。

 

一刀「うーん」

華琳「どうしたの? 一刀」

 

その外史では一刀は魏に拾われ、魏が大陸を統一し、協力する形で蜀と呉は残っている。

その外史に来た一刀は一度その世界から姿を消したが、一刀の意志により再びその外史に一刀は舞い降りたのだ。

そしてその外史だけでなく、他の外史にも影響を及ぼすであろう戦いが起こり、その一刀は戦い、そして勝ったのだ。

そしてその外史はその名残りとして月には仮面ライダーアギトと仮面ライダー電王と仮面ライダーキバの紋章が刻まれたクレーターが出来ていたのだが……。

 

一刀「紋章が消えている?」

華琳「消えてるってアギトとかの紋章の?」

一刀「ああ」

華琳「自然に消えるものじゃないの?」

一刀「あの時のキックは簡単に消えるもんじゃない。それに普通、月に刻まれたものは消えるものじゃないんだ」

華琳「そうなの」

一刀「何かあるなこれは……そう言えば管輅はどうしたんだ?」

華琳「そう言えば最近見ないわね」

 

この世界では一刀の計らいにより管輅も新しく建て直した城に住んでいるのだが…。

何故か最近姿を見ないのだ。

 

一刀「何かあったなこれは…」

華琳「そう思う?」

一刀「ああ。俺も少し出かけてくる」

 

一刀はブルースペイダーの置いてある所に行こうとする。

 

華琳「一刀」

一刀「うん?」

華琳「気をつけてね。そして帰ってきなさい」

一刀「ああ」

 

一刀はブルースペイダーに乗り、ブルースペイダーを走らせ、城を出て行く。

 

一刀「とりあえずあそこに行ってみるか……」

 

一刀はひとまずある場所に向かう。

 

 

別の世界の正史では翌日になり、そこにいる一刀は凪、沙和、翠、明命を連れて皆が普通に外に出てもいいような服を買いに行った。

街中を歩く中、街にいる人達が凪達を見る。

 

翠「なんかすげえ見られてるんだけどよ…」

凪「恥ずかしいです」

一刀「恥ずかしがることはないぜ。それだけ綺麗で可愛らしいってことだ」

明命「可愛らしいだなんて……」

沙和「やっぱり沙和って可愛いんだ~」

一刀「そうそう。写真館で待たせてるあいつにも可愛らしい服を選んでやろうぜ」

沙和「なの~」

 

そして一刀達はデパートに行き、女性服のところに行く。

沙和が率先して皆の服を選びをするが、一刀は一人で待っていた。

その時の一刀を隠れて話す人達は何人もいたが一刀はあまり気にしなかった。

 

一刀(しかし長いな……)

 

それからしばらくしてようやく沙和達が戻って来たが、四人が持っていた服の量は尋常でなかった。

 

沙和「お会計よろしく♪」

一刀「ああ」

 

服を会計上に持っていくが、その金額は半端なかったが一刀は不測の事態に備えていたため、なんとか服を買うことが出来た。

そして服を持って帰るのだが、その荷物のほとんどが一刀が持つことになった。

 

一刀(お前ら……俺は君主とかは嫌だと言ったが、いくら何でもやりすぎだろ)

 

そんなこんなで無事に写真館に着き、皆が服を着替える。

皆がかなり現代的な服になる。それでもなかなか綺麗だったり可愛らしい感じがした。

 

真桜「なんか露出が少し減ったな~」

一刀「あんな格好はおかしいんだよ」

星「しかし私のは少し胸元が開いて、胸が見えますな」

一刀「それくらいならまだ普通なんだよ」

蒲公英「そうなんだ」

一刀「まあ一応だからこの世界の文字とか金の単位とかを教えておこうか」

 

そして一刀は簡単なものを全て皆に叩きこんだ。

 

一刀「それと最後に一つだけ言っておく。武器だけは持って外を歩くな」

星「何故?」

翠「何かあった時危ねえだろ」

一刀「確かに危ないだろうが、そんな武器を持っている人間の方が危ないと思われるわ!」

真桜「難儀な世界やな」

一刀「昔と現代の違いなだけだ」

 

 

それから一週間程経つ。

一刀は就職活動する暇が無く、ずっと写真館におり、稟達に自分の世界のルールを教え込んだ。大まかな事はなんとか皆覚えた。

そして風と蒲公英と真桜が街を歩いて、螺旋槍の改良するための材料を買いに出かけていた。

一刀は皆にお小遣いとしてある程度お金を上げていた。

 

真桜「本当にこの世界はすごいもんがあるんやな」

風「私達の世界も時が経てばこうなるんでしょうね~」

蒲公英「技術の先取りってやつだね」

真桜「まあと言ってもウチらの世界はもう敵らしいのはいないけどな…」

風「でももし自分達の世界に帰ったら帰ったで、この世界の技術は使えると思えますよ」

真桜「せやな。まあ必要な部品だけ買っておこうか」

 

真桜達が機械部品を見ていると……突然人の叫び声が外から聞こえてくる。

 

真桜「なんや!?」

蒲公英「外の方だよ!」

風「何でしょうね」

 

真桜達はとりあえず店の外に出た。

真桜達が外に出てみると、人々は逃げ惑う様子があった。

 

真桜「なんやこれ?」

風「あまりよくないことですね」

蒲公英「ねえ、あれ見て!」

 

蒲公英が指をさす!

その指先にはかつて自分達が戦った怪人が何体か居り、人々を襲っていたのだ!

