No.1138567

精鋭なる横須賀艦隊

戸川さん

吹雪、横須賀に保護される

艦娘の口癖や提督の呼び方が曖昧だったり、分からない艦娘がいるので間違っていてもご容赦ください

2024-02-13 02:29:55 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:88   閲覧ユーザー数:88

演習から3日後

 

鎮守府近海

今回、遠征にでいた神通、五十鈴、時雨、夕立、村雨の5人は帰る途中で大破した艦娘を見つけた。

 

「大丈夫かい?」

 

「あ、あなた・・・達は?」

 

「横須賀鎮守府所属の第二水雷戦隊よ。」

 

「わ、私は・・・館山基地所属の吹雪・・・です」

 

館山基地所属の吹雪・・・その艦娘がそう伝えると吹雪は気を失った。

 

「どうする神通?」

 

「提督に相談してみます。・・・こちら第二水雷戦隊旗艦神通です。横須賀へ戻る途中で大破した館山基地所属の吹雪と遭遇。彼女の怪我は酷く、少し会話した後に気を失ってしまいました」

 

『分かった。ドック及びに入渠の準備をさせておく。第2水雷戦隊は、吹雪を連れて帰還せよ。』

 

「はっ!・・・五十鈴さん吹雪さんをお願い出来ますか?」

 

「任せといて」

 

そう言い五十鈴が吹雪を背負うと横須賀への帰路を急いだ。

 

 

執務室

 

泰治郎達が今後の方針を話していると、無線がなった。

 

「戸村だ。どうかしたか?」

 

『こちら第二水雷戦隊旗艦神通です。横須賀へ戻る途中で大破した館山基地所属の吹雪と遭遇。彼女の怪我は酷く、少し会話した後に気を失ってしまいました。』

 

「分かった。ドック及びに入渠の準備をさせておく。第二水雷戦隊は、吹雪を連れて帰還せよ」

 

『はっ!』

 

「二水戦が大破した館山基地所属吹雪を保護したようだ。妖精さん!修復剤を使っても良いから入渠の準備とドックの準備を頼むよ」

 

「かんむすのききは、ほうっておけないのです」

 

「わかりました」

 

どこからもなく現れた妖精たちがドアの方へ向かっていく。そばにいた鳥海がドアを開けると一斉に「ありがとうございます」と言って飛び出していった。

 

「大半が俺の連れてきた妖精さん達だか、だんだん増えてきたな」

 

「みんなごはんくれるしたのしいって」

 

「それに、けんぞういがいならかいぞうなどは、じゆうにできるのでほかのなかまたちをよんできてくれるのです」

 

必死に話しかける妖精達が可愛く、人指し指で撫でてやるとキラキラ輝いてドックの方へと向かった。

 

「大淀、神通達と協力して吹雪を入渠させる準備を手伝ってやってくれ。それと二水戦には、今回の報告は不要だと伝えてくれ」

 

「わかりました」

 

大淀が出て行き鳥海も休憩の為出て行った為、執務室は、泰治郎と修一、愛宕だけどなる。

 

「泰治郎・・・」

 

「ここの子達はいい子ばかりだ。間宮が大変な時は、手が空いてる子が自ら手伝いをしたりしている。文句を言わずに赤城姉さんの猛訓練を文句も言わずにこなしている。ここの子達には仲間を失う辛い思いを二度とさせたくはない。横須賀にいる艦娘達は、俺の家族だから。」

 

「馬鹿ね。1度反乱を起こされれば、人間になすすべもないのに。深海棲艦に蹂躙され、救世主だ。救いの神だってもてはやしていたのに、今では自分達が護国の英雄になったかのようね。」

 

