季節は秋。
例えば『食欲の秋』、『スポーツの秋』、『読書の秋』など、様々な娯楽と組み合わせて良いように使われてしまう四季の中で一番扱いが可哀想に感じる秋だが、もっとも今の俺に合っている『○○の秋』といえば、『音楽の秋』だ。
今年の春に大学に進学したばかりの俺だけど、夏休みが始まるころにはサークルの方で指揮者に抜擢され、それ以来大学の勉強とサークルの指揮者という二つの柱を中心に生活を送っている。
もうちょっと詳しく説明すると、音楽の方に傾倒してしまっていて大学の勉強の方が疎かになりつつある。 残念なことに今の俺の生活は音楽を中心に回っているといわざるを得ない。 学生という身分を考えたら分不相応であり、かつ非常に羨ましがられ、もうちょっと言うなら親には『お前ちゃんと勉強してんのか』と言われてしまうくらいに音楽に傾倒した大学生活を送っている。
あれだけ『音楽は趣味』と公言していたにもかかわらず、趣味が本業を超えてしまっているのは大学時代という人生におけるモラトリアムだからこそ許される所業なのか。
まぁ勿論バイトも真面目にやってるし、年相応に恋もしている。 人とだいぶずれた生活をしているようで、やっぱりその実態は大学生なのである。
さて、今現在俺が何をしているかというと、今冬に控えている我が楽団『Wind Ensemble K』の定期演奏会で自分が指揮を振る曲のスコアに色々とメモを書き込むと同時に、今秋に企画されているライヴイベントの演出を考えているのである。
春の段階から俺たちの物語に付き合ってくれている奇特な方々からしてみたら『おいおいまたやるのかよ、そろそろ本業にもどれよ』と言われても仕方ないかもしれないが、あえてこう言い返したいと思う。
「今回は、巻き込まれただけなんだぜ?
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季節は流れて、秋。
いつもどおりの場所、いつもどおりの変わらない仲間、いつもどおりの変わらない関係。
そこに投げかけられた、ひとつの「お祭り騒ぎ」。
act2、開演です。