あの戦乱から早いもので、もう更に何年かが経つ。
人々の暮らしも、落ち着きを取り戻したとは言い難いが復興の兆しを見せている。
誰もが忙しく働き、子供たちは走り回り、何処からともなく笑い声が聞こえてくる。
因みに今日から一週間はこの賑わいを多いに上回る活気があふれる予定である。それもその筈、終戦を記念した式典が行われようと町は誰もが大忙しなのである。
そんな中、ツンと上向きに桃色の髪の毛を二つ結った小柄な少女が、一人で城壁の最上部に位置取り、何かを一生懸命に見つめている様である。
その視線は、見下ろすべき活気の溢れる街では無く、一心に天へと向けられている様だった。
「あ~あ、早く兄ちゃん帰ってこないかな~」
城壁に登ってはそうにつぶやくのは、ここの所、春巻き娘こと季衣の日課である。合間を見つけては、ここに来て空を眺めては同じ事を繰り返し呟いている。
そして、今日もガックリとその肩を落として帰ろうかとしたその時、
「あれ?(遠くの方で何かが光ったように見えた。)」
彼女の視線の先、遥か遠方には、まだ昼間だというのに、巨大な白い流星が空から地上へと落ちていく様子が見えたようだった。
その様子を確認するや否や、彼女は城壁を飛び降りると弾かれるように駆けていった。
「帰ってきた!帰って来たんだ!へへへっ!帰ってきた!」
表情が緩んでしまうが、どうにもならないその気持を抑えながら城内へと駆け込んでいくと、
「おう?ボクッ子やんか、そないな顔して何やイイことでもあったんか?」
「ホントなの~ 季衣ちゃんってばニッコニコで嬉しそうなの~」
ちょうど真桜と沙和の二人が警邏から戻ってきた所だった。二人が興味津津な顔で聞いてみると、季衣はその足を止めて嬉しそうに話す。
「あのね!空でね!兄ちゃんがね!流れ星でね!バーン!って光ってて!!」
「ちょっ待て待ってや!何が何やら、分からんなってるで!!」
「う~ 何だか、季衣ちゃんが段々春蘭様みたいになってきて、とっても心配なの~」
季衣が興奮気味に説明する為か、はたまた最近、春蘭に似てきたとのもっぱらの噂であるその為か、その場が混乱に包まれていると、送れて警邏から戻ってきた凪が驚異の食いつきを見せるのであった。
「何、空が光ったかと思うと隊長が流星に乗って、天の国からお帰りになられただと!」
「そうだよ~ さっきの流れ星って、絶対に兄ちゃんだよ!」
『『!?』』
「・・・凪ちゃん。途中から来たのに今ので理解したの~?」
「隊長が絡むと、ホンマ、恐っろしい子やわ~」
「//// な、なにも、私は、ただ・・・」
「そう。やっと帰って来たのね。」
鶴の一声、その場が何時になく緊張感に包まれ、そこに現れたのは正しく三国の覇者である曹操孟徳であった。四人がいつまでも姦しく、騒いでいるのを聞きつけてか、はたまた話題に上がっていた男に思いを馳せてか、そのこめかみをピクピクといわせていた。
「凪、両国の者に少し外すと伝えておいてちょうだい。」
「ハッ!」
「真桜は会場の準備をお願いね。」
「了解や。」
「沙和は秋蘭と一緒に流琉を手伝いなさい。」
「御意なの~」
手早く三人への指示を出すと、今度はその表情をどこか楽しげな物に変え振り返る、
「季衣!流星の向かったその場所は分かっているのね?」
「ハイ、ボクばっちり見てました!」
「そう、じゃあ案内なさい。あの馬鹿を迎えに行くわよ。」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「冥~琳~暇ね~」
「そうだな~何故かお前は生きているな~」
「そんな事は誰も気にせんじゃろ」
「何か飽きてきちゃったわね~」
「それは、お前じゃなくて中の人の話ではないのか?」
「お!流れ星じゃ」
そういうと、なぜか生きていた三人組は流れ星のもとへ馬で駆けていった。
「思春。お姉さま達は何所へ行ったのかしら?」
「“勘で面白そうだから”と流星を追って行かれました。」
「・・・・・そう。しょうがないわね。そう言う流れだもの。」
「・・・ハイ。」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
「愛紗ちゃん愛紗ちゃん!!私ここで行かないのも有りだと思うの!」
「いけません。桃香様!いくら、前作のメインヒロインである私におんぶに抱っこの残念ヒロインでも話の流れには乗るものです!」
「そうなのだ!そうすれば、心ある誰かが手抜きパートを書き直してくれるかも知れないのだ!」
「そうです!ここで方向性を示せば心ある誰かが補完してくれるかも知れないではありませんか!」
