「・・・いい天気だな・・・」
ここは呉の本拠地の建業城にある庭園の一角 そこで俺は、お茶を飲みながら思春と明命の訓練を他の連中と一緒に見学している・・・あ、お茶がうまい
「刑天よ 少し老け込みすぎではないか?」
「特に、明命たちが入ってきてからそれが加速したな」
話しかけてきたのは、呉の王でもある孫堅こと美蓮と黄蓋こと祭の二人 ちなみに「刑天の暴走を鎮圧できるお方(一般兵士談)」の一人らしい・・・暴走って何だ?ちなみに、二人との出会いはいつかの外史と同じく「区星の乱の時に外史入り→援護→呉に来い→せっかくだし、しばらく居ろ」てな感じで、いつの間にか雪蓮たちの教育係兼護衛になり今にいたる
「でも、刑天には感謝してるわよ?母様を助けてくれたし」
「そうですね・・・もしかしたら、こんなにゆっくりすることも出来なかっただろうし」
「そうなっていたら、シャオは・・・泣いていたかも」
雪蓮たち三姉妹が会話に入ってくる でも、確かに美蓮があの時劉表に殺されていたらゆっくり出来なかっただろうな 美羽たちとの出会いもまた違うものになっていたかも知れないな
ちなみに対劉表戦では「美蓮が挑発にかかり、突出→俺が追跡→伏兵登場→俺が美蓮を弓矢の雨から守る→でも、俺には効かない→美蓮を殺しかけたことに激怒→「伏兵なんぞ使ってんじゃねぇ!」→ぶるぁああああああ!→敵殲滅」という訳
「あ、あの~旦那様?今、何か違う方が混ざっていたような気が・・・」
「ん?そうか?」
「聖姉さん・・・もしかして魔h「涼?その発言は・・・ね?」モゴモゴ」
ふむ・・・あまり危険な発言はするなよ涼?
「に、兄さんには・・・言われたくないデス」
聖と涼との出会いは・・・ある街に出張に行ったら、盗賊と闘っていた二人を見つけスカウト・・・以上
「短っ!?兄さん短いよ!」
「・・・いや、だってねぇ?」
「涼?必要なのは過去ではなく未来よ?これからです・・・そうこれからなんです」
「まあ、頑張れ・・・」
「師匠!訓練終わりました!」
ん?随分話し込んでいたようだな さて、批評でも始めますか
思春は、冥琳・穏と同じ時期に仕官してきた 美蓮と祭と三人で話し合った結果、武はいいけど知がちょっと・・・と思う雪蓮には冥琳を 武は少し・・・でも、知というか「王としての器」でもある蓮華には思春を シャオには・・・なんで穏をつけようと思ったんだっけ?
「憶えているか?」
「さあ?」
「はて・・・忘れてしまったな」
「私って一体・・・」
「というか私が雪蓮につく事になったのにはそんな裏事情が」
いやそれは・・・ねえ?
「―――という訳でここに入る数は・・・美羽、答えてみようか」
「えっと・・・10!」
「よし正解だ(ナデナデ」
「えへへ~♪」
「な!?ずるいわよ、美羽!シャオだって分かってたもん!」
「ふふん♪でも、刑天に指名されて答えたのは妾じゃ なので、撫でられるのは妾じゃ シャオは引っ込んでおれ!」
「なんですって!?」
「「がるるるる~!」」
「お嬢様!負けちゃだめですよ!」
「小蓮様!退いちゃ負けです!」
もはや、日常茶飯事ともいえる美羽とシャオの勉強時のケンカ 原因は、正解したときに俺に頭を撫でられるのが互いに気に入らないというもの さらに、それぞれのお目付け役でもある七乃と穏が煽るので、その間授業が止まる まあ、その間に宿題の採点を行うんだがな でも二人もケンカするほどなんとやらというか・・・ちなみに、美羽たちとの出会いだが・・・ん?祭か
「祭、どうした?」
「すまんが、出撃じゃ」
話を聞くと、呉の領内に居た黄巾党が大挙して建業に向かってきているとの事
「ある意味、黄巾党の最終決戦というところか?」
「じゃろうな すでに、美蓮が部隊を率いて先行しておる おぬしもすぐに!」
そう言い残し、祭は部屋を出て行った さて、俺も行くとするか
「という訳で、留守は任せたぞ」
「はい、お任せください」
意外にも、攻城戦などの拠点戦が得意な七乃と普段はポケーとしているが、なかなか優れた軍師の穏が留守を守るなら大丈夫だろう
「さて・・・行くぞ」
「一刀両断!チェストォーーーー!」
長年の相棒でもある餓虎を振るい向かってくる黄巾党を駆逐する すると、思春が走り寄ってきた
「師匠!明命から『伏兵の可能性があり』との事です!」
潜らせていた明命からの情報を持ってきたか しかし、『所詮黄巾党』と侮っていたか?まさか戦術を使うとは
「思春!お前は、本陣にそれを伝えた後伏兵に備えろ!」
「御意!」
ここは「伏兵なんぞ使ってんじゃねぇ!」と叫びたいところだが、さすがに天丼はな~
「隊長!あれ!」
部隊の一人がそういって、指差す・・・って!
