<もしも恵が清麿と同じ学校の一つ上の先輩兼アイドルだったら>
「き、清麿くん…?」
「め、恵さん…?」
「「同じ学校!?」」
学校に登校した時に偶然出会い、同時に驚く2人。
「俺、ガッシュに会う前は殆ど学校行ってなかったから…」
「私も、アイドルの仕事が忙しいから…」
「だから、同じ学校だと分かって驚いたよ」
「うん、私もびっくりしちゃった…」
2人は、お互いが同じ学校だとは全く思っていなかったようだ。
「これからもよろしく、恵さん」
「清麿くん、ここでは先輩でしょ?」
「そうだった…これからもよろしく、先輩」
「ええ、こちらこそ♪」
にっこりとした笑顔と一緒に返事を返す恵。
「これからは清麿くんと一緒に登下校出来るのね~一年間だけなのは残念だけど」
「そうだね」
「あ、勉強も教えて欲しいな…私、仕事でなかなら学校に来れないから…」
「ああ、喜んで」
「学校行く楽しみが増えたわ~清麿くんと一緒だものv」
「ああ、俺もだよ」
2人は好きな人と学校生活を送れる事を喜び、学校へと向かった。
<もしもパティがガッシュが記憶喪失なのを知ったら>
ガッシュはゼオンの力によって、魔界の時の記憶を失っている。
そんな事情を露知らず、魔界での思い出(と言ってもパティの一方通行な片想いだが)を忘れられたと怒り狂うパティ。
その事に気付いた清麿は…。
「実はガッシュは記憶喪失なんだ!!」
「ええっ!?」
清麿はパティに事情を説明した。
ガッシュは人間界に来て間も無い頃「ガッシュに似た奴」に記憶を消された事、そいつは恐ろしく強くて非常な奴だと言う事も…。
「じゃあ、ガッシュちゃんが私の事を覚えていないのは全部そいつのせいなのね…」
「ああ。ガッシュは自分が魔物である事さえも忘れていた位だからな」
「ゆ…許せない!!絶対許せないわ!!よくも私とガッシュちゃんの思い出をー!!!」
「良かった…分かってくれたか…」
涙を流しながら真顔で怒るパティ…その顔は真剣そのもので、ガッシュへの強い想いも感じられた。
そんなパティを見て、清麿はホッと胸を撫で下ろした。
こうして、無駄な争いは回避された…。
「私が悪かったのだ…忘れてゴメンなのだ」
「いいのよ、気にしないで。ガッシュちゃんは悪くないわ。それに…」
「ウヌ?」
「例え記憶を失っても、あなたは私が恋をしたガッシュちゃんのまま!!それだけでも嬉しいの!!」
「ウヌウ…」
呆気に取られているガッシュをよそに、完全に自分の世界に入ってしまっているパティ。
「そうよ!また新しい思い出を作ればいいのよ!!2人の愛の思い出を!!」
「ヌオ!?」
パティはガッシュに飛びかかって抱き付いた。
勢い良く飛び込んで来たパティを支えきれずに倒れてしまう。
「あの…」
「こういう娘なんだ…すぐ自分の世界に浸ってしまう…」
「妄想癖があるんだな…」
「その上凄くワガママで…まぁ、お目当てのガッシュと一緒にいられるなら少しは収まるかな…」
「あんた、苦労してるんだな…」
「もう慣れましたよ…と言うか、諦めました…」
「そ、それも何とかなるさ!多分…」
パティの本の持ち主である青年…ウルルはため息交じりで語った。
彼の哀愁漂う姿に同情したくなる清麿だった…。
「ゲロ~あいつ等、仲良くなってしまったゲロ…また、捜し直しゲロ…」
1人、ガッシュとパティの様子を見ていたビョンコは非常に残念そうな顔で呟いた…。
こうして、パティがガッシュの仲間に加わった。
「ウヌウ…パティ、歩きにくいのだ…」
「あら、恋人同士はこんな風にくっつくものよv」
パティはとっても積極的で、ガッシュにいつもベッタリだ。
「怨怒霊――!!!ガッシュちゃんをいじめるな―――!!!」
「ヒ、ヒィイイイイイイ!!!また出た―――!!!」
「それはこっちの台詞じゃ―――!!!」
普段からは想像も出来ない程の恐ろしい形相でナオミちゃんを追い払うパティ。
