No.130051

東方仮面ライダーガタック ~幻想の星~ 第4話

こちらは東方Projectと仮面ライダーシリーズのクロスオーバー作品です。
あまりなれない方は戻るボタンを押してください。
※戦闘で『Revolution』を脳内BGMとしていただければかなり盛り上がります。
曲は↓からどうぞ
http://www.youtube.com/watch?v=vsmOJboOBcY&feature=related

2010-03-14 20:53:20 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:1938   閲覧ユーザー数:1910

星司「それで思っていたんだけど・・・そこにいる女の子は?」

少女に指を差して名前を聞いてみると、素直そうな顔で言った。

少女「ルーミア」

普通にその名前だけを言った。フルネームで答えてくれとは思っていないので、星司はその名をしっかりと覚える。

星司「なぁルーミア、この男を君が見つけたんだよね。その時に何か不自然な感じって無かったか?」

ルーミア「んーとね、始めは人間だから食べようとしてたんだけど止める事にしたの。怪我を見たときに緑色の血が流れてたから妖怪かな?って・・・」

星司「緑色の血?」

永琳「私も怪我を見たときは驚いたわ、赤色じゃなくて緑色の体液・・・それよりもどうしてそんな質問をするの?」

星司「すみません、どうしてもこの男が知りたかったんです。けどハッキリしました、この人はまず人間ではありません」

鈴仙「じゃあ、妖怪・・・?」

星司「俺が最初に予想したのはワームですが、どうも噛みあわない感覚なのでワームではなくなります。妖怪と例えてもいいでしょうけど、そこら中にいる妖怪ではないと思います。もっと強力な力を秘めた凶暴な化け物かと・・・」

ルーミア「そーなのかー」

鈴仙「・・・って納得するより、そんな危険な奴なら私達も皆殺しにされちゃうわよ!?」

星司「いや、もう手遅れのようだ」

ベッドで寝ていた青年が目を覚ました。

青年「・・・ここは・・・?」

星司「一応病院だ。この少女がお前を見つけたそうだぞ」

星司はルーミアを前に出して事情を説明する。と同時に青年は、鋭いナイフのような目つきに変わる。

 

青年「・・・何故俺を死なせない・・・」

 

その言葉に一同は「えっ?」と彼の顔に向けていった。

青年「俺はこの世にいてはいけない者だ。なのに、俺は死ぬことができずに・・・」

鈴仙「な、なんか自殺したがってますけど・・・っていうより、やっぱり危険な化け物なんだよきっと!」

星司「慌てるな、まだ衰弱状態だからすぐに凶暴になることはないからな・・・」

もう一度青年に顔を向けて質問をした。

星司「何故死にたがっている?」

青年「・・・知ってどうするんだ?」

星司「さぁな。だが蝋燭の火を勝手に消して暗闇に過ごすなど、勿体無いことだ」

青年「ヘッ、しゃれた説得なんかしても・・・まぁいい、話してやる。俺はアンデットだからだ」

永琳「アンデット・・・まさか、貴方は不死生命体の者なの!?」

鈴仙「師匠、知っているんですか?」

永琳「聞いたことがあるわ。一万年前、この世を支配するために行われた決闘法『バトルファイト』で戦いあった者達よ。私達人間も実はというとアンデット、ヒューマンアンデットと名づけられていて、そのアンデットがバトルファイトで頂点に輝いたゆえに今はこうして生きているわ」

青年「よく知ってるじゃねぇか。だが・・・俺は・・・・・・」

突然言わなくなってしまった青年を見て、星司は「よく分かった」と理解する。この先はどうやら傷つくような真実があると予想されるからだ。

すると青年はベッドから降りて何も言わずに廊下へ出ようとした。

永琳「待って、まだ傷は回復し切れては・・・」

青年「俺は不死身だ。こんな傷もすぐ治るし・・・お前達を殺すかもしれないし・・・元からお前達人間が嫌いだからな」

そのまま立ち去っていく青年を見て鈴仙は膨れっ面になる。

鈴仙「あの男サイテー!そもそも目つきが酷すぎよ!」

永琳「きっと訳があるのよ。今じゃ話せないと思うけど、何か暗い過去があるのね・・・」

星司「おそらく凶暴すぎるアンデットに取り付かれてしまったせいで人を殺すような性格になってしまったとかだな。余談だけど、ルーミアはあいつについて行ったみたいだぞ」

気持ちを切り替えようと星司は背伸びをしようとしたその時、輝夜がドタバタと慌てながら入ってきた。

永琳「姫様!どうかなされましたか!?」

輝夜「い、今櫛で髪をとかしていたら、か、鏡から手が飛び出てきて・・・!」

鈴仙「手?いや、けれどもてゐの悪戯とかじゃ・・・」

輝夜「あんなの普通無いわよ!きっとお化けか何か・・・見ただけでも凄く怖かったのよ!」

星司「じゃあ俺がてゐの様子を見てくる。そこで待っててくれ」

 

