この作品は原作のキャラの性格が変化したり時代背景が変わったりします。またオリジナルな展開などもいれようと思っています。
なので原作好きの方また特定のキャラが好きな方はスルーしてください。
前回のあらすじ
初めての実戦で自分の弱さを自覚した一刀。聞かされた七乃の『覚悟』。美羽の笑顔。一刀は生きるためそして守るために『覚悟』を決めた。そして、戦乱の世が明ける。
真恋姫無双~ありえたかもしれない外史~始まります。
賊退治から月日が過ぎた。一刀はいつも通り政務・調練・美羽の相手をこなしつつ自らの鍛錬を欠かさなかった。そんな中、漢王朝から使者がやってきた。それは各諸侯に対しての黄巾党討伐の命令であった。かの有名な黄巾の乱である。黄巾党により大陸中は阿鼻叫喚となっていた。一刀は自ら軍を率いてそれら黄巾党を殲滅していった。また七乃も袁術軍配下の将たちに命令を出し討伐にあたらせていた。漢軍の弱体化により一時は黄巾党の勢いは増していった。しかし、各地の諸侯達の目覚しい活躍によりその勢いは衰え始めていた。その中で一刀は一人の武将の名前が気になっていた。
その名前は『孫策』…いわずと知れた江東の小覇王である。一刀はあの日から各地の有力諸侯に対して間者を送り情報を集めていた。いずれ美羽に敵対する人物であるから特に孫策軍は念入りに集めていた。
黄巾党の勢いが衰えている今が機会だと言わんばかりに美羽は孫策に使者を送り城に呼びよせたのだ。そして、『天の御使い』と『小覇王』の二人が出会う。
美羽「よくきたのじゃ~孫策」
孫策「ええ…ところでなんのようかしら?」
不機嫌そうに美羽を見る孫策。一刀は美羽の隣で孫策を見ていた
(この人が孫策…)
こちらの孫策も女性であった。碧眼で褐色の肌の美女・うすピンク色の髪はとても艶やかであった。そして豊満な胸と抜群のスタイル。全てにおいて完璧といって差支えがなかった。しかし、一刀はそれよりも孫策の容姿よりも彼女にただよう覇気に驚いた
(強さは…多分俺のほうが強い。しかし…なんという存在感だ…まさしく王の器だな。悪いけどこれは美羽や七乃さんでは押さえつけられないな。)
一刀は彼女を見てそう評価した。さらに彼女には周瑜を筆頭に優秀な将がいるのだ。
(これは頭が痛くなってくる)
おもわず頭を抱え込みそうになる一刀であった。そんな一刀を尻目に美羽達と孫策の話は進んでいく。要約すると黄巾党の本隊を孫策に当たらせ別働隊を自分たちが担当するといったものであった。ある意味美羽と七乃らしい作戦であった。自分たちが楽をするために。そこで一つ問題が生じた。孫策軍には人数が足りないのである。黄巾党本隊は少なく見積もっても二十万近くいるのである。一万足らずの孫策軍では一溜まりもないのである。
孫策「まぁ…各地方に散っている呉の旧臣達を呼び寄せれば可能でしょうけどね」
孫策はそう言ったが一刀は孫策の言葉を聞いてマズイと思った。
(…今孫策の軍を増強するのは危険だ…孫策は多分黄巾党の後の事…これからくる戦乱の時代のことを見越している。)
漢王朝の衰退ぶりを考えれば当然のことではある。一刀は時代をみる目もあるのかと孫策に感心しつつも口をひらいた。
「…それならば」
今まで黙っていた一刀が発言しようとすると美羽と七乃そして孫策までもが視線を向けた。
「私の軍が孫策様の軍と共に本隊にあたりましょうか?私の軍でざっと一万は出せますが…孫策様の軍ならこれだけの人数で十分だと思いますが?」
そう言った一刀を孫策はじっと見つめていた。
一刀は間者からの情報だけではなく実際に自分の目で確かめたかったのであった…孫策が『江東の小覇王』が率いる軍を…