 

 

真桜「何であんなのが居るんや!?」

蒲公英「まずいよ! 蒲公英達、今武器持ってないよ……」

風「逃げた方がいいですね~」

一刀「お前達!」

 

そこに武器を隠しながら持って来た一刀、凪、明命、翠がやって来た。

 

真桜「一刀!」

蒲公英「お姉様!」

一刀「受け取れ!」

 

一刀が真桜と蒲公英の武器を投げ渡し、二人は受け取る。

 

真桜「よっしゃ!」

翠「行くぜ!」

 

真桜、凪、翠、蒲公英、明命が武器を持ちながら怪人達に立ち向かう。

 

真桜「おおおりゃあああ!」

翠「せい!」

 

なんとか真桜達は怪人達と戦う。

一刀は風とただ見守っているだけであった。

 

一刀(ちっ……)

風「お兄さん、戦いたいのですか?」

一刀「ああ。だが俺には戦う力がな……」

 

一刀はあの外史での戦いでディケイドライバー一式を全て管輅に返しているのだ。

 

一刀「都合よくディケイドライバーが落ちてないか……」

 

一刀が辺りを見てみるがやはりディケイドライバーは落ちていない。

 

一刀「まじでやばいな……」

 

最初は凪達が優勢だったが、次第に怪人達に圧され始めていた。

 

???「アタックライド、ブラースト!!」

 

 

一刀の後ろからエネルギー弾がいくつも飛んできて、凪達が戦っている怪人達に命中する。

 

一刀「今のエネルギー弾は……」

 

一刀が後ろを向く。そこには仮面ライダーディエンドがいた。

 

一刀「お前…」

仮面ライダーディエンド「久しぶりだね、一刀」

一刀「その声…東王父か」

東王父「ああそうだ」

 

ディエンドが一刀に近づく。

 

東王父「ああ、一刀。これを渡しておこう」

 

ディエンドが一刀にあるものを手渡す。

それはディケイドライバーとライドブッカーとディケイドの使うライダーカードであった。

 

一刀「お前……」

東王父「戦いたいんなら早くした方がいいぞ」

一刀「ああ!」

 

一刀はディケイドライバーを腰に付け、バックルにし、ディケイドライバーを展開させる。

 

一刀「変身!」

 

一刀はディケイドのカメンライドカードをディケイドライバーに挿入する!

 

ディケイドライバー「カメンライド」

 

ディケイドライバーから待機音が鳴り響き、一刀はディケイドライバーを正位置に戻す。

 

ディケイドライバー「ディケイド!」

 

一刀は仮面ライダーディケイドに変身する。

 

 

一刀「行くか」

東王父「ああ」

 

ディケイドとディエンドは突撃して、凪達の援護をする。

 

凪「一刀さん!」

明命「それに東王父さんも!」

東王父「久しぶり」

一刀「事情は俺もよく分からんから後で聞くつもりだ。それより今はあいつらだ」

 

ディケイドとディエンドが中心となって、怪人達と戦う。

そして怪人達は全員一か所に集まっていく。

 

東王父「それじゃあ」

一刀「とどめだ!」

 

二人はそれぞれのファイナルアタックライドカードをドライバーに挿入する。

 

ディエンドライバー「ファイナルアタックライド、ディディディディエンド!」

ディケイドライバー「ファイナルアタックライド、ディディディディケイド!」

 

ディケイドの前には金色のカードの壁が何枚も現れ、ディエンドの前には薄い緑色のカードが渦を巻くように現れる。

 

一刀「たあ!」

 

ディケイドがジャンプし、それと同時に金色のカードの壁も上に上がる。

 

東王父「はっ!」

 

ディエンドライバーから放たれたディメッションシュートを放つ!

ディメッションシュートが怪人達に当たると同時にディケイドのディメッションキックが怪人達に当たり、怪人達は全滅する。

 

一刀「よし……。それじゃあ説明してもらおうか」

東王父「ああ」

 

 

一刀達は全員写真館に集合し、東王父に事情を聞く事にした。

 

東王父「単刀直入に言おう。南華老仙が復活した」

一刀「何だと?」

稟「それは本当ですか?」

東王父「そんな嘘言って何になるの?」

沙和「それもそうなの~」

詠「でもそいつって死んだのよね」

一刀「俺の手で倒したんだぞ。ちゃんと爆発したのも確認したしな…」

東王父「確かにそれは俺も管輅も見ていたからな。でも少し甘かった」

風「甘かったとは?」

東王父「あいつの残骸をそのままにしてあったのが失敗だったんだ」

一刀「何があった?」

東王父「実はある世界……お前達を助けに来た仮面ライダー達を覚えているか?」

一刀「ああ。よくな」

東王父「それで助けに来た仮面ライダーの……アギトを覚えているか?」

一刀「よく俺に話しかけてた奴だな」

東王父「そいつの世界でな、実はお前を助けに行く前にある奴が世界を滅ぼそうとしたんだ」

一刀「ある奴?」

東王父「ああ。そいつの名は司馬懿。名前だけなら知っているだろ」

一刀「まあな」

東王父「そいつは管理者とは少し別の存在でな。そいつの世界自身が自分を滅ぼそうとして生み出した存在なんだ」

一刀「どういうことだ?」

東王父「世界にも色々あってな。世界自身が現存しようと思わなくてな。だがその世界にいた管輅がそれをよしとしなかった。

そして世界の存続のためにその世界の郡にあった正史の一刀を呼び寄せた」

一刀「郡?」

東王父「世界はいくつもあるのは分かるだろ? だがそれにはいくつもの世界はひとくくりにされてるんだ。

例えばこの世界をAだとすると他の世界の一刀、あのアギトの一刀の居た世界はBだ。

そしてお前が行った外史はA郡の世界。その司馬懿がいた世界はB郡の世界だ」

一刀「それが一体……」

東王父「司馬懿はな、そのアギトに変身する一刀と戦って自分がピンチになったから別の世界郡に逃げたんだ。

その世界はキバに変身する一刀が行った外史だった。そして管輅がなんとか電王に変身する一刀を別の世界の郡から連れて来て、アギト、電王、キバの三人で司馬懿を倒した。

そしてそれぞれ三つの世界の月に三人のライダーの紋章が刻まれたんだ」

一刀「そうなのか」

東王父「だが少し前、その三つの世界とお前が行った外史の月がちょうど満月で位置が完璧に一致した。

そして月から放たれた光がキングシャドージョッカーの残骸に当たって、甦ったんだ」

一刀「……」

東王父「最近この世界で失踪事件が起こっているだろ? あれはその甦った南華老仙の影響で外史に飛ばされているんだ」

一刀「どうにかならんのか?」

東王父「俺や管輅がどうにかしているが、それでも限界はある。一番の方法は甦った奴を倒すことなんだが……」

一刀「居場所が分からないのか?」

東王父「ああ」

一刀「そいつはまずいな……」

真桜「なんでや?」

一刀「人々が外史に飛ばされてんだぞ。それに怪人が甦っているとなるとな…。色々問題ありだろ」

東王父「そう言うことだ」

 

