天空稲荷神社。
巫女姿の唯が掃除をしている。
唯「あら?」
その目線の先には、古びたお狐様の石像。
唯「こんなのあったかしら? 随分と年季が入ってそうだど」
とそこへ。
天洸「お、大分きれいになったようだね。結構結構」
唯「あ、お天さま」
天洸「ん? どうしたんだい?」
唯「これ何ですか?」
天洸「これは!! すっかり忘れてたよ! これはあたしだよ」
唯「これがお天さま? このお狐様みたいな像が?」
天洸「うん。あたしがここの祭神になる前は巫女をしてたのは知ってるよね」
唯「はい、知ってます」
天洸「これは、あたしが先代の祭神様から後継者に指名された時、先代様がその記念に建ててくれた像さ。懐かしいねえ、もう今から何百年前も前の話だよ」
唯「へえー、そうだったんですか」
天洸「その頃はまだこの神社もそんなに広くはなくてね、本殿もこの像の隣にあった小さい建物だったんだ。今まで忘れていてすみません、先代様…」(しみじみ)
唯「うふっ、お天さまがおセンチモードになってるw」
天洸「うるさいよ!w よし、せっかくお前が思い出させてくれたんだし、きれいにして差し上げようじゃないか。あたしはバケツに水を汲んでくるから、唯、あんたはブラシを持ってきておくれ」
唯「はーい!」
天洸「よし、これぐらいでいいだろう」
唯「はいっ! すっかりきれいになりましたねー」
天洸「ホントだねえ、ピカピカじゃないか」
唯「先代様もさぞ喜んでいらっしゃるでしょうね」
数日後。
そのお狐様の像に寄り掛かる熊男と、それにスマホを向けている熊男。
熊男A「ネットに上げるんや、ワシのことイケメンに撮ってくれやで」
熊男B「うん親分! ウィ~ヒック!」
パシャ! パシャ! パシャ!
熊男B「こんなもんでどう親分? ウィ~ヒック!」
熊男A「おう、上出来やで! えーっと、『今日は天空稲荷神社に来てまーすwwwwみんなーリプやイイネでボクにかまってねーwwwwウェーイwwwww』。ほい、送信やで!」
熊男B「たくさんリプが来るといいね親分! ウィ~ヒック!」
熊男A「おうやで!」
熊男B「そうだ! ウィ~ヒック!」
熊男A「どうしたやで?」
熊男B「今度ここでおいらの副業やってもいい? ウィ~ヒック!」
熊男A「副業? あー男相手の体が資本のお仕事かいなやで?」
熊男B「うん! ここなら誰も来ないだろうし、青空の下でヤるのとっても気持ちいいんだよ! ウィ~ヒック!」
熊男A「こら! お前、神聖な場所を汚すんじゃないやで!」
熊男B「ゴメン親分。うn*ピー*で汚さないように、下にペットシーツを敷いてやるからさ。ウィ~ヒック!」
熊男A「ならよし、やで! それにしてもこの狐、なんかムカつく顔してるなやで」
こねこねこね。
熊男B「あ、泥だんごなんか作ってどうするの? ウィ~ヒック!」
熊男A「ヘッヘッヘ、こうするんやでw」
シュッ! ベチャッ!
熊男B「あ! そんなことしていいの親分? ウィ~ヒック!」
熊男A「かまへんかまへん。お前もやってみいやで」
熊男B「うん! ウィ~ヒック!」
シュッ! ベチャッ!
熊男B「なにこれおもしろーい! ウィ~ヒック!」
熊男A「せやろやでw」
シュッ! ベチャッ!
シュッ! ベチャッ!
シュッ! ベチャッ!
天洸「さ、今日も石像の掃除手伝っておくれ」
唯「はい!」
天洸「あーっ!!」
唯「どうしたんですかお天さま? あーっ!!」
熊男A「ヘッヘッヘ、泥のお狐像の出来上がりやで!w」
熊男B「うん!w ウィ~ヒック!」
熊男A、熊男B「「ワハハハハハハwwww (ウィ~ヒック!)」」
天洸「こらーっ!!」
熊男A、熊男B「「びくうっ!?(ウィ~ヒック!)」」
天洸「あんたたち何やってるんだ!!」
熊男A「う…やばいやで…こいつはこの神社の祭神やで…」
熊男B「うん…ウィ~ヒック!」
天洸「よくも…よくもあたしと先代様の大切な思い出を…絶対に、絶対に許さない!!!」
柚子「いたー!」
玲「もう逃さないわよ!」
唯「あ、柚子ちゃんに玲お姉ちゃん。どうしたの?」
柚子「食い逃げよ食い逃げ!」
唯「この熊のおじさんたちが?」
玲「うん! ネットで自慢するのか、散々うどんの写真を撮った挙げ句、食い逃げ!!」
天洸「全く、こいつらどこまでクズなんだい! …さーて、役者も揃ったことだし、こいつらにお仕置きをしてやらないといけないねえ。みんな行くよ!」
唯、柚子、玲「「「はいっ!」」」
天洸、唯、柚子、玲「「「「テールフラーッシュ!!」」」」
ドカ!ドカ!ドカッ!
バキ!バキ!バキッ!
グシャ!グシャ!グシャ!
熊男A、熊男B「「ぎゃあーっ!!(やでー!)(ウィ~ヒック!)」」
グシャ!グシャ!グシャ!
グシャ!グシャ!グシャ!
グチャアアーーーッ!!
ポロッ。ポロッ。
唯「キャーッ、頭が取れちゃった!!」
玲「どうしよう、やりすぎちゃったわ…」
天洸「いや、よく見な! 二人とも中身は豚だ!!」
グシャ!グシャ!グシャ!グシャ!
グシャ!グシャ!グシャ!グシャ!グシャ!
グチャアアアアーーーッッッ!!!!!
・・・・・・
フィーア@TVニュース「器物損壊、無銭飲食、天空市迷惑防止条例違反などの疑いで逮捕されたのは、いずれも豚型セリアンスロゥピィの無職・犯 瀉豚容疑者と自称作業員・吐 瀉豚の2名です。尚、吐容疑者に関しては、18歳未満と知りながら、男子高校生に淫らな行為をしたという容疑も浮上しており、警察ではこの点に関しても厳しく追及しているとのことです」
数日後、Selia's。
天洸「さあ、今日はこの前のお礼! 三人ともどんどんやっとくれ!」
唯、柚子、玲「はーい!」
唯「さ、ケーキ取りに行きましょ」
柚子、玲「うん!」
唯「わあ、どれもおいしそう!」
柚子「迷っちゃうわよねー!」
玲「わたしまずはこれにする!」
わいのわいの。やいのやいの。
ケーキバイキングに舌鼓を打つ唯、柚子、玲の姿があったのでした。
=END=
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