「一部の馬鹿な提督達が反乱を起こされてはたまらんと、洗脳を施したんだ。私や友人の東郷のおじさんや永野のおじさん元提督で、友人の堀川三郎と今は、亡き戦友にして泰治郎、君のお父さんでもある戸村泰次が反対したんだ。人間に寄り添う艦娘達を裏切る行為だとね。結果的にそれが引き金となり海軍は親艦娘派と反艦娘派に分裂した。そして、その争いに巻き込まれ、君のお父さんは反艦娘派の連中に殺害された。そして、艦娘は、今なお弱い立場にある。それでも、私は泰治郎や君の同期の西村少将、村田少将、秋山少将、藤原大佐、逸見大佐そして今回の広瀬中佐や上村大佐のように艦娘に寄り添う提督は、貴重だ。私はそんな提督こそ、真の提督だと思っている。何より泰治郎。君はお父さんにそっくりだ。君のお父さんも艦娘第1主義だった」

 

泰治郎と愛宕に頭を下げる。

 

「父さんが艦娘の事を考えているのはわかってるから今回は許してあげる」

 

「しばらくは横須賀の立て直しに全力を注ぎたい」

 

「資材関係を含めて必要な物資があれば遠慮なく言いなさい。横須賀は、復興途中で資材や物資がたくさん必要だからね。」

 

「あぁ、ありがとう。おやっさん。重巡は、摩耶、最上、鳥海がいるから何とかなるが戦艦が扶桑のみで火力面が不足、軽巡が神通と五十鈴が実戦に行けるけど名取と阿武隈は、鍛錬途中で実戦参加はまだ不可能。駆逐艦は、雪風、夕立を中心に時雨、村雨が実戦参加可能、如月、卯月、皐月が実戦は不可能でも近海警備に動員が可能。空母は翔鶴と瑞鶴がいるが旗艦を任せて安定して出撃ができるのが瑞鶴のみ赤城姉さんは、大作戦でもない限り、旗艦を務める第1艦隊の出撃はせず他の艦娘の鍛錬を行って、少しでも練度を早く上げる事と火力面での強化、空母の増員が最優先と言っていた。その、考えは俺と一致している」

 

「ふむ、その辺の資材は工面しよう。後日、横須賀艦隊の強化も踏まえて補助する。それから・・・」

 

その後、愛宕も含め3人は吹雪を連れて大淀が戻るまで今後の方針を話し合っていた。

 

 

「じゅんびできたよー」

 

「いつでもだいじょうぶです」

 

「ありがとう。妖精さん。もうすぐ帰って来るそうです。」

 

・・・

 

待つこと数十分日がくれてきた水平線に吹雪を背負った五十鈴を中心にした神通達が戻ってきた。神通達は少し疲れた様子で陸に上がると艤装を下ろし、吹雪の艤装も外し始める。

 

「おかえりなさい。・・・お疲れ様でした。それと、提督が今回遠征報告は、しなくて良いとの事です」

 

「ただいま。そうですか。それより、入渠施設とドックは使える?この子を入れたいし、私達も寒いから入りたいんだけど」

 

「はい。すぐに入れますよ。神通さん達も入ってください」

 

吹雪は身体中ボロボロだった。出血も酷く、艤装も海上に浮かんでいられたのが奇跡と呼べるほど大破していた。ぐったりとして息遣いも荒い。早く入れてあげなければ。

 

艤装を外し終わった神通から吹雪を受け取ると入渠施設へ急いだ。時々咳き込み偶に血を一緒に吐き出す事もあった。

 

「吹雪ちゃん、しっかり!大丈夫、もう治りますからね」

 

入渠施設に着くとボロボロだった制服をハサミで切ってゆっくりと湯船に吹雪を入れる既に修復剤が入れられていた事もあり、吹雪の傷は次々と癒えていった。しかし・・・

 

「消えない傷?・・・時雨ちゃんや村雨ちゃんと・・・同じ?」

 

「う、ううん・・・こ、こは?」

 

「横須賀鎮守府ですよ。遠征から帰る途中で第二水雷戦隊があなたを発見、保護して連れてきたんです。」

 

「そ、そうですか・・・私、助かった・・・んですか?」

 

「その通りです」

 

「え、神通さんいつの間に?」

 

先程まで誰もいなかったはずの後ろにいつの間にか神通も立っていた。

 

「あ、ありがとうございます。・・・それで、私は・・・どうなるのでしょうか?」

 

「原則的には、所属してる鎮守府や基地、泊地吹雪さんの場合は、館山基地に帰還していただく事になります」

 

