私はある事を思い出そうとしていた。
自分の記憶の中で最悪にして最高の思い出を・・・
そう、あの出来事は一刀さん達の所で修行し始めてから丁度半年と言った所だっただろうか・・・
私と蓮華ちゃん、華琳ちゃんの三人が訓練着に着替えてサバイバルナイフと言う小刀を装備するよう言われて訓練場に集められた。
「これから何をするんだろう?」
私はそう一人呟いた。
「解らないわ・・・唯言える事はあの四人がまたろくでもない事考えているのは確かね」
蓮華ちゃんは私の呟きに反応した。
「・・・どんな事やらされるのかしら・・・想像したくないわね」
華琳ちゃんも同じ意見らしい・・・
暫く待っていると、一刀さん達が現れる。
「さて、君達には馬車に乗ってもらう」
突然そう言われ私達は困惑しながらも馬車に乗り込んだ。
馬車に揺られる事2時間、私達は絶壁のある所まで辿り着く。
本当に何する気だろう・・・
私達はこれから起こる事に訳の解らない恐怖に怯えながらその時を待った。
「さて、君達の試験を行う」
「「「試験?」」」
私達は、一刀さんの言葉に同時に答える。
徐に一刀さんは答える。
「君達を今から崖下にある樹海に放り込む。生きて明日までに帰ってくることが試験の合格だ」
はあ!? 今何と仰いました!? この人!?!?
崖下の樹海に放り込む!?
死んじゃうでしょ!! そんな事したら!!
「と、言うわけで・・・ハウゼン」
ハウゼンさんは刀を抜き放ちそれで大地を切り裂く。
ん、何か師匠達の身長が高くなっている・・・
な~んだ・・・崖が切り離されただけか・・・
じゃね~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!
落ちる!! 落ちるよ!! 私達が落ちるよ!!
「逝ってらっしゃ~い」
「気を付けて逝ってくるのよ~」
「頑張って逝ってこいや~」
「逝ってこいよ」
「「「字が違う~~~~~~~~~~~~!! イヤ~~~~~~~~~~~~~~!!」」」
私達はこうして樹海に叩き落とされたのです・・・
「いったたた・・・・皆さん生きてますか・・・?」
私の質問に全員答える。
「・・・何とか・・・」
「私も・・・生きてるわ」
よかった・・・全員生きてるみたいだ。
私達は辺りを見回すそこは大きな木が生い茂る正に秘境だった。
見上げると空が見えないほどだ・・・
「如何しよっか・・・」
呆然と私は呟くしかなかった・・・
私達は暫く歩き回るがある事に気付く・・・
方向感覚が無くなっている事に・・・
「皆・・・気付いてる・・・?」
私の問いかけに皆は答える。
「・・・ええ・・・私達、何処にいるのか解らないは・・・」
「方向感覚が既に麻痺している。コンパスもご覧の通りよ」
私は華琳ちゃんのコンパスを覗き込んだがコンパスの針は回転して方向を定めていない・・・
「コンパスの意味が無いわね・・・」
華琳ちゃんの言う通り、最早コンパスも意味を成さない。
その時だった・・・草叢がガサガサ揺れる音が不気味に響いた・・・
「な、何?」
私はこの薄暗がりと方向感覚の麻痺、心細さで既に恐怖していた。
余計に音が森の影響からか、反響して響くから怖さを倍増させる。
その時、黒くて大きな毛玉が私の視界に飛び込む。
「「「く、熊~~~~~~!!」」」
唯の熊じゃない、大きさは5メートルはあろうかと言う程のデカさの熊が前足を宙に浮かせ襲いかかってきた。
は、速い!? 私達の全速力と同じくらい!?
「■■■■■■■ーーーーーーーー!!」
何かこの世のものとは思えない雄叫びを上げてるんですけど!!??
私達はその場を全力で回避する。
私達がいた所には大きな穴が開いていた・・・
ポッカリと・・・
「「「ホントに熊なの~~~~~~~~~~~!?」」」
私達はその巨体に似合わない速度とその巨体以上の破壊力ある拳を目の当たりにして叫んだ。
「■■■■■■■■■■■■■■ーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!」
熊は口から大量の涎と白い煙を吐きながら私達を追い立てまわす。
「「「い、いや~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!」」」
熊は超高速で私達を追い立てまわす。危うく追いつかれそうになった・・・
私は逃げるのに必死で皆散り散りに逃げた事に気付かなかった・・・
私はようやく逃げ切る事が出来たがある事にようやく気がつく・・・
「・・・皆・・・何処・・・?」
私は暗がりで鳥が泣き叫び、辺りは獣の呻き声が不気味に響くのを聞きながら。
泣きそうになった・・・
「誰か~~~~~~~~~~~~~~~!! 助けて~~~~~~~~~~~~~~~~!!」
私は心の底から絶叫しました・・・
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恋姫無双の愛紗ルート後の二人が真の世界にやってきたら?
という妄想から生まれた駄文です。
読んでもらえれば幸いです。
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