争いの世界を侵略した光の化身キーラと闇の化身ダーズと、
マリオ、リンク、カービィ、ピカチュウ、イレブン、ソニック、シャドウ、ベルの最終決戦が、始まった。
「はっ!」
「ぐあぁっ!」
ソニックは身体を丸めて、キーラにホーミングアタックを繰り出す。
「えいやーっ!」
「……っ」
「ファイアボール!」
ダーズはカービィの回し蹴りを食らうが、大したダメージにはなっていない。
マリオはファイアボールを放ってキーラとダーズを攻撃した。
「10まんボルト!」
「ぐあああああああ!」
「せやっ!」
ピカチュウはダーズに向かって強烈な電撃を放つ。
リンクはマスターソードを振って追撃した。
「我が光を受けよ!」
「くっ……!」
キーラは身体を眩く輝かせマリオの目を晦ませる。
「ぐっ!?」
しかし、直後にキーラの身体に銃弾が命中し、キーラは癒えない傷を負った。
その銃弾を撃ったのは――狙撃銃を構えた、シャドウだ。
「……」
「Thank you、シャドウ!」
「相手の回避力は下がった、一気に攻撃しろ!」
「ああ!」
「イオラ!」
「ダークネスアロー!」
ソニックがホーミングアタックしたところに、ベルとイレブンは同時に呪文を唱え追撃する。
ダーズは周囲の空間に対して乱雑に断層を発生させ八人を一斉に攻撃する。
「ぐあっ!」
「きゃあっ!」
「うわぁっ!」
八人は何とか、気合で耐え切った。
しかし、キーラとダーズの攻撃は強烈で、体力を大幅に減らされてしまう。
「くそっ、状況を打開するしかない!」
「その程度か?」
ソニックは高くジャンプし、丸くなって突っ込んでいったが、キーラにあっさりと見切られる。
「ふんっ」
「俺の攻撃も当たらない!」
リンクが気合を込めて放った斬撃も、ダーズには当たらなかった。
「それっ、それっ!」
カービィは空中で二回、回し蹴りを繰り出す。
キーラに命中し、そこそこのダメージを与えた。
ベルは鎌に力を溜めながら、相手の出方を伺っている。
「おらっ!」
「効かんな……」
ダーズはマリオのポンプを触手でいとも簡単に打ち消す。
ピカチュウはキーラの攻撃が届かない高さにジャンプし、アイアンテールで攻撃した。
「はぁっ!」
イレブンはキーラを勇者のつるぎで切り裂く。
ダーズは触手をリンクに伸ばすが、リンクは盾で防ぎ、ブーメランで反撃した。
「ベホマ!」
イレブンはリンクの動きが鈍っている事に気づく。
彼の手から光がリンクに向かって飛ぶと、リンクが負っていた傷が癒えた。
「ありがとう、イレブン」
「どういたしまして。……ソードガード!」
イレブンはすぐに微笑むがキーラの攻撃に気づくと真剣な表情になり、勇者のつるぎでキーラの攻撃を打ち消した。
「おっと! イレブンが真剣なら、私も真剣にならなくっちゃね! ナイトメア!」
「ああああああああああ!」
ベルは大鎌をキーラに向かってぶん投げる。
大鎌はブーメランのような軌道を描き、キーラを二回とも切り裂いた。
「10まんボルト!」
「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
ピカチュウも、ダーズに向かって10まんボルトを放ち、ダーズを麻痺させた。
「えーいっ!」
カービィは麻痺したダーズをハンマーで殴り、リンクは上に向かってダーズを突いた。
すると、キーラは無数の光の弾丸を飛ばした。
それは激しい威力だが、同時に美しい軌道も描いていた。
「綺麗……!」
「ベル、見とれるな!」
「はっ! しまっ……きゃぁぁ!」
光に見とれたベルはうっかり攻撃を食らってしまい吹っ飛ばされる。
「うおっ!」
「No!」
リンクとソニックも防御が間に合わず、キーラの攻撃を食らってしまった。
しかし、流れ弾がダーズに命中し、ダーズもまたダメージを受ける。
「なっ、何をする!」
「ダーズ、貴様がぼんやりしているからだろう!」
「キーラは弾をばら撒き過ぎだ!」
いきなり喧嘩になるキーラとダーズ。
ヒーローもヴィランも共に手を取り合っているスマッシュブラザーズとは、正反対だ。
「隙ありだぜ!」
「こんな時でもいがみ合うとはな」
「「グアアアアアアアア!!」」
ソニックとシャドウは隙を突いて同時にホーミングアタックを繰り出す。
キーラとダーズは対応しきれずに攻撃を食らった。
「やるじゃないか、シャドウ」
「お前もな」
「流石は音速のハリネズミ……と究極生命体!」
「僕はついでか?」
ベルはソニックとシャドウのコンビネーションを見て拍手した。
「えーいっ!」
「そらっ!」
カービィは炎を纏いながらダーズに体当たりする。