一刀達が考えるが、甦ったキングシャドージョッカーの居場所が思いつかない。

 

一刀「ところであっちの外史は今はどうなんだ?」

東王父「まあ曹操達がなんとかしてるけど、少し混乱が起きてはいるな」

一刀「ひとまず俺達をそっちの世界に戻せないか?」

東王父「出来ないわけではないが……」

一刀「何か問題が?」

東王父「いや、そう言うわけじゃないが……。どうも今のところ怪人達がこっちの世界しかいないみたいなんだよな」

一刀「つまりここで戦った方があいつと会える可能性があると?」

東王父「あくまで可能性だけどな。それにあっちには管輅がいるしな…。なんとかなると思うが……」

一刀「………」

 

 

少し時が戻り、(主に)アギトに変身する一刀の世界の一刀は…。

 

一刀「これはなんだ?」

 

一刀は自分の居る世界の泰山に向かっていた。

すると泰山の麓では何やら破壊の跡があった。

 

一刀「おかしいな。この世界では泰山で戦っていないはずだ」

 

それなのにもかかわらず破壊の跡があるのだ。

 

一刀「何かあった………誰だ!?」

 

アギトの感覚で何者かが自分の近くにいることに気がつく。

そして近くの茂みに隠れていた者が姿を現す。

 

一刀「お前は……」

 

そこから現れたのはキングシャドージョッカーをさらに機械的にかつ怪人的なものになっていた。

 

一刀「キングシャドージョッカー…それにディケイドにドラスを加えたようだな」

???「久しぶりだな、北郷一刀」

一刀「その声は!?」

 

その世界にいる一刀はそのキングシャドージョッカー+ディケイド+ドラスの者から発せられる声に聞き覚えがあった。

 

一刀「司馬懿!!」

司馬懿「その通りだ」

一刀「何故お前がその体を!?」

司馬懿「貴様らに倒され私は肉体を失った。だが魂だけはまだ完全に消滅はしていなかった。

私は肉体を得る機会をずっと待っていた。そしてこの貴様らと戦った世界の影響出てきた月が三つとも重なり、その月はまた別の世界の月と重なった。

その時別世界への道がほんのわずかにだが開かれ、そして倒れていたこの肉体の破片とこいつの残留思念を利用したまでのことだ」

一刀「残留……思念だと!?」

司馬懿「気付いたようだな」

南華老仙「私も甦ったのだよ」

一刀「ちっ、やっぱりそうなっているのか……」

南華老仙「私はこの司馬懿と言う者と組み、今度こそ世界をあるべき姿にするのだ!」

司馬懿「そしてこの姿は既にキングシャドージョッカーでもダークディケイドでもない!

最凶完全究極生命体、ドラスジョッカーだ!」

一刀「名前なんかどうでもいい」

 

一刀はアギトの変身ポーズをとり、ベルトを出す。

 

一刀「変身!」

 

一刀がベルトの両腰にあるボタンを押し、仮面ライダーアギトに変身する。

 

一刀「お前を倒さないといけないと言うことだ!」

ドラスジョッカー「倒せるか? 貴様如きで!」

 

 

アギトとドラスジョッカーがぶつかり合う。

アギトはパンチを繰り出し、ドラスジョッカーは避けながらキックを繰り出す。

アギトもそのキックをかわしながら足払いでドラスジョッカーをこけさせようとするが、相手はジャンプで避け、またキックを繰り出す。

アギトはバク転の要領でそれをかわすと同時にドラスジョッカーに攻撃を与える。

しかしダメージを受けている様子はなかった。

ドラスジョッカーは攻撃受けたままアギトの背中に拳を与える!

 

一刀「ぐわ!」

 

アギトは自分の見ている方向に強く吹き飛ばされる!

 

一刀「くそ!」

 

一刀は飛ばされ、転がりながらベルトの両腰のスイッチを押し、一気にバーニングフォームになる。

この時はまだ夜なのでシャイニングフォームにはなれない。

 

一刀(正直バーニングはスピードは遅いから賭けに近いな…。

なんとか防御力とパンチ力でしのぐか……)

ドラスジョッカー「ふん、バーニングフォームでなんとかなると思うのか?」

 

ドラスジョッカーは動き出し、アギトを襲う。

 

一刀「こうなることは予測済みだ!」

 

アギトバーニングは遅いパンチをドラスジョッカーに放つが、攻撃は簡単に避けられる。

しかしアギトバーニングはそんなことは予想済みであり、ドラスジョッカーの避けた方向にはもう片方の手によるパンチがあった。

 

ドラスジョッカー「ぐおっ!」

 

ドラスジョッカーの腹部に拳をいれた後、頭部に先ほどの避けられた拳を入れる。

 

ドラスジョッカー「ぐわあああああ!!」

 

今度はドラスジョッカーは先ほどのアギトのように後ろに飛ばされ、転がる。

 

一刀「あまり人を見縊るな」

ドラスジョッカー「そのようだな…」

一刀「はあああああああ!!」

 

アギトバーニングフォームは拳に炎を溜める。

 

ドラスジョッカー「ふん」

 

ドラスジョッカーも同じように拳に炎を溜めるが、その炎はアギトバーニングとは違い、黒色であった。

 

一刀、ドラスジョッカー「「ぬあああああああああ!!!」」

 

二人の拳が激突する!

