No.112129

新たなる外史の道 外伝 蓮華内政建て直し編

タナトスさん

恋姫無双の愛紗ルート後の二人が真の世界にやってきたら?
という妄想から生まれた駄文です。
読んでもらえれば幸いです。


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2009-12-14 00:10:54 投稿 / 全8ページ    総閲覧数:7796   閲覧ユーザー数:5993

私が呉に帰ってきてから1ヶ月が過ぎた・・・

 

皆の訓練や私自身の訓練は怠らない・・・

 

もっと上へ・・・

 

もっと先へ行く為に・・・

 

 

私は朝五時に起き、重りを背負い、全力疾走するのが私の日課になった。

 

あの四人のせいかお蔭か知らないが私の日課になってしまった。

 

走り終えて、仮想組み手を行い、終了して、6時、皆を叩き起こす。

 

私は大きく息を吸い込み、こう叫ぶ。

 

「全員・・・起床~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!」

 

そう叫んでから暫くして四人が脱兎の如く走ってきた。

 

「お、お、御待たせ・・・しま・・・した・・・」

 

息も絶え絶えに言う思春。

 

全員死にそうな顔してる・・・

 

まったく・・・何時になったらその状態から抜け出せるのだ? 全く・・・

 

我が家臣ながら情けない・・・

 

「体も温まった所で何時もの行ってみるわね」

 

そう言うと全員が冷や汗を流す。

 

「10貫背負って!! 三里全力疾走で走るわよ!! 皆!!」

 

「「「「お~~・・・」」」」

 

「声が小さい!!」

 

「「「「おう!!」」」」

 

四人は私の前を全力疾走で走り出した。

 

走り終わった後、組み手を徹底的に行い、朝食を取る。

 

 

その後、朝議に参加、この国の現状を聞く。

 

「今の所、我が国の国力は4から6に回復しましたが、今だ我が国の全盛期には届いておりません。今の所削れる所は削っていますが、それも限界があります」

 

冥琳はそう報告する。

 

「削った所は何処なの? 冥琳?」

 

お姉様は削った所を質問した。

 

「はい、今の所削ったのは軍事開発関係、公共事業の見直し、豪商、豪農への助成金、等です」

 

フム・・・あらかた削れる所は削ってるみたいだ・・・

 

「削るだけでは如何しようも無い・・・ならば我々が低迷する水運業者を我々が買い取り、それを国有化、しかるべき後に海運業で国の利益とします。こうする事でそこに働く水夫達も雇いいれる事が出来ます。更に水運業界の活性化を行い、また民間に返していく・・・」

 

私の意見に亞莎が質問する。

 

「それは、水運業を一時的に国有化し、回復したら民間に返していくのですか?」

 

「ええ、そうすることにより、各国との沿岸商業を我が国が先んじる事が出来る。国力こそ蒼や魏には負けるが、情報収集の容易さや、地形の把握が行いやすいわ」

 

私の意見は皆の賛同を得て可決された。

 

 

私は自分の執務室で書類を竹巻2万本を処理する。

 

穏、亞莎と縛り上げた小蓮が私の執務室でそれぞれ業務を行う。

 

穏は財務資料の整理を、亞莎は軍事開発費や予算の資料整理を、小蓮は孔子の本の写しをひたすらやらせていた。

 

「あ~~~~~~~~~!! 息が詰まっちゃうよ~~~~~~~~~~~!! お外で遊びたいよ~~~~~~~~!!」

 

五月蝿く叫ぶ小蓮・・・

 

「五月蝿いわね・・・小蓮・・・何も今日一日缶詰めではないでしょ・・・それ終わったら遊んでもいいといったじゃない」

 

「・・・1万冊も書き取りなんて出来るわけ無いじゃない・・・」

 

そう愚痴ったので私は闘氣を少し放出すると・・・

 

「何でもないです!! 何でも無いですからその闘氣をしまって!! お姉ちゃん!!」

 

と、泣きながらそう叫んだ。

 

マッタク・・・ワタシニサカララウトハオロカナ・・・

 

「2リトモドウシタノ? ソンナニオビエテ?」

 

私が訪ねると二人はプルプル震えながら、首を横に振って何でもないと表す。

 

((言えない・・・今途轍もなく黒くなってるとは・・・))

 

 

昼の戦闘訓練で私対雪蓮お姉様、祭、思春、明命の1対4での試合を行う事にした。

 

「いいの? 一人で?」

 

お姉様がそう質問してきた。

 

「構いません。一人の方が丁度いいでしょう。それに・・・負ける気はありませんから・・・」

 

私の言葉に四人はムスッとした顔になる。

 

「舐められたものね・・・私達も」

 

お姉様がそう言うと祭も少し怒った様にいう。

 

「まったくじゃ・・・ここまで言われるとわな・・・」

 

続いて思春もムスッとしながら言う。

 

「あまり私達を舐めないで頂きたい・・・」

 

「……」

 

明命は言葉に出さないが明らかにイラついていた。

 

この感じ・・・この闘氣むき出しのこの感じこそ私が蒼で味わった訓練・・・

 

桃香は静かだがその中に大きく秘めた闘氣を感じた。

 

華琳は解き放つ強大な闘氣を感じた。

 

あの四人からは比べるのもおこがましい程強大なナニカを感じた。

 

ようやく、本当にようやくだが・・・桃香と同質の感じの氣が伝わる。

 