「ガッシュちゃ~ん、もう大丈夫よ~」
「パティ、怖かったのだ~助けてくれてありがとうなのだ~」
「あらあら、ガッシュちゃんたらv」
パティは先程までとは別人の様な満面の笑顔でガッシュの頭を撫でる。
「これからも私が守ってあげるわv一応私の方がお姉さんだしねv」
「パティ…」
普段はパティの積極的な態度に振り回されてるガッシュだが、天敵であるナオミちゃんから助けてくれるのはとても感謝している。
「あんた、魔界にいた頃はガッシュちゃんをいじめていた癖にー!!」
「ウヌウ!?」
「ガ、ガッシュ!!そんなのデタラメよ!!」
「嘘おっしゃい!!首絞めティオの癖に!!」
「ウ、ウヌ!?首絞めティオ?」
「あ、ああああんた何言ってるのよ!?」
しかし難点もあった…パティはとんでもなく嫉妬深い性格だった。
とにかくガッシュが他の女の子と仲良くしているのが許せない為、ティオとは顔を合わせればケンカばかり…。
「ティオとは絶対ケンカになるとは思っていたけど…これ程とは…」
「こんな調子でロードと千年前の魔物との戦い、大丈夫かしら…」
「申し訳有りません…本当にワガママで嫉妬深い娘でして…」
ぎゃあぎゃあと騒ぐ子供達を見ながら清麿、恵、ウルルはため息をつくだけだった…。
<もしもブラゴ&シェリーがナゾナゾ博士の誘いを断らなかったら>
ここはフランス…ナゾナゾ博士とキッドはブラゴとシェリーを仲間にする為に遠路はるばるやって来た。
そこで彼等が見たものは…フランスの山中で千年前の魔物の1人、バムウと戦うブラゴとシェリーの姿だった。
攻撃術を素手で弾き飛ばすブラゴの強さに驚いたバムウは、シェリーを狙って術を放った。
しかし、シェリーは全くたじろぎもせずに攻撃を全て避けた。
その隙にブラゴはバムウの近くまで接近し、ディオガ・グラビドンで勝利を収めた。
ゾフィスに心を操られた本の持ち主を傷付ける事なく、魔物だけを確実に仕留めた…。
そんな2人を見たナゾナゾ博士とキッドは「降参」「白旗」と書かれた白旗を振った…。
「では…我々と手を組めと?」
「ウム…千年前の魔物と戦うには、皆が手を…」
「いいだろう」
「ブ、ブラゴ!?」
「おお、引き受けてくれるか!!」
「やったね!博士!!」
ナゾナゾ博士が最後まで言い終える前に、ブラゴは返事を返した。
喜ぶナゾナゾ博士とキッドだが、ブラゴのパートナーであるシェリーだけは驚いた様子だった。
自分と同じく、この誘いを断ると思っていたからだ…。
「ただし、条件がある」
「何だね?」
「貴様らがロードと呼んでいる魔物…ゾフィスだけはオレ達に任せて貰う」
「ブラゴ…」
条件を提示して、ブラゴはシェリーの方を向いた。
「オレ達の目的はゾフィスを倒し、お前の親友を救う事…違うか?」
「え、ええ…そうよ」
「ならば、うざってえザコ共はこいつ等に少しでも任せればいい…その方が、少しでも早く助けられるだろう?」
「ブラゴ…貴方…」
「勘違いするな。オレが王になる為には、お前の目的を果たすのが先だと思っただけだ」
全く予想外のブラゴの言葉に、シェリーの心から怒りと憎しみが薄れていく。
(そう…私達の目的はゾフィスを倒し、ココを救う事。千年前の魔物との戦いはその通過点に過ぎない…)
シェリーには以前爺が言っていた「厳しくも優しい王の風格」がブラゴから感じられた。
「それにな…」
「それに…何?」
「こいつ等と共に行動すれば、強い奴と戦えそうだからな。やっと骨のある戦いが出来そうだ…」
「そんな事だろうと思ったわ。全く、貴方って人は…」
「フン…」
呆れるシェリーの表情は先程より幾分穏やかだった…。
ブラゴは普段通り悪態をついてそっぽを向いた。
「ねえ博士…本当にブラゴは仲間になってくれたのかな?」
「ああ、我々が条件をきちんと守れば大丈夫さ」
