No.1143984

ウイークエンダー・ラビット ~パーフェクト朱墨の山~ 19.具体的に聴きに行こう!

リューガさん

今日は、軽トラを水路にはめた
引っ張りだすのに時間食った

2024-05-08 21:11:00 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:120   閲覧ユーザー数:120

 周りが騒がしく、うれしそうになってきた。

 そうだった。

 今日、私が動画を完成したのと、昨日のコンサートの成功を祝して、打ち上げだ。 

 近所の喫茶店で、ささやかなパーティー! モリあがる!

 けど、私は同じ気分になれない。

「うさぎ、何で掃除ロッカーの前でかたまってうなってるの?」

 ツッコまれた。またアンナだよ。

「あのロボルケーナとやらのこと、気になる?」

 分かっちゃうんだ。

「そりゃ、あんたのこと良く見てるからね」

 ありがたい、と言うべき物なのかな。

「私が勝手に面白がってるだけ。

 気にするな」

 そう言うもの、なのかな?

 私たちの様子に、周囲も気づき始めたみたいだよ。

「アンナ、うさぎ、今日は掃除いらないんじゃないの?」

 続いて。

「「「そうだそうだ」」」

 大合唱。

 参加していないでコンワクしてるのは、2人だけ。

 しのぶ、みづき。

 見ておきなさい。

 シャイニー☆シャウツはこういう時に一番団結するの。

 

「僕は、お先に失礼したいんだが」

 帰りたいのは白部長、シャイニー☆シャウツにもいる。

「いいよな、パーティ行けるやつは」

 夜間部組もいる。

「俺はこれから授業だ」

 昼間働いて、夜勉強する人たち。

 その合間をぬって、参加しているんだ。

「何をおっしゃるっす!」

 筋金くんが叫んだ!

「こっちこそ、お世話になったっす!

 そんなあなたたちにこそ、打ち上げはふさわしい!

 我々は、変なものがでないか、調べに行くっす! 

 問題なければ、お礼としてお持ちするっす!」

 その答えに、白部長たちは満足したみたい。

「いいね、楽しみだ」

 

 今日はみんな、私のアフレコを見てるかゲームしてただけだ。

 この後のために、メイクしてるのもいる。

 私がロッカー前にいるのは、いつものクセで。

 だけど・・・・・・。

「ごめん。私、行きたいところができた」

 ええっ、とまた大合唱。

「ロボルケーナのこと、そんなに気になるの?

 呼ばれてもいないのに行くの?」

 アンナ、達美さんと武志さんは、呼ばれてもこっちに来れないんだよ。

「それに、朱墨ちゃんのメンツもつぶしてるから?」

 それもあるね。

「なになに、なんの話し?」

 フンイキでさっしたのか、月島さんが聴いてきた。

「昨日あったムカツク暗号世界貴族さまが、今日もムカツクことしてる。って話し」

 アンナ、言い方!

「それに、うさぎちゃんが行かなきゃいけない事情ができたの?」

 ハッキリ言えば、ない。

 別に騒ぎにもなってないんだし、抗議の手紙一枚ですむことかもしれない。

 だけど・・・・・・。

「相手は、仕事がなくても自分で作る、暗号世界貴族ですよ。

 うさぎがこんな近くにいるのに顔もださないなんて、本気を疑われるかもしれない」

 アンナ、そんなに私の考えを読まないで!

 ケンカゴシに解釈しないで!

「なるほど!」

 分かっちゃうんだ。筋金くん。

「もうバカな仕事をさせないために、ガツン、と言うわけっすね!」

 意味的にはそうだけど。

 なんとも痛快そうに言われると、まちがえたような気になる。

 何でだろ?

「しのぶちゃんとみつきくんは、連れていくっすよ。料理のテイクアウトもたせるっす」

 よかった。

 さすが私の信頼したイラストレーター、筋金くんだ!

「じゃあ、あとよろしくね。

 私の分まで楽しんでね!」

あれっ、そういえば・・・・・。

 

キーンコーンカーン

 

「ヤバッ! もう5時半だよ!」

 そうだね。

 夜間部はこれからはじまるんだ。

「遅いかもじゃん!」

 かけだす夜間部組。

 私も鞄を引っ付かんで、その流れにのった!

 流れのなかで、電話をかける。

 プロウォカトルに、公用車で迎えにきてもらう。

 これはきっと仕事になるし。

 

(そう言えば)

 前に、ロボットのパイロットなのに車の運転ができないのは、日本社会のいびつさだと考えたことがあった。

 

 これから、家に帰って着替える。

 いくら制服が学生さんの一番の正装でも、2日連続。しかも汗まみれはマズいだろうね。 

 向こうに着いてから門前払いされても、かまうもんか!

 こっちは2日連続のプンプン怒りモードなの!

 姿を見せるだけで、ムカツク暗号世界貴族さまを震え上がらせてやる!


 
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