No.1058138

スマブラ Stern des Lichts 第25話 ~ 伝説の傭兵

Nobuさん

スネーク救出回です。
そして、光の世界最初のボスとの戦いです。

2021-04-01 08:00:01 投稿 / 全4ページ    総閲覧数:326   閲覧ユーザー数:326

 伝説の傭兵、スネークとの戦いが始まった。

 

「……」

 スネークは六人の死角となる部分に素早く移動し、身を隠す。

「っくそ、どこに行きやがった?」

「えいっ!」

 ランスはメタルギアREXを槍で突くが、メタルギアREXにはギリギリで当たらなかった。

「スネークはここ……ですの?」

 アイシャはスネーク目掛けて食器を投げつける。

 すると、カコーン、という音と共に、スネークがその姿を現した。

「!」

「見つけましたわ! こちらです!」

「ホント!? じゃあ、行こう!」

 アイシャはスネークの居場所を皆に知らせた。

 ランスは槍をスネークに投げようとするが、その前にメタルギアREXがランスに狙いを定め、レールガンを放った。

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

 レールガンが直撃したランスは吹っ飛ばされ、壁に叩きつけられて意識を失った。

「ばたんきゅー……」

「何をするんですか~!」

 ヨッシーは先程ランスを倒したメタルギアREXの攻撃が届かないギリギリの距離に近付き、蹴り飛ばす。

 ファルコンはスネークを素早く掴んで投げる。

「ランスさん、これを!」

 アイシャはメタルギアREXの射撃を回避し、ランスの口に特徴的な味の桜餅を入れる。

 意識を取り戻したランスは謎の味に驚いて飛び上がる。

「ひ! な、何この味……」

「話は後ですわ、一人と一台を解放しますわよ!」

「う、うん!」

「こいつを受け取れ、カービィ!」

 ピカチュウはカービィにコピーを与えるため電撃を放つ。

 カービィはそれを吸い込んで、スパークをコピーした。

「クッ!」

「お前は操られているんだ、目を覚ませ!」

「そうだ……だから今、解放してやる! ロケット……ずつき!」

 ピカチュウは後ろに下がった後、力を溜めてスネークに突進する。

 ファルコンはロケットずつきがスネークに命中する前に素早く飛び退く。

「グアアアアアアア!」

「よーし、今だ! イナズマおとし!!」

「ウアァァァァァァァァァ!」

 スパークカービィはスネークとメタルギアREXに雷を落とした。

 メタルギアREXの内部は雷でショートし、スネークも感電により意識を手放した。

 

「……あれ? もう終わっちゃった?」

「そうみたいだね」

 スネークとの勝負にあっさりと決着がついてしまったため、カービィはきょとんとしていた。

 ドクターは気絶しているスネークを治している。

 シャドウは顎に手を当てて、考え事をしていた。

(ここにいたのは、本当にキーラに操られたスネークとスピリッツだけなのか?

 スネークがいる部屋に行くためにバリアを解除していったが、通らなかった道があったな……)

