この作品は原作のキャラの性格が変化したり時代背景が変わったりします。またオリジナルな展開などもいれようと思っています。
なので原作好きの方また特定のキャラが好きな方はスルーしてください
前回のあらすじ
檄文を受け取った一刀は『反董卓連合』の参加を決めた。そして連合軍の拠点に向かう一刀たち。そこに集う英傑たち。それぞれが思惑を持って…
真恋姫無双~ありえたかもしれない外史~始まります。
連合軍の拠点についた一刀は美羽と七乃と共に軍議に向かった。そして軍議がおこなわれる天幕の前で見たものは…
袁紹「おーほっほっほっほっほっほっほ!」
高笑いをしている女性であった。
袁紹「あ~らどこかで見たことあるおチビちゃんかとおもったら美羽さんじゃありませんか~」
美羽「うむ…久しいのじゃ」
袁紹「あれから成長しているのですか?あいかわらずちっちゃいままですし」
美羽「うるさいのじゃ!妾はこれからなのじゃ!」
などと不毛な会話をしている二人。一刀は七乃に耳打ちした。
一刀「誰だ?この人?」
七乃「こちらが袁紹様ですよ~今回の連合の主催者ですよ~」
そう答えた七乃。その答えに驚く一刀。
(これが袁紹か…ある意味すごいな)。
袁紹「あら?そちらの下男は見たことない顔ですわね~」
美羽と会話をしていた袁紹が一刀に気づいた。
「(……とりあえずあいさつをするか)私の名は北郷と申します。今は袁術様の下で武官をやらしてもらっています。よろしくお願いします袁紹様」
そう言って丁寧にあいさつする一刀
袁紹「あら~こんな貧相で無能そうな男を雇うなんて美羽さんも人材不足ですのね~」
そう言った袁紹。しかし美羽が反論する。
美羽「何を言うのじゃ麗羽!一刀は非常に優秀じゃ!」
そう言って袁紹に噛み付く美羽。その様子に一刀は驚いたが美羽の発言は嬉しかった。
袁紹も美羽の反論に多少面を食らっていたがそのまま「あらそうですか」と言い天幕の中に入っていった。しかし、美羽の怒りは収まらない様子であった。
美羽「うぅ~麗羽の奴め~。一刀を馬鹿にしおって!!」
一刀「いいよ。別に気にしてない美羽。」
美羽「じゃが!」
一刀「俺のために美羽が怒ってくれた…それだけで十分だ。ありがとう俺のために怒ってくれて」
そう言って美羽の頭をなでる一刀。美羽も頭をなでられて満足したのか
美羽「…うむ///」
そのまま落ち着いた。その様子を見ていた七乃が声をかけた。
七乃「一刀さんがどれだけ優秀なのかは私たちがよく知っているじゃないですか~。それでいいじゃないですか~お嬢様~。」
一刀「七乃さんの言うとおりだ。それより中に入ろう美羽」
美羽「うむ!わかったのじゃ」
そう言って三人は天幕の中に入っていった。
その後袁紹の部下である文醜と顔良が挨拶に来た。最初袁紹の部下だから警戒していたが二人はわりかし常識人であった。
(二人とも結構話ができるな…それにしても顔良さん…あの人も間違いなく苦労していそうだ…)
そのような感想をもった一刀。何となく同族の臭いを感じていた一刀であった。
それぞれ諸侯も集まりいよいよ軍議が始まった。軍議の内容は自己紹介、現段階での状況の把握そして誰が総大将を務めるかの三つであった。自己紹介は公孫賛・馬超・美羽・劉備・曹操と続いていった。その中で一刀の目に付いたのは…
(曹操と劉備……かな、やっぱり。曹操はあんな小さい体で漂う風格はまさしく覇王だな。現段階でどの諸侯よりもずば抜けているな…。劉備は…曹操のような風格は感じないが不思議な魅力を感じる…それに隣にいるのがあの諸葛亮か……。とりあえずこの二人には注意を払うべきだな…)