「美蓮が突っ込んでいるだと!?ま、まさか・・・『アレ』か!」
美蓮はいわゆる『バーサーカーモード』を持っている 長時間戦場に居ると、興奮するというもの 雪蓮のがパワーアップしたと思えばいい
「ええい!ここは任せた!俺は美蓮のところに行く!」
そういって、美蓮に追いついたんだが・・・
「アハハハハハハ!」
ぶっちゃけ怖いよ 笑いながら敵倒すとか(←自分が、狂骨と闘うときに笑っているのに気づいていない) つーか黄巾党全滅してるし・・・とりあえずは抑えなくてはな
「そこまでだ・・・いい加減戻って欲しいんだが?」
「フフッ いいじゃない?ねえ・・・けいてぇん?」
そう言って妖艶な笑みを浮かべる美蓮 あ~なんか某赤毛の魔術師の後輩を思い出したよ
「はあ・・・聞かなくても分かるがあえて聞こう・・・なんだ?」
「殺し愛ましょう?」
「悪いが断る!」
そういって、懐から眠り玉を投げ美蓮を眠らせる 暴走状態と戦うのは結構骨が折れるんだよ ん?
「くっそぉ・・・なんなんだよ」
まだ生き残りが居たか・・・って、援軍か
「やっちまえ!奴が強くても、この数相手には無理だ!そんで、呉を手に入れてやる!」
「ほお?随分大きく出たな させるとおもうか?」
「関係ぇねえ!後ろにいる奴らも捕まえて、奴隷に「ああん!?」ひぃ!?」
今、こいつ等は何を言った?後ろにいる奴らを奴隷に?ということはアレか?美蓮や雪蓮たちを?
「貴様らには・・・罰を与えなければなァ?」
誰であろうと、美蓮たちに手を出す奴はコロス!さあ、処刑の時間だ
―――Side 祭―――
「クククッ どうした?俺を殺すんじゃなかったのか?ああ!?」
美蓮が暴走し、急いで駆けつけてみれば美蓮は寝ていて代わりに刑天が暴走しておる・・・また?
「というか、この二人は沸点が低すぎるわ 美蓮は言わずもがな 刑天は・・・はあ」
とりあえず、敵は全滅しておるし・・・そろそろ止めるかな
「刑天~嫌いだ」
大声で叫ぶ すると、『ビシッィ!』か『ピシャァン!』などの音が聞こえそうなほど動きが止まり、一気に固まった刑天 なんでも、これが一番有効だとかこの前来た刑天の上司とやらが言っておったが・・・大正解じゃな
「ほれ、固まっておらんで美蓮を運ぶのを手伝え」
まるで、この世の終わりのような顔をした刑天は素直に言うことに従った・・・やりすぎたかの?
「オマケのページ」
~三人のスキルを書いてみた~
狂骨の所有スキル:氣の火炎変化・マッドサイエンティスト(武装・兵器系)・声帯模写
ライダー技のトレース(平成寄り)・ボンバーマン(爆弾魔)
刑天の所有スキル:不死・デュラハン化・液体化(ぶっちゃけバイオなライダー)
マッドサイエンティスト(薬物系)・親バカ及びそれによるリミッター解除
ライダー技のトレース(昭和寄り)
呂刀の所有スキル:医術・針、糸の無限精製・ツッコミ・気苦労・胃痛・苦労人人生
ブチギレた時限定でリミッター解除(主に狂骨・刑天に対して)
Tweet |
|
|
38
|
1
|
追加するフォルダを選択
第5話です
今回は「刑天」編です