ここはある日の長野屋酒店……。
いつになく珍しい客が来ていた。
「おやいらっしゃい。見ない顔だけど」
店主である長野フクの前に現れたのはいかにもな格好をした豚と山羊のセリアンスロゥピィの男性。
「お初にお目にかかるでござる」
「拙者たち、こういう者にて」
と、二人は名刺を出した。
この企画を知っている読者諸君にはもうおわかりであろう!
今回この店を訪れたのはカルチャースクエア天空の社長・部田と副社長・八木である!!
「しかしまたカルチャースクエアの社長さんたちが来るとは面白いことになってきたねえ」
「実は今度我がビルの催物場にて企画展を開催する次第でござるよ」
「お酒関連については天壱酒造さんにもお声をかけさせていただいたでござる。もちろん少しばかり味見もしてきたでござるよ」
「まァ、お酒に詳しいオタクもいるって話だしね。ウチでよかったら協力するよ」
「いやはやかたじけない。では詳細が決まり次第また改めて連絡いたしますゆえ。行きましょうか八木さん」
「そうしましょう部田さん」
立ち去っていく二人の背中を見てフクは思う。
「待てよ……?そういえばあの二人の『守備範囲』はどれだけ広いんだろうね……?」
数時間後、長野屋酒店を訪れていた愛宕寧子がフクと話していた。
「へぇ、珍しいお客様もいたものねェ」
「あの二人は天空市内でも筋金入りのオタク、オタク界のカリスマともいわれてるらしいけど、お酒のことまでカバーしてるとはね……」
その話を聞いた寧子は少し笑いながら答える。
「あら、あの二人なら数か月前にうちの店にも来たのよ」
「あたご寫眞館に?」
「その時は『カメラとデジタル機器の歴史』をテーマにした企画展をやってたみたいだけど」
「うーん、どこまで多趣味なのかしらあの二人……」
天空市きってのオタクの中のオタク、部田・八木コンビ。
彼らの守備範囲は広く深い……!
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オタクの道は数あれど、少なくとも天空市内では『彼ら』の右に出る者はいないのではないかw
フク:https://www.tinami.com/view/781452
天壱酒造(京香):https://www.tinami.com/view/899581
寧子:https://www.tinami.com/view/750626
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