 

一刀「ぐわあああああ!!」

ディケイドラスジョッカー「!!」

 

ドラスジョッカーは強く後ずさりをし、アギトバーニングはまた強く後ろに吹き飛ばされる。

しかしアギトバーニングは地面に落ちることはなく、突然アギトの後ろの空間が裂け、アギトバーニングはその裂け目に飲み込まれた。

 

ドラスジョッカー「逃げられたか……。仕方あるまい。追うとしよう」

 

ドラスジョッカーはそう言って、その場から消えた。

 

 

そしてそれから数週間が経ち、ディケイドに変身する一刀の居る正史では…、怪人達が何度も街に現れ、一刀が東王父と協力して怪人達を倒すがなかなか元凶が見つからない。

 

一刀「なかなか、見つからないな…」

東王父「そうだな」

稟「この世界にいないのでは?」

東王父「まあその可能性も否めないな…」

翠「けどよ、この世界に出てくる怪人達を野放しには出来ないぜ」

星「うむ。我らがこの世界からいなくなったりしたら、怪人達を倒す者がいなくなってしまう」

凪「だが……」

恋「……元凶を倒さないと意味が無い」

音々音「そうなのであります」

真桜「まあウチとしてはここに居てもええけどな。面白いからくりが多いし……」

沙和「おしゃれな服も多いの~」

蒲公英「楽しいことも多いしね」

一刀「随分なじんでるな……」

月の父「ここですとコーヒーの種類もありますし」

月の母「商売は出来ませんけどね」

一刀「まあ楽しんでるならいいが……」

 

一刀がコーヒーを飲んでいると……。

突然写真館の玄関ドアが壊される音が聞こえてきた。

 

一刀「何だ?」

明命「まさか怪人がここに?」

 

一刀達が玄関に行ってみる。そこにはアギトバーニングフォームが倒れていた。

 

一刀「アギト!」

 

アギトバーニングフォームの変身が解かれるとそこから現れたのは一刀であった。

 

明命「一刀さん!?」

一刀(魏)「いてててて……。うん?」

 

アギトに変身していた一刀が目を開けると目の前には明命に凪に翠、それに自分がいることに気付く。

 

一刀(魏)「俺?」

一刀(ディケイド)「よう、俺」

一刀(魏)「ここはどこの世界だ?」

一刀(ディケイド)「正史だ」

一刀(魏)「正史だと?」

一刀(ディケイド)「ああ。俺は前に助けられたディケイドの一刀だ」

一刀(魏)「ディケイド……。ああ、あの時か……」

一刀(ディケイド)「ところでいつまで寝てるんだ?」

一刀(魏)「ふ、別に意味はない。少し疲れてはいるがな」

一刀(ディケイド)「仕方ない…。凪、翠、起こすのを手伝ってくれ」

 

そして魏の一刀は凪達に起こさせられ、写真館の広間のソファーに座らされた。

 

一刀(ディケイド)「ところで何でお前はここにいるんだ?」

一刀(魏)「詳しいことは俺もよく分からんが俺の知っていることは一応の説明はしてやる」

 

そして魏にいた一刀はその場にいる皆に説明した。

 

 

一刀(ディケイド)「司馬懿か……」

一刀(魏)「ああ。俺は司馬懿を追い懸けていたら司馬懿は呉に行った俺の世界に逃げてな、俺はそのまま司馬懿を追いかけた。

それで呉に行った俺と戦っていた奴、許貢の体を奪ってな…」

一刀(ディケイド)「仮面ライダーアークもいたのか」

一刀(魏)「それでダークディケイドの司馬懿はでかくなったんだが、なんとか管輅が蜀に行った俺を連れてきてな三人でライダーキックをして司馬懿は倒したんだがな…」

一刀(ディケイド)「そして南華老仙と融合してさらに強くなったと……」

一刀(魏)「ああ」

東王父「まさか違う世界郡の奴と完全融合してたとはな……」

一刀(魏)「しかし俺がこっちに来ちまった以上、俺がいた世界は…」

東王父「無くなってるかもな……」

一刀(魏)「………」

翠「おいお前…」

一刀(魏)「別にいいんだ。す……馬超」

翠「翠で良いよ」

一刀(魏)「俺はそっちの世界とは基本的に関わりはないぞ。それなのに真名を言っていいのか?」

翠「どうせお前がいた世界じゃあたしは真名を許してるんだろ? だったらいいさ」

一刀(魏)「まあ俺は基本的に全員の真名は許してもらってるがな」

星「そうなのか…」

一刀(魏)「ちなみに俺は魏にいたんだがな……」

凪「魏ですか……」

一刀(魏)「あの世界のお前達にはもう会えないかもしれないが……俺はそれでも戦うさ。

あいつらの世界が無くなっても俺の中で生き続ける。俺はそう信じて戦う!」

一刀(ディケイド)「強いな、お前」

一刀(魏)「そうでもないと俺は思っているがな……」

 

そんな時、外で爆発音が聞こえてくる。

 

一刀(ディケイド)「ちっ! また怪人か……」

 

そう言ってディケイドに変身する一刀は写真館を出て行った。

 

一刀(魏)「怪人か……。俺も行くぞ!」

 

魏にいた一刀もすぐにディケイドの一刀の後を追った。

 

東王父「どこの世界でも基本は変わらないな……」

 

 

魏にいた一刀が外に出て行くと、ディケイドが怪人達と戦っていた。

 

一刀(ディケイド)「お前、体は大丈夫なのかよ?」

一刀(魏)「心配してるほど悪くはないからな。問題ない」

 

そう言って魏の一刀はカブトのライダーベルトを腰に付ける。

 

一刀(ディケイド)「お前、何でそれを持ってるんだ?」

一刀(魏)「言わなかったがな、俺はアギト以外にもカブトとブレイドにも変身できるんでな」

 

そう言うとどこからかカブトゼクターが飛んできて、怪人を襲い、魏の一刀の手に収まる。

 

一刀(魏)「変身」

カブトゼクター「Henshin」

 

魏の一刀は仮面ライダーカブトマスクドフォームに変身する。

そしてカブトはゼクターのホーンを傾ける。

 

一刀(カブト)「キャストオフ」

カブトゼクター「Cast Off」

 

音声と共に銀色の鎧は飛び散り、怪人に当たる。

仮面ライダーカブト、ライダーフォームが姿を現したのだ。

 

カブトゼクター「Change Beetle」

一刀(カブト)「さてと久しぶりのカブトだな。クロックアップ」

カブトゼクター「Clock up」

 

カブトはクロックアップを使い、周りにいた怪人達を倒していく。

 

一刀(ディケイド)「さすがカブトだな」

一刀(カブト)「ああ。だったらもう一つの力を見せてやる」

 

そう言ってカブトは変身を解き、次にブレイバックルを腰に当て、ベルトにする。

 