マリオはダーズのガトリングをかわし、空中からパンチを放って反撃する。
ベルは回転しながら大鎌でキーラを切り裂く。
「やるな……」
「これならどうだ?」
キーラは光の駒、ダーズは闇の駒を召喚して一斉に八人に襲わせる。
「うわっ!」
「なんだよ、こいつ!」
「数が多いよ~~~!」
一体一体は弱かったが、数が多く一度に相手にする事は難しかった。
「……ここは、僕がやる」
そう言うとシャドウはどこからかロケットランチャーを取り出す。
普通の人では持つ事も難しい重量だが、シャドウは片手で軽々と持ち上げた。
「離れろ」
「ああ……」
「食らえ!」
シャドウはロケットランチャーを放ち、砲弾が光と闇の駒に命中すると大爆発が起こり、煙で包まれた。
そして、大爆発が治まると、光と闇の駒は皆、跡形もなく消滅した。
「我の駒が全滅しただと?」
「余の駒も……さては其方の仕業だな?」
ダーズは不気味な一つ目でシャドウを睨みつける。
しかしシャドウは怯まず、逆にダーズを睨み返す。
「それがどうした?」
シャドウが指を鳴らすと、ダーズの周囲の空間が歪む。
「ぐっ!」
「はっ、せやっ!」
「はぁぁっ!」
ダーズが苦しんでいる隙に、リンクがマスターソードで切り刻む。
ソニックもホーミングアタックでキーラに大ダメージを与えた。
「でんこうせっか!」
「ふん……何っ!?」
ピカチュウは素早い動きでキーラに体当たりするがキーラは空を飛んで攻撃を回避する。
だが、素早く切り返したピカチュウが再びキーラに体当たりし、反応できなかったキーラはダメージを受けた。
「ファイア掌底!」
「ベホイミ!」
マリオはキーラのコアが地上に現れたところにファイア掌底をぶちかます。
イレブンは体力が残り僅かのソニックに回復魔法を唱えた。
「ぐああああああぁぁぁぁぁぁ!」
すると、キーラが光の槍をピカチュウに刺した。
光の槍は背中まで貫通しており、ピカチュウは苦しみながら倒れた。
「ピカチュウ! ピカチュウ! 目を開けてくれ、ピカチュウ!!」
ソニックはピカチュウに音速で駆け寄るが、ピカチュウは反応しなかった。
また、失ってしまうのか……と絶望しかけたその時だった。
「嫌だ、壊れるもんか!!」
なんと、ピカチュウはゆっくりながらも立ち上がり真っ直ぐにソニックの顔を見た。
「ピカチュウ! 自力で復活したのか!?」
「ああ……なんだか知らねぇが、ソニックが呼びかけてくれたら、俺の魂が熱くなって……お前が死の淵から引き上げてくれた。そんな気がするんだ」
「ピカチュウ……!」
ソニックとピカチュウは、互いに抱き合った。
その光景を見たキーラの中に怒りの感情が湧き、彼女の周りを強烈な光が飛び交う。
「おのれ、ねずみポケモンとハリネズミめ! 何という事を……!!」
キーラは中央に陣取ると、光の玉がいくつか現れ、周囲に強烈な光の輪を何発も放った。
光の輪はゆっくりながらも、確実に八人を捉えようとしている。
「みんな、身を守れ!」
「駄目だ……!」
八人はシールドで攻撃を防ごうとするが、光の輪の攻撃は強烈で、シールドに徐々に罅が入っていく。
「くぅぅっ……」
「耐えられない……!」
そして、八人の張ったシールドが砕け散り、八人に光の輪が一斉に襲い掛かった。
「うわああああああああああああああ!!」
攻撃をもろに食らった八人は、場外ギリギリへと吹っ飛ばされた。
「な、なんて威力だ……」
ソニックはボロボロになりながらも、歯を食いしばりながら立ち上がる。
だが、ソニックは満身創痍状態であり、まともに動ける状態ではない。
「これで終わりだな。キーラも、其方らも……」
ダーズは無数の触手をうねらせ、身構える。
どうやら、キーラ諸共、八人にとどめを刺そうとしているようだ。
もしまともに攻撃を食らえば、八人は倒され、世界はキーラとダーズのものになってしまう。
八人は立ち上がろうとしたが身体は動かなかった。
「……とどめだ!」
「させんっ!」
「ぐあぁっ!!」
そして、ダーズがとどめを刺そうとすると、シャドウがダーズに拳銃を一発だけ撃った。
ダーズにダメージを与える事はできなかったが、彼を怯ませたため、攻撃は届かなかった。
「貴様! 許さんぞ!!」
それどころか、逆に触手がキーラの方に向き、キーラに攻撃してしまったため、ダーズはキーラの怒りを買ってしまう。
「消えろ!」
「其方もだ!」
「あれ、またいがみ合ってる……」
キーラとダーズはいがみ合い、互いを排除するべく攻撃に入っている。
こうなった時がチャンスである、とイレブンとベルは立ち上がった。
