No.133173

天の御使い「宝譿」Ⅸ

aki ecoさん

一部は承認待ちです…相変わらず場面は、飛んでます。

4/28 一部文章変更、インスパイア元追加
ノ霧様お借りします。

2010-03-30 02:44:17 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:1400   閲覧ユーザー数:1298

水計が失敗し、少しでも敵の数を減らそうと私は川を渡り強襲を仕掛けたが

 

思わぬ人物がそこにいた……

 

 

 

 

「おや、誰かと思えば、愛紗ではないか」

 

「な!星なんでお前が」

 

「私が守っていた城を襲ってきた呂布を討伐にな」

 

「何だと?」

 

「まぁ、気遣いで桃香様達に槍を振るわなくて済む様に後方に置かれたわけだが……引く気はあるのかな」

 

「ならば我らの元に戻ってくれば良いだろ」

 

「私が戻るのは、この戦を終わらせてからだな」

 

「くっ……」

 

星は、月の事を董卓と知らないから何故桃香様が恋達を匿ったのを知らないのか……

 

川の向こうではすでに戦闘準備は終わり……

 

「どうやら始まったようだな、愛紗…久しぶりに相手をしてもらおう」

 

愛紗も全力は出せんか、困った状況だな。

 

お互いの軍に被害を出させるわけにもいかんし……

 

戦を止める切っ掛けがあればいいのだが

 

川の向こうでは、呂布が撃退された……か、しかし戦闘は終わらず。

 

「なぁ、愛紗」

 

「何だ、星」

 

「桃香様のためにも、引き上げてくれんか?」

 

「なっ」

 

「呂布が後ろに下ったようだ、愛紗の力が必要になるはずだ」

 

「すみませんが、星ちゃんも一緒について行って下さい」

 

「風?」

 

「伝令が来ました、曹操軍が国境を越えたと」

 

「孫権さまには、言っておきますので急いでくださいねー」

 

愛紗と一緒に来た兵たちと一緒に……これで皆の下へと帰れるな。

 

 

 

「皆さん、いつでも動けるように支度して下さいねー…………っ」

 

……むぅ、そろそろ限界でしょうか

 

しばらくは夢を見たくないのですが、眠気覚まし使いますか……

 

あまりしたくないのですけどねー

 

「少し離れますので準備お願いします。……それから包帯と血止めお借りしますねー」

伝令を聞き、俺と冥琳は停戦と同盟のために劉備軍の陣地に向かった。

 

「連合のとき以来だな…」

 

「はい、周瑜さん」

 

「ご用件は…停戦と同盟ですね」

 

ピンクの髪をした人と小さい女の子が答えて

 

「ああ」

 

「ところでそちらの……」

 

「はぁ……宝譿、天の御使いとも呼ばれてる……」

 

「天の御使い…」

 

ピンクの髪をした人が何か考え込んでいた。

 

突然天の御使いといわれてもこうなるよな…

 

「あのもしかして、これ何か分かりますか?」

 

見覚えのある物を見せてくれた

 

「……携帯電話?」

 

「携帯…でんわ?」

 

「うん遠くの人と話す道具だけど……壊れてる」

 

…受け取って開くと液晶は割れてるしバッテリーは既に無い

 

メモリーは残ってるのかも怪しいな。

 

それを、ピンクの髪の人に返して……

 

「貴方の持ち物ですよね……」

 

「そうだけど…いいのか?」

 

「はい、持ち主さんに返すのが一番いいと思いますし」

 

「桃香様今戻りました」

 

「桃香様お久しぶりです」

 

「愛紗ちゃん、星ちゃん」

 

「すみません、敵を減らすつもりが足止めされて……周瑜……」

 

「何だ……」

 

「星を返してもらってもよろしいか?」

 

「ああ、趙雲、いろいろと助かった」

 

 

……同盟の話を進め互いに準備をして決戦の地に向かう事に

 

建業まで戻る時一つ困った事がおきた。

 

程立さんが、寝た…倒れたと言うべきか分からないが

 

冥琳の仕事をまわされた時から居眠りはしてなかったし…

 

みんなが寝てる時も、部屋から明かりが洩れてたという話も聞いた……

 

城に着くまでは眠らせる事にしたが……

 

 

「北郷、お前が程立を背負っていけ」

 

「荷台に横にしたほうが…」

 

「兵達は戦いで疲れている、それに…北郷はもう少し体力をつけた方が良いからな」

 

「うげ…」

 

呻いてる俺に冥琳が小声で

 

「……ほとんど寝てないんだ、あの日から」

 

「あの日?」

 

「仲良くしてたお猫様が見かけなくなった日からです」

 

「明命?」

 

「頭の人形もよ……」

 

「蓮華……もしかして」

 

「うん、同じ名前……」

 

「……」

 

 

 

 

――夢を見ました…つまり寝ちゃったんですねー

 

眠気覚ましに鏃で腕を刺しても眠ってしまったら、もう意味ないですね……

 

はぁ、今回はどんな夢でしょうか

 

焼き尽くす炎の夢でしょうか、それとも矢が飛んでくる夢でしょうか

 

眠ってしまった以上、覚悟を決めないといけませんねー

 

 

 

 

おぉぅ、大きな宝譿ですねー

 

これじゃあ、いつもと逆ですね…まさか宝譿に背負われるとは……

 

「世話のやけるヤツだぜ…」

 

……宝譿?

 

「俺が頭にのってないから……か」

 

はい、そうですよー

 

「俺の所為にするんじゃねえよ…」

 

宝譿のせいですよー

 

「他人の仕事も貰って、無理をしてただけだろが……」

 

ぐぅ

 

「で、どうするんだ?」

 

おぉぅ、宝譿にまで寝たふりを無視されました……

 

そうですね、一度くらいは曹操さんに仕えたかったですけど

 

曹操軍に接触に、そう簡単に出来ませんからねー

 

―――

 

――

 

 

「…宝譿…さん…」

 

「目が覚めた?」

 

「はい、降りますよー」

 

「冥琳、降ろしていいか?」

 

「駄目だ」

 

「……身の危険を感じるので降りたいのですがー」

 

「大丈夫だ兵たちも見てるから襲われん」

 

「襲わないって…」

 

「風は襲われるだけの魅力が無いのですね、悲しいものです」

 

「……」

 

「沈黙は……、冗談は置いておきますか」

 

「やっておきたい事があるので風はここで皆さんとお別れしようと」


 
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