頭の中で自分がやるべきことを整理していく一刀。そんな一刀を孫策の代わりに軍議に出席していた周瑜が見ていた。
周瑜(あれが…北郷一刀か…)
現状の把握はほとんどの諸侯が情報を集めていたみたいであった。しかし、ほとんど一刀が知っている情報であった。目新しい情報は特に得られなかった。
最後に総大将だが、これは袁紹に決まった。誰もやりたがらず沈黙は続いたが、ついに業を煮やした劉備が袁紹を推薦したのである。元々袁紹はやりたがっていた節はあったのだが…
その後、劉備の軍が汜水関攻略の先陣を任せ(押し付け)られて軍議は終了した。憐れ劉備…合掌。
軍議が終わりそのまま連合軍は汜水関に向かって行軍を始めた。その行軍中…
一刀「それにしても袁紹の作戦には俺も驚いたぞ」
七乃「ええ~私も驚きました~でも袁紹様らしいですけど」
美羽「うぅ~あんなのと血族と思うだけで妾は恥ずかしいのじゃ~」
と言う三人。先ほど袁紹の所から伝令が来て汜水関攻略の作戦を伝えた。その作戦とは…
「『雄々しく、勇ましく、華麗に進軍』か…俺の予想斜め上をいくな。袁紹は…ある意味大物だ…」
それはもはや作戦に対する冒涜、全ての軍師に喧嘩を売っているものであった。
七乃「でもきっと袁紹様は素晴らしい作戦だと思っていますよ~」
一刀・美羽「……………………………………………」
否定できない二人であった。
そして目の前に汜水関が見えてきた。
「あれが難攻不落の汜水関か…確かにあれはすごいな」
そう呟く一刀は改めて汜水関を見る。
「相手はきっと篭城をするからきついな…さて劉備軍はどうすることやら…」
関羽や張飛・諸葛亮など優秀な将がいる劉備軍でも厳しい状況である。斥候から聞いた情報では汜水関を守る将は猛将・華雄と神速と名高い驍将・張遼である。
「一筋縄ではいかないと思うけど…」
劉備軍の後ろに袁紹軍が控えている。一刀たちはだいたい中心に位置している。
斥候「報告します!劉備軍から将が汜水関にむかい挑発をおこなっています」
「なるほど…しかし、相手はそう単純かな?華雄はともかく張遼がいるしな…」
一刀は劉備軍の策を理解した。その時美羽の元にいた兵士が一刀の所に来た。
兵士「報告します!孫策が…」
「んっ?……………何!!孫策が…(しまったやられた…)」
汜水関の中では……
華雄「離せ!張遼」
張遼「ええい!我慢せえ!詠から汜水関を死守しろ言われたやろ」
華雄「それはわかっている!しかし、自らの武を侮辱されて貴様は悔しくはないのか?」
張遼「ウチかて悔しいわ!でも今はひたすら耐えるんや!」
華雄「ぐうぅぅぅ……くそっ!」
華雄が強く拳を握るとそこから血が流れてきた…
汜水関前で劉備軍はなかなか相手が出てこないことに焦っていた。
関羽「ここまで言って出てこないとわな…」
趙雲「相手も中々に冷静だな」
関羽「関心をしてる場合ではないぞ星!」
趙雲「ああ…わかっているさ愛紗」
中々進まぬ事態に焦る劉備軍。するとそこに思わぬ人物が現れた。
孫策「はぁ~い。なかなか手こずってるじゃない」
劉備「孫策さん!どうしてここに?」
孫策「手伝いにきたのよ~。私は華雄とは少なからず因縁があるから。私が挑発したら効果覿面よ。それに手を組みましょうって言ったでしょ?」
趙雲「ふむ。それはありがたいが、孫策殿は袁術軍の客将であろう。勝手に軍を動かしてもよろしいのか?」
孫策「そこら辺は大丈夫よ~。ちゃんと袁術ちゃんから許可をもらったし。」
先ほど斥候が一刀に報告にきたのはこのことであった。
孫策「それじゃ、華雄たちを汜水関から引きずりだしましょうか。」
孫策はそう言って汜水関を見た。
(いつのまにか孫策と劉備が組んでいたとは…いや十分ありえたことだ…くそっ!)