「それより、駆逐艦のあなたが1人であんな所にいたのですか?」

 

「し、司令官が敵艦を沈めて来いってば、爆弾を渡されて・・・一緒に出撃させられた睦月ちゃんや夕立ちゃんは敵艦に着く前に雷撃で轟沈して、私の爆弾も敵の砲撃に・・・あ、当たって爆発したんですけど・・・い、威力が小さかったみたいで轟沈は、しませんでした。ですが、航行不能だった事、爆発で大破していた事もあり、敵は私が轟沈したと思ったんだと思います。」

 

あまりの内容に神通と大淀は絶句した。今の話が本当だとしたら館山基地の提督は艦娘に特攻作戦を強要している事になるからだ。さらに吹雪は泣きながら言った。

 

「わ、私、あそこには帰りたくないです・・・もう、殴られるのも、熱湯をかけられるのも・・・嫌です」

 

大淀は服が濡れるのも構わずに吹雪を抱きしめた。泣きながら、理不尽に暴力を受けていた事、自分の姉妹達が暴力を振るわれないように耐えていた事を話した。以前のここと変わらない。怪我をしても入渠させて貰えず結果、時雨と村雨には消えない傷跡ができてしまった。いや、ここにいる艦娘全員が目に見えない傷を大なり小なりおっている。どうして、そんな事をする人物ばかりが提督をしているのか。大淀もますます、人間を信じる事ができなくなっていた。食堂で、少し休憩させてから眠らせようとしたがなかなか、眠らない為、明石の睡眠薬を飲ませてようやく眠りにつく事ができた。

 

「白雪ちゃん・・・叢雲ちゃん・・・だ、大丈夫・・・だから、ふ、二人は安心してね」

 

うなされているのか、吹雪の寝言に大淀はその場に座り込んで涙を流した。

 

夜が更けていく。入渠施設から上がった吹雪の体には入渠施設へ入れても消えない傷跡ができていた。村雨や時雨と同じである。いや、彼女場合は火傷のようだか。服が無かった為、大淀の服を貸したが少し大きく首や肩の傷跡が見えてしまっていた。食堂で休憩している時に吹雪は、毎日のように熱湯をかけられていた事、そのまま放置されていた事、抵抗すれば白雪と叢雲にも同じ事をすると言われていた事、結果痒くなったり痛かったたりと寝れない夜が続き落ち着いた頃には、入渠しても消えない跡が残った。

 

(貴様のようなブスには、お似合いだな)

 

そう言われ、白雪や叢雲に見つからないように部屋で泣いていた事を話していた。すると、神通が突然立ち上がると「そこの提督を殺してきます。」そう言い部屋から飛び出して行くのを慌てて止めたりしていた。

 

そんな出来事があった翌日。

 

吹雪は、目が覚めると大淀から借りた寝巻きから見える首や肩の部分の火傷の跡が見えているのが気になった。その火傷の跡は首や肩だけとはいえ、そこから胸や腹部繋がっているのが予想しやすかった。・・・こんな醜い体じゃあ・・・。肩を落として食堂へ行くとそこには大淀がいたが他の艦娘達はいなかった。聞けば神通は、執務室に行っているが他の艦娘達は寝ていたり、朝食を済まして自主練に励んでいるという。

 

「それでは、少し早いですが提督に挨拶をしに行きましょう」

 

吹雪は時計を見た。現在は0700。館山では遅い時間である。そういえば、他の艦娘はまだ寝てる子達もいると言っていた。吹雪は大淀に聞いてみたくなった。

 

「あ、あの・・・」

 

「どうかされましたか?」

 

「館山では遅い時間です。・・・それで・・・」

 

大淀は合点がいった。

 

「横須賀は、8時までに朝食を取れば問題ありません。それに、遠征や鍛錬が始まるのが0830ですので、それまでは自由時間ですよ。まぁ、秘書艦の私や鳥海さんは違いますがね。」

 

大淀の解答に吹雪は唖然としていた。館山では考えられない事だった。

 

・・・

 