「ギガデイン!!」
「ダウンリーパー!!」
「「ぐああああああああああああ!!」」
イレブンは呪文を唱えて聖なる特大の雷を落とし、闇の存在であるダーズに大ダメージを与えた。
さらに、ベルの大鎌もキーラの翼を真っ二つにし、彼女を瀕死にまで追い込んだ。
「よくも我を追い詰めたな……」
「このままでは終わらんぞ……」
「ま……まだやるの……!?」
キーラとダーズは致命傷を負い、最早戦えない状態なのにも関わらず、まだ諦めずに八人を睨みつけている。
それに対し、八人もまた、力を使いすぎていた。
どちらが先に倒れるのか、時間の問題だった。
「くそ……あと一歩のところなのに……!」
マリオが悔しそうに呟いた、次の瞬間。
―あの光と闇の化身を相手に、一歩も引かなかった。
―スマッシュブラザーズよ、よく、頑張った。
「マスター、クレイジー!?」
突然、八人の脳裏に声が響き渡った。
その声は、マスターハンドとクレイジーハンドだ。
「終わったのか!?」
―ああ。光と闇は、完全に打ち払えた。
「よかった……!」
「生き残ったのね……!」
どうやら、光と闇のファイターを全滅させ、光と闇を打ち払う事に成功したようだ。
カービィとベルは安堵の笑みを浮かべた。
―そして今、スマッシュボールを完成させた。
―それを、今からこちらに送る。
―ファイターよ、私達が作ったスマッシュボールをどうぞ使ってくれ。
―私達の大切な世界を、どうか守つてくれ。
そう言ってマスターハンドとクレイジーハンドが出したのは、光り輝く八つの玉――スマッシュボールだった。
これを使えば、ファイター達は「最後の切り札」という強力な技を使う事ができる。
マリオ、リンク、カービィ、ピカチュウ、イレブン、ソニック、シャドウ、ベルは目を閉じ、スマッシュボールを受け取った。
彼らの身体は今、スマッシュボールのように虹色に光り輝いている。
「これが、僕達の全力だ! 全部、全部……お前達にぶつけてやる!!」
八人はキーラとダーズにとどめを刺すべく、最後の切り札を放つ体勢に入る。
「お前ら如きの我儘で、この世界を巻き込むな! マリオファイナル!!」
マリオは両手から巨大な炎の塊を放ち、キーラとダーズを同時に包む。
「どっちが偉いか勝負するってなら、他のところでしやがれ!!」
リンクはシーカー族の技術を利用した古代兵装の弓に矢を番え、矢を放ってキーラとダーズを貫く。
「俺達の未来は、俺達自身で切り開く! ボルテッカー!!」
ピカチュウは放電しながら高速でキーラ目掛けて体当たりする。
「みんな、僕に力を貸してくれ。ギガスラッシュ!」
イレブンは勇者達から力を借りて剣を雷で包み、剣を一閃すると強力な雷がダーズを包み込む。
「……アディーマ、キーラ、ダーズ。決めてやる!」
ソニックはカオスエメラルドの力でスーパーソニックに変身し、超光速でキーラとダーズに連続で体当たりする。
「頼んだぜ、シャドウ!」
「ああ。これが……究極の力だ! カオス……コントロール!!」
シャドウはカオスエメラルドの力を解放し、彼のみが使える真のカオスコントロールを発動。
神であるキーラとダーズの動きを完全に封じる事に成功した。
「ベル!」
「あんた達の属性なんて、私には関係ないわ! インサージェンシー!!」
さらに、ベルが闇を纏った大鎌を連続で振り回してキーラとダーズをバラバラに切り刻む。
鎌には彼女の意志が宿っており、光の化身キーラだけでなく、闇の化身ダーズにも、効果的なダメージを与える事ができた。
「カービィ! とどめはあんたが刺すのよ!」
「よぉーし! キーラ、ダーズ……お前達の野望は……これで終わりだ!!
ウルトラ……ソォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォド!!!」
「「グアアアアアアアアアアアアア!!」」
そして、カービィが高く飛び上がって、巨大な剣を振り下ろし、衝撃波を起こした。
キーラとダーズはその一撃を受け、大きな叫び声を上げ、苦しみ出す。
やがて、キーラとダーズは墜落していき、彼らが使役していたマスターハンドとクレイジーハンドは消滅する。
そして……光と闇の化身が海に沈むと、二つの光が大爆発を起こし、争いの世界を包み込んだ。
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キーラ・ダーズとの最終決戦です。
そろそろ、パソコンのメモリを増設しようかなと思っています。
重いし、タスクバーは不具合が起こりやすいし。