また、美羽の配下である自分が本隊にあたればそれだけで美羽の風評も上がるのだ。これからのことを考えたら少しでもできることをやっておきたいのだ。
孫策「あら?えらい自信ね。」
孫策は目を細めたて一刀を見た。
美羽「何を言っているのじゃ一刀。そなたは妾と一緒に別働隊にあたるのじゃ」
美羽の発言を聞いて一刀は美羽を見た。
美羽「我が軍で一番強い一刀が妾を守るのは当然のことなのじゃ。そうじゃろ七乃?」
七乃「はい~もちろんですよ。それに北郷隊は私たちの軍の要ですから~外せませんよ~」
美羽と七乃の発言で一刀は再び頭を抱え込みそうになった。どうやら一刀の思惑は七乃には伝わっていなかったみたいである。
美羽「じゃから孫策、お主は旧臣達を呼び寄せて黄巾党の本隊にあたるのじゃ」
孫策「了解。袁術ちゃん。じゃあ出陣するときにまた声をかけるわ」
最後にそう言うとチラッと孫策は自分を見て退出していった。その目は可哀相なモノをみる目であった。
一刀は孫策が出て行ったあと考えていた。
(いよいよマズイな…美羽はともかく七乃さんは俺の発言の心意に気づいていると思ったのだが…)
二人を見る一刀。二人はそんな一刀の様子を気にすることなく喋っていた。
美羽「妾たちが出れば黄巾党など全滅じゃ~」
七乃「でもほとんど孫策さんが相手をしますけどね~」
美羽「何を言っておるのじゃ。孫策が手柄を挙げればそれは妾の手柄なのじゃ~」
七乃「なるほど~。よっ!さすがお嬢様~他力本願~」
七乃は確かに優秀ではあった。しかし、美羽が一番である七乃は美羽が発言すれば基本その通りに行動するのであった。
(はぁ…さてこれからどうするか……それにしても孫策が退出の時に俺を見た目…憐れんでいたな確実に俺を)
あの時自分に『覚悟』を語ってくれた七乃は別人だったのでは?と疑問を持ちつつも一刀はそのまま黄巾党の討伐のための準備に入ったのであった。
孫策「……ただいま」
孫策は自分の城に帰ってきた。そんな孫策を黒髪の女性とやや銀色の髪の女性そして緑色の髪の女性が迎えた。順番に周瑜・黄蓋・陸遜である。
周瑜「お帰り……どうだった袁術は?」
周瑜は不機嫌そうな相棒にそう尋ねた。
孫策「まあね~。袁術ちゃんが私たちに黄巾党の本隊を叩けだって。」
黄蓋「何と無茶を言う…相手は二十万以上はいるというのに」
孫策「そうよね~まあそのことについてはみんなが揃ってから考えるわ~」
陸遜「みんなということは各地にいる旧臣を集めるということですか~」
孫策「ええそうよ。本当に袁術ちゃんは馬鹿よね」
周瑜「しかし、今はそのことに感謝すべきだな」
黄蓋「うむ。それならなんとかなるじゃろ」
陸遜「じゃあ蓮華様に小蓮様、思春ちゃんに明命ちゃんに連絡をしないといけませんね~」
そうのほほんと答える陸遜に孫策は言った。
孫策「シャオは駄目よ。万が一の場合を考えてまだ呼んじゃいけないわ」
黄蓋「そうじゃな。そうすれば孫家の血が絶えることはないからの」
陸遜「わかりました~」
周瑜「それで…雪蓮他には何かあったのか?」
孫策「ん~そういえば袁術ちゃんの所に見たことない男がいたわね」
孫策の発言に周瑜が興味深そうに孫策を見た。
周瑜「我らが知らない者か…そう言えば最近袁術のところの街が以前よりも活気がよく治安もよくなったとの報告があったな…」
陸遜「何か関係があるんでしょうかね~?」
周瑜「さあな…まあこの男を調べてみればわかるだろう」
孫策「じゃあ探ってみましょうか。この北郷一刀をね」
後書き
とりあえず孫策こと雪蓮がでました。こんな性格だったかなと疑問をもっています。もし違っていても作者版雪蓮と思ってスルーしていって下さい。ではみなさんまた
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