謎の空間のボス・マルクとの決戦が始まった。
彼と戦うのは、カービィ、キングクルール、スネーク、アイシャの四人だ。
「それっ、それっ!」
カービィは短い手足を懸命に使い、マルクに連続攻撃する。
「バスタークラップ!」
キングクルールは両手を思いっきり振り下ろし、爪でマルクを切り裂いた。
攻撃は荒っぽく当たりにくかったが、何とか命中してダメージを与えた。
スネークはマルクの隙を突いて手榴弾を投げ、さらに迫撃砲で追撃をする。
「えいっ!」
アイシャは食器を投げ、微々たるながらマルクの体力を減らす。
「ケケケケケ! 凍り付くのサ!!」
「おっと!」
「ぐおぉぉっ!」
マルクは両翼から凍てつく弾を放つ。
カービィとスネークは上手くかわすが、キングクルールはまともに食らって一瞬凍る。
だが、キングクルールは何とか攻撃を耐えた。
「ハンマー!」
カービィは空中からハンマーを振り回し、キングクルールは腹をぶつけて攻撃する。
アイシャは飛び回るマルクを包丁で斬りつけ、スネークは近距離からM4カスタムを放った。
マルクの頬が膨らみ、しばらくすると、エネルギーが極太の光線となって放たれる。
「うわぁ!」
「きゃぁ!」
「むぅっ!」
カービィ、スネーク、アイシャは攻撃を食らい、死にはしなかったが体力が大幅に減った。
「カービィさん、このお茶を!」
「うん!」
アイシャはカービィに紅茶を振る舞い、彼が負った傷を癒す。
その後に、アイシャは食器を投げまくり、マルクを牽制してカービィ達をサポートする。
「ストーン!」
「そらよ!」
「受け取った」
カービィはストーンでマルクを押し潰し、キングクルールは王冠を投げて追撃し、
スネークが直後に王冠をブーメランのようにキングクルールに返した。
「フフフフフ……これでも食らうのサ!」
マルクの身体が半分に割れると、カービィ達を吸い込もうとする。
闇夜の大気が渦を巻き、飲み込まれれば大ダメージを受ける。
「皆様、耐えてください!」
「うん!」
「ふんぬぬぬぬぬぬ……!」
「……」
カービィ、キングクルール、スネーク、アイシャは踏ん張り、マルクの吸い込み攻撃を耐え切った。
それを見たマルクは、悔しくてたまらなかった。
「よくもボクの攻撃をかわしたな。許さないのサ!」
マルクは怒り、彼の周囲に薄い光の幕のようなものが現れる。
それは魔力によって発生した光の壁である。
マルクの防御力が上昇し、さらに闇夜の大気が渦を巻く。
そしてマルクの周囲に無数の植物の槍が起立し、渦に囚われた哀れな犠牲者を串刺しにする。
「うぐぅぅぅぅぅっ……!」
「飲み込まれたらたまりませんわ……!」
「おりゃぁぁぁぁぁっ!」
キングクルールは大砲を撃ち出し、攻撃しようとしたマルクを怯ませた。
「ぐっ……! 許さないのサ……!」
「許すも許さないも無い。戦場は残酷な場所だ」
スネークは麻酔銃を撃って無力化した後、マルクの光の壁を迫撃砲で打ち砕いた。
「なっ! ボクの壁が!」
「ダイナマイトパンチ!!」
「ぐあぁぁっ!」
キングクルールはボクシンググローブを着け、マルクに全力でストレートを放った。
大ダメージを受けたマルクが苦痛で震える。
「えい! えい! えーい!」
「覚悟なさい!」
カービィも短い手足で全力でマルクを殴った。
アイシャはカービィの傷を癒しつつ、自らもビンタや調理器具でマルクを攻撃する。
キングクルールはパイレーツキャノンで攻撃し、思いっきり腹をぶつける。
スネークはライフルで狙撃し、カービィはストーンでマルクを押し潰した。
マルクは地面の影に潜り、四人を追いかける。
四人の動きに合わせてマルクも動き、しばらくしてマルクが体当たりする――が、直前で見切り、攻撃をかわした。
「このぉっ! なんで当たらないのサ!!」
マルクは四方にカッターを放って攻撃する。
だがそれも、カービィ達には当たらなかった。
「焦っていると、攻撃も当たらんぞ」
劣勢になっているマルクは、かなり焦っていた。
それとは対照的に、スネークは落ち着いてCQCやスタンナイフで的確に反撃する。
マルクの動きはかなり鈍くなっている。
「チャンスだ! ダイナマイトパンチ!!」
「ウアアアアアアアアア!!」
これをチャンスと思ったキングクルールは、再び全力ストレートを放つ。
マルクは瀕死の重傷になり、カービィはとどめを刺す準備に入る。
「今ですわ! カービィさん!」
「いっくぞー! 鬼殺し……火炎ハンマァァァァァァァァァァァァァ!!」
「ギャアアアアアアアアアアアアアアア!!」
そして、カービィの炎を纏ったハンマーが、瀕死のマルクにクリーンヒットする。
マルクは不気味な叫び声を上げ、翼が砕け散り、身体が四方八方に跳ね返る。
そして、マルクは思いっきり地面に落ち、動かなくなった後、黒い煙になって消えた。
「はぁ、はぁ、はぁ……僕……勝ったんだね……」
