作者より一言:
馬騰と曹嵩という予定外の将の登場により作品内に矛盾した点が多々発生し
元々脆かった屋台骨が更にガタついてきております アッヒャッヒャ!ヽ(゚∀゚)ノアッヒャッヒャ! (゚ ∀。)ワヒャヒャヒャヒャヒャヒャ
この時点で登場順に孫堅・張合・徐晃・曹嵩・馬騰と、オリ将が主力5人。
サブで管輅・魯粛・韓当、敵方に黄祖・許貢・劉表と、結構な数が出ておりますな。
正直パンクしないかヒヤヒヤものです。
自分はNight氏のように、緻密な心理戦や精巧な読み合い・裏の掻き合いのような描写を
再現する力はありませんOTL あの方は本当にすごいです。
俺なんかできる事といえば、バカヲスまっしぐら精神干渉型鬼畜兵器の製造くらいだもんな(;´Д`)
自分の文章力に絶望する暇があればさっさと続きを書かないとね……
外史が崩壊する前に俺が崩壊しそうです(´・ω・`)
こっちの華琳はもはや悪戯小娘と化しております。
第十三章
-12-
【悶絶 無双 ~鬼畜三昧の嬶(かかあ)天下~】
死んだと思われていたものが、実は生きていた。
良くある話ではあるが、ことにこの乱世では、かえって珍しい話でもある。
今、玉座の真下で傅(かしず)いているおふた方がその良い見本だ。
馬超殿と馬岱殿は、馬騰殿との再開を心から喜んでいるようだ。
しかし、少なくとも我ら……特に華琳様と姉者は、嵩おば様がご帰還されたことを素直には喜べなかった。
その証に、今目の前にいらっしゃる華琳様が、まるで悪戯がばれた子供のごとく
恐怖に怯えていらっしゃる。
ある意味当然か……あれほど江東には手を出すなと念を押されていたおば様の言を
我らは反故にしたのだから。
これが泣きっ面に蜂、一難去ってまた一難と言わずして何と言おうか。
力拔山兮 氣蓋世 (力は山を抜き 気は世を蓋う)
時不利兮 惇不逝 (時利あらず 惇逝かず)
惇不惇兮 可奈何 (惇逝かざるを 如何すべき)
孟兮孟兮 奈若何 (孟や孟や 汝を如何せん)
私の頭の中に、およそ縁起でもない詩がよぎる。
江東侵略のツケは、我らの想像以上に高く響いたらしい。
鬼に食われ、兵を潰され、国を潰され、戦犯にされ、
挙句孫呉の“国策”の出汁にされ、そして今度は恐怖の折檻ときたものだ。
まさに踏んだり蹴ったり……あぁ……華琳様は泣き叫び、
姉者の口からは人魂のようなものが吹き出ているぞ。
芥子(けし)の実や麻の葉をちらつかせながら華琳様を追い掛け回す嵩おば様……あな恐ろしや。
そういえば姉者と華琳様は、おば様の作った毒入り酢豚を
間違って食して丸一週間痙攣に悩まされたことがあったな……。
今度は、いったい何をされるのやら……。
煌蓮「面をあげぃ、楽にしてよい」
いつもの玉座の間。 文台様の声が朗々と響き渡った。
今日は旧知の友同士のごく個人的な謁見とのことなので、
今ここにいるのは文台様と目の前にひざまずいているお二人、
函谷関から急遽呼び戻された俺と雪蓮、
あとほかには蓮華とシャオ、冥琳と祭、華琳・春蘭・秋蘭、翠と蒲公英、霞だけであった。
いつもの会議の四分の一以下の非常に少ない人数。
信頼に足る最低限の衛兵を残してすべて人払いをやっている。
つまり、馬騰さんと曹嵩さんは、今はまだ孫呉に仕官すると決まったわけではないので、
直接の親族およびごく一部の関係者しかここには呼び出されていないことになる。
桃香と愛紗は孫・曹・馬の三家とは元々直接関係がなかったので今回はお休みということだ。
煌蓮「はるばる長い旅路をご苦労だった、二人とも。
お前らもすでに聞いてると思うが、こやつらがあたしの二十年来の旧友、曹嵩と馬騰だ。
まぁお前らは親族なんだから当然知っとるわな。
こいつら自体の名に関しては大半の奴らが耳にしてるだろうけれど、
あたしと交友を持っていたってのは、恐らく策・公謹・公覆なんぞの
ごく一部の連中しか知らなかったはずだと思う」
馬騰「お久しぶりです、堅隊長……いえ、今は陛下でしたな、失礼」
