俺と小町の前に現れた三姉妹とルーミア。どうも様子がおかしと思った俺だが、彼女達は操られているのだとすぐに把握した。
ジュウゴロウ「一つ聞く、何故お前達がここにいる。まずはプリズムリバーからだ」
ルサナ「私達はシャドー団に捕まって操られているだけです・・・」
ジュウゴロウ「そうかよ・・・。じゃあルーミア、お前はどうなんだ?」
ルーミア「おじさんと手伝ってくれたらいいもの食べさせてあげるって言ってたから手伝ってる」
こいつ、絶対⑨だろ。
小町「あの妖怪は私がやりますので、貴方は姉妹の方を!」
ジュウゴロウ「と言ってもどうやって助けるんだ?」
小町「そりゃ当然、弾幕勝負で・・・」
ジュウゴロウ「それが解決法ならいいさ。だが姉妹が何かを持っている・・・もしかしたら、姉妹に何か罠が?」
ルサナ「その通り・・・」
メルラン「私たちにはセンサー爆弾がついている・・・」
リリカ「衝撃を与えると爆発してしまうよ・・・」
ジュウゴロウ「!」
流石だな。これで俺に打つ手が殆ど失われた。
故に俺の予想は的中したわけだ。
ならばどうやって助け出す?落ち着きたいが、今までよりも強いプレッシャーが押し寄せる。
ジュウゴロウ「しょうがねぇな・・・小町、手伝うぜ!」
小町「! 姉妹の方はどうするんですか!?」
ジュウゴロウ「衝撃を与えたら自爆するセンサーをつけてやがる。まずはルーミアから狙い、あとで姉妹を何とかする!」
小町「そんなことしたら後ろが狙われますよ!?」
ジュウゴロウ「あいつ等の命が無いんだぞ!?」
ルーミア「えいっ!」
怒鳴り合っている間にルーミアが割り込み、俺の首を掴んで握り締める。
ルーミア「つーかまーえた」
ジュウゴロウ「ぐっ・・・がぁっ・・・」
小町「ジュウゴロウさん!今助けに・・・」
ルサナ「この音を聞いてください・・・」
小町の背後を捉えたルサナはバイオリンを弾き始める。すると小町は力が抜けるように地面について動かなくなってしまう。
小町「どうせ私は居眠り死神ですよ、全く・・・・・・」
鬱になっている。完全に戦意喪失だ。
ジュウゴロウ「こ・・・小町・・・ぐあっ!」
もう誰も味方を失い、絶体絶命のピンチとなる。どうやって切り抜けば・・・!
と、その時
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!」
突然天井が崩れ、上から何かが降ってくる。一同は一瞬のうちにその咆哮へ目を向けるが、俺はチャンスを掴む。ルーミアの手から脱け出すと、まずは姉妹のもとへ走り、センサーがついている箇所をオーラで確認すると同時に素早くセンサーを奪い取る。
よし、これで姉妹の危機は阻止できた・・・のはいいが、味方も無くて突然現れた何か、ピンチはまだ終わっていない。
ようやく煙がはれたその先にあったのは、なんと青い眼光をしている魔理沙だった。それどころが、≪いつもの魔理沙≫なんかじゃない。青い眼光でこちらを睨んでいる。
魔理沙「おおおおおおおおおおおおおっ!!!!」
まるで獣のように暴れているではないか。魔理沙は手にしているマシンガンを発砲して俺達を蜂の巣にする。
俺はすぐに姉妹全員を地面に伏せさせ、ルーミアも危険を感じたのか地面へ頭を下げる。
ルサナ「ん~・・・あれ?ここどこ?」
ジュウゴロウ「顔を上げるなルサナ!被弾しちまうぞ!」
いずれにせよ当たる可能性はある。何故魔理沙がこんなふうになったのかは知らないが、止めなければいけないのは俺自身にもあった。
やるしかないと覚悟を決めると立ち上がり、すぐに魔理沙に向かって走り出した。
八雲屋敷に出現したデオキシスは周りを文から紫へと見渡す。紫以外誰もが何者なのか知らずに警戒をしていた。紫のみ、何も動じすにデオキシスを見る。
紫「デオキシス、宇宙から来たポケモン。貴方が最強である存在のためにこの世界に来たのなら、私が相手をしてもいいわ」
デオキシスは紫に目を向け、触手に力が入る。一つの威嚇というものか、次の瞬間に両者は高速で戦闘を始める。
紫は弾幕、デオキシスはシグナルビームを放っては回避と、2人しかできない状況だった。むしろ彼女はこういいたいのだろう。
デオキシスは私達では止められない。私は彼が来るまで何とかしなければ。と・・・
紫「結界「光と闇の網目」」