「あの、どうしましたか、シャドウさん?」

「どうも引っかかるものがあってな。1・2・3・4・5とバリアを解除していっただろう?」

「そうですね」

「その中に、通らなかった道はあったか?」

 シャドウがソレイユに問いかけると、ソレイユは「あ!」と思い出す。

「確か、それは4のバリアがあった場所ですよね? 通らなかった気がします」

 では、4のバリアを解除するのは無駄だったのか、とシークは考えた。

 その時、スネークの治療を終えたドクターが手を挙げる。

「治療、終わったよ」

「スネーク、大丈夫だった?」

「ああ、特に後遺症は無かったぞ。この医者は腕がいいんだな」

「どういたしまして」

 スネークは自身を治療したドクターの腕を褒め、ドクターは素直に頷いた。

「あの、あなたは……?」

「お前達はまだ俺の事を知らなかったようだな。俺はソリッド・スネーク、傭兵だ」

「僕はりょう」

「ボクはバンダナワドルディのランスだよ」

「私はソレイユ・ラサンテです」

「私はリュンヌ・ラサンテです」

「ボク、パックマンだヨ!」

「僕はドクター、と名乗らせてもらうよ」

「わたしはアイシャ・クルースニクですわ」

「……僕は、シャドウ・ザ・ヘッジホッグだ」

 スネークは顔を合わせた事がなかったアイシャ、シャドウ、ソレイユ、リュンヌ、ドクター、パックマン、ランス、りょうに自己紹介をする。

 八人も、改めてスネークに名前を名乗った。

「ラサンテ……という事は、ソレイユとリュンヌはきょうだいか?」

「いえ、夫婦です」

「それは初耳だったな。では、改めてよろしく」

「「「よろしくお願いします」」」

 スネークは一人一人、挨拶と同時に握手をした。

「では、そろそろ戻るぞ。ついてこい」

「かしこまりました」

 一行はスネークを先頭にして、基地を後にした。

 流石は潜入のスペシャリストだけあって、スネークは慎重かつ大胆に進んでいる。

 シークとルカリオも、音を立てずに歩いていった。

「みんな、静かにするんだ。残党が眠っているかもしれないからな」

「うん」

 一行はスネークに言われた通り、自分達以外に聞こえないような声で話す事にした。

 残党の気配は感じなかったが、決して油断してはいけないのだ。

 

「……?」

 ふと、スネークは自分達以外の足音を感じ取り、すぐにダンボールに潜って身を隠す。

「ス、スネーク……?」

 マリオが訳が分からず困惑していると、足音は徐々に近づいてくる。

 何かが近づく恐怖に、マリオは脂汗を掻いた。

 そして、マリオは思わず目を閉じてしまった。

 

「……!!」

 しばらくしてマリオが目を開けると、彼と0.1mの距離で、「それ」は立っていた。

 鋼鉄の二本足に、中世ヨーロッパの騎士の兜のような顔。

 足と同じように鋼鉄でできた両腕は太く、背中には二門のミサイル砲がついていた。

 マリオやカービィなどには、「それ」は分かった。

 第一次・第二次亜空軍異変で死闘を繰り広げた、亜空軍の主戦力ロボット――

 

