北郷 一刀
能力値(ビジュアルブックベース)
統率・3 武力・4 知力・3 政治・2 魅力・5
武器解説
虎月(こげつ)
形状1.90m、20㎏の日本刀形式で肉厚も分厚い斬馬刀。
その切れ味は斬鉄剣に勝るとも劣らない。
祖父の家に代々伝わる家宝、15歳の元服時に祖父より貰い受ける愛刀。
剣術[十文字流]を幼い頃より教えられている。
祖父は某無敵な長老並みの体躯と実力がある。
「……………。」
ペロペロ
「ん……。」
ペロペロペロペロ
「なん…だ……?」
頬に冷たい感触を感じ少年は目を覚ました。
「ふぁ~~~あ、そろそろ起きるか。
……なんだまだ夢の中か、部屋で寝てたはずなのに森の中なんだから。
お休み~~。」
「ヴ~。」 <ガブ!!>
「痛ってーーー!!!」
少年は指からの激痛により完全に目覚め、自分の手を見た。
そこにはなんと白い体に黒い模様の入った仔猫、いや仔虎が噛み付いていた。
「え!? なにこれ!! 虎!!? 何で俺の部屋に・・・。
ってここ何処だー!!!??」
こうして少年、北郷一刀は目覚めた。
小さな虎に噛まれて見知らぬ森で……………。
「(落ち着け俺、何事も冷静になろう、そう爺ちゃんに教わってだろ。)」
一刀は深呼吸して覚えてるかぎりの事を思い出そうとした。
「(昨日は夜に寮の外で素振りをしてからシャワーを浴びて。
そうだそれから図書室で借りた本を鞄に入れて部屋のベットで寝た。)」
そこまではちゃんと覚えてると一人頷く。
「…でここは何処だ?
そして俺の頭に乗っかったこいつはなんだ?」
頭の上には手荒いモーニングコールをしてくれた仔虎が乗っていた。
「アルビノ、いや白虎か…。
とりあえず虎の事は後回しだ、他には……。
あれ? 何で寝るときジャージに着替えてるのにフランチェスカの制服に。」
自分の着ている服を座ったまま体を回して見て見る。
すると自分の背の方に何かあるのに気付いた。
「寝る前に用意した鞄。
それに爺ちゃんの実家にあるはずの虎月がここに?」
落ちていたのは学生鞄に自分の愛刀。
とりあえずそれらを拾ってこの場から動く事にした。
頭に虎を乗っけたまま。
一刀が森をさ迷って一夜が明けた。
運良く鞄に入っていた飴を舐めて飢えを凌いだつもりでいた。
「…腹、……減った。」
そう、所詮つもりである。
健康な男子の腹がそんな物でどうなる事もなく。
つい頭の上で丸くなっている虎にまで不平不満を言う始末。
「お~い、白夜~。
寝てばっかりいないで虎らしく猪でも狩ってこいよ~~。」
ちなみに『白夜』とは頭の上から一向に降りない白虎の事である。
名前の由来は夜、真っ暗になるとまるで光を発している様であったため一刀がそう名付けた。
「びゃ~く~~や~~~。」 <チョンチョン>
「ウ~~。」 <ピョン>
ホッペをつつかれ、『しょうがないな~。』といった感じの声を上げてトコトコと地面を歩き出す白夜。
そしてそれに付いていく一刀。
そして2、30分ほど歩いていた時その声、いや悲鳴が聞こえた。
「「誰か助けてーーー!!!」」
「!!」
女の子の悲鳴が聞こえそこに向かって走り出す一刀、白夜。
少し走ると多少は森の拓けた場所に出た。
そこに居たのは黄色を基調とした変な服を着たヒゲのおっさんとチビとデブ。
そしてデブに両手を掴まれているお団子頭の女の子「お姉ちゃんを放しなさいよー!!」と声を上げている。
そして寝かされた体勢で衣服の一部が破かれている同じくお団子頭の女の子。
「貴様ら何してやがるーーー!!」
「あ?」
女の子が暴行を受けている。
それを見た一刀は激昂し声を張り上げた。
「なんだお前は?」
「俺のことはどうでもいい、その子達を放せ!」
「なに言ってんだおめえ」
「そ、そうだ。放すわけないんだな~。」
「そんな事よりお前変わった服を着てるな。
よし! それを置いていくなら見逃してやるよ。」
一刀は黙り、ゆっくりと男達に近づいていった。
「ったく。 おいチビ!