煌蓮「いやいい。 その呼ばれ方もホント久しいな……何せ、黄蓋の奴が呉に来る前の話だからな」
曹嵩「お久しゅうございます、孫堅様」
煌蓮「おうよ。 しかしなぁ、騰は老けたってのに何でかお前さんはあまり変わってないねぇ、嵩よ。
私塾で馬鹿やってたガキの頃まんまだわ。 あん時は姉上も一緒だったんだっけか」
曹嵩「あら? そうおっしゃるお義姉様だってお若いままではございませんか」
煌蓮「ヴーーーーッ!!!」
あ、吹いた。
うん、まぁ吹くよね。 久方ぶりに再会した旧友にいきなり「お義姉様」なんて言われた日には。
これで何度目かな、議場がカヲスになったのって。
めんどくさいからもう数える気も起きないや。
煌蓮「……頼むからその呼び方はやめてくれんか? 背中が痒くなってしょうがないんだよ。
というかお前さん、陶謙の糞野郎にブッ殺されたんじゃなかったんかい?」
曹嵩「あら、嫌ですわお義姉様♪ この私のことはえーりんとお呼び下さいませ。
それにこの曹巨高が、あのカエル男風情に殺される筈なんてないではございませんか☆
鳥兜(トリカブト)盛って返り討ちにしたときに
ち ょ こ ー っ と 官憲の連中に足がつきそうだったので、
流言ばら撒いて騰ちゃんの所にしばらく雲隠れしてただけですよ♪」
蒲公英・小蓮「うっわー、エグッ!」
雪蓮「殺られる前に殺るといったところかしら……ホント官同士の内紛ってどす黒いわねー」
華琳「(……ブルブルブルブル お義母さまに一服盛られる
お義母さまに一服盛られるお義母さまに一服盛られる
お義母さまに一服盛られるお義母さまに一服盛られる……
どうにかして一刀を助けないと……)」
馬騰「あー……まぁそういうこった」
待て待て、ちょっと待て!
今この人、何か穏やかでないことを言わなかったか?
というか、華琳が美羽ちゃんよろしく顔面蒼白に! あんな怯えてる華琳の姿なんて初めて見たぞ。
煌蓮「……ったく、相変わらずえげつない真似をしよる……
嵩よ、お前さんだって人のこと言えないだろうが。
お前さん、一億もの馬鹿高い金を霊帝に賄賂送って
売官(ばいかん)に手ぇ染めて成り上がったってそう聞いてるぞ?」
曹嵩「あら? それはたった一度だけですわ♪
だってそうしないと太尉になれなかったんですもの。
それにぃ、あれはぁ、 ぜーーーーーーんぶ 贋 金 (にせがね) ですわよ☆
偽造金銭を献上した後、忘れ薬を内緒でブシューーーーってやって、
あとで贋金をこっそり回収すれば、
私の手元には太尉任命の証文だけが残るって寸法ですよ」
霞「うまいとこだけかっぱらってトンズラかいな!? しかも霊帝のホンマモンの令状やから……
あんさん、なんちゅぅ鬼畜やねん!! 張譲のヒヒジジィより鬼やで!!」
曹嵩「あぁ、張譲ですね。 あのロートルの宦官は、劉協ちゃんを五胡に連れ去ったので、
盛楽まで追っかけて、毒盛った吹き矢でお亡くなりになって頂きました♪
張譲の遺体ですか? 実験台代わりに爆破処理しましたが(ニッコリ)」
ひでぇwwwww 満面の笑みでこの人は、なんてことを言い出すんだ!!
桃香のしたたかさを百倍にした超強化版?
このお義母さん、うちの鬼神様と同じくらい鬼畜過ぎる!!
華琳の奴がああもひねくれた性格の理由が、今になってようやく分かったような気がするぜ。
冥琳「なんてお人だ……」
秋蘭「あきらめろ冥琳殿……我らのおば様はこういうお方だ」
煌蓮「ぬうぅ……まぁいいや、せっかく来てくれたんだし、宴でもしようかね」
おぉ、なんとまぁ、雄雄しく、華麗に、無視を決め込んだ!!
そうか、もう慣れてるんですね、こっちのお母さんは。
南無。
こうして、個人的な謁見は終わり、
ほかの将軍たちも呼び集められて正式な任命式の後、
待ってましたとばかりに飲めや歌えのドンチャン騒ぎが繰り広げられた。
第十三章十二節終了
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