学校からの帰宅道、俺こと北郷一刀はアホの及川と帰り道を歩いていた。
「・・・・かずピー今俺のことアホって思わなかった?」
「思ってないぞ、気のせいだ」
「ほっか、まあいいや。さっきも話したけどな、かずピー明日の合コンほんまにきてくれへんの?」
泣きそうな顔をしながら及川が言ってきた
「だから、さっきも言っただろ明日から休みになるから修行の旅に出るから無理だって」
何度も同じ事を聞いてくるので呆れながら言った
「・・・・かずピー、ほんまに今の時代の人間か?修行とかなんかキモいわ」
「言うにことかいてキモいってなんだよアホ」
「いやいやマジで。現代男子学生が修行とかマジでおかしいって、つーか今アホって言わなかった?」
「仕方ないだろ、小さい頃からやってきていまさらって感じするだろ、まぁおかげで体力はめちゃめちゃついたけどな、あとアホって言ってないぞボケ(にこっ)」
「・・・よーグレへんかったなぁ、かずピー、・・・・今めっちゃいい笑顔でボケっていわへんかった?」
「まぁつらい時もあったけど、イヤとは感じなかったな、なんつーか修行してると自分が強くなっていくのがわかるし、それが楽しくてしょうがなくて子供の頃はがむしゃらにやってたな」
そんな懐かしむ俺に及川は、
「んで、フランチェスカに入学して高校生にまでなって修行して・・・・かずピー、そんなに強なってなにがしたいん?」
「え?・・・・・んーー強くなって何がしたいか、かぁ」
そういえば昔にもおんなじこと聞かれたっけじいちゃんに「一刀、お前は強さの先に何を見る?」ってなかんじにそのときは「まだよくわかんない」って答えたけど、いまだに何をしたいかなんてみつからないなぁ・・・明日から旅に出るし真剣に考えてみるか・・・・
「─────────ピー、────────────ずピー!、─────────かずピー!!」
「おわっ!?」
「なに一人でマジな顔して考え込んでるん?はっ!まさか!?女の子か!修行やめて合コンにきたくなったんか?」
及川が鼻息荒く聞いてくる 顔を近づけて!
って近っ!顔が近い!!
「そんなんじゃないって!だから顔をちかづけてくるなぁぁぁぁ!」
及川に落ち着いてもらい、続けて言う
「お前のおかげでちょっと課題できた、ありがとな」
「ん~ようわからんけど、ま、がんばりんさい」
励ますようにポンポンと肩をたたいていた及川が
「ところで合コン来ない?」
「行かない(キッパリ)」
NOOOOO!?と叫んでいた及川が
「かずピーがくれば女の子たちもよろこんどったのになぁ・・・」
そんなマジで落込むなよな(はぁ)
「ところでなんで俺が行くと女の子が喜ぶんだ?」
理由がわからず聞いてみると
「・・・・かずピー、それマジでいってるん?」
なに言ってんだ?こいつは、みたいな顔で言ってきた
「かずピーはほんまに鈍感やなぁ、いいか?強いうえに勉強もそこそこでき家事諸々もできおまけに顔もまあまあイケてる、どこの完璧超人やねぇぇぇぇぇぇん!!」
うお!?ビックリした!?
「あとゆうとな、かずピーあんまり人の頼みとか断らへんやろ?面倒見がいいっていうか、後輩の女の子なんか「先輩(ハート)」って呼ばれてたくせに、あああああああなんかうちの胸の中心に黒い物があああ、この黒い物とってぇぇぇぇぇ!!」
「ええい!落ち着けってば!」(バコッ)
落ち着くように俺は及川を殴った
「・・・かずピー、落ち着かせてくれてありがとうな、けどな何もほっぺをグーでなぐらんでもええやん・・・」
「黒いものは取れたか?」
と落ち着いた及川に聞いてみた
「いや取れたってゆうかなんか萎んでった感じや」
そっかと俺は言っておいた あんまり触れないでおこう、こいつがまた暴走するし
といろいろとこいつとはなしながら帰り道を帰っていった。
「ほな俺はこっちやから、修行がおわったら連絡してくれ待っとるで~、そしたら今度こそ合コンつきおうてもらうからな!わかったんか」
そんな及川に
「ああ、わかったよバカ」
「よ~しわかればよろしい、じゃまた~なかずピー(すたすたすた)ん、今バカって言われたっけ?
