No.1119420 【獣機特警K-9ⅡG】荒らされた精算機【交流】2023-04-28 20:41:11 投稿 / 全8ページ 総閲覧数:297 閲覧ユーザー数:282 |
翌日夕方。
ミハエルはラウルの家のすぐそばに来ていた。
ミハエル「バスだとちょっと歩かないといけないんだよなーラウルんちは。えーっと、どこだっけ、俺が停めたコインパーキングは? お、ここだここ! この角を曲がったとこだ」
ドンッ!!
「「うわっ!?」」
ミハエル「痛ってー! 何だよ!?」
豚男「やでやでやでやで…」
ミハエル「おい、オッサン! オッサンて! あーあ、行っちまいやがった。人にぶつかっといて謝りもせず行きやがったぜあの髭豚。どんな教育受けて育ったんだよ全く」
ミハエル「あーっ!? これはひでえ。見事に荒されてやがるぜ…」
ミハエルは、ドアがこじ開けられたコインパーキングの精算機の前に立っていた。
そこに。
ミウ「ミハエルさん!」
ミハエル「よう。二人ともお疲れ!」
テムナ「通報お疲れさん。これがその精算機かいな?」
ミハエル「ああ。酷いもんだろ?」
ミウ「見事に荒らされてるわねー。あなた、犯行の瞬間は見たの?」
ミハエル「見たんだったらその場で取り押さえてるって」
ミウ「あ、そか」
ミハエル「でも、怪しい人物なら見たぜ」
テムナ「怪しい人物?」
ミハエル「ああ。足のみっじかい髭豚のオッサンがそこの角で俺とぶつかって、謝りもせず慌てて行っちまいやがった」
テムナ「ふーん」
ネコ男「あーっ、これは酷い!!」
ミハエル「あー、あのー今精算機荒らしの捜査をしておりまして、すみませんが一般の方はご遠慮いただきたく」
ネコ男「私、関係者です」
ミハエル「関係者?」
ネコ男「あの、警察の方ですよね?」
ミハエル「いかにもそうですが、あなたは?」
ネコ男「私はこういう者です」
スーツ姿の茶トラネコ型ファンガーの男は、ミハエルに名刺を差し出した。
株式会社ラミナコインパーキング
営業部 猫 乃 太 郎
ミハエル「ほう、この駐車場の」
猫乃「はい。本社の管理システムが異常を感知したので飛んできたのです」
ミハエル「管理システムが?」
猫乃「はい。正規の鍵以外で精算機の扉が開けられると、警報を出すシステムがありますので」
ミハエル「なるほど。その異常を感知した時間は何時だか分かりますか?」
猫乃「16時57分でした」
ミハエル「16時57分…。俺が豚男とぶつかるちょっと前だな。何か盗られた物はあるか中を確認していただけませんか?」
猫乃「分かりました。うーん、紙幣は全部やられてますね。硬貨は無事のようですが」
ミハエル「紙幣だけなくなってる、と。最初から入ってなかったという可能性は?」
猫乃「いえ、それはないです。入庫、出庫、入金等、本社のコンピューターでリアルタイムで見てますので。1日1回、係の者が担当の地域を回って現金などを回収していますが、それ以降、何度か紙幣の入金がありました」
ミハエル「なるほど。ちなみに、ここの回収時間とか決まってます?」
猫乃「はい。ここは毎朝9時頃になっております」
ミハエル「9時頃ね。監視カメラは?」
猫乃「それが、最近出来た駐車場には全て備わっているのですが、ここはかなり昔に出来たやつですので、設置してないんです」
ミハエ「なるほど」
ミウ「監視カメラって言えば、ミハエルさん、さっきぶつかったって言ってた豚のおじさんの映像って取り出せる?」
ミハエル「ああ。俺はロボットだからな。署に帰ったらホストコンピューターに繋いでみよう」
ラミナ署。
ミハエル「出来たぞ。これが俺の録画システムから取り出した映像だ」
ミハエルは、動画の入ったタブレットをミウに差し出した。
17:01
ミハエル『バスだとちょっと歩かないといけないんだよなーラウルんちは。えーっと、どこだっけ、俺が停めたコインパーキングは? お、ここだここ! この角を曲がったとこだ』
ドンッ!!
『『うわっ!?』』
ミハエル『痛ってー! 何だよ!?』
豚男『やでやでやでやで…』
ミハエル『おい、オッサン! オッサンて! あーあ、行っちまいやがった。人にぶつかっといて謝りもせず行きやがったぜあの髭豚。どんな教育受けて育ったんだよ全く』
17:03
ミハエル『あーっ!? これはひでえ。見事に荒されてやがるぜ…』
ミウ「これが、あなたが言ってた怪しい豚のおじさん?」
ミハエル「そうだ」
ミウ「確かに見るからに怪しいわね。モロ反社会的勢力って言うか」
ミハエル「ミウ、事件の重要参考人としてこの動画を全署員に送信してくれ」
ミウ「分かったわ!」
アード「ミハエルさーん! ミウー!」
ミハエル「おお、どうしたアード?」
アード「精算機荒らしのあった駐車場って、ラミナコインパーキングL町でしょ? あたし、その前にそこを使ったのよ」
ミハエル「何だって!?」
ミウ「それは何時頃なの?」
アード「昼の1時頃だったかなー? 近くにたまたま用事があったから」
ミハエル「1時か。じゃあ犯人の姿は見てないよなあ」
アード「でも、参考になるかどうか分からないけど、その時使った10クロウ札は分かるわ」
ミウ「どうしてそんなのが分かるの?」
アード「前の日にスーパーで貰ったお釣りの10クロウ札の記番号が珍しかったの。ABの7777777」
ミハエル「ゾロ目だな」
ミウ「うん。ギャンブルをやる人ならお守りに欲しがりそう」
アード「あたしギャンブルはやらないけど、でも記念に取っとこうって思ったんだけど、その時財布の中に10クロウ札がそれしかなかったから、いいやって思って使っちゃったの」
ミハエル「なるほど。1時頃に投入されたその紙幣、釣り銭で出てなければ、犯人の手元にある可能性は高いな」
ミウ「だね」
テムナ「今帰ったでー」
ミハエル「お疲れ」
テムナ「猫乃はんの会社で確認してきたわ。担当者が精算機から売上を回収したのが9時3分、当然、この時は正規の鍵で開けられとる。そして、システムが異常を感知したのが16時57分、猫乃はんの言っていたことに間違いはない。そしてその時、精算機内に残っていたのが10クロウ紙幣18枚」
ミウ「10クロウ札だけ? 50クロウ札や100クロウ札は?」
テムナ「紙幣の釣り銭機能は3日前から故障中や。よって今使えるのは10クロウ札だけ」
ミウ「ということは」
ミハエル「アードの10クロウ札は犯人の手元にあるってことだな!」
シャイオ「ミハエルさーん!」
ミハエル「今度はシャイオとニュウか。何かあったのか?」
ニュウ「あたしたち、あの髭豚のおじさん知ってるわ」
ミハエル「何だって!?」
シャイオ「これを見て」
スマホを差し出すシャイオ。
ミハエル「ん、SNSかこれ? こ、これは!!」
=To be continued=
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