「ガレオム……!!」

 ――ガレオムだった。

 ダンボールの中にいたスネークは危険を察知し、すぐにダンボールを捨てて構えを取った。

「まさか、こいつもいたとはね。……やっぱり、キーラに操られてるの?」

「分からん……だが、この狭い場所で戦うのは危険だ……!」

 一行がガレオムと遭遇した場所は、狭い通路の中だった。

 もしもここでガレオムと戦ったら、勝負にもならなくなる。

「こいつを広い場所に誘い込むぞ!」

 スネークは閃光弾を取り出すと、ガレオムに向けて投げつけた。

 閃光弾は破裂し、ガレオムの目を晦ませる。

 一行はその隙に、プレートがあった場所から北に走っていく。

 ガレオムが光を振り払うまでに全員間に合え、と一行はただただ願った。

 全員が北の広い部屋に入ろうとしたその時、りょうとアイシャが転倒してしまった。

「りょう! アイシャ!」

 ベルはりょうとアイシャに手を伸ばし、二人を北の部屋に引っ張ろうとしたが、

 目晦ましを解除したガレオムがその太い腕で華奢なりょうとアイシャの身体を掴む。

「く……」

「苦しいですわ……!」

 二人の身体はぐん、と宙に浮かんだ。

 りょうとアイシャは必死で抵抗するが、ガレオムの力はどんどん強くなっていく。

 このままでは、二人は握り潰されるか、地面に叩きつけられてしまう。

「……仕方、あるまい」

 シャドウは、スネークがいる場所で拾ったサブマシンガンを構えた。

 スネークは慌ててシャドウの腕を掴む。

「シャドウ! 二人を巻き込むな!」

「そんな事はどうでもいい、二人を解放するためなら僕は手段を問わない!」

 シャドウはスネークの腕を振り払った後、サブマシンガンの引き金を引き、ガレオムに乱射した。

 攻撃を受けたガレオムは暴れ出し、りょうとアイシャを掴んでいた手を放し、二人は落下してしまった。

 だが、地面に激突する直前でパックマンはりょうとアイシャにビームを放って激突を防いだ。

「危なかったネ、あと少しでキミ達は地面にドカーンだったヨ」

「ぅ……」

「ぁ……」

 りょうとアイシャは、ガレオムに握られたショックで放心していた。

 パックマンはりょうとアイシャを降ろした後、普段と違う凛々しい表情でガレオムの顔を見る。

「ガレオム、よくもボク達の仲間をこんな目に遭わせたな! 許さないゾ!」

「手加減はしないぞ」

「こういうロボットとは何度も戦ったからね。ボクは絶対にこいつに勝つよ」

「ここで逃げれば最大の恥になる」

「ちょっと怖いが……負けないぜ!」

「こんな絶望、私が叩き切ってあげるわ!」

 マリオ、パックマン、ロックマン、スネーク、シャドウ、そしてベルは、戦闘態勢を取り、ガレオムと対峙した。

 今ここに、大ボスとの戦いが幕を開けるのだった。

「カオススピア!」

 シャドウは手から矢を放ち、ガレオムを射抜く。

 ガレオムは防御の体勢を取り、シャドウの攻撃を防いだ。

「ファイアボール!」

 マリオはガレオムに炎の玉を放つが、ガレオムはギリギリで彼の攻撃をかわす。

 ロックマンはガレオムが回避した方にシャドーブレードを投げてダメージを与えた。

 ガレオムは残るベルとパックマンの攻撃をかわし、背中のミサイルで反撃した。

 ベルとパックマンはシールドでミサイルを防いだ。

「なんてパワーなの、こいつは」

 ガレオムのパワーは強烈で、二人のシールドを大きく削っている。

 ベルは脂汗を掻きながらも鎌を握る手を強める。

「くぅっ!」

 ガレオムはシャドウを鋼鉄の足で踏み潰す。

 シャドウは地面に埋まり、さらにミサイルの追撃を許してしまう。

「こんなロボットなど、粉々にしてやる」

 埋まった状態から解放されたシャドウはサブマシンガンを乱射し、ガレオムの装甲に穴を開けた。

 ロックマンは穴が開いたところにロックバスターを連射してダメージを与えた。

 パックマンは遠くからガレオムにフルーツターゲットを投げて安全に攻撃した。

「もう一発、ファイアボール!」

「スライス!」

「「ファイアスライス!!」」

 マリオのファイアボールがベルの大鎌に命中すると大鎌は炎を纏い、そのままベルは一閃する。

 ガレオムは熱により大ダメージを受けた。

「やるな、ベル」

「ええ、私は死神なんだから!」

 マリオとベルがお互いを称え合うと、それがガレオムの怒りを買ったのか、ガレオムは二人に両腕を振り下ろした。

