美鈴「はい、設置終わったよ」
伊織「ありがとう美鈴さん」
らぁめん一直線。
伊織「本当は防犯カメラなんか設置したくないんだけどねえ。最近、世間では飲食店で変なことをする客が増えてるみたいで」
美鈴「ほーんと。電器店のあたしが言うのも何だけど、こんなのは要らない方がいいに決まってる。じゃ、あたしはこれで」
伊織「うん! ありがとね!」
翌日、らぁめん一直線。
ズッ。ズズズッ。
ズッ。ズズズズッ。
カウンター席で麺を啜る佐和子とひろみ。
早朝ゆえか、客は彼女たち2人だけである。
佐和子「あーんめー!」
ひろみ「ほーんと! 夜勤明けの空きっ腹にブチ込むラーメンは最高ですね! (天井を見て)あ、確かにあそこにカメラがありますね」
佐和子「だな」
伊織「フフフ、あそこ以外にも何台かあるよ。低い位置にも設置してある」
佐和子「低い位置?」
伊織「ああ。店内で死角にならない場所はないさ」
佐和子「じゃあよ、例えばあたしが味鋺で、ひろみと二人してカウンターの下でお互い手を握り合ってイチャコライチャコラしてたりしたら」
伊織「ああ、バッチリ分かっちゃうわねw もちろん、お客さんのプライバシーに突っ込むような真似はしないけどさ」
佐和子「だとよ。気を付けるんだぞひろみ」
ひろみ「俺はそんなことしませんっ!」
伊織「でも本当は、どうかこんなのが役に立つ日が来ませんように、だよね」
佐和子「ハハハ、ちげえねえ! こんなの宝の持ち腐れが一番だぜ!」
水色豚男「ちーっす! ウィ~ヒック!」
伊織「いらっしゃいませー!」
店に入ってきたのは、酒の臭いをプンプンさせた水色豚男、他豚型セリアンスロゥピィの男が2人の計3人。この日2組目の客である。
水色豚男「ラーメン3つ! ウィ~ヒック!」
伊織「はいよー! ちょっと待っててねー!」
3人の豚男はテーブル席に座った。
厨房。
伊織「さあラーメン3つ、急いで仕上げないとお客様がお待ちかねだ。てこれは!!」
伊織「ちょっと、佐和子さんにひろみさん」
厨房からそっと手招きをする伊織。
佐和子、ひろみ「?」
佐和子「どうしたんだ?」
伊織「いいからちょっとこっちに来ておくれ」
佐和子「はあ」
厨房内。
ひろみ「へえー、ここで全てのカメラをモニターすることが出来るんですね」
伊織「そうなんだけど、見てくれよ3番のモニターを」
佐和子「3番? これは!! 行くぞひろみ!」
ひろみ「はいっ!」
バアン!!
佐和子「この変態豚共ー!! 3豚揃って神聖なラーメン店で変なことしてんじゃねえーーーー!!!」
豚×3「!!? ウィ~ヒック!」
ドカアッ!!
ガチャッ! ガチャッ!
3人の豚男をまとめてブッ飛ばし、1人に後ろ手に手錠を掛ける佐和子。
佐和子「ひろみ、お前の手錠も貸せ!」
ひろみ「はいっ!」
ガチャッ! ガチャッ!
2人目も確保。
水色豚男「やべえ! 逃げるべ! ウィ~ヒック!」
佐和子「しまった、もう手錠がねえ!」
水色豚男「へっへーん、さいならぁ~w ウィ~ヒック!」
佐和子「ってそんな*ピー*をブラブラさせながら外に行くんじゃねえよこの変態豚ー!! クソッ、かくなる上は!」
ブウン!!
佐和子はイスをムンズと掴むと全力で水色豚男に投げつけた。
ドカアッ!!
水色豚男「ンギャ! ウィ~ヒッ…ク」
後頭部を直撃された豚男が、もんどり打って倒れる。
佐和子「ハッハッハー、見たかアル中ホ○豚ァー!!」
・・・・・・
てんくうテレビ。
真季「はいフィーアちゃん。次のニュースで読む原稿ね」
フィーア「はいディレクター。えっと『今日午前6時頃、天空市内のラーメン店の店内で猥褻な行為をしたとして、男3人が逮捕されました。逮捕されたのはいずれも豚型セリアンスロゥピィの、H町の作業員 吐 瀉豚容疑者らで、店内のテーブルの下で全員ズボンを脱…ぎ、こ、股間をにぎ…握り…合い…さ、3人は…さっきまで3人でヤッていた…こ、行為の余韻が忘れられずに…と容疑を認めており……/////』。こ、こんなの読むんですかディレクタアッー!」
真季「わたしも吐き気がするけど、読むしかないのだアッー!」
=END=
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