「うん!そうだね!じゃあ、お星さまのとこに行こうか~!」
◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇
一方、こちら流星こと上空からの自由落下により位置エネルギーを運動エネルギーへと変換させている男こと、一刀である。
「えっ!?落ちてる!落ちてるよぉ!死ぬる!やっぱり皆のお土産に欲張って荷物増やし過ぎたせいなのか~?っていうか毎回落とさてれるから関係ないのか~?」
なんだかんだと叫びながらも、今朝の事を回想するほどの余裕をもっている一刀なのだが、やっぱり、何度経験したところで、自由落下で空からの帰還というものは慣れるものでは無い。
因みに、今朝。
「うあぁ・・・コレ、呆れるのを通り越して若干ヒクぞ・・・」
目の前に有るのは、明らかに許容量を超えて今にもはち切れそうな荷物達。積み上げられたそれは、明らかに自分の身長を超えるものであり、背負うどころかドアから出すことすら不可能であろう。
「さぁ、荷物もそろったし、そろそろ行ってくるよ爺ちゃん。」
「おう。ひ孫の顔が早く見たいと伝えておいてくれ。」
「なっ、まだ早いだろ・・・ってまぁ行ってきます。また直ぐに顔出すよ。」
そう言うと、一刀は実家の剣道場にある床の間に設置された銅鏡に手をかざした。すると、その体は眩い光に包まれ・・・世界はグルリと反転したように感じられた。
否、反転した世界で彼は自由落下という毎度おなじみの展開を迎えていた。
「うわぁぁxxx!!地面近い!ぶつかる!死んじゃう!しn!!!!ぶベらぼっ!」
自由落下の末、一刀はまたこの地、恋姫の世界に降り立ったのだった。
「う~ 痛ててて~ 毎回毎回こんなことやってたら、いつか本当に死んでしまう・・・」
何のかんのいって、上空から地面に叩き付けられ、痛いで済んでいる辺りはさすが主人公と言ったところなのだ。因みに荷物も何故か平気である。
が、しかし、彼の尋常ならざるタフネスは世界をまたぐこの時にしか発揮されず、刺されれば痛いし下手すれば死んじゃう子なのは仕方ないと言えば仕方ない。
「さーてと、今回はどの位時間が経ったのかな?この間帰った時は一日しかたってなくて皆に驚かれたけど・・・」
と、スゥっと一刀の後ろに人影が現れた。
「今回は、あなたの世界で言うところの三か月と二日たっているわ。」
「うわー!わっ!ビックリしたな。」
いきなり、後ろから声をかけられた為に飛びのいた一刀は何かにしがみ付いた形になってしまった。
ポヨン
「ポヨン?」
「きゃ!もう一刀ったら大胆ね~私に抱きついたって事は、今回は呉に来てくれるってことよね~」
「ちょっと雪蓮!今のは無効よ!」
「あ~!一刀さんが雪蓮さんに抱きついてる~ずるいよ~」
言うや否や、桃香も背中側から一刀に抱きつき、その放漫な胸をグイグイと押し付けている。
自覚がないのが恐ろしいところ・・・二人の胸に挟まれ、息が出来ない一刀にさらなる不幸?が訪れる。
「そう。“チャキ”それが貴方の答えってことなのかしら?一刀。」
絶を構えてニコやかに微笑む華琳さん・・・
「いや、ちょっと!まってmmておmあ!!!」
息も出来ないことが手伝って、テンパリまくる一刀に三国の王達がせまる。
「さぁ、ここで決めてちょうだい!」
「そうね、今日から次の平和式典までの一年間、勿論、私達と呉で暮らしたいわよね?」
「そんな事ないです!私たちと蜀で仲良く暮らすんですよね?」
「一刀の好きなように選んでいいのよ“チャキ!”」
「いや、何故に絶をお構えになっているのか・・・ これ回答ミスると、首から上が異常にスッキリしちゃう気が・・・」
「「「さぁ、今回はどこに行くの?」」」
「ええ~い!今回は○○で過ごすことにきめた~!!!!」
白昼、眩いばかりの光を放ち一刀は降ってくる、その光はさながら世界に光をもたらす・・・かもね?
・・・みたいな始まり方で所属勢力を決めて、平和式典で区切りつけて一年すごしてみたいな、恋姫の続編出ないかな?というか、長々と書いたけど、要は続編のゲームをBaseSonさん出して下さい。っていう内容です。
こんな設定でよかったらTINAMIの作家の皆さま続き書いて頂けないでしょうかね・・・
自分じゃ、もう、力付きますんで・・・
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魏アフター?途中で力付きました。御免なさい。
他の作品とのすり合わせを行い中( ..)φメモメモ