「危ない!」

 両腕が当たる直前でスネークは二人を庇い、代わりに大ダメージを受ける。

「ぐっ……!」

「大丈夫、スネーク!?」

「ああ……だが、肩が……うぐっ!」

 スネークは攻撃を受けた左肩を押さえる。

 幸い、出血はしていなかったが、痛みのせいでスネークに力が入らなくなった。

「無理しないで、スネーク! ほら、回復してあげるヨ!」

 パックマンはフルーツターゲットを使ってスネークの痛みを和らげる。

「助かるぞ……はぁっ!」

 スネークは距離を取り、迫撃砲を取り出してガレオムに放った。

 弾はガレオムに命中すると大爆発を起こし、その場を煙が包む。

 スネークは煙に紛れてガレオムの背後に回り込み、C4爆弾を取り付けた。

「何をしたの?」

「それは後のお楽しみだ」

 ガレオムは両足に力を入れた後、四回連続でジャンプした。

 六人は上手く攻撃をかわし、スネークはガレオムの動きが一瞬止まったのを見計らいC4爆弾を爆破させた。

「よし! これは結構いったよね?」

 ロックマンが喜ぶと、ガレオムは両腕と両足を畳んで戦車形態に変化した。

「ひえっ!? うわぁぁぁぁぁぁ!」

 そのままガレオムはパックマンに突進し、ロックマンを吹っ飛ばした。

 また、ガレオムの軌道上にいたマリオ、パックマン、スネーク、シャドウ、ベルも、かわせずに吹っ飛ばされた。

 

「くそ……」

 ガレオムは再び地面に降りた後、元の形態に戻る。

 皆、戦車形態のダメージが効いたのか、立つ事はできなかった。

「……俺は、死ぬのか……?」

 マリオも立ち上がろうとするが立ち上がれない。

 ガレオムはマリオにゆっくりと近付き、彼にとどめを刺すべく、腕を振り下ろした――その時だった。

 

「……諦めるな!」

 スネークが、腹這いの状態から狙撃銃でガレオムを撃ち、一瞬だけだが怯ませる。

「そうか……諦めたらそこで試合終了だからな。スネーク……俺は諦めないぜ!」

 マリオは気合で立ち上がり、激しいガレオムの攻撃を紙一重でかわし、ファイアボールや体術で着実にダメージを与える。

 ミサイルはガレオムの懐に潜り込んでかわし、腕を振り下ろす攻撃も緊急回避でかわした。

 ガレオムの攻撃が激しいという事は、残り体力が少なくなっている証だ。

 そのため、勝利の時は確実に近づいている。

 マリオは自分を、そして仲間を信じて、体術やハンマーで攻撃し続けた。

「とどめだ! ファイア掌底!!」

 そして、マリオが炎を纏った掌底をガレオムにぶちかますと、ガレオムはよろめき、

 何度も爆発した後に木っ端微塵になり、その機能を完全に停止した。

 そう……ガレオムとの戦いに、勝利したのだ。

 

「うぅ、ひやひやしましたわ……」

「そうだな、俺もかなり疲れちゃったし、な」

「……こんなに動いたのはいつぶりだろう」

 ガレオムとの戦いで、マリオ達はどっと疲れが出たようだ。

 特に、シャドウは基地でかなり「はしゃいで」いたため、それが顕著であった。

「『いつものシャドウじゃな~い』って言いたい気分になるわ」

「何か言ったか? ベル」

「いいえ、何も? さ、私達の基地での役目はこれでおしまい、さっさと出るわよ」

 一行は、疲れた身体を休めるべく、基地を後にするのであった。

 

 その一方、外では――

「く……う……うあぁぁぁぁぁぁぁっ!」

 ガレオムを倒した事で、キーラを守るバリアが弱まった。

 彼女は不愉快な様子で身体を震わせている。

「おのれ……我が結界を破るとは……! 許せぬ、スマッシュブラザーズ……! 新たなる創世の邪魔は、決してさせぬ……!」

 ~ベルのスピリッツ名鑑~

 

 メタルギアREX

 出身世界:こことは異なる世界

 性別:なし

 アメリカ陸軍とアームズ・テック社が極秘裏に開発していた核搭載二足歩行戦車。

 開発者のオタコンことハル・エメリッヒ曰く、「人も兵器も弱点が無ければ可愛くない」ため、とある弱点を持っている。

 

 ガレオム

 出身世界:争いの世界

 性別:なし

 亜空軍の主戦力で、変形する巨大ロボット。

 背中からミサイルを発射し、ジャンプ攻撃や腕攻撃など、多彩な攻撃手段が特徴。

 さらには最終兵器も持っている、ガッツ溢れるしつこいロボット。


 
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