No.1057039

スマブラ Stern des Lichts 第18話 ~ ねずみポケモン・ピカチュウ

Nobuさん

スマブラ四天王の一人と対決です。
今回は原作キャラクターのみの出番となります。

2021-03-18 08:00:03 投稿 / 全2ページ    総閲覧数:357   閲覧ユーザー数:357

 スマブラ四天王の一角、ピカチュウとの戦いが、始まった。

 

「10マンボルト……」

「うわぁっ!」

 ピカチュウは電撃をマリオに放った。

 聖なる光を纏った電撃が命中すると、マリオの身体を包んで痺れさせる。

 キーラの力により、強化されたのだろう。

「えい!」

 カービィはイスナにパンチするが、イスナは空を飛んで攻撃をかわす。

 イスナはフォックスとファルコンの攻撃もかわした後、りょうの足元を狙って攻撃する。

「わっと!」

 その攻撃が命中したりょうは転んでしまい、ピカチュウの攻撃を許してしまう。

「いたた!」

「危ないですよ」

「やめろ、ピカチュウ」

「グッ!」

 ヨッシーとフォックスはピカチュウを蹴って吹っ飛ばす。

「今だ! ファイア掌底!!」

 マリオはピカチュウに近付き、炎を纏った掌底をピカチュウに当てようとした。

 しかしピカチュウはマリオの攻撃をジャストシールドで完全に防御した。

 

「オマエタチヲコロス……」

 キーラに操られたピカチュウは、マリオ達に殺意を向けていた。

 これは、本来のピカチュウなら絶対にしない事だ。

「ピカチュウ……待ってろよ、絶対に助けてやるぜ」

 マリオは、ぎゅっと握り拳を作った。

 カービィ、フォックス、ファルコン、りょうも、ピカチュウをキーラの呪縛から救いたいという意志を持っていた。

 特に、同じスマブラ四天王のマリオとカービィは、その思いをより強めていた。

「目を覚ませ! ピカチュウ!」

「ファルコンキック!」

 マリオとファルコンはピカチュウを蹴ろうとするが、イスナが二人の行く手を阻みピカチュウにダメージを与えられなかった。

「アイアンテール」

 ピカチュウは鋼のように硬くした尾をファルコンに振るい、大きく吹っ飛ばす。

 続けて、カービィに電気を飛ばしたが、その電気はカービィが吸い込み、スパークをコピーした。

「スパークアロー!」

 スパークカービィは電撃の矢をピカチュウに向けて飛ばす。

 でんきタイプのピカチュウには効果は今一つで、麻痺もしなかったが、一瞬だけ怯ませる事ができた。

 おかげで隙ができたため、フォックスとファルコンは一気にピカチュウに突っ込んでいき、キックでピカチュウにダメージを与えた。

「グオォォォ!」

「待ってろよ、悪い夢から覚ましてやるからな」

 ピカチュウは他の操られたファイター同様、キーラの悪い夢を見ている。

 しかも、ピカチュウはスマブラ四天王の一角。

 彼を助け出せば、キーラ軍に大打撃を与える事ができるのだ。

「えい!」

「エレキボール」

「うわああ!」

 りょうはパチンコでピカチュウを狙い撃ちする。

 攻撃はギリギリで命中し、ピカチュウにダメージを与えたが、彼がエレキボールで反撃し、りょうのパチンコより大きいダメージを与えた。

「スベテハキーラサマノタメニ。アラタナルソウセイノタメニ」

「そんなの、ピカピカが言う事じゃないよ! 思い出して、ピカピカ!」

「そうだ! お前は、世界を滅ぼそうとする奴らの味方はしないだろ!?」

「ウ……グ……グググ……」

 マリオとカービィは、ピカチュウに呼びかける。

 同じスマブラ四天王の二人ならば、効果があると思ったからだ。

 ピカチュウは頭を押さえて蹲り、戦意を喪失した。

「よし、隙あり! アイスボール!」

 マリオはその隙にピカチュウにアイスボールを投げて凍らせる。

 そして流れるようにイスナを投げ、アイスボールで凍らせてとどめを刺した。

「ウオオオオォォォォ!」

「やっぱり駄目か……!」

「うわあぁぁぁぁ!」

 しかし、ピカチュウはすぐに戦意を取り戻し、ヨッシーに突っ込んで投げ飛ばす。

 キーラの力により筋力も強化されたのか、ヨッシーは地面に思い切り叩きつけられた。

「ピカチュウさ~ん、もうそれくらいにしてくださいよ~。ほらほら、平和に平和に~」

「オレヲバカニシテイルノカ……?」

 ヨッシーの言葉が気に障ったらしく、ピカチュウは彼の首を掴んで持ち上げ、彼に10万ボルトを放った。

「うわああああああああああ!!」

 ピカチュウはヨッシーに電撃を浴びせた後、アイアンテールで吹っ飛ばした。

 吹っ飛ぶヨッシーの身体をマリオは両手で受け止める。

「……お疲れさん。後は、俺達がやるぜ」

「ありがとうございます……マリオさん」

 マリオは、傷ついたヨッシーをゆっくりと地面に横たわらせた。

 そして、ピカチュウの方に振り向いてこう言った。

「お前は、操り人形なんかじゃない。立派なスマッシュブラザーズだ」

「ニ……ン……ギョ……ウ……」

「分かっているでしょ? 君が、キーラの味方になんかなりたくないって」

「ソ……ンナ、ワケ……ナ、イ……」

 マリオとカービィの説得に、ピカチュウは首を横に振る。

 それでも、二人は諦めずに説得する。

「分かってくれよ、ピカチュウ。俺達はスマブラ四天王なんだ。一緒に乱闘して、一緒に生活して、一緒に競い合った仲じゃないか」

「ピカピカ……こんなのって、ないよ……。お願い、ピカピカ、元に戻って……!」

 カービィの目から、一筋の涙がこぼれ落ちる。

 それが地面に雫となって落ちた途端、ピカチュウの中で何かが弾けた。

 

「ウ……グ……グアアァァァァァァァァァ!!」

「! 眩しいっ!!」

「この光は……!!」

 突然、ピカチュウの身体が眩く光り出し、その場にいた全員が目を覆った。

 ヘルメットを被っているファルコンも、その光に耐えられずに両手で顔を隠した。

 その光は、キーラのものとは異なる、優しく温かい光だった。

 そして、その光が消えると、ピカチュウの殺気が消滅した。

 今ここに、ピカチュウとの戦いが終わった。

 ~ベルのスピリッツ名鑑~~

 

 イスナ

 出身世界:ヴィストラーダ

 性別:女性

 カーラ砂漠の小さな泉に棲んでいる水の精霊。

 大樹の子と力を合わせオアシスを作る事ができる。


 
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