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No.1043774
OZAさん
(雑誌「鉄道カレイドスコープ」今月号より抜粋) 「有翼船の発達により 長らく寂れていた港の桟橋に 海底都市へ向かう 高速列車「Deep Ocean Express」の
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ターミナルが完成した。 これにより、C.T.W.(以下、Colour-Trash World)と 海底世界の諸都市との間が 1本のレールで結ばれて、 寂れていた桟橋は 再び賑わいを取り戻した。 海中での走行をスムーズにするために 車体にヒレと鱗を施された車両からは 乗客の人魚達が続々と降りて来る。 地上に遊びに来た 観光客や買い物客に混ざって 海底世界の最新技術を売り込みに来た ビジネスマンの姿も見受けられる。 お揃いのターコイズグリーンの制服を纏って 彼らを送り出す 客室乗務員もまた人魚である。 C.T.W.の街中は普段から 回遊魚達が自由に泳ぎ回っているからなのか、 街中を泳ぎ回る人魚の姿を見掛けても特に 誰も驚きはしない。 それでも、地上にやって来たからには 二本足で立って歩きたいと言う向きの為に ホーム上のドラッグストアでは魔女の秘薬が 何種類も販売されている。 昔に較べると改良が進み、 願いが叶わなかったから 泡と化してしまった...と言うような 副作用が発生する事は 特に起こっていないようだが、 ここに至るまでに数多の犠牲が つきまとったであろう事は 想像に難くない。 地上に降りた人魚達が 真っ先に面食らっているのが 貨幣システムのようだ。 やれ「えっ、テレパシーで送金出来ないの?」だの、 「昔みたいに貝殻で交換したり出来ないのか?」等々。 先進諸国の一つとして知られている海底の国であるが、 その進み具合は我々の想像以上のようだ。 地上と海中との違いや 貨幣システムの違いこそありはするものの、 何もかも全てが時代遅れのC.T.W.は 彼らの眼にはどのように映っているのだろうか。 そんなこちらの気持ちをよそに 貝殻のベンチでは人魚達が 地上でしか買えないようなものや 食べられないようなものを 端末のようなもので熱心に探していたり、 土産屋の店頭の貝殻細工を見ながら 「懐かしー」だの 「お祖母ちゃんの家にもあった」だのと はしゃいでいた。 ちなみに、桟橋から市街へ 向かう時に利用する C.T.R.(Colour-Trash Railway)の事は アトラクションか何かだと思って 楽しんでいるらしい。」 ‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐ B4(257×364)程に完成後切り取った画用紙に 水彩絵の具、水彩色鉛筆で描いたもの。 童話「人魚姫」のお話に現代(近未来)の人魚の 暮らしぶりや恋愛事情を絡めた歌詞がユニークな、 birdの「マーメイド3000」と言う曲を聴いていて思い浮かんだのですが、 楽曲中で唄われている「海底都市」の進み具合を考えると 「海底を走る超高速列車」と言うのも最早 時代遅れの存在になっているのかも知れません...。 ちなみに、「Deep Ocean Express」の車両の動力源(餌)は 電力でもディーゼル機関でも無く、 海中のプランクトン類や藻類となっております。 C.T.W.に於いては「魔法生物」と言う扱いです。
2020-10-18 21:54:18 投稿 / 1600×1124ピクセル
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(雑誌「鉄道カレイドスコープ」今月号より抜粋)
「有翼船の発達により
長らく寂れていた港の桟橋に
海底都市へ向かう
高速列車「Deep Ocean Express」の
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