青年移動中・・・

 

星司が寝ていた部屋にやってきた。開きっぱなしの扉に入ってみると、てゐの寝ている様子は無く布団も捲れていおり、その布団に触ってみるとまだ暖かった。

何か起きたのかと部屋中を探してみると、足元にある段ボール箱に気づかずに蹴ってしまう。すると、

?「ひゃあっ!?」

その瞬間に聞き覚えのある悲鳴が出た。まさかと箱を上へ持ち上げると、てゐが身震いしながら怯えていた。

星司「てゐ、お前・・・」

てゐ「う・・・うわぁぁぁん!!」

泣きながら星司に抱きついた。

星司「そっか、俺が空けた瞬間に化け物かと思ってたんだな。もう大丈夫だぞ・・・」

てゐ「グスッ・・・うん・・・」

星司はそのままてゐを皆のところへ連れて行った。一同はてゐの無事に安心するが、輝夜の言っていた化け物とは何なのか・・・それを解かなくては事が済んだとは言えない。

星司(かと言って、ワームが鏡の中に入る能力なんてあるのか・・・?それとも幽霊か何かの「うわあああああ!?」

突然輝夜が悲鳴を上げた。

星司「どうした?」

輝夜「ま、また鏡から手が!手が!」

真横にある鏡を見てみると、なんと手が星司達を捕まえようと飛び出ているではないか。この衝撃的瞬間にドン引きしてしまう女一同に対し、星司はその手を掴んで引きずり出そうと勢いよく引っ張る。

そして引きずり出たその正体は、仮面ライダー龍騎に登場するミラーモンスターの「バズスティンガー ホーネット」である。

星司は起き上がったホーネットを殴りにかかり、パンチを2回したあとに上段回し蹴りで相手の顔面にクリーンヒットした。

ホーネット「グッ・・・ガッ・・・!」

星司「見たこともないワームだが、容赦はしないぜ」

その時ホーネットは後ろにある小さな鏡の中へと消えていった。意外にも戦意の無い奴だと星司が思ったのはその数秒後で、その時に輝夜が何か思い出すかのように言い出す。

輝夜「星司、もしかするとなんだけど・・・あれはミラーモンスターかも」

星司「ミラーモンスター?ワームじゃないのか?」

輝夜「実は今朝にこんな手紙が来たのよ。その文章にはたしか・・・」

輝夜の差し出す手紙を受け取って読んでみると、そこには驚くべきことが書かれていた。

 

 

カードデッキの所有する仮面ライダーの皆様、はじめまして。私はライダーバトルの最高責任者でございます。

今から皆様は、ライダーバトルの参加者としてゲームを開催させていただきます。

ルールはいたって簡単なことです。カードデッキを持つもの同士が現れた場合には、バトルが発生します(※バトルは受け入れなくても可能※3人以上の場合は生き残り形式となる)。そしてそのバトルに勝つ、つまり相手を倒すことでポイントが獲得できます(※ただし、一度戦った相手と再度バトルする場合は、別の人からバトルしなければ行えることができません)。

バトルに勝利すれば200ポイント、引き分けや逃亡の場合はマイナス50ポイントとなり、このポイントが期間内に到達できないライダーはカードデッキが没収され、脱落します。なお、期間中にカードデッキが破壊された場合や、紛失及び他人への受け渡しをした場合でも脱落となってしまいます。

また、バトルの途中に妨害キャラとしてミラーモンスターも出現し、彼等を撃退すれば5ポイントの得点が入ります。現在のポイントは毎日送られる手紙に発表されますので、あらかじめにご確認も忘れなくお願いします。

それでは、皆様のご健闘を心から祈ります。

 

 

星司「なるほど、さっきのミラーモンスターも妨害キャラという奴。だが人を襲うこともあるなんてな・・・」

明らかにも無差別だと思う星司だがさらにもう1枚には契約書が書かれていた。

 

 

蓬莱山 輝夜。仮面ライダーナイトに承認する。

 

注意:この契約はライダーバトルが終了、及び脱落するまでは解約は出来ません。

 

 

星司(戦わざるを得んか・・・ならば)

