名を問うなかれ、と言っているのに、名乗るのもなんなのだが。

これはもう、「回転稲妻斬り」につきるのよ。
この奥義ね、ようするに木の上から落下速度をつけて相手に斬りかかるって剣法なんだけど、奇襲なら、わかるんだ。奇襲なら、どこから攻めてくるか判らん相手が、急に木の上から飛び掛かってきたら、そら、びっくりするわな。
でも、これ、御前試合なのよ。今の剣道の試合みたいなもんで、どこからくるか丸わかりなのよ。で、その試合会場に木をおったてて、「はい、じゃあ、そこから飛び降りてくださいねー」っていう親切設計。

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そら、下の地面で、刀を垂直に伸ばしてれば、自動的に相手が飛び込んできてくれるわな。
で、一族、まるまるこの剣法のせいで、自滅的に皆殺しにされるんだが、ちょっとは考えーや、と思いません？