と、言うよりも氣の性質上、桃香の方が圧倒的に強いし、静の闘氣は圧倒的だ・・・

 

比べるのもおこがましいが仕方ない・・・

 

さあ・・・私も闘氣を解き放つか・・・

 

私は内に潜む動の氣を外へと解き放つ。

 

「「「「!?」」」」

 

「さあ・・・始めましょう・・・」

 

私はそう呟きながら闘氣を外に放出し残像を作り出す。

 

「え、え~~~~~~~~~~~~~!? 蓮華が増えた!?」

 

「落ち着かれよ、策殿!! アレは氣の残像だ!!」

 

(とは言うものの・・・氣で探りを入れても全て残像に氣が篭っているからどれが本物かわからん・・・)

 

祭は思考しているみたいだ・・・

 

さて・・・叩きやすい、二人から叩く!

 

私は明命に高速で近づき、斬撃を繰り出す。

 

「くっ!!」

 

私の袈裟懸けを受け止めようと、剣を構えるが遅い!

 

私は高速で斬撃を取り止め、後へ回り込み左脇腹に斬撃を叩き込む。

 

次!!

 

崩れ去る明命を横目で確認、当分動かないと判断。

 

次に思春を狙う。

 

「な!?」

 

迫る私に驚きを見せる思春。

 

私は縦横無尽に動き回り、無数の剣打を叩き込む。

 

「ぐふぁ!?」

 

よし!! 足の速い厄介な二人は潰した。

 

 

残るは二人・・・

 

「厄介ね・・・あの動き・・・実態のある残像は・・・」

 

「まったくじゃ・・・如何する・・・策殿・・・ワシ等このままじゃと負けるぞ」

 

そう作戦を立てているがそんな暇与えない!!

 

私は高速で動き回り援護するであろう祭を潰す!!

 

高速で近づき、直ちに祭の後を取り、後から切り裂く。

 

「ぐわ!!」

 

「祭!? チッ!!」

 

祭がやられた事が解ったお姉様は舌打ちして私に切りかかる。

 

「甘い!!」

 

そう言い私はお姉様の斬撃をかわしすれ違い様に切り裂いた。

 

演習・・・終了・・・

 

私の勝ちだ・・・

 

 

演習も無事終わり、全員を招集した私はこう言った・・・

 

「私達は今巨大な国と対峙しているわ・・・超大国の蒼天王、北郷 一刀の蒼・・・我等が越えなければならない強大さを皆に解って欲しいの・・・」

 

私はそう述べて、四人を煽ったことを詫びた。

 

 

何とかしないと・・・

 

から、

 

何とか出来るかも知れない・・・

 

そう思った・・・

 

だって皆の顔は力強かったから・・・

 

 

オマケ

 

皆を集めて私の話が終わった時、お姉さまと祭を呼び止めた。

 

「何? 蓮華?」

 

「何です? 権殿?」

 

いぶかしみながら聞いてきた二人に私はこう言う。

 

「二人とも・・・私達の早朝練習に付き合わない?」

 

私の言葉に二人は大量の冷や汗をかいた。

 

「え、遠慮しておくわ私忙しいから・・・」

 

「わ、ワシも訓練とかで忙しいから遠慮しておく・・・」

 

二人して逃げ出そうとしたがそうは行かない・・・

 

「大丈夫・・・ワタシハヤサシイカラ~♪」

 

((ど~こ~が~!!))

 

「フフフ・・・逝きましょう・・・二人とも♪」

 

「「イヤ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!」」

 

私は二人を引き摺りながら歩く。

 

隠れていた冥琳はこう述べた。

 

「二人とも・・・骨は拾ってやるぞ・・・」

 

私はその言葉を聞き逃さない・・・

 

「丁度良かった・・・冥琳・・・アナタモ参加しなさい・・・イイワネ・・・」

 

腕を組んで目を瞑った状態で固まり、大量の冷や汗を流す冥琳。

 

「・・・いや・・・私は武官でもないし・・・参加する必要は・・・」

 

逃げる気満々の冥琳に、二人は噛み付いた。

 

「そうよ!! 冥琳!! 貴女も参加しなさい!!」

 

「そうじゃ!! そうじゃ!! ずるいぞ!! 公瑾!! お主も参加せい!!」

 

叫ぶ二人を尻目に冥琳はこう言った。

 

「私には文官の仕事が御座いますので・・・では・・・」

 

逃げようとする冥琳・・・でも・・・ニガサナイ・・・

 

「ああ、冥琳には早朝6時から巻物1万本処理してもらいます。次に朝議が終わってから巻物1万本、昼食を挟んでから巻物1万本やっていただきます・・・拒否権はありません。

冥琳の部屋に巻物を毎回運ばせますのでご安心を・・・」

 

(それの何処が安心できると!!)

 

冥琳は心で絶叫した。

 

「安心してください・・・私の仕事量の2分の1ですから」

 

(半分!! それを貴女は私にヤレと!!??)

 

またまた、心で叫ぶ冥琳。

 

「ふふふ・・・良かったですね・・・三人ともまだまだ隠居できそうにありませんよ♪」

 

「「「い、い、い、いやあ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~!!」」」

 

 

3人の絶叫だけが会議室に響きわたった・・・

 

フフフ・・・さあ・・・タノシミマショウ・・・

 

 

 


 
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