星司は輝夜の肩を叩いて言う。

星司「輝夜さん、あのミラーモンスターを追うんだ」

輝夜「ええっ!?私が行くの!?」

断固否定の様子だ。だが星司は、

星司「得点を取っていけば責任者に会うことができる。そこで責任者の鼻をへし折ってやれ!お前しか出来ないことだ」

輝夜「けど!・・・分かったわ」

そう思っていた輝夜の腰にはいつの間にかベルトが巻かれていた。こうなればやけくそだとカードデッキを取り出して叫ぶ。

輝夜「変身!!」

バックルに装着すると、輝夜は黒い蝙蝠の姿をしたライダー「仮面ライダーナイト」に変身する。そのあとに永琳は、

永琳「無茶しないようにしてくださいね」

と温かく見守るように言う。輝夜は黙りながらも鏡の前に立つと輝夜は鏡に吸い込まれていった。

てゐ「消えた・・・?」

星司「鏡の世界に入ったんだ、別名でミラーワールドにな。今は彼女の様子を鏡から見守るとしよう」

そう言って奥にあるガラスの前に立つと、現在の輝夜の様子が映し出されてた。

 

 

その一方でミラーワールドにやってきた輝夜は最初に外へ出てみると、目の前に黄土色をしたバズスティンガー ブルームの大群といきなり遭遇してしまった。

ざっと15匹はあり、さらにその奥にはさっきのミラーモンスターであるホーネットがいる。数は多いがやるしかないと、輝夜は武器であるダークバイザーを手に走り出した。

が、ブルームが一斉に突撃してきたのが余りにも怖すぎるのか、輝夜は「あっちいけ」とダークバイザーを前後左右に振り回していく。

 

鈴仙「ちょっと!これじゃあ姫様が」

星司「集中が乱れているな。だが輝夜さんには更なる武器があるのをまだ気づいていない」

永琳「武器?それはどんな武器なの?」

星司「あの時調べていたカードさ。もしあのカードとこれに関係があるのならあの大群も吹き飛ばせるはず・・・」

てゐ「じゃあそれを姫様に言ったらどうなの!?」

星司「無理だ。鏡から彼女に話しかけるのは不可能なことだが、1つだけ方法はある。心で輝夜に話しかけるんだ」

永琳「心で・・・」

鈴仙「話しかける・・・」

てゐ「そんなことできるの?」

星司「やるしかないさ。だが絶対に出来る・・・!」

スッと星司の右手が前に出される。それに続いて永琳も信じてみようと右手を星司の上に乗せ、鈴仙とてゐ(※てゐは何か台座になるものに乗っている)も2人の手に重ねた。

 

一方の輝夜は逆襲に飲まれ、ブルームの猛攻を次々とくらい続けていた。このままでは確実にやられてしまうと思っていた輝夜だが、突然と脳内に声が響く。

永琳『姫様、聞こえますか?』

輝夜「永琳!?」

永琳『例え数の多い敵でも、まだ姫様にはカードがあります!そのカードデッキにあるカードを使えばきっとできますわ!』

輝夜はバックルにあるカードデッキから一枚抜き取ると、そこには4人のナイトが描かれたカードだった。

星司『天道さんが言っていた、世界を望みさえすれば、運命は絶えずに己を味方にするってな』

鈴仙『てゐの分まで頑張ってください!』

てゐ『ガンバレー!』

輝夜「・・・ええ、勿論よ!」

戦うことを決めた輝夜はダークバイザーにカードをベントインする。

 

≪TRICK VENT≫

 

音声が鳴るとナイトが4人へ分身。そのままダークバイザーを構えて反撃を開始した。

輝夜「ハァァァァァァァッ!!」

ブルームを次々と倒していき、あっという間にホーネットだけが残ると分身が消えて一騎打ちになる。

ホーネット「ウォォォォッ!」

輝夜「ハッ!セイッ!」

ホーネットのニードルと輝夜のダークバイザーがぶつかり合う。始めは怯えていた輝夜が今ではこんなにも戦える様子でいるのを鏡から見ている星司は安心をしていた。

星司(彼女なら何処までもいけるさ。青空へ、天へ、そして月の彼方へ・・・)

 

≪FINAL VENT≫

 

ナイトと同じ紋章が描かれたカードをベントインした。すると空から契約モンスターのダークウィングが出現して輝夜は空へジャンプ。ダークウィングが輝夜を包んでウィングランサーに変形し、そのままドリルの如くにホーネットへ急降下する。

