No.1062678

メイドと冥土と鳴動と 第二話

メイド達が日常を堪能する話。

2021-05-25 17:26:34 投稿 / 全1ページ    総閲覧数:296   閲覧ユーザー数:296

弥栄 仮谷(いやさか かりや)。

メイドである。

メイドとは、仕えるものである。

メイドであるからして、メイドはメイドである。

仮谷と名付けられたのは、弥栄家の母にである。

谷とも呼べぬ谷で生まれたから、仮谷。

仮谷は、年少の頃、地獄へ行き、そこで育った。

キリスト教の洗礼を受けていない。それだけの理由でである。

だから、地獄というものを見て育ったのである。

彼女が冥土(、つまり、天国)を踏んだのは、ちょうど14歳に成ってからである。

メイドは或家鹿波という主人に出会ってメイドに成ったのである。

つまり、鹿波という人物に心惹かれたのである。

鹿波は、美少女であった。

栗色の髪のポニーテールに白い肌、白の制服の様な地味めな洋服に紺色のスカート。つまり、お嬢様っぽくなかった。

という事で、高ぶらないその格好に惹かれたのである。

目鼻立ちも良く、高貴な感じが出ていた。

その姿に仮谷は、惚れたのである。

その男も女も惹き付ける容姿にである。

逆に仮谷の容姿は、金髪のツインテールの白い肌、白を基調とするメイド服であった。

彼女らは、似た者同士で、語り合う事があった。

 

「この前の神様の事だけど、あれは妄想よね?」

 

「そうではありません。実際に鳴動が言っていた事です。

メイドは流行らずべきだと私も今も思っています。」

 

「そう。熱意は有るわね。」

 

「そうです。やはり、メイド服は栄えます。美少女ならなおの事、実用性のあるかわいいメイドを目指します。女の子に生まれたんですもの。」

 

分かっているのか、自分の事を美少女だと言う。

鹿波は、考えた。

(この子は良い子だけれども、やり過ぎな点があるわね。行き過ぎよ。)

そこで鹿波はこういう事をした。

対話形式で、こういうやり取りをしたのである。

実は、この鹿波、正式名はクリスティーお嬢様という名前である。

第三世界、つまり、冥土の主(あるじ)である。

天国とも呼ばれるそこは、この鹿波によって統べ治められていた。

その一端がこの主従関係にある。

 

「取り決めをしましょう。まず、自分の考えを述べる事、それから、影響を受けた事を筋道立てて述べる事。

他人の意見を尊ぶ事。それから、物の見方を考える事。それらは必要事項ね。」

 

「なるほど、まず・・・・・・、自分の考えを述べる事と。」

 

「それから?」

 

「・・・・・・・自分に影響を与えたものを述べる事と。」

 

「それから?」

 

「・・・・・・・・・・・・・他人の意見を尊ぶ事と。」

 

「それからそれから??」

 

「多分・・・・・・・・・・・・、物の見方を述べる事・・・かな。」

 

こういうやり取りをして、主従は、関係を深めていくのだ。

 

「万事良く出来ました。よしよし。

あなた方も参考になさってください。

オタクの皆様。」

 

画面に向かって、鹿波が話し掛ける。

これにて、2人の会談を終えるのだった。

 

「驚かないで下さいね。私は、神。画面の外に話し掛ける事ぐらい、容易いですから。

初めまして、或家 鹿波(あるや かな)です。よろしくお願いします。

幻想の神をしています。字を書いている人なら分かると思いますが、私が創作物の親です。

あなた方は、私からのテレパシーを受け取って、行動しているのです。

決して、この世の不思議が単体であると思ってはいけません。

常に、幻想の神によって、伝えられているのです。

この人は、これ。あの人は、それ。と私が決めているのです。

決して、自由気ままにやっている訳ではありません。

ですが、自由意志は時に、名作を生みます。

良作も生みます。

それが楽しいので、私は手助けをします。

あなたの後ろにも、幻想の神があります。

それは、中途半端な神ではなく、真(まこと)の神です。

私は神、あなた方は、人。それだけなのです。

神の恩恵に預かりたいなら、何かを犠牲にしなさい。

それでやっと、一人前なのです。

もう少し、上手く書けないかと、作者に問います。作者は、”本気出します。”と言います。

よろしいでしょうか?オタクの皆様???」

 

幻想の神とは、クリスティーお嬢様、つまり、鹿波である。

だからこそ、画面の中から話し掛けられたのだ。

そう、彼女は、神なのである。

だから、異性を好む。同性は同性で好む。

神と人間。

メイドと冥土と鳴動と。

こんな所に、不思議があるとは、思わなかったろう。

鹿波こそ、神。主(しゅ)である。

何か言いたい事があるだろうか?

コメント欄で受け付けているから、どんどん来なさい。

きっと、鹿波が答えてくれるはず。

廃人覚悟の字書きに転向したから、どんどん来なさい。


 
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