蓮華と小蓮の呉のセージのお勉強講座
<はじめに>
今回は蓮華先生による呉のセージについての
お勉強です。めくるめく魅惑のハチミツ授業
をご堪能ください。(看板に偽りあり)
これを読めば、人生に役に立たない雑学が
また一つ増えます。
<蓮華と小蓮の呉のセージのお勉強講座>
蓮華「……二人共、そこに座りなさい」
一刀「なんでオレまで一緒に勉強しなければならないんだ?」
小蓮「一刀も小蓮のダンナ様として将来ついて勉強しないと♪ 子供は二人がいいな~♪」
一刀「異議アリ! 訴師の立会いを要求します!」
蓮華「(ジ――――)」
一刀「れ、蓮華サン、講義の続きをどうぞ……」
小蓮「……オネーサマ、とりあえず水でも飲んでね☆」
蓮華「あ、ありがとう」
蓮華「コホン、では何故お母様や雪蓮姉様が遠い江北まで遠征しているかのについて
だけどまず、孫家の出生から説明する必要があるわね」
小蓮「ハイハイ!孫家のご先祖さまは、かの有名な兵法家孫武の後裔なんでしょ?」
蓮華「それは……実はお母様は江南の銭塘江の一地方豪族出身にすぎなかったの。
当時この江南では孫家同様に野心を持った地方豪族が群雄割拠していたの。
その為、戦場を転戦することにより恩賞として朝廷から官位を得て、政治的に
有利な立場にすることが目的だったそうなの。
更に、孫家自体『辺鄙の土豪』と見下している伝統ある呉郡や会稰郡で勢力をはる
地方豪族からすれば孫家は新興勢力にすぎないから、お母様は有名人である孫子
の名を語ることにより箔付けをしたという話があるの」
一刀「そーか、だから雪蓮から『天の御遣いの血を入れる』という発想がでたのか……」
蓮華「ここは本編と関係ない不思議時空だから未来の話もできるけど、何で雪蓮姉様が
美羽の客将となってしまう理由だけれども、諸説あってお母様が死去したあとすぐに
雪蓮姉様は江南に戻り、漢王朝が任命した揚州刺史 劉繇(りゅうよう)を追討した為、
江南土着の勢力と厳しい緊張関係となったの。
それらの勢力が徒党を組んで孫家を攻撃することを恐れて、雪蓮姉様は自発的に美羽の
庇護下に入ることで、土着勢力が手出しできないように策略をしたとの話があるの。
まあ、このようなウラミが重なり、更に雪蓮姉様は呉郡太守許貢を殺害してしまった結果、
その部下により雪蓮姉様は暗殺されてしまったの……ふっふふふ」
一刀「れ、蓮華サン、チョット落ち着きましょう。いくら貧乏クジを引いたからと言って……」
蓮華「一刀!! 私は雪蓮姉様のおかげで私が孫家当主に即位したときが一番大変だったのよ!!
まず、この江南地方豪族勢力との妥協・融和政策をする必要があり、オマケに劉備のとこの
ように一から家臣団を作るとか、曹操のとこのように漢王朝の朝廷から引き抜きができる
状態ではなく、何時裏切るか分からない者でも家臣として使わなければならない状態
だったのよ!!」
小蓮「そうよね~ オネーサマが江南の主となったときは、江南の山岳部や未開地には支配が
及ばなかったし、賓客・客将との君主関係が固まらずその政治基盤は極めて脆い状態
だったもんね~♪
更に、この時期は軍事の中核となったのは親族を除けば、先代から臣下をとっていた
冥琳・呂範・程普・韓当・祭の5人だけしか信頼できず、
それ以外の家臣は皆、日和見主義者だったもんね~♪」
蓮華「それに『山越』と呼ばれる江南の少数民族に逃亡した漢族が加わったとも言われる盗
賊集団(又は異民族だった説もあるの)が機会に乗じていつも平原郡を襲撃するし、
江南土着勢力との協調する為に、『呉郡四姓』を登用しなければならないし!!」
一刀「呉郡四姓……?」
小蓮「へっ、一刀は呉郡四姓を知らないんだ。
呉郡の名門家で、勢力の強い順から顧氏・陸氏(穏の一族)・朱氏・張氏を言うの。
この江南名士からすれば、孫家は江南に武力侵攻した者であり、孫家の政権上層部は
江北出身者(これを『北来の名士』と呼ぶの)や先代からの随従者であったから、
特に呉郡四姓の陸氏と張氏とは感情的なわだかまりがあり何時謀反をしてもおかしく
ない状態だったの」
蓮華「そう、ヒック! こんな苦労している状態のときに、曹操はやってきてくれたのよ……」
一刀「赤壁の戦いのことか?」
蓮華「そう。おかげで家臣達は、和平派であった張昭・秦松と主戦派であった周喩・魚粛、
中立派であった諸葛謹・歩隲という朝廷内は三つ巴となり、
もし私が交戦を単独で命令した場合には和平派と土着豪族が連携して曹操につく可能性
があったの、ヒック!」
一刀「うへ~ 最悪の状態だな」
小蓮「ところがそうでもないの。劉備のとこの孔明がチョコチョコと来て、『あわわわっ』と
交戦を唱えたの。そこでオネーサマはそれに乗ったふりをして交戦し、戦に勝ち孫家によ
る江南の政権樹立が確かなものとなったの」
蓮華「そ~う~よ~、ヒック!か~ず~とも他の女にフラフラせず、ワタシの苦労を理解しなさいよ~」
一刀「……小蓮、オマエ、蓮華に何を飲ませたんだ?」
小蓮「にっひひひひ、 お・さ・け。 実はオネーサマ、酒に弱いの。
先日、長江の釣台という宮殿で宴会を催したとき、早々にオネーサマは酔っ払って
酔い倒れた家臣に水をぶっかけ、
『今日は酔っ払って転げ落ちるまで飲むぞ!!』
と言ったの。その後の張昭にこっぴどくお灸を据えられたけど。
また、別の宴会でも諸葛格が酒を観めて回ったとき、
張昭は
『無理強いは老人をいたわる礼に背くわ。ボケ!!』
と断ったをみて泥酔したオネーサマは飲ませることを命じ、
張昭は反論できず結局無理やり飲まされたの」
一刀「……オレも違うことを聞いたことがある。
確か蓮華は酔うとやたらと人を斬りたくなる酒乱の気があり、
以前従者に
『今後、酒が入ったうえで自分が殺すと言っても殺さぬように』
と側近に命じたのを……」
小蓮「エッ!?」
一刀・小蓮「……(そ~)」
蓮華「……ZZZZ」
一刀「……眠ったようだ。早々に退散するぞ(小声)」
小蓮「うん(小声)」
ガバッ!
蓮華「従士、コヤツらを切り捨てろ!」
一刀・小蓮「ひっ!」
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今回外伝のターンなので外伝を書こうと思っていましたが
余り時間がなかったので、蓮華と小蓮による呉の歴史についてのお勉強編にしました。
この話を読むと、実はあのお方の本性が……
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