一刀(魏)「変身!」

ブレイバックル「ターンアップ」

 

ブレイバックルからオリハルコンエレメントが現れ、魏の一刀はオリハルコンエレメントをくぐり抜け、仮面ライダーブレイドに変身する。

 

一刀(ディケイド)「本当のブレイドに変身したが…大丈夫なのか?」

一刀(ブレイド)「ジョーカーになる恐れだろ。気をつけてるさ。とりあえずキングフォームになるためのアブソーバーはあるが、キングフォームにはまだ2回しかなってないさ」

一刀(ディケイド)「まだそれくらいなら大丈夫か……」

一刀(ブレイド)「さてと残った敵を倒しておくか……」

一刀(ディケイド)「ああ」

 

そしてディケイドとブレイドは残った怪人達を倒していった。

 

一刀(ディケイド)「なかなかやるな」

一刀(ブレイド)「俺が行った世界で結構特訓はしてるんでな」

 

二人は変身を解く。

 

一刀(魏)「だが今ので確信と言うのか希望は見えてきたな」

一刀(ディケイド)「何をだ?」

一刀(魏)「カブトゼクターは俺が行った世界にいた管輅が送ってくれたものだ。

いやそれだけじゃないブレイバックルとアギトの力もだ。

もしあの世界が完全に無くなっているなら俺の仮面ライダーの力は失っているはずだ」

東王父「確かにそれは一理あるな」

 

そこにようやく東王父が来る。

 

一刀(ディケイド)「遅い到着だな」

東王父「お前達の……その一刀の実力を見ていたんだが、お前くらいかそれ以上だな」

一刀(魏)「そいつはどうも」

東王父「問題は南華老仙と司馬懿だな」

一刀(魏)「俺の世界に居たからな……」

一刀(ディケイド)「ダークディケイドとドラスを加えたキングシャドージョッカーか……」

???「その名もドラスジョッカーだ」

 

 

三人が声のする方を向く。

そこにいたのはドラスにダークディケイドの頭部の一部を加え、キングシャドージョッカーの肩部と装甲の一部を加えたドラスジョッカーがそこにいた!

 

一刀(魏)「司馬懿!」

一刀(ディケイド)「南華老仙!」

ドラスジョッカー「違う。我が名はドラスジョッカー。全ての世界を破壊しつくすものだ!」

東王父「随分ストレートな考えになってるな」

 

三人が変身しようとすると……。

 

ドラスジョッカー「させまい!」

 

ドラスジョッカーが三人に襲いかかる!

 

一刀達、東王父「「「ぐわ!!!」」」

 

三人はそれぞれの変身アイテムを落としてしまい、ディケイドの一刀と東王父は吹き飛ばされ、魏の一刀は襟元をドラスジョッカー掴まれ、締め上げられ、体が持ち上がる。

 

一刀(魏)「ぐおおおおおおお!!」

ドラスジョッカー「俺は貴様が一番気に入らん。貴様のせいでこんな目に遭っているんだからな」

一刀(魏)「やっぱり手前は司馬懿だな! そのいけすかない感じが全然変わってないな!」

 

一刀は締め上げられながらも生意気な口を聞く。

 

ドラスジョッカー「どうやら死に急ぎたいらしいな!」

 

ドラスジョッカーはさらに魏の一刀の服の襟元をさらに締め上げる!

 

一刀「ぐっ!」

 

魏の一刀は苦しむ。

 

???「はああああ!!」

 

魏の一刀を締め上げるドラスジョッカーが突然横から攻撃を受け、わずかによろめき、魏の一刀はその隙をつき、ドラスジョッカーの手を振りほどく。

 

一刀(魏)「でゃあ!」

ドラスジョッカー「ぬうっ!」

 

手が離れたと同時に魏の一刀はアギトのベルト、オルタリングを出す。

 

一刀(魏)「変身!」

 

着地と同時にアギトに変身。アギトはドラスジョッカーの腹部を蹴り、ドラスジョッカーを後方に飛ばす。

 

一刀(アギト)「しかし今のは……」

 

アギトが先ほどドラスジョッカーが攻撃を受けた方向を見る。

 

一刀(アギト)「あれは……」

 

そこにいたのは凪であり、先ほどの攻撃は凪が氣を溜めて放ったものであった。

稟に明命が落ちているディケイドライバーとディエンドライバーを拾い、東王父達に渡す。

 

一刀(ディケイド)「悪いな」

稟「構いません」

明命「私達ではこれくらいが限界ですから…」

凪「すみませんが……後は……」

東王父「任せな」

 

ディケイドの一刀はディケイドライバーを腰に付けてベルトにし、一刀はディケイドのカメンライドカードを持つ。

東王父もディエンドライバーを展開させ、ディエンドのカメンライドカードを持つ。

そして二人はそれぞれのドライバーにカードを挿入する。

 

ディケイドライバー、ディエンドライバー「「カメンライド」」

 

二つのドライバーから待機音が鳴り響く。

 

一刀(ディケイド)、東王父「「変身!!」」

 

ディケイドの一刀がディケイドライバーを正位置に戻し、東王父がディエンドライバーの引き金を引く。

 

ディケイドライバー「ディケイド!」

ディエンドライバー「ディ、エーーーンド!」

 

そして二人は仮面ライダーディケイドと仮面ライダーディエンドに変身する。

 

一刀(アギト)「準備は出来たか…」

一刀(ディケイド)「ああ」

一刀(アギト)「行くぞ」

 

三人の仮面ライダーがドラスジョッカーに立ち向かう。

 

ドラスジョッカー「世界を滅ぼすのは貴様らを倒してからだ!」

 

 

そしてドラスジョッカーとの戦いが本格的に始まる。

ディケイドとディエンドがエネルギー弾でドラスジョッカーを撃つ。

 

ドラスジョッカー「ふん!」

 

ドラスジョッカーは手でエネルギー弾を弾き返し、二人に返す。

 

一刀(ディケイド)「ぐわ!」

東王父「くっ!」

一刀(アギト)「はっ!」

 

アギトがドラスジョッカーに向かってパンチを繰り出すが、ドラスジョッカーはその拳を受け止め、アギトをひっくり返し地面に落とす。

 