「そうだね!これで千年前の魔物なんかに負けないぞー!!」
2人のやり取りを見ながら、心強い仲間が増えた事を喜ぶナゾナゾ博士とキッドだった。
・参戦。
「ゴウ・レドルク!!!」
「ゼガルガ!!!」
「ギガノ・レイス!!」
ウォンレイ、キッド…そしてブラゴの強力な攻撃術が千年前の魔物達を蹴散らして行く。
「どうしたの。ティオ?」
「ま、まさかあのブラゴが助けてくれるなんて…」
「オイオイ、キャンチョメ~何を怯えているんだい?新しい仲間が増えた事を喜びなよ~」
「だ、だってフォルゴレ~あ、ああああのブラゴが味方なんて信じられなくて…」
「どうやら、2人はあのブラゴという黒い魔物に怯えているようだね…」
絶体絶命の自分達を助けてくれる仲間がまだいた事を喜ぶ面々だが…ティオとキャンチョメの顔には驚きと怯えがあった。
恵、フォルゴレ、アポロの3人はその原因があの黒い魔物である事をまだ知らない…。
・VSゾフィス。
シェリーの親友、ココはゾフィスに心を操られて完全に別人になってしまった。
それを象徴するかのような服は派手だが、決してデザインの悪い服ではない…しかし、シェリーにはその服が悪趣味で醜悪な物に見えた。
ゾフィスはその服は自分が無理矢理着せたのではなく、ココ自ら選んで着てる物だと言う。
シェリーの心はゾフィスへの怒りと憎しみの炎で燃え上がる。
「ゾフィスの言っている事は本当よ、シェリー」
「く…」
ココは左手の人差し指を立てて、ゾフィスの言葉が本当だと言う。
そのココの言葉がシェリーの心を惑わせ、黒い本の光が小さくなる。
「だって、この服が一番まともなデザインだったのよ」
「は?」
「なっ!?コ、ココ!?」
「…………」
予想外のココの言葉にシェリーは気の抜けた返事を返し、空中に浮かんでいたゾフィスは思わず空中から落下しそうになった。
ただ1人、ブラゴは呆れて無言になってしまった…。
「ゾフィスがいろんな服を用意してくれたのはいいけど、本当に悪趣味なデザインばかりだったのよ」
「そ、そうなの…?」
「ええ、そうよ。水着みたいなのとか、ゾフィスと全く同じデザインの服まであったわ…もう最悪よ」
「それは…酷いわね…」
「で、この服が一番まともだったからこれに決めたの」
「よ、良かったわね…まともなのが見つかって…」
先程までの怒りはどこへやら、シェリーは完全に呆れ顔だ…持ち主の心に反応して黒い本の光が小さくなっていく。
「あ、悪趣味だと…オレが作った人格の分際で…」
丁寧な口調が乱暴に変わり、怒りでワナワナと拳を震わせるゾフィス。
「作っただと?」
「ああ、そうさ!オレが作った凶悪な別人格…いわば『悪』のココだ!!」
「ホウ…やはりあの女の心はお前が操っていたんだな?」
「その通りだ!!ココはオレの意のままさ!!……あっ!!」
空中で叫んでいたゾフィスはハッ、と我に返ったが時既に遅しだった…。
「てめえ…くだらねえ小細工をしやがって…!!」
「ブ、ブラゴ…」
ゾフィスが恐る恐る地上を見ると、激しい怒りでその恐ろしい顔を更に凶悪に変化させているブラゴがいた…。
「シェリー!!このバカをさっさと倒すぞ!!!」
「ええ!!ディオガ・グラビドン!!!」
「ギ、ギャアアアアアアアッ――――!!!」
超特大の重力球が炸裂し、ゾフィスは盛大に吹き飛ばされた…。
(バ、バカな…私の完璧な計画が…こんな下らない事で台無しになるなんて…)
ゾフィスは吹き飛ばされながら、いつの間にかブラゴの問いに答えてしまった事を死ぬ程後悔した。
その後ブラゴとシェリーはゾフィスを脅してココの記憶を消させ、ゾフィスと出会う前の状態に戻し、「悪」のココの人格を消滅させた。
ペリコプターに乗っている爺に連絡を取り、ゾフィスを縛り上げてヘリの後部座席に座らせた。
「よし、戻るぞ。今ならまだあそこにいる『力』と戦える…」
「ダメよ」
「何!!」
