天空カルチャースクエア。
ここには数々のレトロゲームが並び、ゲームオタクたちが毎日のように訪れてはハイスコアをたたき出している。
また、初心者や地元の子供たちも訪れ、暇つぶしにゲームを楽しんでいく。
そんな中、とあるゲーム台に見覚えのある面々が。
≪PLAYER 1 GAME OVER≫
≪INSERT COIN TO CONTINUE≫
「……あー、惜しいっ!!あと少しだったんだけどな……」
横スクロールシューティングゲーム『アストロファイヤー』をプレイしていたのはドラゴ郎こと龍野吾郎。
「なんや自分。ホンマモンの銃はまるっきり撃たれへんのにシューティングは得意なんかw」
「ちょっとテムナwwww」
傍らに立っていた飯田橋ミウと天満橋テムナがからかう。
「もう、余計なこと言うなよ!……くそっ、連コインだ!!」
ハイスコアをたたき出し、あと少しでクリアだっただけに悔しさをかみしめつつ連コインするドラゴ郎。
と、そこへ……。
「やってるね~ドラゴ郎もw」
やってきたのはドラゴ郎の姉・龍野須羽だ。
「あ、スゥさん」
「スゥさんはこのゲームやったことあるんか?」
「あたしを誰だと思ってるのさ。自他ともに認めるさすらいのゲーオタ女子だよ?」
「「あははw」」
和気あいあいとした雰囲気の中、歓喜の声が上がる。
「……ぃよっっっっし!!!最終ステージ撃破っ!ネームエントリーしちゃおうっと。『DR5』っと……」
ハイスコアを達成し、喜びに浸るドラゴ郎を見つめる一同。
「いやしかし……うちの弟も才能あるなあ」
「あの子別段オタクってわけでもないのにここまでやるとは……」
「入り込んだらのめりこむタイプのゲーマーやなあれは……」
それから数分後。
「随分と熱が入っているでござるな」
「あ、部田社長に八木副社長」
さらにやってきたのは部田・八木と『スターランダーII』の面々。
プレイを終えたドラゴ郎が一言。
「それにしてもゲームバランス的に仕方ないと思うんだけど、STGの敵攻撃ってけっこう強すぎるよね……」
「あ、それ思った」
「まぁ、残機制のゲームでは必然的にそうなる傾向が多いでござるな」
「ライフ制のSTGもあるにはあるのでござるが……こちらはライフが0の状態で撃墜されると終了でござるからな」
その話を聞いていた白峰カケルとエリザ・トンプスンが言う。
「……うん、私たちの世界も残機制だからね、一発攻撃が当たるとドカンなのよ」
「Yes……だからワタシたちも命がけってワケ。Die Hardなのヨ」
「あ、そうなんだ」
「ゲームキャラの意見を聞けるんは貴重な機会やね」
「ちなみにもし攻撃を受けたらどうなっちゃうの?」
そんなミウの質問に、函南リンダと穴守ゆうこはしばらく悩んだのちに答えた。
「……ほら、取説読めばわかると思うけど、あたしらってマシーナリーに改造されてるわけよ」
「そうなんですよ。それで体内にある動力炉のおかげで空が飛べたり、ショットが打てたりするんですね」
それにカケルが続く。
「で、ここからが本題なの。敵の攻撃って謎に貫通力があるからバトルスーツとか皮膚とかを貫通して内部メカに突き刺さるわけ」
「ひぃっ!?」
「しかも胴体は無防備に近いから、動力部にもろにビームを食らうの。しまったと思う間もなく爆発よ」
「思い出しただけでScary……内部のEnergyが身体の内側から弾けてワタシたちはバラバラになっちゃう……」
その話を聞くや、一気に震え上がるミウとテムナ。
「かっ!考えたくもないっ……!」
「やめてくれー!ウチらまで怖なってきたぁ!」
それをよそに、ドラゴ郎はカケルたちに話しかける。
「……そう考えると、君たちはこっちにきて耐久値が上がってるようなものか」
「まぁ、向こうの世界だと一発当たれば爆死だからね。そういう意味ではよかったかもw」
「そのくせイザベラはあたしらの攻撃が何発当たってもなかなか爆発してくれねーし」
「なんで防御スペックがCheatなんですかネ……」
「ラスボスだからって耐久値盛りすぎじゃないんですか?ねえ?」
その頃、カルチャースクエア内の喫茶店でコーヒーを飲んでいたイザベラとアリシア。
「ぶえっくしっっっ!!!」
「なーにくしゃみしてんのよあんたらしくもない。そもそもあたしらって機械生命体でしょ?」
「いや、これ風邪とかそういうのじゃないんだよね……なんだろう、なんか悪寒が」
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謎っていうほど謎じゃない?
◆出演
ドラゴ郎:https://www.tinami.com/view/740498
ミウ:https://www.tinami.com/view/757378
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