「吹雪を元の基地に帰す気はない。あの子は横須賀で引き取りここで面倒を見る。見ただろ?おやっさんあの火傷の跡のような傷跡を。あんなの見たら、はい、さよならなんて出来るわけないだろう。」

 

吹雪と大淀が執務室に入るなり泰治郎の放った言葉がこれである。泰治郎は、入ってくる時に見えた火傷の跡を見逃さなかった。

 

「しかしだ、艦娘は基本的に所属してる基地や泊地に戻すのが決まりだ。双方の提督同士の合意がないのに動かしたのなれば、軍規の範囲を超えてしまう。事情をはっきりさせない事には私にはどうにも・・・」

 

「事情ならば、昨日聞きました。これから報告しようもしていた所にお2人がいらしたので、伝える事ができないでいました。」

 

そう言い神通は、吹雪から聞いた事を全て伝えた。それを聞いた瞬間泰治郎が激昂した。

 

「クソ野郎がー!!・・・おやっさん、やっぱり吹雪を向こうに戻すのは反対だ!」

 

「だ、だかな・・・」

 

「私もその子をあちらに返すのは反対だわ。どうしても戻すというなら、父さんとの縁を切ってこっちで艦娘達の練度を高めて過ごそうかしら」

 

「愛宕、待ってくれ・・・その条件は・・・」

 

修一は苦虫を噛み潰したような表情で愛宕を見る。愛宕は、笑っていたが目が笑っていなかった、つまりは本気だ。

 

「私、本気で怒っているのよ。できるなら館山基地の提督を殺したい所だもの。ただ、あの子を戻すというなら、二水戦の子達が見つけた時点で沈めてあげた方が楽だったのかもしれないわね。泰治郎君、あの子をお願いして良い?」

 

「もちろんだ。こっちは大歓迎だからな。」

 

この時点で味方がいないと悟った永田司令長官はため息を着いた。

 

「そうだな。横須賀の二水戦が到着した時には誰もいなかった。といえば吹雪君は轟沈した事になるね。そういう報告を大本営から伝えよ。同時に、横須賀で、建造を行い吹雪君の建造に成功したと報告書を貰うとしよう。そうすれば、館山の吹雪君は、残念ながら轟沈した。そしてたまたま、横須賀で吹雪君の建造に成功した事になって辻褄も合うね。」

 

「おやっさん・・・」

 

「ん?あ、最近激務であまり眠れていなかったからね。つい大きな独り言が出てしまったよ。今のは聞かなかっか事にしてくれ。」

 

「父さん・・・ヘタクソ。でも良いかもしれないわね。案としては、アウトよりのグレーだけどね。吹雪の事を思えば、全然いいわ。」

 

「ハハハ。・・・この事はくれぐれも内密にね?泰治郎も。」

 

「ああ、それならすぐにでも吹雪建造の報告書を書いて大本営に送らないとな。」

 

「うむ。そうしてくれ。」

 

その時は、泰治郎と修一揃って悪い顔をしていた。その顔を見て愛宕は呆れ、大淀は可笑しそうにクスクスと笑っていた。なお、当事者の吹雪と来たばかりの鳥海は、事態が飲み込めずポカンとしていた。

 

「さて、そういう訳で今日からお前はここの鎮守府所属になる。この事は、横須賀鎮守府と永田司令長官そして、愛宕姉さんだけの秘密だ。決して外部で言わないようにね。あくまで、うちで建造して生まれた吹雪って事でよろしくな。」

 

「えっ!?は、はい・・・」

 

突然の事に声が裏返る。チラリと大淀の方を見る少し可笑しそうにクスクスととまだ笑っていた。そして吹雪は、気づいていた少し後ろにいた鳥海の方を見ると、目を見開いて驚いた表情をしていた。

 

「し、司令官さん。そのような事が見つかれば司令官さんが罰せられてしまいます!」

 

「鳥海も途中から聞いていただろう?なら、みんなが話さなきゃ良い。もちろん、吹雪の意思次第だけどな。もちろん、帰りたいと言うなら帰す。どうだ、吹雪。もちろん、滅茶苦茶な事を言っているのは承知している。うちに残る気はないか?」