予想外に早くゾフィスを倒せたのでブラゴはガッシュ達の方へ行きデモルトと戦おうとしたが、シェリーに止められてしまった。
「ココが完全に元に戻ったかどうか確認出来るまで、ゾフィスを逃がすわけにはいかないわ」
「チッ…今のコイツにそんな度胸なんかあるか!!」
その後「強い力」が消えた事を感じ取り、ガッシュ達がデモルトを倒した事を知ったブラゴは非常に不機嫌な表情をしていた。
(ヒィイイイイ…!早く魔界に返して下さい~)
そんなブラゴの隣の席に座らされたゾフィスは寿命が縮む思いをする事になった…自業自得なので誰も同情はしないが。
<もしもレイラの本を燃やさなかったら+アルベールが小学生でレイラが16歳位だったら>
ゾフィスと石版魔物達との戦いが終わった後、アルベールはレイラと共に家族の元へ帰った。
レイラは家事手伝いやアルバイトをして、アルベールの家族を助けている。
「レイラを初めて見た時は、他の強そうなのやカッコイイ魔物が良かったな~なんて思ったっけな…」
「まぁ、アル位の男の子なら私みたいな女の子よりはパムーン達の方がいいって思うのは当然ね」
「い、今はそんな事ないからな!レイラ以外のパートナーなんて考えられないよ!」
「ありがとう、アル」
「お、お礼なんていいよ!」
「私はアルの事、初めて見た時からカッコイイ男の子ね…って思ったわ」
「そ、そうか?なんか照れるな…」
「うふふっ…」
11歳の少年、アルベールと16歳位の少女、レイラ…2人は相思相愛だったりする。
アルベールは自分の部屋のベッドの上に座り、隣に座っているレイラと語り合っている。
ゾフィスに心を操られていて、言葉を話す事が出来なかった分を取り戻すかのように語り合う2人…。
「でもレイラって見かけによらず強いから、ビックリしたよ。力持ちだしさ」
「そうかしら?魔物の子はあれ位簡単に出来る子の方が多いわよ」
「それにさ!ミベルナ・マ・ミグロンは凄かったよ!!あのデモルトの動きを止められたんだぜ!!」
最強の石版魔物、デモルトと戦った時の事を興奮した様子で話すアルベール。
皆で力を合わせてあの巨大な狂戦士(バーサーカー)を倒せたのが本当に嬉しかったようだ。
「あれはあなたと力を合わせたから出来た事よ。私1人の力じゃないわ」
「それでも凄いよ!レイラはキレイで、強くて、優しくて…オレ、レイラの事大好きだ!!」
「ありがとう、アル…嬉しい…」
「わっ!?」
レイラはアルベールを優しく抱き締めた。
「覚えてる?あなたが心を操られている時、こうやって何度も抱き締めてあげたの…」
「う、うん……覚えてる…」
「あの時はずっと私の片想いだったけど、今はこうして両想いになれたのが嬉しいわ…」
「レイラ…」
「アルベール…あなたは私の最高のパートナーよ…共に戦う仲間としても、恋人としても、ね…」
「レイラ…仲間はいいけど恋人って…オレ、まだ子供なんだけど…」
「あら、愛に年の差は関係ないわ。それに、あなたがもっと素敵になるのを期待しているのよ」
「レイラ…オレ、カッコイイ男になるよ。そしたら、オレのお嫁さんになってくれる?」
「ええ、勿論よ」
「やったあ!オレ、頑張るよ!」
アルベールは満面の笑顔でレイラの顔を見上げる。
「うふふ…私も協力するから、一緒に頑張りましょうね」
「うん!レイラ、大好き!!」
「アル…」
「あっ…レイラ…」
レイラはそんな小さな恋人の額にキスをして、髪の毛を優しく撫でて微笑んだ。
<もしもゼオンがガッシュを憎む理由がくだらなかったら>
「ゼオン、前から気になっていたが…お前がガッシュを憎む理由は何だ?」
「デュフォー、オレにそれを聞くのか?」
「そうだったな、スマナイ…」
「…と、言いたい所だが…お前には特別に教えてやろう」
「そうか、感謝する」
「じっくりと聞かせてやる…ガッシュがオレにやって来た事は全て日記につけておいたからな」
