No.132918

真・恋姫✝無双 仙人で御遣い 33話

虎子さん

超ーーー前振り orz

2010-03-28 23:00:16 投稿 / 全7ページ    総閲覧数:4248   閲覧ユーザー数:3300

 

~幽州 南方『白虎』~

 

豪臣たちは幽州に入ると、すぐに黄巾党の討伐を始めた。

そして、一週間がたったとき、暗部からの報告が入った。

東方に“劉備”という者が率いる義勇軍を発見した、と言うものだった。

豪臣は、劉備の人となりを見るために東に軍を進めた。

 

 

 

 

~幽州 南方劉備義勇軍~

 

桃香率いる義勇軍は、現在行軍中だった。

そこに、斥候から報告が入った。

西方に“白虎”の旗を掲げる軍勢を発見した、と言うものだった。

愛紗は、すぐに桃香に接触することを進言。桃香もこれを了承し、西に軍を進めた。

 

 

 

 

あれから両軍は、それぞれ進軍し接触した。

使者を介して連絡を取り、陣を構築した後に顔合わせを行うことが決まった。

これは、他州の『白虎』が幽州の義勇軍である劉備に挨拶に来た、という形を豪臣が取ったため、劉備軍の天幕で行われることになった。

そして、『白虎』から豪臣、朔夜、星の三人が劉備側に出向いた。

 

 

 

~劉備軍謁見用天幕~

 

「初めまして御遣い様。私は劉備玄徳と言います。この義勇軍を率いている者です」

「はい、初めまして劉玄徳殿。私は紫堂。義勇軍『白虎』を率いています。自称ですが“天の御遣い”ですね。ですが、出来れば紫堂の方で呼んで下さい。堅苦しいのは苦手でして」

丁寧に挨拶されたので、丁寧に返す豪臣。

「はは、そうなんですか?」

と、桃香。

(・・・フレンドリーな言葉な割に、顔が少し強張って居るな。それと、さっきから、後ろに控えるサイドポニーの女の子の眼が気になるな)

豪臣は、桃香と後ろに控える愛紗を見て、不審に思いながらも自己紹介の続きを口にした。

「はい。では、控えている者の紹介もさせてもらいます。向かって右に居るの「お待ちください」・・・関雲長殿、でよろしかったでしょうか?」

「はい。私が関雲長と申す者です」

豪臣の言葉を遮った愛紗が前に出る。

その顔からは、厳しさが見てとれる。

「関雲長殿。大将同士の会話に割って入るとは、些か無礼では?」

「無礼は承知。しかし、私には、どうしても貴殿に尋ねるべきことがある」

豪臣の指摘に、一歩も引かない愛紗。

そんな愛紗の様子に、豪臣は肩を竦めて続きを促す。

「・・・あなた方『白虎』が、幽州に黄巾賊を誘導したという噂の真偽を伺いたい」

愛紗は、そう言いながら睨みつける様に豪臣を見る。

「・・・・・・・・・」

(ウッッッワー・・・そう来んの?まさかさ、噂のこと信じてる?報告では、諸葛孔明と鳳士元が居るんだろ?気づいてないのか?)

豪臣は、予想外の言葉に、つい呆けてしまった。

 

何故ならば、郭図の流した“『白虎』が~”という噂の対象は民であるからだ。

豪臣は、有力な諸侯や豪族は気づいているとばかり思っていた。

 

愛紗は、この豪臣の態度が気に食わなかったのか、さらに目を細める。

それを見た劉備軍の面々は、慌てて愛紗に声を掛けようとする。

しかし

「貴殿は、仮にも“天の御遣い”を名乗っている。ならば、それ相応の態度を示して頂きたい」

愛紗は、そう切り出していた。

桃香は、小さく愛紗の名を呼ぶが如何すれば良いか分からない。鈴々は、またか、と思って頭の後ろで手を組む。朱里と雛里は、はわわ、あわわの合唱をしている。

そんな中

(ん?・・・俺たちが誘導したことに決定?)

と、豪臣は愛紗の言に首を傾げる。

しかし、愛紗の言葉は止まらない。

「それとも、“天”の称する意味を知らぬ無知者なのか?」

(天・・・天子、帝を表す言葉だろ?ってかさ、何で初対面の人間にここまで言われないといけない訳?)

豪臣の眉間に、若干の皺が寄り、雰囲気が変化し始める。

「それとも、田舎である幽州ならば、どれだけ被害が出ても良いと?貴殿の・・・貴様の良心は痛まないのか?」

(あ~、キレそうかも)

豪臣の眼は、完全に冷めた目で愛紗を見ている。しかし、目の前の豪臣と言うよりも、自身で創り出した“悪の豪臣”を見て喋る愛紗は、豪臣の目に気づかない。

そして、愛紗は尚も続ける。

化物を怒らせているとも気づかずに。

「・・・黙っている、ということは、肯定と取っても?・・・下種だな」

 

 

ブチッ!

 

 

それは、化物の起床を告げる音だった。

 

 

 

 

【視点・星】

 

「あ~あ」

私は、ついつい、呆れ声を上げてしまっていた。

先程から、豪臣殿の様子がおかしかった。いや、おかしくて当たり前ではあった。あれだけ言われれば、流石の豪臣殿でも耐えられまい。

この関雲長なる人物は私と同格だろう。ならば、豪臣殿には遠く及ばない。

それにしても

(フフ、冷や汗が止まらない。あの時の感覚を思い出したか?)

私は、自身の体験を思い出したように冷や汗を流していた。

私は、その冷や汗を背に感じながら、関羽殿の冥福を祈った。

 

【視点・終】

 

 

 

 

【視点・朔夜】

 

ブチッ!

 

この音が聞こえた瞬間。豪臣の後ろに控えていたあたしと星は

「「あ~あ」」

と、揃って呆れ声を上げた。

 

だって、そうでしょう?

あの噂に対して落ち着いていた理由は、顔良たちが謝罪をしてきたからであって、スケープゴートにされたことに対して怒りが無い訳ではないのですから。

それを、明らかな勘違い。気づかない者が莫迦、と言う様な噂に流されて下種呼ばわり。

豪臣で無くても切れます。

いいえ。豪臣はこれでも温厚な人間。

豪臣がキレるのですから、大概ですね。

(ん?星の顔色が悪いですね。ああ。自分たちのときのことを思い出しているのですね)

あたしは、フフ、と笑みを溢してしまいながら正面の豪臣に相対する関羽を見た。

 

 

「さぁ、莫迦な雌。怒れる豪臣に恐怖しなさい」

 

 

【視点・終】

 

 

あとがき

 

どうも、虎子です。

ギリギリの投稿でした~(^_^;)

 

さて、作品の話です・・・

やっと劉備たちと接触しました。

まぁ、今回こうなることが予想出来た皆様。安直でごめんなさい。

次回は、一応戦闘ですね。後、今回の様に短くはなりませんのでご安心を。

因みに、何で燈を置いてきたかと言うと、豪臣VS愛紗では無く燈VS愛紗になってしまうからです。燈が好きな方、ごめんなさい。

 

ああ~、早く拠点を書きたい・・・

 

次回投稿は、未定です。

 

作品への要望・指摘・質問と共に、誤字脱字等ありましたら、どんどんコメント下さい。

 

最後に、ご支援、コメントを下さった皆様。お気に入りにご登録して下さった皆様。

本当にありがとうございました。

 

ではでは、虎子でした。

 


 
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