・・・・まぁ、気のせいか ははははははは」
やっぱバカだ、さてと俺も帰って明日の準備するか・・・
「ただいま~」
と言いながら俺は自分の家のドアをあけた。
「おお、かえってきたか一刀あとで渡したいものがあるから道場まで来いのぅ」
と言うじいちゃんの声が迎えてくれた
「わかったよ、じいちゃん」
「ん、では飯にするとしよう、今日はわしが作ってみたぞ遠慮せず食え一刀」
その言葉に一刀が固まった
「─────────え・・・ええっと今なんて(だらだらだら)冗談だよねじいちゃん・・・」
「冗談ではないぞ、一刀は明日から旅に出るんじゃからな今日はじいちゃん特製晩ご飯を食べて精進せい」
ハハハハハハハハと一刀の渇いた笑い声が口から漏れていた・・・・・・。
ギャーーーーーーーーーーーと一刀の悲鳴が夜空にこだましていた。
「ううう・・・気持ち悪い・・・作ってくれるのはうれしいけどじいちゃんの料理は独創的過ぎる」
自分の部屋でそう漏らしていた
あっそういえば道場に来るように言われてたんだ、いかなくっちゃ
「じいちゃん~来たよ、渡したいものってなに?」
「ん、まあ座れ」
「わかった、よいしょと(すっ)んで渡したいものってなに?」
「その前に一刀よくここまで天叢流を自分のものにしたな、じいちゃんはうれしいぞ。お前がここまでやれるとは正直思ってなかったからのぅ」
「どうしたんだよいきなり、朝もそうだったけどじいちゃんがこんなに俺を褒めるなんて・・・」
一刀は本当に驚いた顔でじいちゃんを見ていた
「いやなに、朝もいったがある程度は認めておるとそれにこれから一人で修行するということは、天叢流のすべての技をお前に教えきったてことだからのぅ」
「あ──────そっか、もうじいちゃんからは教えてもらうことがないのかぁ・・・」
うれしいような悲しいようなそんな気持ちが一刀の気持ちをいっぱいにする
「これこれ、なにを勘違いしておる技は教えきったがまだ『心』はまだ教えきってないぞ」
「心?」
と一刀は言う
「そうじゃ、確かにおまえは強くなった、じゃがそれはまだ『技・体・氣』までじゃ、よいか一刀よく聞くのじゃどんなに強い力を手に入れたとしてもじゃ、真に強い『心』は勝てんのじゃ」
「それはどうして?」
「たとえばじゃ、言うことを聞かせたい奴に力を使い聞かせようとしても、そのものがたとえ力が無くてもなにものにも屈しない強い『心』をもっていたら力で何度倒しても、その力で相手を殺したとしてもじゃ、力で言うことを聞かせられなかった時点で負けなんじゃよ」
「だからな一刀よ、力に依存するでないぞ、お前は優しい子じゃから大丈夫じゃとおもうが力を持つものは常に自分との戦いじゃ、力には依存せずそこに心も持て」
心か、ようは思いやりの心、自分のためだけじゃなく他人のために自らの力を振るうこと
誰かを守ること、それは今の俺では簡単そうで難しいこと
たとえば、この力を使えば誰かを守れるかもしれない、それと同時に誰かを傷つけるかもしれない
たしかに、俺は天叢流を覚えたがこの力をまだ誰かのためにつかったことがない
今までは、なんの疑問も無く天叢流をおぼえてきたが、もしこの力をつかって誰かを守っても
それと同時に俺の手で誰かを傷つけるということ、そのときに俺の『心』はこわれないだろうか
そんな思いが俺の中でぐるぐると渦巻いていた、そんな俺にじいちゃんが、
「大丈夫じゃ一刀なら(にこっ)」
そんなじいちゃんの言葉と笑顔がいまの俺の心を落ち着かせてくれた
「ありがとうじいちゃん、今度の修行でおれもっと成長して見せるから」
「ん、いい顔つきになったな一刀それでこそ我が孫じゃ」
二人で腹から声を出し笑っていた
「それでじいちゃん、俺に渡したいものってなんなの?」
「おお、そうじゃった、ええっとたしかここのへんに・・・・・おっ、あったあった」
自分の服をからとりだしたものは
「お守り?」
「そうじゃお守りじゃ、明日からの修行の無事を祈ってな」
ちょっと・・いや・・かなりじーーーーんときてしまった
「あ、ありがとう じいちゃん」
「なーになみだ目になっとる、やっぱりまだまだ半人前かのぅ」
俺はあわてて
「いやっ泣いてないぞ!?本当だからな!」
はははははとじいちゃんは笑っていた、俺は少し赤面しながらその笑い声を聞いていた
自室で俺は、
「修行の課題はだれかを守る覚悟と傷つける覚悟だな、つまり心だな」
そうつぶやきながら、蔵からとってきた刀が入る何層にもなったバックに荷物を詰めていた
三本の刀と着替えと携帯などいろいろな武器と必需品を詰めていた
「さてと準備完了っと、・・・・ん、何だこれ?バックに引っかかってたみたいだけど・・・鏡?」
それはなにかいいあらわせない氣で覆われた鏡だった
「なんだ?これ?なんかわからんがじいちゃんにでも聞いてみるか」
と思い行こうとした時手から滑らせ地面に落としてしまった。あちゃーやっちまった・・・
これどうしよ、と思っていたらいきなり鏡が光り始めた。
「うお!?なんだこれ!?まぶしくて眼が開けてられない!」
そのまま一刀を包み込むようにして光続けた
「な─────────」
光が消えた後、少年とバックが消え去っていた
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一刀があるていど最強化していますので、苦手な方は読まない方がいいです
出てくる技名などは某漫画から真似てますので、そこのところはあまり突っ込まずお読みください