一刀(アギト)「うお!」

 

ドラスジョッカー「ふん!」

一刀(アギト)「ふりゃあ!」

 

アギトが倒れながらも足払いでドラスジョッカーを転ばせ、ドラスジョッカーが転びそうになるのをディケイドがライドブッカーをソードモードにして、その剣先でドラスジョッカーを突き、ドラスジョッカーを後ろに退かせる。

 

ディエンドライバー「アタックライド、ブラースト!」

 

ディエンドがアタックライドカードのブラストを挿入し、刺された部分にエネルギー弾を集中して打ち込む。

 

ドラスジョッカー「ぐお!」

一刀(アギト)「ほおっ!」

 

アギトが空中蹴りをドラスジョッカーに当てようとするが、ドラスジョッカーはアギトの足を持ち、ジャイアントスイングでアギトを振り回し、適当に投げ飛ばす。

 

東王父「はっ!」

 

ディエンドがなんとかドラスジョッカーに近づいてパンチを繰り出すが、ドラスジョッカーはそれよりも先にパンチを繰り出し、ディエンドの頭部に当てる。

 

一刀(ディケイド)「うりゃあ!」

 

ディケイドがライドブッカーで斬りつけようとするもライドブッカーを受け止められ、ドラスジョッカーの手でディケイドを斬る。

 

一刀(ディケイド)「ぬあ!」

 

ディケイドが斬られて後ろに下がり、ドラスジョッカーはそのままディエンドを拳で後ろに飛ばす。

 

一刀(アギト)「はああああああ!!」

 

アギトは後ろからライダーキックをドラスジョッカーに当てようとするが、ドラスジョッカーはそれを見もせずに避ける。

 

一刀(アギト)「ほお!」

 

アギトは避けられた後、ディケイド達にライダーキックが当たりそうになったので、とっさに体勢を崩してライダーキックを当てないようにしたが、体勢を崩したため、その場に転がりこむ。

 

一刀(アギト)「くそ……」

ドラスジョッカー「ふん!」

 

ドラスジョッカーが真空刃と電撃を加えた攻撃を手から出し、三人に当てる。

 

一刀(ディケイド)、東王父「「ぐわ!!」」

一刀(アギト)「!」

 

アギトは攻撃を受ける直前に腰のスイッチを押して、バーニングフォームになり、その攻撃を受ける。

バーニングフォームの装甲は太陽の光を浴びて、剥がれおち、そこからシャイニングフォームにチェンジする。

ちなみに先ほどの攻撃は剥がれおちた装甲に当たったためアギト自身にダメージはない。

 

一刀(アギト)「しっかりしろ」

一刀(ディケイド)「くそ……」

一刀(アギト)「ケータッチの準備をしろ一気にやるぞ」

一刀(ディケイド)「だが俺はケータッチは……」

一刀(アギト)「仕方ねえ…。とりあえずは俺がなんとかしておく」

 

アギトシャイニングはシャイニングカリバーを取り出す。

 

一刀(アギト)「行くぞ!」

 

アギトシャイニングはシャイニングカリバーを手に取り、ツインモードにして、ドラスジョッカーに向かって走り出す。

 

ドラスジョッカー「ふん! やはり貴様を最初に葬るとしよう!」

 

アギトシャイニングフォームとドラスジョッカーが激突する。

 

一刀(ディケイド)「ケータッチが無い以上、パワーアップが出来ない……」

 

一刀がそう考えている時、ライドブッカーからカードが一枚自分の元に飛んでくる。

そしてそのカードに絵柄が浮かび上がる。

 

一刀(ディケイド)「こいつを使えってことだな」

 

ディケイドはディケイドライバーを展開させ、そのカードをディケイドライバーに差し込む。

 

ディケイドライバー「フォームライド」

 

ディケイドライバーの待機音が鳴り響く。

 

ディケイドライバー「ダブル! ファーングジョーカーーーー!」

 

 

ディケイドの体が仮面ライダーWファングジョーカーの姿になる。

その姿の名はディケイドダブルファングジョーカーである。

 

一刀(ディケイド)「うおおおおおおおお!!」

 

ディケイドダブルが咆哮を上げ、戦っているドラスジョッカーのところに行き、ドラスジョッカーに飛びかかり倒し、ドラスジョッカーを投げ飛ばす。

 

一刀(アギト)「その姿は……ファングジョーカー!」

 

ディケイドダブルは新しいカードをディケイドライバーに挿入する。

 

ディケイドライバー「アタックライド、ショルダーーファーーーング!」

 

ディケイドダブルの肩にショルダーセイバーが現れ、ディケイドダブルはそれを取り、ドラスジョッカーに投げつける。

 

ドラスジョッカー「ぐう!」

 

ショルダーセイバーはブーメランのように行ったり戻ったりを繰り返し、ドラスジョッカーを斬りつける。

その間にディケイドダブルは新しいカードをドライバーに挿入する。

 

ディケイドライバー「アタックライド、アーームファーーーング!」

 

ディケイドダブルの右上腕にアームセイバーが現れ、ショルダーセイバーが消える。

 

一刀(ディケイド)「うおおおおおお!」

 

ディケイドダブルはドラスジョッカーに近づき、アームセイバーでドラスジョッカーを何度も斬りつける。

 

ドラスジョッカー「ぐううううう、舐めるな!」

 

ドラスジョッカーが手を横に振り、ディケイドダブルを攻撃するが、ディケイドダブルはひるむことなく、そのままアームセイバーで斬りつける。

 

ドラスジョッカー「ぐわあああああ!!」

 

ドラスジョッカーが先ほどよりも強力な真空刃でディケイドダブルを吹き飛ばす。

 

一刀(ディケイド)「ぐううう!」

一刀(アギト)「お前……暴走しているのか?」

東王父「いや、ディケイドのカードは本来なら危険性があっても危険性を無効化出来る」

一刀(ディケイド)「ああそうだよ。俺は最初っから正気だ」

一刀(アギト)「あの暴れっぷりはわざとか」

一刀(ディケイド)「ケータッチが無いからコンプリートフォームになれない。そんな時出たのがファングジョーカーのカードだ。

だったら思いっきりやった方がいいと思っただけだ」

一刀(アギト)「だったらその思いっきりをキックにしてやるか」

一刀(ディケイド)「ああ」

 