服を汚さねえように殺っちまいな。」
「ケケケ。了解だなアニキ。」
ゆっくりと刃物を抜いて近づいてくるチビと呼ばれた男、そして一刀に刃物を振り上げたその時。
<ビュン>
<バキッ!!>「げはっ!!」
鞘から抜いてない虎月を右手で円を描く様に振りチビと呼ばれた男の顔左側面を捉えその体ごとふき飛ばした。
その一撃は男達だけでなく女の子達も驚き、辺りは静寂に包まれた。
一刀はゆっくりと虎月を肩に担ぎ再び言葉を発した。
「その子達を置いて失せろ!」
「くっ! い、いけデク!!」
「わ、わかったんだな。」
アニキと言われていた男に言われて先ほどのデブが女の子から手を放し、両手を上げて突っ込んできた。
「お、大人しくするんだ<ドゴッ!>…なぁ……。」<ドサッ>
今度は隙だらけに突っ込んで来るデクと呼ばれた男の鳩尾めがけて左の正拳突きが決まり、男は静かに前倒れしてピクピクと動かなくなってしまった。
「これが最後だ…。
その子達を放して失せろ。」
「く、くそっ! おい、起きろ手前等!!」
「「ア、アニキ~。」」
「きょ、今日はこのくらいで勘弁してやらー!
お、おぼえてろよーー!!」
そう言ってアニキと言われていた男は女の子から離れ、先の男達を連れて雑魚丸出しなセリフを残して消えていった。
「さてと…、大丈夫?」
狼藉者達が立ち去った後一刀は少女達の方へ向かった。
「あ、ありがとうございます。」
「あ、ありがとう…。」
「ケガは無い様だ…ね……。」
一刀は二人にケガがないようにじっくり見てしまった。
そう、先ほどの男達によって服の破れて幾分素肌を晒してる女の子を…。
「あ、あう。 -///-」
「ちょっと、なに見てんのよこの変質者!!」
「ご、ごめん。これを着て、え~と?」
そう言って一刀は制服の上を脱いで服の破れた女の子に着せようとするが。
「あ! す、すみません私は大喬といいます。
こっちは妹の小喬ちゃんです。」
「ふん!」
一刀の疑問を感じてくれたのか大喬と名乗る女の子が妹の分と会わせて自己紹介してくれたが一刀にとってその名前は聞き覚えのある名前だった。
そう遥か昔の人物として。
「え~と、その名前って<ゾクゾク>!!」
彼女達の名前を聞いててっきり源氏名か何かかなと思ってその事を聞こうとすると恐ろしいほどの殺気が自分に向かってる事に気付いた。
慌てて殺気の出所を見ると二人の女性が立っていた。
一人は彼女に降りかかる太陽の光を全て取り込んでしまうのではと思わせるほどの艶やかな黒い長髪と翡翠の様な目の色をし。
もう一人はまるで太陽の光をそのガラスをとても細く細工されたような長い薄紫髪で反射させ碧眼の目の奥に炎が灯っているような女性だ。
一刀は殺気を放っているのが後者の方だと感じ取り、制服を大喬と名乗る女の子に被せると二人から離れ虎月を抜いた。
「……冥琳、二人をお願い。」
「わかった…、気を付けて雪蓮。」
「ん、わかってる。」
雪蓮と言われた女性はゆっくりと腰から直刀を抜きそして…、
<ガキィン!!>
瞬きをする一瞬の間に2つの刃が交じりあい火花を飛ばすのだった。
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武将並みの一刀が呉の大地で大暴れします。
この外史の設定から物語は始まります。