デオキシス「・・・・・・!」
光弾がデオキシスを包囲するように周りで止まる。紫は人差し指をクイッと下へ倒すと弾は一斉にデオキシスへ飛んでいく。
普通なら「なんだこれは」と驚いて被弾するのがオチだが、デオキシスはスピードフォルムへチェンジすると上へ高速移動して回避。その速さは紫の倍近くはある。
その速さで紫に背後に回り、アタックフォルムにチェンジすると、椛のように叩きつける。
紫「うっ・・・!」
藍「紫様っ!」
地面へ落とされそうになる紫はスキマを開いてその中へ入り、その先をデオキシスの真上へ繋いで騙まし討ちを当てようとする、この勢いなら避けれないだろうと思いきや、デオキシスはディフェンスフォルムにしてからの鉄壁で急降下キックを完全防御。またスキマの中へ入り、距離を開けた空中へ離れる。
藍「紫様になんてことを!!式輝「狐狸妖怪レーザー!!」
紫「! 藍、それは駄目よ!!」
紫は弾幕を撃とうとしている藍を止めさせようとしたが手遅れとなる。突き出した手から放たれたレーザーはデオキシスに向かって放たれるのだが、デオキシスは両手をクロスさせた瞬間にミラーコートを発生させ、レーザーをそのまま藍達のいる地面へ反射して爆発する。
藍「ああああああっ!!」
文「あややぁぁぁぁっ!!」
にとり・椛「きゃあああああっ!!」
天狗「うあああああっ!!」
爆風によって一同は吹き飛ばされてしまう。しかし紫にはよそ見する暇なんて無かった。デオキシスが今度は100体もあるディバイトを作り出し、藍達に向けて一斉にシグナルビームを放ったのだ。
紫はまずいと感じてスキマで藍たちの元へ移動する。
紫「境符「四重結界」!!」
巨大な結界が4枚重ねで出現し、シグナルビームを防御した。所詮は単体で放ったビームなので威力は足して足して足したようなもの、それを4枚の結界なら充分耐え切れることだった。
紫「これでスキマ送りにしてあげようかしら? 境符「二次元と三次元の境界」!!」
それは俺が紅魔館へ繋がっている隙間に落としたあのカードだった。ディバイト全体を切り裂いて100体を一毛打診にする。しかしデオキシスはスピードフォルムで避けていたので攻撃は当たらず。これではキリが無いのだが紫が不利な状況だった。
するとデオキシスはアタックフォルムへチェンジした瞬間、水晶体に触手を近づけて何かを貯めはじめる。地面が急激なゆれで安定が悪くなる。
紫(まずいわ!これが破られたらお終いよ!!)
それはデオキシスだけが持つといわれている技。エスパータイプ威力140と、最高威力を誇る必殺技を繰り出そうとするのだ。
デオキシス『・・・サイコブースト!!』
脳内に響くような声がした直後に破壊光線が紫の張る結界へぶつかる。火花が走ると同時に結界が徐々にひび割れていく。
紫「くっ・・・!(お願い!耐えて!)」
1枚目の結界が破れると同時に2枚目の結界にひびが入る。これもすぐに破れて3枚目、ひびが入り破れて最後の結界にもひびが入り、とうとう全ての結界が破れて紫へ直撃する。
紫「ああああああああああああっ!!!!」
苦痛をあげながらも紫は地へ倒れようとする。
負けたのだ。あの妖怪が・・・スキマ妖怪が・・・。
紫(橙・・・貴方だけでも・・・逃げなさい・・・)
最後の力を振り絞り、部屋で眠っている橙をスキマで安全な場所へ移動させると、意識を遠のいて倒れてしまった。
デオキシスは静かな状態になるとノーマルフォルムへチェンジ、念視能力で屋敷を透視する。中には誰もいない様子・・・。
それを知ったデオキシスは空へ飛び去っていった。
第26話でした。
敵が現れまた敵が出るという三国無双ではお馴染みの「流星」という組み手との勝負になったんですが、魔理沙とマシンガンじゃ全く似合いませんよ。せめて彼女がセーラー服ならましかと思います(ぇ
そんな中でデオキシスのほうも容赦無しの強さ。ゆかりんがまさかの敗北でどんどんと幻想卿が壊れかけていきます。
2つの危機を救えるのはおそらく、ジュウゴロウしかいないかも・・・!?
緊迫の第27話を待つべしっ!!
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ポケットモンスターの世界に住むトレーナー達が幻想郷へやってくる不思議な物語。