No.1141200

【サイバ】姉妹【交流】

Dr.Nさん

Special Thanks 尾岸元さん

魔法ちょうちん https://www.tinami.com/view/738956
茶トラぬい先生 https://www.tinami.com/view/758041
      旭 https://www.tinami.com/view/1135281

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2024-03-27 20:31:06 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:157   閲覧ユーザー数:147

夜7時20分、居酒屋あい。

 

魔法ちょうちんと茶トラぬい先生が、4人掛けのテーブルの片側に座っている。

 

茶トラぬい先生「(しかし二人とも遅いな)」

魔法ちょうちん「(だな。半になったら電話入れてみるか)」

 

ガラッ!

 

アイ「いらっしゃい!」

旭「すみません遅くなりました!」

魔法ちょうちん「(お、来たようだな)」

茶トラぬい先生「(おーいこっちだこっち!)」

旭「本日はお招きいただきありがとうございます!」

魔法ちょうちん「(こちらこそご足労感謝するよ。まさか警察の寮で酒盛りするわけにもいかないからな)」

ひろみ「お前らが誘ったんだから、今日は当然お前らのおごりだろうな?」

魔法ちょうちん「(んなこた分かってるよ! ママー、とりあえずジョッキ4つと、あと料理適当に持って来てー)」

アイ「はいよー!」

魔法ちょうちん「(それにしても遅かったな。何かあったのか?)」

ひろみ「いや、駅前のタクシー乗り場から乗ったんだけどよ、それがひどい運転手でさ」

魔法ちょうちん「(ひどい運転手?)」

茶トラぬい先生「(どんな風にひどいんだ?)」

ひろみ「まず、客が近づいてきたのに、スマホに夢中で全く気付いてくれねえ。何度もウインドウを叩いて『すいませーん!』と言ってやっと気付いてもらえた」

魔法ちょうちん「(スマホに夢中かよ!)」

茶トラぬい先生「(でもそれって業務用のアプリとかじゃないのか?)」

ひろみ「いいや、ウインドウ越しに見たんだけどよ、あれはどう見ても個人的なSNSへのポストだったよ」

魔法ちょうちん「(うわ)」

茶トラぬい先生「(仕事中にそんなことすんなよ…)」

ひろみ「おまけに道を間違うし。俺がそれ指摘したら、『私、最近よその街からこっちにやって来たもので。すみませんヘッヘッヘ』って愛想笑いしてたけど、あれはメーター稼ぐためだぜ絶対」

魔法ちょうちん「(ハズレだったな)」

茶トラぬい先生「(だな。まあそんな奴は早晩事故を起こすんじゃね?w)」

魔法ちょうちん「(そういう奴に限って、自分の方が過失割合高くても逆ギレしそうだw)」

ひろみ「俺もそう思うw」

旭「まあまあ、もういいじゃないですか済んだことですし」

アイ「はい、ジョッキとお料理お待たせ」

魔法ちょうちん「(ありがとうママ。では乾杯するか。コスプレ刑事Hの高視聴率を祝い、主演女優旭ちゃんのますますの飛躍を祈って、カンパーイ!」

三人「カンパーイ!」

 

カチン!

 

四人「ぷはー、んめー!(おいしいー!)」

魔法ちょうちん「(さて、次はどうしよう? まだ寒いし熱燗にするか)」

茶トラぬい先生「(じゃ俺も熱燗で)」

旭「ボクも熱燗お願いします」

ひろみ「俺、麦焼酎お湯割り」

魔法ちょうちん「(ホント空気を読まない奴だなお前は)」

ひろみ「悪かったな!」

魔法ちょうちん「(ママー、熱燗と麦焼酎お湯割りお願いー)」

アイ「はいよー!」

 

アイ「はい、熱燗と麦焼酎おまたせ」

魔法ちょうちん「(ありがとう)」

茶トラぬい先生「(しかし何だな。一緒に暮らし始めてますます二人似てきたな。まるで双子の姉妹みたいだ)」

魔法ちょうちん「(だな。がさつな元男の姉とおしとやかな妹の姉妹だ)」

ひろみ「だから悪かったなっ!」

旭「ところがそうおしとやかでもないんですよw ボク、子供の頃から体を動かすのが大好きで、いつも外を走り回ってましたから」

魔法ちょうちん「(ほう)」

旭「戦隊ごっこも大好きでしたし」

魔法ちょうちん「(戦隊ごっこか。男の子だったら誰でも一度は通る道だけど、女の子がそれとは珍しいな)」

茶トラぬい先生「(ピンクかな? それともホワイト?)」

旭「いえ、レッドです。男の子を5人ぐらい従えてリーダー張ってました」

魔法ちょうちん&茶トラぬい先生「(ファッ!?)」

旭「あと男の子に混じって野球とサッカーもやってました。4年生になってから野球のリトルリーグのチームに入ったんですが、4番でピッチャーやってました」

魔法ちょうちん「(それは凄いな!)」

茶トラぬい先生「(でもリトルリーグって女の子もOKなん?)」

旭「はい、うちのチームはOKでした。ある試合でライナーが股間を直撃したことがあるんです。かなり痛かったけど、ギリギリ我慢出来たから、そのまま送球してアウトにしました」

魔法ちょうちん「(あー。男子だったら気力でファーストに投げた後、その場に崩れ落ちる奴だw)」

茶トラぬい先生「(脂汗ダラダラ垂らしてなw)」

旭「ベンチに戻ってから、他の子に『お前、股間直撃されてたけど大丈夫?』と聞かれたんで、『ボク女だから男の子程ではないよ』って答えたらみんなものすごく驚いてましたw 監督さんはもちろん知ってましたけど、髪も短かかったし、チームメイトの子たちは全員ボクのことを男の子だと思っていたみたいです」

魔法ちょうちん&茶トラぬい先生「(わっはっは!!)」

旭「だからボク、子供の頃からアクションの出来る女優になるのが夢だったんです。今、ようやくその第一歩を踏み出せて、毎日が本当に充実しています!」

茶トラぬい先生「(アクションの出来る女優か。戦うスーパーヒロインものとか出来たらいいな)」

魔法ちょうちん「(いいなそれ! よし、今度俺から獣映の偉いさんに話をしてみるとするか)」

旭「本当ですか!? うれしい!」

魔法ちょうちん「(どういたしまして。それはそうとひろみ、お前も実は女だと分かった時、周りから驚かれたことがあるんじゃね?)」

ひろみ「ああ、あったさ。色々あったんだよ……(遠い目で焼酎を一気にくいーっと飲み干し、グラスをテーブルにドンッ!)

…ママ、焼酎おかわり!」

 

 

=END=

 

 

 


 
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