No.128191

真・恋姫†無双~外史を切り開く者~第零話プロローグ

はじめまして、今回初めて小説に挑戦しました。初心者です。ここの恋姫の小説を読んでいくにつれ、自分も書いてみたいと思った、無謀者です。そんな奴が書いた物です。どうか暖かい目で読んでください。

2010-03-05 11:11:29 投稿 / 全3ページ    総閲覧数:4066   閲覧ユーザー数:3391

 

「待ちあがれ!絶対に逃がさねぇぞ!」

「そっちにいったぞ!回り込め!」

「つ、つかまえるんだな!」

 

とある夜、ある屋敷から怒気と殺気にがこもった言葉が飛び交っていた。そんな中ひとつの影が風のように駆け抜けていた。影は大きな袋を背負い直しながら悪態をついた。

 

「・・・ったく、最後の最後で警報装置に引っかかるなんて油断したな・・・クソ・・・」

 

影は、そう言いながらも顔は微笑んでいた。警備の追ってを振り切りながらも影はこの状況を楽しんでいる。目の前に三人の警備員が立ちふさがるも、影は駆け抜ける速度を緩めない。

 

「たった三人で俺が止められるかな?」

 

影は、そう言うと速度を上げた。警備員たちは影を通らせないように立ちふさがり、どこからでも掛かって来い。という姿勢をとっていた。しかし、その姿勢も無駄に終わる。

 

「な!なに!?・・・・き、消えた!」

「どこに行った!」

「お、おい!いたぞ、うしろだ!」

彼らが、突然目の前で相手が消えたの動揺している中、影は彼らの後方を駆け抜けていた。そして、屋敷の門の前まで走っていたが、急に走るのを止めた。

 

「おいおい・・・たしか門は開くようにしてたんだがな・・・なんで、閉まってんだ?」

 

影は、タメ息をつきながら門が完全に閉まっているのを確認した。

 

(ここに入る前に、自動で門が開くようにしていたはずなんだけど、まったく今回はミスが多いなぁ、こりゃ帰ったら爺ちゃんから説教は確実かな・・・)

 

確認しながら、そんなことを思い、またタメ息をついていると後方から、ぞろぞろと警備員たちが追い付き、影を取り囲んでいった、囲み終わると警備に中からバスローブを着た中年の男が出てきた。

 

「よくも、わしのコレクションを盗んでくえたな!そればかりか、わしが行ってきた不正の帳簿が入ったデータまで盗みよって!生きて帰れると思うなよ、小僧!!」

 

男はそう言い放つと警備員たちは銃を構えだした。黒いコートに黒いジーパンを履き白いYシャツを着て胸にペンダントを下げた少年はそんな彼らを見ると、ゆっくりと後ろを向き、男たちに背を向け、門の正面に立つ。

「ん?なにをしている小僧?」

 

男は突然背を向ける相手に疑問を感じ問いかけた。

 

「いや、門が閉まっている野なら開けて通るのが普通でしょ・・・」

 

少年が言った言葉を聞いて、しばらくすると男たちから下品な笑い声が聞こえてきだした。

 

「がははは、なにをバカなことを言っている開くわけがなかろう、貴様がしかけたプログラムはすでに消している、しかもその門は手動でも開くがそのハンドルは屋敷の中だ!わしらに囲まれている貴様がどうやってその門を開けるというのだ!」

 

男の言うことは本当だ。影が仕掛けたプログラムは、起動し門は開いたがそれに気づいた警備員がすぐに屋敷にあるハンドルを回し、門を閉めていた。仮に門を手で押して開けようとすると門から無数の針が飛び出す仕掛けがされているので男たちは完全に逃げ道を塞いだと確信していた。だが・・・・

 

「どうやって?・・・・こうやってやるのさ!」

 

そういうと少年はすばやく中腰になり、右脚を前に移動させ、上半身はほぼ真後ろを向くように捻らせ、腰に差してある刀の柄を握る。そして・・・

 

(北郷流・抜刀術!閃き!!)

 

つぎの瞬間、男たちは己の目を疑った。目の前の少年は何か構えをとったと思った瞬間、少年は刀を抜き放つと目の前の全長10mある門が横一線に切り裂かれたのである。男たちは、ただ呆然と立ち尽くすしかなかった。

 

「押しても、引いても、ダメなら切ってみな・・・ってね♪」

 

そう言って少年は立ち尽くしている男たちを置いて切り開いた門を抜けて夜の闇へと姿を消した。

 

 

 
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