No.134851

真・恋姫†無双~西涼を照らす光~ 第8話

茶々零さん

お久しぶりです。
恥ずかしながら帰ってまいりました。

2010-04-07 00:27:12 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:6924   閲覧ユーザー数:5454

報せを受けてからの行動は早かった。 盗賊討伐の為に何時でも出れる兵の編成をしていたおかげだ。 救援に出たのは椿さんと楓さんの隊、あと出来たばかりの俺の隊だ。 翠、山茶花、琥珀は城の守りの為居残り。 翠が文句を言っていたが椿さんが丸め込んだ。 隊の進行を速める為歩兵は居らず、錬度の高い騎馬隊のみ編成だ。 城を出て二日、目的地までもう少しと言うところまで来ている。

 

 

一刀「はぁ~……」

 

 

星「疲れましたかな主殿?」

 

 

声を殺したつもりだったが星に溜息を聞かれてしまった。 馬に乗る事は出来るようになったが、さすがにこんな速度で長い距離は無理なので星と二人乗りだ。

 

 

一刀「ははは……まぁそんなとこ…」

 

 

菖蒲「なんじゃこの程度の移動でだらしがない……」

 

 

聞こえていたのか横を走っていた菖蒲さんが呆れ顔で言ってくる。

 

 

星「まぁそう言われるな菖蒲殿、慣れぬ事をすれば誰でも疲れるものです」

 

 

確かに移動の疲れもあるが、いろいろありすぎての気疲れの方が大きい気がする。

 

 

菖蒲「帰ったら兵よりも一刀を先に鍛えた方が良さそうじゃな……こんな事で根を上げられたら兵の士気に関わる」

 

 

なんだろう……寒気しかしない。 慌てて話題を変える事にした。

 

 

一刀「そ、そういえば椿さんと楓さんの隊はいいけど、俺達の隊はどうすればいいの? 俺と星と菖蒲さんは城を出る直前まで知らなかったんだし、統率が取れてないなら逆に足手まといになると思うんだけど……」

 

 

菖蒲「その事だが、北郷隊は元々椿と楓の隊から編成されてるみたいでの、一時的に兵を戻して少数のみ我等の護衛をするそうじゃ」

 

 

星「ふむ……では今回は我々は参加しないと言う事か……主に我が武を見て頂く良い機会だったのだが…」

 

 

口ではそう言っているが、どちらかといえば戦えないのが残念な感じだ。

 

 

一刀「まぁ、また別の機会にね……」

 

~長安~

 

 

賈駆「まずいわね……」

 

 

董卓軍軍師である賈駆は焦っていた。 城が謎の賊の大群に襲われ早5日……籠城で何とか持ち堪えてはいるが、十分な準備が出来なくてあと一日、二日が限界だ。 いつもならあの程度の数なら問題にならないが、今は賊の討伐などでほとんどの武将が出払ってしまってして、残っているのが張遼だけと言う最悪の状況だ。

 

 

賈駆「まるで狙ったかの様な襲撃……ただの賊とは思えない…」

 

 

距離的に考えて討伐に向かった仲間達が戻ってくるのはほぼ絶望的。

 

 

賈駆「後は馬騰様の援軍が早くきてくれるのを祈るしかないなんて……」

 

 

?「詠ちゃん……」

 

 

賈駆「月!? 駄目じゃない隠れてなきゃ!!」

 

 

突然自分の主君である董卓に声をかけられ、賈駆は驚く。

 

 

董卓「ううん……詠ちゃんや霞さんが頑張ってるのに私だけ隠れているなんて出来ないよ…」

 

 

賈駆「そんな事気にしなくていいから!! もうすぐ馬騰様が出してくれた援軍が来てくれるはずだし、月は安全な所へ……」

 

 

口ではそう言っているがどんなに早くてもあと二日は掛かるだろう……間に合うか微妙なところだ。

 

 

兵「申し上げます!!」

 

 

余裕が無かった所為か、兵士が声を上げるまで二人は全く気付かなかった。 賈駆は顔を正し、兵に向き直る。

 

 

賈駆「何事?」

 

 

兵「はっ!! 張遼将軍からの言伝で城壁の自分の所へ来てほしいと……」

 

張遼「お~…さっすがやな~……」

 

 

賈駆「霞!! 何かあったの!?」

 

 

張遼「おっ、来たか詠……何慌ててんねん?」

 

 

賈駆「用件も言わずに呼ばれれば何かあったと思うでしょ!!」

 

 

張遼「はっはっは……すまんすまん…まぁ外見てみぃ、呼んどった援軍が来てくれたみたいやで」

 

 

賈駆「援軍っていくら何でも早すぎない!?」

 

 

急いで城壁の外を見ると確かに援軍と思われる軍勢が賊と戦っている。

 

 

張遼「歩兵の姿が見当たらんから騎馬隊だけで来たんやろ……さすがに騎馬の扱いに長けてる西涼の軍やで……ほれぼれするわ」

 

 

賈駆「確かに騎馬隊だけで動けば進軍速度は倍以上になる……ってあれ馬騰様じゃない!?」

 

 

張遼「あ~やっぱあれそうなん? ウチ見た事なかったからわからんかったけど……そんな事より詠」

 

 

賈駆「何よ?」

 

 

張遼「賊の目も向こうに向いとる……打って出るのは今ちゃうか? まさか全部向こうに任せるなんて言わへんよな?」

 

 

籠城ばかりで鬱憤が溜まっていたのだろう……すぐにでも出て行きたくてたまらなく見える。

 

 

賈駆「そうね…確かに好機ではあるわ……いいわよ出て!!」

 

 

張遼「さすが詠や、そうこなくちゃな!! 張遼隊出るで!! 今まで受けてた分きっちり返したれ!!」

 

 

賈駆「残りの者は城の防衛よ!! 張遼隊がいなくなったからって賊の一人も入れるんじゃないわよ!!」

 

どうも茶々零です。

帰ってまいりました。

 

待ったいただいた皆様申し訳ございません。

言い訳を言うと女々しく感じるので言いません。

 

どんなに遅くなっても未完では終わらせたくないので書き続けたいと思います。

こんな自己満足の話ですが読んでいただける方が一人でも居てくれたらうれしく思います。

 

 

でわまた第9話でお会いしましょう。


 
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