『World』
ちっぽけな自分に乾杯を、
『過去とかの話』
好きな人を、消しました。
好きだった人も、消えそうです。
自分の勇気が足りなかったために、
自分の心が足りなかったために、
その人が困っているとき、助けられなかったために、
僕はあの人の下から去りました。
もう、顔も合わせたくありません。
もちろんすべて僕のためです。
あの日から僕はどこを歩いているのでしょうか?
いや、どこに止まっているのでしょうか?
わからない。
いつもこの言葉だけが答えです。
『山辺絵里』
黄色いクジラがのんびりと、私の目の前を泳いでいきます。
今は六時間目。とても眠いです。
私の前にいる人はみんな、夢の世界でウサギと追いかけっこでもしているのではないでしょうか?
ロッカーを開けるとそこは、不思議の国?
あっ、いけない。少し寝てました。
私の家は6人家族です。
父と母、弟が二人と妹が二人。
そして私です。
長女として父や母を手伝い、今は弟たちのお弁当まで作れるようになりました。
お母さんみたいに可愛いのはまだ無理ですが、これだけは自信があります。
いつか、けい君の弁当も作ってあげられたらな、と思っています。
いつも学食のパンばかり食べていたら、身体に毒です。
だからけい君のお弁当を…
「おーい、山辺。寝るなっ。みんなーおきろー」
「はっ、何で私だけ?」
『2人』
あなたは、道の真ん中で笑っています。
その向こうでは道の真ん中で、あなたが泣いています。
あなたは笑い続けていられるでしょうか?
あなたは泣き続けられるでしょうか?
『意義』
寝る前に枕元に立った女の子が言う。もちろん自分の妄想が生み出した娘だ。
「こんなことしていて、空しくない?」
「なんでさ、最高だろ。君は生という概念に取りつかれない完全な存在だ。君は何でもできるし、上を目指す必要もない。ボクら人間はそうはいかないんだ。」
自分は蒲団から半身だけ身を起こし言う。あたりはすっかり暗闇だ。
「ちがう。私のことじゃなくて、あなたのこと。アナタは何をしたいの?何がやりたくて生まれてきたの?私をつくりだして夜な夜な性的欲求のために使うだけ?アナタにもやりたい事は他に何かあるんでしょう?」
彼女は半分怒った口調で言った。
「やりたい事ならたくさんあるさ。でもそれらすべては自分には出来ないんだ。総理大臣やスパイになるのは無理なんだよ。そう思ったら、すべてが無になったんだ。そんなボクの唯一の希望が君さ。君ならすべてができる。」
「バカ。」
彼女は言った。
『万年筆』
(補足・この話はすべて万年筆で書かれている。)
万年筆をもらった。
親父は子供のおもちゃ程度だな、と言った。
何処かの渡辺さんが賞をもらった時に作った品らしい。
母親は引き出物のタオルのようなもので、せいぜい二千円ぐらいだと言っていた。
それを自分が貰って、今こうして子供の遊びのようなことをしている。
子いつも何かの縁でここに来たのだろうと思う。
とりあえず申し訳程度に使っておこうと考える。
面白いな、これ。
『いいわけ』
君がいない現実に耐えられるワケもない。
そう思っていたがあれから三年間、
どういうワケか生き残ってしまっている。
結局、彼女に対する愛はこの程度だったのかと死にたくなる。
だけど、いつも通り死ねるはずもないから今もまた朝日が登ってくるのを見てしまうのである。
「ああ、いつになれば終わるのだろう」
返事は求めていないし、帰ってこない。
『最後に』
受験勉強は大変だったけれど、あっという間だった。
何か自分の中のものが変わったかもしれないし、変わらなかったかもしれない。
だけど、少しだけ。
こんな人生もいいかもしれないと思った。
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受験中に書いていたものです。
詩とも小説とも区別がつかないもの。
読んでくれたら喜びます。
でもかなり適当なのが多いかも…
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