アギトシャイニングはシャイニングカリバーをしまい、シャイニングライダーキックの体勢を取る。

ディケイドダブルはカードをディケイドライバーに挿入する。

 

ディケイドライバー「ファイナルアタックライド、ダダダダブル!」

 

アームセイバーが消え、マキシマムセイバーが右足に出てくる。

 

一刀(アギト)「はああああああああ!!」

 

アギトシャイニングの足にあったアギトの紋章が足に吸収される。

 

一刀(アギト)「ツイン」

一刀(ディケイド)「ライダー」

一刀達「「キーーーーーック!!!!」」

 

ディケイドダブルが回し蹴りの要領でライダーキックをし、アギトシャイニングもそれに合わせるように回し蹴りをドラスジョッカーに当てる。

 

ドラスジョッカー「ぐおおおおお!!」

 

二人のライダーキックを受け、回転しながら、後ろに飛ばされる。

 

ドラスジョッカー「このままではまずい!」

 

ドラスジョッカーの後ろには魏の一刀がこちらの世界に飛ばされた時と同じ空間の裂け目が現れる。

 

ドラスジョッカー「ふふふ、追ってこれるものなら追ってくるがいい!」

 

その裂け目はドラスジョッカーが作り出したもので、ドラスジョッカーは裂け目に飲み込まれたと同時に裂け目は消えた。

 

一刀(アギト)「逃げやがった」

 

ディケイドダブルは元のディケイドの姿に戻る。

 

一刀(ディケイド)「あいつを追うぞ!」

東王父「だけどどこに行ったか分かるのか?」

一刀(ディケイド)「分からん」

???「行き先は分かっていますよ」

 

そこに管輅が突然姿を現す。

 

東王父「管輅!」

管輅「先ほどのドラスジョッカーの行った世界は……ディケイド。あなたとキングシャドージョッカーが戦った世界です」

 

 

ドラスジョッカーは元の世界へと帰っていた。

しかも帰って来た場所はキングシャドージョッカーであった南華老仙が倒れた泰山であった。

 

ドラスジョッカー「まさかここに戻らされるとはな……」

 

ドラスジョッカー少し一息つこうとするが……。

 

一刀(ディケイド)「見つけたぞ!」

 

そこにディケイド、アギトシャイニングがやって来る。

 

ドラスジョッカー「貴様ら…よくここが分かったな」

管輅「あなたの考えそうなことは分かっているつもりですよ。南華老仙、そして司馬懿」

ドラスジョッカー「貴様は管輅!」

 

管輅の力により一刀達は写真館ごと正史からこの外史に戻って来た。

そして皆を破国に残した後、一刀達と管輅は泰山に向かって来たのだ。

 

ドラスジョッカー「なるほど、管理者の中で力の強いお前ならここが分かっても無理はない」

一刀(アギト)「いい加減にするんだな」

ドラスジョッカー「ふははははは! まだ私は終わらんよ!」

 

ドラスジョッカーはそう言うと体が変化していく。

その一瞬のものであるが、変化したことがよく分かる。

変化した部分はより凶悪な怪人のものになり、装甲も全体的に分厚くなっていた。

その名もゴッドラスジョッカー。

 

ゴッドラスジョッカー「きしゃああああああ!! やろうか!」

一刀(アギト)「行くぞ!」

一刀(ディケイド)「あまり俺に命令するな!」

 

アギトシャイニングとディケイドが強化されたドラスジョッカーに立ち向かう。

 

ゴッドラスジョッカー「ぐおおおおお!!」

 

ゴッドラスジョッカーが手を思いっきり振っただけでものすごい衝撃が走り、思わず二人は腕で風を防いで立ち止まる。

その間にゴッドラスジョッカーが近づき、腕でアギトシャイニングとディケイドを無理矢理地面に埋もれさせる。

 

一刀達「「ぐわあ!!」」

ゴッドラスジョッカー「まだ終わらんぞ!」

 

ゴッドラスジョッカーは腕で二人を持ち上げてすぐに二人を蹴り飛ばす。

 

一刀(ディケイド)「うわあ!」

一刀(アギト)「くっ!」

 

ディケイドはそのまま転がり、アギトシャイニングはシャイニングカリバーを地面に突き刺しディケイドよりは吹き飛ばされなかった。

 

一刀(アギト)「うおおおおおお!!!」

 

アギトシャイニングはシャイニングカリバーを手に持ち、ゴッドラスジョッカーと打ち合う。

 

一刀(ディケイド)「くそ…」

管輅「一刀さん、これを…」

 

管輅は一刀にケータッチを渡す。

 

一刀(ディケイド)「使うのはいいがただのコンプリートフォームになるんじゃ……」

管輅「大丈夫です。お使いください」

一刀(ディケイド)「使ってみるしかないな」

 

ディケイドはケータッチにコンプリートカードを挿入し、ケータッチを起動させる。

 

ケータッチ「ライジングアルティメット、シャイニング、サバイブ、ブラスター、キング、アームド、ハイパー、エンペラー、スーパークライマックス」

 

ケータッチに待機音が鳴り響く。

最後にディケイドの紋章部分を押す。

 

ケータッチ「ファイナルカメンライド、ディケーイド!!」

 

ディケイドは最強の変身、仮面ライダーディケイド真コンプリートフォームにファイナルカメンライドする。

 

 

一刀(ディケイド)「!」

 

ディケイド真コンプリートはハイパークロックアップを使い、ゴッドラスジョッカーに腕を掴む。

 

ゴッドラスジョッカー「同じ手は二度と通じん!」

一刀(ディケイド)「ふん!」

 

ディケイド真コンプリートが手を広げる。するとゴッドラスジョッカーの体が燃え始める。

 

ゴッドラスジョッカー「貴様、クウガの力を!」

一刀(ディケイド)「ふん!」

 

ディケイド真コンプリートは燃えるゴッドラスジョッカーに向かってパンチとキックを何発も繰り出し、思いっきりのキックで後ろに吹き飛ばされる。

 