 

「え?あ、の・・・そ、のー・・・あぅー」

 

恐ろしい現実しか知らない吹雪からすればここに残っても何をされるか分かったものではないために、二つ返事ができないでいた。

 

その態度に信頼されていないなと泰治郎は、思った。無理もない。向こうで何があったのかは神通からの報告を聞く以前に吹雪の体にある傷跡を見れば容易に予想がついた。ここで、吹雪が帰ってしまえば今度こそ取り返しがつかなくなる。まさに八方塞がりだ。

 

「提督!」

 

「司令官ー」

 

「司令官!」

 

そう頭を悩ませていると足に衝撃共に如月、卯月、皐月が絡みついてきた。いや、如月は後ろから抱きついていた。泰治郎は、悩みを頭の隅へ追いやり笑顔で3人の頭を撫でていく。

 

「おはよう、如月、皐月、卯月。今日も元気だな。」

 

「もちろんよ。」

 

「今日は遠征に出るの?出るならボクを入れてよ」

 

「うーちゃんは非番だから遊んでほしいぴょん」

 

「今日は遠征はないぞ。それと、午前中に終わらせないといけない書類が多いからな。遊ぶなら午後からな。それと、如月一旦降りてくれ。この体制はさすがにきつい・・・」

 

吹雪は、夢のような光景を見ていた。司令官に飛びつくという発想がまず思いつかない。それでいて、頭を撫でて貰って司令官も笑っている。みんなが幸せそうだった。大淀や鳥海もクスクスと笑っていた。

 

「しれー!おはよございます!」

 

「おっはようございます!」

 

「おはようございます」

 

「おはようございますっぽいー!雪風ちゃん達ずるいぽい!夕立もぽい!」

 

「おはようー、泰治郎。ってか、くちくーども、朝から元気良すぎー」

 

司令官に群がる駆逐艦とそれを呆れた表情で見ながらも笑っている北上。それを吹雪は、羨ましそうに見つめていた。

 

(いいな・・・私も・・・そんな事・・・したいな・・・)

 

「ん?君は吹雪だよね?僕は時雨だよ。ここに吹雪は、いなかったはずだから、救助艦かな?・・・その首の傷・・・」

 

「あっ!」

 

時雨に言われて慌てて隠すが、大淀から借りた寝巻きは大きく上手く隠せていなかった。

 

「もう、時雨。それを女の子にいきなり言っちゃダメだよねぇ。私は村雨。よろしくね。」

 

元気よく挨拶してくる村雨という駆逐艦

 

「吹雪は・・・提督に酷い目に遭わされたんだよね。なら、信用出来ないのもわかるよ。でも、ちょっとずつで良いから提督の事を信用して欲しい。いきなりとは言わないからさ。」

 

「おはよう。村雨、時雨。2人とも吹雪に挨拶はできたか?」

 

「提督、おはよう。うん、いろいろとね」

 

「そうそう。いろいろです」

 

「そ、そうか。それより、お前達は朝食を食べたか?」

 

「実は、寝過ごして食べてません。」

 

「如月達も食べ損ねたみたいだから、何か作るけど食べてくか?」

 

「本当?」

 

「いいのかい?」

 

「もちろんだ。北上も食べてくだろ?」

 

「もちろんだよー」

 

こうして、泰治郎は自室に備えてある冷蔵庫にあった卵と食パンでフレンチトーストを人数分作り食べ終わると業務を開始した。(さらっと、永田や愛宕も食べて満足そうに帰って行ったが・・・)

 

なお、午後に翔鶴の様子を見に行ったら翔鶴に手の甲にキスをされそれを見た瑞鶴によって夕食の時間まで艦載機に追い掛け回される事態となった。その光景を見た艦娘達は疑問に思った。なぜ、普通の人間である提督が艦載機から逃げ切れているのか?

 

・・・・

 

夕食。吹雪は、初めて食べる白米に味噌汁、ハンバーグの美味しさに涙を流して食べ進めた。

 

全員でご馳走様をしてから泰治郎は執務室で残りの書類を片付けた


 
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