一刀は先ほどの報告を聞いて自分の認識不足に舌打ちをした。そして、一刀はすぐさま指示を出す。
「おそらく汜水関は開門するだろう。全軍戦闘準備をおこなうように指示をだしておけ」
兵士「はっ!」
「それから孫策軍と劉備軍に……言わなくてもわかるな?」
兵士「了解しました!」
兵士は一刀の元を去っていった。そして、一刀自身も戦闘に備えて集中していった。
(いよいよやるしかないな…)
汜水関はすぐに開門した。そして劉備軍は張遼、孫策軍が華雄と衝突した。さらには袁紹軍とぶつかった。袁術軍も巻き込まれていく。
(予想どおりだな……華雄と…それにつられて張遼も出てきた。)
あの後、孫策が挑発をおこないそして兵を汜水関に寄せたのである。このような侮辱、武人としては許しがたいことであろう。案の定、汜水関は開門してそこから「華」の旗が出てきた。
副官「いかがいたしますか?」
隣にいた副官が一刀に尋ねる。
「まだ虎牢関がある…無理に兵を出していたずらに消耗する必要はない…兵を出すのは俺たちだけでいい。北郷隊だけがでる。…あと今回は俺も前に出る…他の隊はそのまま戦線を維持だ。そう張勲将軍に伝えろ」
副官「いいのですか?隊長自らが…ここも私たちが…」
北郷隊の面々は一刀が前線に出ない理由、その心意を知っていたので、思わず尋ねたが一刀は手を挙げその発言を遮った。
「かまわん。……もう十分だ。ここらが限界だ。お前たちはよくやってくれた。それに……」
そう言うと一刀は『白夜』と『月詠』を抜いて双剣の形にする。そして笑った。
「そろそろ……俺も暴れたいしな。」
そんな一刀を見て副官も苦笑した。
副官「わかりました。……久しぶりに隊長の武勇が見られるのですね」
「あんまり期待はするなよ?さてと…いくぞ!全員俺に続け!」
孫策(ふふっ。やっぱり戦場が一番ね)
戦場で孫策は興奮していた。それは彼女の生まれもっての性というべきか…戦いにおいて異常なまでの興奮を得ること。親友が頭を悩ます彼女の性癖といってもいい。
孫策(それにしても雑魚ばっかり…誰か強い奴はいないのかしら?)
そう言って彼女は周囲をみる。すると、そこに見覚えのある顔があった。
孫策「あれは……北郷一刀」
彼女の視線の先には現在呉が持つ最大の問題『北郷一刀』がいたのだ。彼は今回の連合参加の目的の一つであった。
孫策(こんなとこまで出てくるなんてね。袁術ちゃんの軍は前のほうにはいなかったはずだけど…)
孫策(でもちょうどいいわ…あなたの実力を見せてね。北郷一刀♪)
「全員、敵には複数で当たれ!決して無理をして単独で戦うな!」
一刀は兵たちにそう命令をして敵を倒していく。
(こっちが圧倒的に押しているな…)
一刀は戦況を冷静に見極めていた。すると背後から一刀は殺気を感じた。殺気の方向をみるとそこには馬に乗ってこちらに向かってくる者がいる。
???「はぁぁぁー!!」
高速の一撃が一刀を襲う。しかし、相手の攻撃を一刀は双剣で受け止めた。
???「へぇ~やるやん兄ちゃん!ウチの一撃を受け止めるなんて!」
「それは…どうも」
張遼「ウチの名前は張遼や!あんたの名前は?」
「…おまえが神速の張遼か……俺は袁術軍の将、北郷一刀だ」
そう言って張遼に双剣を放つ。一刀の攻撃を飛龍偃月刀で受け止める張遼。互いに馬から降りる。そしてそこから数合打ち合う。数合打ち合った後張遼の頬に傷ができてそこから血が流れる。それを見て張遼は嬉しそうに言った。
張遼「袁術の所にアンタみたいな将がいるなんてなぁ~。予想外やわ~。アンタ強いしウチ嬉しいわ~」
「神速の張遼にそう言われるなんて光栄だな…」
張遼「またまた~謙遜して~。それに自分……本気やないやろ?」
「さて…何のことやら?」
そう言って一刀を睨む張遼。そんな張遼の質問に肩をすくめてとぼける一刀。
張遼「…まあええわ。でもとぼけられるのも…今のうち…やで?」
そう言った張遼の雰囲気が変わった。彼女から放たれる殺気。それは尋常なものではなかった。しかし、一刀はそれを涼しい顔で受け止めていた。まるで流れる流水の如く…
張遼「くぅ~ええな~自分。やっぱり最高や!じゃあ行くで!」
張遼はそんな一刀の様子に満足していた。そして、再び攻撃をしようと踏み込んだとき、そこに董卓軍の兵士が来た。
董卓兵「張遼様!華雄将軍が後退しました!」
張遼「何やて!くそ~今からがエエとこなのに……わかったウチらも後退や!」
そう兵士に告げた後、張遼は偃月刀を一刀に向けた。
張遼「北郷!この勝負預けるで!次会った時は本気でウチと死合おうや!」
そう言って張遼は後退していった。一刀はそんな張遼を見ていた
(あれが張遼か…武もさることながら冷静に物事を判断できていた…さすがだな)
兵士「報告します!孫策軍が汜水関の一番乗りをはたしたようです」
「……わかった。我が軍の被害は?」
兵士「我が軍の被害は軽微のようです」
「了解。では俺たちは美羽の元に戻るぞ」
そう言って一刀は美羽たちの元に戻っていった。
(次は今以上の激戦になるな…張遼に華雄、そして飛将軍・呂布がいるからな…)
後書き
ついに一刀君が戦いました。やっと書けました…でも難しいです。もっと上手に書けるように精進しないといけません。ではみなさんまた
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