No.1121509

【サイバ】天空山キャンプ場にて【交流】

古淵工機さん

2023-05-22 21:56:22 投稿 / 全5ページ    総閲覧数:330   閲覧ユーザー数:304

ここは天空山キャンプ場。

その炊事場で料理を作る風天中学校の面々。

 

「たまにはこうして友達同士でキャンプもいいわよね」

「そうだよなぁ、大自然の中で食べるごはんがおいしいんだw」

慣れた手つきで野菜を切っていくのはカレン・アルマーニと冬月晶。

仲睦まじき百合ップルである。

 

「しっかしキャンプの定番いうたらカレーやねんけどなぁ。まさかのうどんとはwwww」

「まぁ時期的にも暑くなってきたし、冷やしでいただくのもありかもね」

飯田橋ミウと天満橋テムナはスーパーで買ってきたうどんを茹で始める。

 

すると遠くから聞こえてくる足音。

これに気付いたのは宮本久司とアンネ・フライベルク。

 

「あ、山菜部隊が戻ってきたみたいだぞ」

「山菜部隊ってねえwwww」

 

山菜部隊……もとい、ドラゴ郎こと龍野吾郎、ゾンビ娘の津島由羅、幽霊娘の児玉麗子が

かごいっぱいの山菜を見つけて戻ってきた。

 

「いやあこっちも大漁大漁。マイタケにハタケシメジにヨモギ、どっさりだよw由羅ちゃんは?」

「あたしはこれかな。信じられないかもだけどこれエノキタケ」

由羅が出したそのキノコは茶色く大ぶりなものであった。

 

「え……これエノキなん?エノキってこうあれやろ?細長(ほそなご)うてひょろひょろしたやつやろ?」

「いや、あれは暗くて寒い部屋で育てるからああなってるだけなの。本当はこんなに元気なやつなんだから!」

テムナのツッコミに持っているキノコ知識を語りだす由羅だったが。

 

「……あたしもあの事故さえなきゃこのエノキに負けないくらいの元気系女子だったのになー……御覧の通りのゾンビさ。あーもう悔しいーっ!!」

「待て待て突然の自虐wwwww」

「それいったらあたしなんて幽霊だからね?肉体ないしw」

などと和気藹々のムードの中、ドラゴ郎が出してきたのはある植物だった。

「じゃん!」

「なにこれ」

「まずはおなじみタンポポ、それからツユクサにヤマガラシ……その辺に生えてた草いろいろ」

それを見たカレンとアキラは大笑い。

「ちょっとwww山菜とってたんでしょwwww」

「その辺に生えてた草ってwwww」

 

しかしドラゴ郎は自信満々に答える。

「甘いな。これ全部『食べられる』んだぜ?」

「え」

ここでドラゴ郎が採ってきた草を見てみよう。

 

まずはタンポポだが、葉の部分はおひたしやバター炒めなどにして食べることがあるという。

次にツユクサ、クセがなく調理しやすい野草で、どんな料理にも使えるという。

そして少し聞き慣れないヤマガラシという植物。

これはアブラナやカラシナの仲間で、名の通り少し辛い味が特徴だ。

「タンポポとツユクサは買ってきたタマネギやニンジン、エビと合わせてかき揚げにしよう」

「マイタケはマイタケ天ね」

「ヨモギとヤマガラシも天ぷらにしちゃっていいかな」

「ヤマガラシはおひたしも作ろうか」

「シメジはお出汁に使ってもいいよね」

 

大自然に囲まれて冷やしうどんを作る面々。

食べられる野草の恵みを添えて、楽しい昼食が始まろうとしていたのだった。


 
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