一刀(ディケイド)「とどめといこうか!」

一刀(アギト)「ああ!」

ディケイドライバー「ファイナルアタックライド、ディディディディケイド!!」

 

10人のライダーの紋章がディケイド真コンプリートの前に現れる。

 

ゴッドラスジョッカー「それを受けるわけには……」

一刀(アギト)「はあああああああ!!!」

 

アギトシャイニングはゴッドラスジョッカーの前にいくつものアギトの紋章を浮かび上がらせ、シャイニングライダーキックの体勢に入る。

 

一刀(アギト)「ほっ!」

 

アギトシャイニングは低空に飛び、キックの体勢を取る。

 

一刀(アギト)「はああああああああああああああああああ!!!!」

 

そのまま紋章を突き破りシャイニングライダーキックをゴッドラスジョッカーに当てようとするが、当然そのシャイニングライダーキック避けようとするが……。

 

一刀(アギト)「その考えは予想済みだ!」

 

アギトシャイニングはキックしている途中でシャイニングカリバー取りだし、シャイニングクラッシュを繰り出し、シャイニングライダーキックを避けたゴッドラスジョッカーに当てる。

 

ゴッドラスジョッカー「ぐうううう!」

一刀(アギト)「今だ!」

 

ゴッドラスジョッカーが上を見ると、そこには既にキックをしようとしているディケイド真コンプリートの姿があった!

 

一刀(ディケイド)「たあああああああああああああああ!!!!」

 

ディケイド真コンプリートは紋章を突き破り、最後のディケイドの紋章を破ると同時にゴッドラスジョッカーにキックが炸裂する!

 

ゴッドラスジョッカー「ぐおおおおおおおおおあああああああああ!!!!!!」

 

ゴッドラスジョッカーは前にやられた時以上に吹き飛ばされる。

 

ゴッドラスジョッカー「ふうううう! ぐううううあああああ!!」

 

ゴッドラスジョッカーに電撃が走る!

 

ゴッドラスジョッカー「私はここで終わる。だがただでは終わらん! この世界を滅ぼし……」

一刀(ディケイド)「そうはさせないぜ」

ディケイドライバー「ファイナルアタックライド、ディディディディケイド!!」

 

またファイナルアタックライドカードを使い、キックの体勢をする。

 

一刀(ディケイド)「たああああああああああああ!!」

 

ディケイド真コンプリートは紋章を突き破り、キックがゴッドラスジョッカーに届いた直後。

 

ゴッドラスジョッカー「うおおおおおおおおお!」

 

ゴッドラスジョッカーは大爆発を起こし、その爆発の光はその場を…いや世界全体を包んだ。

 

 

 

 

 

ここからは出来れば、「劇場版 仮面ライダーディケイド オールライダー対大ショッカー」の主題歌「THE NEXT DECADE」が流れているものだと思ってください。

 

 

 

華琳「一刀、お疲れ様…」

一刀(魏)「ああ」

 

アギトの一刀は自分がいた外史に戻っていた。

 

華琳「でもまさか司馬懿が絡んでいたなんてね」

一刀(魏)「一目見た時から死んでもしつこそうな奴だとは思ってたけど……」

華琳「もうこりごりって顔ね」

一刀(魏)「当たり前だ。たぶん俺が一番仮面ライダーとして戦っている北郷一刀だろうぜ」

華琳「そうなの?」

一刀(魏)「仮面ライダーとしてな。それにたぶんだ。断定できない」

華琳「まあいずれにしろ大変だったことね」

一刀(魏)「そうだな。ああそうそうこれ土産な」

 

一刀はそう言って上着のポケットからあるものを取り出す。写真である。

その写真には二人の一刀に破の面々が映っていた。

 

華琳「変わった面々が映っているわね」

一刀(魏)「そこの世界に行った俺は国を作ったんだ。その面々はその国の将達だ」

華琳「魏と蜀の面々で固められているわね。呉は明命だけね」

一刀(魏)「ああ。あそこの世界もここと同じようにもう国同士の諍いはないみたいだけどな。

まあそれが一番だな」

華琳「そうね」

 

一刀は外を眺める。

 

一刀(魏)「とりあえず俺はここが一番かな……」

華琳「何考えてるの?」

一刀(魏)「あっちの世界をな……。あっちの世界は正史と外史の行き来が楽だからな」

華琳「あら、元の世界に帰りたいの?」

一刀(魏)「否定はしないな。だけどさっきも言ったが俺はこの世界が一番好きだな。好きな人もいるし……」

華琳「……馬鹿ね」

 

一刀にそんなことを言われたので、華琳は若干恥ずかしそうな顔をする。

 

 

 

平和になった街を一刀は歩く。

 

一刀「さてと……」

 

一刀は路地裏に入っていき、通路にある扉を開けて、そこに入る。

その扉の先には先ほどの街とは全く違う、とても古い中国の街並みがあった。

そして一刀はある建物に入る。一刀がこの外史で作った写真館である。

 

一刀「よう。久しぶりだな」

凪「一刀さん」

明命「お久しぶりです」

真桜「今日は何の用や?」

一刀「たまには顔を出さないとなと思ってな……」

 

あの戦いからもう1年が経っていた。

一刀の最後に放ったキックとゴッドラスジョッカーの爆発が融合し、ディケイドに変身した一刀の正史と外史はかなり近く、移動できる世界になっていた。

そして現在の一刀は管輅によって世界を渡る力を強化されたディケイドの力で様々な世界を旅しているのだ。

 

一刀「また旅に出ようと思ってな」

沙和「じゃあお土産よろしく~♪」

一刀「いや、期待されても困るが……。それじゃあな」

稟「一刀さん」

月「お気をつけて」

一刀「ああ。気をつけて行ってくるぜ。変身」

 

一刀はディケイドに変身。

 

一刀「また会いにくるぜ」

 

ディケイドは銀色のオーロラの壁を通り、その世界から姿を消した。

 

一刀「さてと次はどんな世界かな?」

 

ディケイドの前に光が広がっていく。ディケイドの前には別の世界があった!

 

 

 

 

 

 

 

 

                                    完

 

 

 

 

 

 

 

 

 


 
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