「日記…だと?」
「そうだ、コレを見ろ」
デュフォーが聞き返すと、ゼオンはマントの中から日記を取り出した。
銀色の表紙に、魔界の文字が書かれたノートサイズの書物だ。
「一応言っておくが、これは魔界の文字で表題の所は雷帝日記、名前欄はゼオンと書いてある」
「そうか…では、早速聞かせて貰おう(雷帝日記…自分の称号を日記に書く所はまだまだ子供だな…)」
「いいだろう、まずは…」
ゼオンは日記のページをめくり、読み始めた。
「オレのお気に入りの場所に、いつの間にか居座ってやがった…しかも、オレの存在に気付きもしなかった!!」
「それは酷いな…」
「オレが木の頂上で景色を眺めていたら、木陰でバカ面をさらして寝ていやがったんだ…」
「そうか…(普通、それは気付かなくても仕方ないと思うが…)」
本当の事を言うとゼオンが怒るのが火を見るより明らかなので、本音を隠すデュフォー。
「続けるぞ!ティオと言う性格はキツイが、顔はまともな女とよく一緒にいるのを見かけた…」
「あのマヌケがパティと言う金持ちの女に好かれてやがった…アイツは後ろの方で見つめているパティの存在に気付いていなかったがな」
「バカ共に虐められているコルルと言う大人しい女を気まぐれで助けてやろうとしたら、馬に乗ったアイツに先を越された…」
ちなみに馬とはウマゴンの事だが、ゼオンにはどうでもいい事だった。
「何故アイツばかりがあんなにモテるんだ!!このオレを差し置いて!!」
「それは、モテるというのか…?」
「うるさい!!」
(男の嫉妬は見苦しいぞ、ゼオン…)
日記を持つゼオンの手が怒りと…多分嫉妬の感情でワナワナと震えている。
デュフォーはそんなパートナーに気付かれないように小さく溜息をついた。
「それから、バカな奴等が何人もオレをアイツと間違えてケンカを売って来やがった!!」
「勿論、返り討ちにしたんだな?」
「当たり前だ。オレはゼオンだ、と名乗っただけで逃げる奴等もいたな…1人も逃がさなかったがな、ククク…」
「そうか、お前らしいな(少し機嫌が直ったな…)」
「オレをあのマヌケと間違えた奴が五体満足で済む訳が無いだろうが…雷帝の雷(いかづち)で黒コゲにしてやった!!」
こんな調子でゼオンは日記の内容をデュフォーに読んで聞かせ、最後まで一気に読み終えた。
「終わったか…お前がガッシュを憎む理由がよく分かった…(嫌と言う程な…)」
「待て!これ一冊だけではないぞ!!」
「まだあるのか…」
「当然だ!!まだまだあるぞ!!」
ゼオンはマントから大量の日記を取り出した。
デュフォーはこれからゼオンの愚痴に付き合わされる事を覚悟した…。
そして、日記に書かれたゼオンの恨み言と愚痴を延々と聞かされ続けたデュフォーは雷帝日記を見て呆れ顔でこう呟いた…。
ゼオン…お前の人生の恨み言のみか、と…。
終わり。
<あとがき>
突然思いついたもしもネタを色々やってみました。
黒本組参戦の元ネタは「友情タッグバトル2」のストーリーモードです。
プレイヤーが赤本組だと、強引な説得により黒本組が「ザコは任せる」だの、ゾフィスとの戦いを譲る…という物凄い展開が出来ます。
あと「魔界のブックマーク」の黒本組は随分と甘いので、「ブラゴがバベルガ使えるし、シェリーは穏やかだし…ゾフィスと石版魔物との戦いで手を貸してくれてたりして…キッドがミコルオ使えるし」と思ったのも元ネタの一つです。
銀本組の元ネタはデュフォーと、「南国少年パプワくん」のシンタローを担当した声優さんが緑川光さんだからです。
最後のデュフォーの台詞は恨み言を日記に書くグンマ博士(シンタローのイトコ)へのツッコミが元ネタです。
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原作の設定を少し変えてみた「もしも」な小ネタ集です。