「ああ……。これで……」
「これで……皆さんと……」
「……コングの野郎どもと、決着を……」
勝利した四人は、かなり息切れしている。
強大な敵を倒したという達成感よりも、疲労の方が大きかったのだろう。
「みんな、お疲れ様」
「後は私達で治そう」
瑠璃とロゼッタはそう言って、四人を安全な場所へ運ぶのだった。
「……これで大丈夫だ」
「もう平気じゃろう!」
「ん……?」
瑠璃とロゼッタは回復術を唱え、四人を治す。
最初に起き上がったのは、カービィだった。
「ここは……?」
「其方達は強大な敵に勝ったのじゃ! これで、謎の空間から完全に脱出できるだろう!」
「うん……」
瑠璃に言われ、改めてカービィは、強敵を倒したんだと実感した。
「……? これは……?」
すると、謎の空間の中央に光が現れる。
カービィが覗くと、中は大きな渦になっていた。
ここを通り抜ければ、謎の空間を脱出できる。
そう確信したカービィ達は、一斉に光の中に飛び込んだ。
「おっと!」
カービィが飛び込んだ先は、不気味な空間だった。
中央から左右に、三つの道が伸びている。
「ここが……闇の世界……?」
「……ようやく戻って来たか」
「お帰り、カービィ!」
「シャド……兄? ベル……ベル?」
カービィが見たのは、シャドウとベルの姿だった。
幻だと思っていたが、二人の表情で、それは幻ではないと確信した。
次の瞬間、カービィの中で何かが弾け飛ぶ。
「うわああん! シャド兄! ベルベル! 怖かったよ、寂しかったよ!!」
カービィは溜め込んでいた気持ちを吐き出し、泣きながらシャドウに抱きつく。
シャドウとベルは珍しく、目を開いて驚いている。
「この気持ちをかなり堪えていたんだな……」
「噴き出すのも無理はないわね」
カービィは気が治まるまで、ただ泣き続けた。
ダーズの襲撃で散った、ピンクの悪魔、混沌を操る黒いハリネズミ、秩序を守る死神。
この三人が今、再び揃ったのだ。
「ただいま!」
「お帰りなさい」
三人が再び揃ったという事は、バラバラになった仲間も再び揃ったという事。
リヒターやテリーなど、新たな仲間も、散らばったみんなも改めて自己紹介した。
道からは、邪悪な気配が漂っていない。
「という事は……これでボス敵は全滅したって事?」
「そういう事になるな」
「これで、私達はあいつに……!」
カービィ、シャドウ、ベルがそう言った瞬間。
「これで、闇は広がる……」
「きゃぁぁぁ!」
空間が裂け、不気味な目玉が姿を現す。
目玉は波打っており、カービィとベルはあまりの不気味さに怯えている。
シャドウは真紅の瞳で、ダーズを睨みつけている。
「余は混沌と闇の化身ダーズ。この世を闇で包む者」
目玉のみのダーズは、不気味な声を上げている。
「お前が、ダーズだな……!」
しばらく黙っていたカービィも、ダーズに向かって叫ぶ。
シャドウとベルも身構えて、ダーズに挑む準備をしたが……。
「待て、二人とも」
「今度は俺達が戦う」
「俺達、スマブラ四天王で戦おうぜ。カービィ」
「マリおじちゃん、リン兄、ピカピカ!」
マリオ、リンク、ピカチュウが現れ、シャドウとベルにそっと手を添える。
スマブラ四天王と呼ばれているこの四人、他のスマブラメンバーも一目置く存在だ。
「そして、其方達だけでは心許ないだろう」
「オレも、自分が許せないから戦うぜ」
瑠璃とダークリンクも、スマブラ四天王と共に戦う決心をした。
この二人も心身共に頑健で、容易に屈しない。
そんな六人を見たダーズは、不気味に笑った。
「フフフ……キーラは案外弱かったな」
「ダーズ……」
「傲慢じゃな……」
光の化身を「弱い」と見下すダーズに、マリオと瑠璃は怒りを隠せない。
「だが、余はキーラとは違う。お主らだけで勝てるとでも思ったか?」
「な、なんて奴だ……許さねぇ」
「それは俺だって同じだ。俺達をバラバラにしたんだからな」
「怖いけど、やるしかないよ!」
「ああ、こいつは絶対にぶっ潰してやる」
どこまでも傲慢なダーズを、六人は許さなかった。
仲間をバラバラにし、キーラ同様母体を利用した。
彼を倒さなければ、六人の気が済まなかった。
「よかろう。ならば……来るがいい! 全てを闇に包んでくれる!!」
マリオ、リンク、カービィ、ピカチュウ、瑠璃、ダークリンクは、闇の化身との決戦に挑んだ。
~ベルのスピリッツ名鑑~
マルク
出身世界:ミルキーロード
性別:男性?
ハーフムーンに住むと言われる悪戯好きなピエロ。
太陽と月を喧嘩させ、ノヴァの力を借りてポップスターを征服しようとした。
真の力を解放すると、「マルクソウル」という姿になるらしいが……?
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闇の世界の最後の中ボス戦です。
申し訳ありませんが、面子は適当に決めました(