輝夜「タァァァッ!!」

必殺技である「飛翔斬」がホーネットを貫いて撃退した。その様子を見ていた星司達も万歳と大喜びでいており、輝夜はもと来た場所へ帰ろうとした。その時である。

?「へぇ~。力入ってんじゃん、お前」

輝夜「!?」

後ろから声がしたので誰かと振り向くと、そこには白く長い髪に黒のリボンをした少女がいた。

輝夜「・・・妹紅!」

彼女を覚えているかのように輝夜は言った。しかし、

?「ヘッ、あいつ呼ばわりはよしてくれよ。私は藤原 モクロ(ふじわらの もくろ)って名があるんだからさ」

輝夜「モクロ・・・?どういうことなの!?」

モクロ「簡単に言やぁ、私は鏡の中のあいつさ。本物は私を倒そうと奮闘してるみたいだけど、ぜんぜん雑魚だったぜ」

鼻で笑うモクロを見て頭に来たのか、ダークバイザーを構えた。

輝夜「あんたね、妹紅を相手にするのは私って決まっているのよ?」

モクロ「ヘッ、じゃあテメェをあの世へ生かせてやるか」

モクロはカードデッキを取り出すと、黒いベルトが巻かれる。

モクロ「変身」

デッキを装着すると、黒い仮面ライダー、「リュウガ」へと変身。見ていた輝夜は思わずゾッと身震いする。

モクロ「私が怖いのか?」

輝夜「し、知らないわ!誰か貴方なんかに・・・」

モクロ「あっそ」

 

≪ADVENT≫

 

左手にあるブラックドラグバイザーにベントインすると、黒の巨大龍「ドラグブラッカー」が出現して輝夜を攻撃した。

輝夜「きゃああああっ!!」

モクロ「いい声じゃねぇか。じゃあそろそろ、死んじゃえよ」

 

≪FINAL VENT≫

 

モクロは止めを刺そうと空に飛び上がった。ドラグブラッカーはモクロの後ろまで来るとエネルギーを口から放出させ、その勢いでモクロは飛び激をかまそうと輝夜へ急降下していく。

輝夜「っ・・・!!」

もう駄目だ・・・そう思っていた次の瞬間だった。目の前に赤いカブトムシが現れる。

 

≪ONE,TWO,THREE≫

 

?「ライダー、キック・・・」

 

≪RIDER KICK≫

 

モクロ「!?」

モクロのファイナルベントとカブトムシのカウンターキックが激突するが、威力はカブトムシのほうに軍配が上がり、モクロは地面に叩き落されてしまった。相当効いたのか、頭が少々ふらつきながら起き上がる。

モクロ「て・・・テメェ・・・何者だ!?」

その者を睨みながら問い詰めると、その者は人差し指を空へ上げて言った。

?「おばあちゃんが言っていた。天の道を行き、総てを司る男・・・天道 総司(てんどう そうじ)」

星司「て・・・天道さん!?」

鏡の外で、星司は彼を見て驚く。

毎度どうも、ダークボールです。ようやく第4話で輝夜がナイトに変身しました!

この先でも輝夜の戦いは続きますが、実際にはサバイブもすぐになれる状態なので早めに登場する予定としています。

そしてついに天道総司こと、カブトも登場しました!やっぱり彼がいなきゃ始まらないというか、ミラーワールドにも入れるなんて流石ですよ天道さん!当然にもこれ以外の原作キャラも登場する予定ですのでご期待ください。

 

【ライダーデータ】

◇仮面ライダーナイト

登場作品:仮面ライダー龍騎

備考:永遠亭の主にしてかぐや姫である蓬莱山 輝夜の変身するライダー。契約モンスターのダークウィングがナイトの背中を掴むと輝夜を飛行させることも可能で、空中戦でも活躍。

戦闘では分身のトリックベントや超音波攻撃のナスティーベントを使用してでの戦い方を得意とする。

必殺技はダークウィングがナイトに纏いながらウィングランサーを芯に、マントをドリル状に変形させて突撃する「飛翔斬」。

 

◇仮面ライダーリュウガ

登場作品:仮面ライダー龍騎

備考:鏡の中に住む偽りの人間、藤原モクロの変身するライダー。残忍な性格から無差別に攻撃をし、相手の精神を確実に削り取る。

契約モンスターのドラグブラッカーは強力な爪と火炎放射を武器としてサポートし、標的を残らず排除する。

必殺技は自らの体を空中に浮かせてからドラグブラッカーのエネルギーを受けてキックを決める「ドラゴンライダーキック」。

 

◇仮面ライダーカブト

登場作品:仮面ライダーカブト

備考:天の道を行き全てを司る男、天道総司の変身するライダー。クロックアップのスピードは星司と全くの互角で、太陽の神と呼ばれるライダーである。

敵の行動を読む鋭い勘の持ち主で、一瞬の隙さえも見せずに落ち着いた戦いを披露してくれる。

必殺技はタキオン粒子を蓄えた右足でカウンターキックを決める「ライダーキック」。

 

次回は一樹側をお送りいたします。お楽しみに!


 
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